けた数が多くても少なくても関係なく共通している数字の特徴として,
「1の位が5の倍数である数は必ず5で割り切れる」
というものがあります。
小さい数字であれば,実際に5で割ってみればわかりますが,本当に大きい数字でも成り立つかはわかりません。
ここでは、特定の数字だけではなく,文字式として一般化した形の証明を紹介します。
1の位が5の倍数である数は必ず5で割り切れる?
ある4ケタの整数を0から9までの整数を使って「 \(abcd\) 」と書くとき,
これを式に表すと、
1000 \(a\) +100 \(b\) +10 \(c\) + \(d\) ・・・ (1)
となります。
例) 1234の場合:1000 ✕ 1+100 ✕ 2+10 ✕ 3+4
1けたの5の倍数は0と5がありますので、1の位が0の場合と5の場合にわけて考えます。
1の位が0の場合
1の位が0の場合は、 \(d\) =0になるので,式(1)に代入すると,
1000 \(a\) +100 \(b\) +10 \(c\) + \(d\) =1000 \(a\) +100 \(b\) +10 \(c\)
=5✕(200 \(a\) +20 \(b\) +2 \(c\) )
となります。
\(a\),\(b\),\(c\)はそれぞれ整数なので、200 \(a\) +20 \(b\) +2 \(c\) も整数になります。
よって,1の位が0になる4ケタの整数「 \(abcd\) 」は必ず5で割り切れると言えます。
ちなみに、けた数が増えても( )の中が 2000 \(e\) ,20000 \(f\) ・・・と増えていくだけなので同じです。
1の位が5の場合
1の位が5の場合は、 \(d\) =5になるので,式(1)に代入すると,
1000 \(a\) +100 \(b\) +10 \(c\) + \(d\) =1000 \(a\) +100 \(b\) +10 \(c\)+5
=5✕(200 \(a\) +20 \(b\) +2 \(c\) +1)
となります。
\(a\),\(b\),\(c\) はそれぞれ整数なので、200 \(a\) +20 \(b\) +2 \(c\) +1も整数になります。
よって,1の位が5になる4ケタの整数4ケタの整数「 \(abcd\) 」は必ず5で割り切れると言えます。
ちなみに、この場合もけた数が増えても( )の中が 2000 \(e\) ,20000 \(f\)・・・と増えていくだけなので同じです。
まとめ
このように,1の位が5の倍数になる4ケタの整数「 \(abcd\) 」は必ず5で割り切れると言えます。
他にも2で割り切れる数や3で割り切れる数についての証明も紹介していますので,そちらもご覧ください。