大問1
(1) \( 6-2 \times 5 \) を計算しなさい。
【解説】
\( =6-10 \)
\( =-4 \)
(2) \( 5(x+2y)-2(4x-y) \) を計算しなさい。
【解説】
\( =5x+10y-8x+2y \)
\( =-3x+12y \)
(3) \( 90 \) を素因数分解しなさい。
【解答】
\( 2 \times 3^2 \times 5 \)
(4) \( x=3,y=-2 \) のとき,\( \dfrac{1}{3}x^2y^3 \div 2xy \) の値を求めなさい。
【解説】
\( \dfrac{1}{3}x^2y^3 \div 2xy=\dfrac{x^2y^3}{3 \times 2xy} \)
\( =\dfrac{1}{6}xy^2 \)
\( x=3,y=-2 \) を代入すると,
\( \dfrac{1}{6} \times 3 \times (-2)^2=2 \)
(5) \( \sqrt{32}-\sqrt{50}+\sqrt{27} \) を計算しなさい。
【解答】
\( -\sqrt{2}+3\sqrt{3} \)
【解説】
\( =4\sqrt{2}-5\sqrt{2}+3\sqrt{3} \)
\( =-\sqrt{2}+3\sqrt{3} \)
(6) 方程式 \( 0.8x+4=1.5x-0.9 \) を解きなさい。
【解説】
\( 8x+40=15x-9 \)
\( 7x=49 \)
\( x=7 \)
(7) 連立方程式 \( \left\{ \begin{array}{}
2x-y=7 \\
5x+3y=1 \\
\end{array} \right. \) を解きなさい。
【解説】
\( \left\{ \begin{array}{}
2x-y=7 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
5x+3y=1 \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right. \)
➀ \( \times 3+ \) ➁
\( 11x=22 \)
\( x=2 \)
➀ に代入すると,
\( 2 \times 2-y=7 \)
\( y=4-7=-3\)
(8) 方程式 \( x^2-2x=24 \) を解きなさい。
【解説】
\( x^2-2x-24=0 \)
\( (x+4)(x-6)=0 \)
\( x=-4,6 \)
(9) 右の表は,クイズ大会に参加した9人の得点である。
表をもとにして,箱ひげ図をかくと,右の図のようになった。
\( a,b \) の値を求めなさい。
【解説】
箱ひげ図から,\( a \) にあたるのは第一四分位数,\( b \) にあたるのは第三四分位数になっているので,
9人の得点を低い方から順に並べたとき,
\( a \) は2番目の人と3番目の人の得点の平均値
\( b \) は7番目の人と8番目の人の得点の平均値
になります。
9人の得点を低い方から順に並べかえると,
\( 5,9,9,13,14,15,16,17,20 \)
なので,
\( a=9,b=\dfrac{16+17}{2}=16.5 \)
(10) \( n^2-20n+91 \) の値が素数になる自然数 \( n \) をすべて求めなさい。
【解説】
素数とは,2以上の自然数のうち,\( 1 \) とその数自身以外に約数を持たない数のことです。
つまり,素数 \( m \) は,因数分解すると \( 1 \times m \) と表すことができます。
\( n^2-20n+91 \) を因数分解すると,\( (n-13)(n-7) \) と表せるので,
\( n-13=±1 \) または \( n-7=±1 \) のどちらかが成り立つとき,
\( n^2-20n+91 \) の値は素数になる可能性があります。
\( n-13=1 \) が成り立つ場合,\( n=14 \) であり,
\( (n-13)(n-7)=1 \times 7=7 \) となり,あてはまる。
\( n-13=-1 \) が成り立つ場合,\( n=12 \) であり,
\( (n-13)(n-7)=-1 \times 5=-5 \) となり,負の数なので素数ではない。
\( n-7=1 \) の場合の\( n \) の値は,\( n=8 \) であり,
\( (n-13)(n-7)=-5 \times 1=-5 \) となり,負の数なので素数ではない。
\( n-7=-1 \) の場合の\( n \) の値は,\( n=6 \)
\( (n-13)(n-7)=-7 \times -1=7 \) となり,あてはまる。
以上より,\( n^2-20n+91 \) の値が素数になる自然数 \( n \) の値は,\( n=6,14 \)
(11) 右の図で,2直線 ℓ,\( m \) は平行である。このとき,\( ∠x \) の大きさを求めなさい。
【解説】
平行線の同位角は等しいことから,
下の三角形の外角が \( 68° \) になるので,
\( ∠x+25°=68° \)
\( ∠x=43° \)
(12) 右の図で,4点 \( A,B,C,D \) は円 \( O \) の周上の点であり,線分 \( BD \) は円 \( O \) の直径である。\( ∠CAD=28°, ∠ACD=53° \) のとき,\( ∠x \) の大きさを求めなさい。
【解説】
補助線 \( AB \) をひくと,
弧 \( AD \) の円周角なので,\( ∠ABD=∠ACD=53° \)
直径に対する円周角なので,\( ∠BAD=90° \)
\( ∠BAC=∠BAD-∠DAC \) なので,\( ∠BAC=90°-28°=62° \)
線分 \( AC \) と線分 \( BD \) の交点を点 \( E \) とすると,
\( ∠x \) は \( △ABE \) の外角なので,
\( ∠x=53°+62°=115° \)
(13) 右の図のように,\( △ABC \) と \( △ECD \) は合同な正三角形であり,点 \( B,C,D \) は一直線上にある。点 \( P \) は辺 \( DE \) 上の点であり,点 \( Q \) は線分 \( BP \) と辺 \( CE \) の交点である。\( AB=7 \; cm \),\( EP=3 \; cm \) のとき,線分 \( CQ \) の長さを求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{14}{5} \; cm \)
【解説】
線分 \( BP \) と辺 \( AC \) の交点を点 \( R \) とすると,
\( △BCR \) ∽ \( △BDP \) であり,
\( CR:DF=BC:BD \)
\( CR:4=7:14 \)
\( CR=2 \; (cm) \)
また,\( △QCR \) ∽ \( △QEP \) であり,
\( CR:EP=2:3 \) なので,\( CQ:EQ=2:3 \)
よって,
\( CQ=\dfrac{2}{5}CE=\dfrac{14}{5} \; (cm) \)
(14) 右の図のように, おうぎ形 \( AOB \) と直角三角形 \( BOC \) が同平面上にあり,\( OB=6 \; cm,BC=10 \; cm,∠AOB=90° \),
\( ∠BOC=90° \) である。 おうぎ形 \( AOB \) と直角三角形 \( BOC \) を合わせた図形を,直線 \( AC \) を軸として1回転させてできる立体の体積を求めなさい。ただし,円周率を \( \pi{} \) とする。
【解答】
\( 240\pi{} \; cm^3 \)
【解説】
\( OB=6 \; cm,BC=10 \; cm \) より,
直角三角形 \( BOC \) は,3辺の長さが \( 3:4:5 \) になっているので,\( OC=8 \; cm \) です。
ここから,回転させてできる立体は,
半径 \( 6 \; cm \) の半球と底面の半径 \( 6 \; cm \),高さ \( 8 \; cm \) の円すい
をくっつけたものになります。
半径 \( 6 \; cm \) の半球の体積は,
\( \dfrac{4}{3}\pi{} \times 6^3 \times \dfrac{1}{2}=144\pi{} \; (cm^3) \)
底面の半径 \( 6 \; cm \),高さ \( 8 \; cm \) の円すいの体積は,
\( \pi{} \times 6^2 \times 8 \times \dfrac{1}{3}=96\pi{} \; (cm^3) \)
よって,求める立体の体積は,
\( 144\pi{}+96\pi{}=240\pi{} \; (cm^3) \)
(15) 右の図のように,三角錐 \( OABC \) がある。\( △ABC \) は直角二等辺三角形で, \( AB=BC=6 \; cm,∠ABC=90° \) である。
また,\( OA =OB=OC=9 \; cm \) である。点 \( A \) から辺 \( OB \) を通り,点 \( C \) まで最も短くなるようにひいた線と辺 \( OB \) の交点を \( P \) とする。このとき,三角錐 \( PABC \) の体積を求めなさい。
【解答】
\( 4\sqrt{7} \; cm^3 \)
【解説】
面 \( OAB \) と面 \( OBC \) を展開すると,
3点 \( A,P,C \) は一直線上に並び,
点 \( P \) は,線分 \( AC \) の中点,
\( AC⊥OB \)
になります。
ここで,\( BP=x \; cm \) とすると,
\( 9^2-(9-x)^2=6^2-x^2 \)
\( 18x-x^2=36-x^2 \)
\( x=2 \; (cm) \)
このとき,線分 \( AP \) の長さは,
\( AP^2=6^2-2^2=32 \)
\( AP=4\sqrt{2} \; (cm) \)
三角錐 \( PABC \) の底面を \( △APC \) とすると,
\( △APC \) は,\( AP=AC=4\sqrt{2} \; cm \),\( AC=6\sqrt{2} \; cm \) の二等辺三角形になっています。
点 \( P \) から辺 \( AC \) に垂線をひき,
交点を点 \( Q \) とすると,
\( AP=4\sqrt{2} \; cm,AQ=3\sqrt{2} \; cm \) なので,
\( PQ^2=(4\sqrt{2})^2-(3\sqrt{2})^2=14 \)
\( PQ=\sqrt{14} \; (cm) \)
以上より,三角錐 \( PABC \) の体積は,
\( \left( 6\sqrt{2} \times \sqrt{14} \times \dfrac{1}{2} \right) \times 2 \times \dfrac{1}{3}=4\sqrt{7} \; (cm^3) \)
大問2
(1) バスケットボールの試合で,A選手は2点シュートと3点シュートを合わせて10本決めた。この試合で,A選手の得点の合計は23点だった。健司さんと美咲さんは,A選手が2点シュートと3点シュートをそれぞれ何本決めたか求めるために,健司さんは1つの文字,美咲さんは2つの文字を用いて,方程式をつくった。2人のメモが正しくなるように,\( \fbox{ ア },\fbox{ イ } \) にあてはまる式を書きなさい。
【健司さんのメモ】
2点シュートを \( x \) 本決めたとすると,3点シュートは \( \fbox{ ア } \) 本決めたことになるから,
次の1次方程式ができる。
\( 2x+3(\;\fbox{ ア }\;)=23 \)
【美咲さんのメモ】
2点シュートを \( x \) 本,3点シュートを \( y \) 本決めたとすると,
次の連立方程式ができる。
\( \left\{ \begin{array}{}
x+y=10 \\
\fbox{ イ }=23 \\
\end{array} \right. \)
【解答】
\( \fbox{ ア } \) ・・・ \( 10-x \)
\( \fbox{ イ } \) ・・・ \( 2x+3y \)
(2) 次の①,②の問いに答えなさい。
① 関数 \( y=\dfrac{1}{2}x^2 \) で,\( x \) の変域が \( -2≦x≦a \) のとき,\( y \) の変域は \( b≦y≦18 \) である。このとき,\( a,b \) の値を求めなさい。
【解説】
まず,\( y \) の値が最大値をとるときの \( x \) の値を考えます。
\( y=\dfrac{1}{2}x^2 \) に \( y=18 \) を代入すると,
\( 18=\dfrac{1}{2}x^2 \)
\( x=±6 \)
であり,\( x \) の変域が \( -2≦x≦a \) であることから,
あてはまるのは \( x=6 \) のときなので,\( a=6 \)
\( x \) の変域が \( -2≦x≦6 \) のとき,\( x=0 \) を含んでいるので,
\( y \) の値の最小値は \( y=0 \) になります。
よって,\( b=0 \)
② 次の図のように,関数 \( y=\dfrac{1}{2}x^2 \) のグラフ上に,\( x \) 座標が \( -4 \) である点 \( A \) をとる。点 \( A \) を通り,傾きが \( -1 \) である直線と \( y \) 軸の交点を \( B \) とするとき,\( △AOB \) の面積を求めなさい。ただし,原点 \( O \) から \( (0,1),(1,0) \) までの距離を,それぞれ \( 1 \; cm \) とする。
【解説】
点 \( A \) は,\( y=\dfrac{1}{2}x^2 \) 上の点で,
\( x=-4 \) 座標の値は \( -4 \) なので,\( y \) 座標の値は,
\( y=\dfrac{1}{2} \times (-4)^2=8 \)
ここから,点 \( A \) の座標は \( A(-4,8) \)
直線 \( AB \) の傾きは \( -1 \) であり,
点 \( B \) は,点 \( A \) から \( x \) 座標の値が \( 4 \) 増えた座標なので,点 \( B \) の \( y \) 座標の値は,
点 \( A \) から \( 4 \) 減った座標になります。
よって,点 \( B \) の座標は \( B(0,4) \)
以上より,\( △AOB \) の面積は,
\( 4 \times 4 \times \dfrac{1}{2}=8 \; (cm^2) \)
(3) 次の表は,ある学級20人のハンドボール投げの記録を度数分布表にまとめたものである。

➀ \( \fbox{ イ } \) にあてはまる数が \( 0.70 \) 以下のとき,\( \fbox{ ア } \) にあてはまる数をすべて求めなさい。
【解説】
\( 20 \; m \) 以上 \( 25 \; m \) 未満の階級の相対度数を \( x \) とすると,
\( \fbox{ イ } \) にあてはまる数が \( 0.70 \) 以下のとき,\( x \) の取り得る値は,
\( 0.60≦0.60+x≦0.70 \)
\( 0≦x≦0.10 \)
すべての階級の度数の合計は \( 20 \) なので,\( x=0.10 \) になる場合の度数は
\( 20 \times 0.10=2 \)
よって,\( \fbox{ ア } \) にあてはまる数は \( 0,1,2 \)
➁ この学級の記録の最頻値は,\( \fbox{ ア } \) と \( \fbox{ ウ } \) に入る数にかかわらず,\( 15 \; m \) 以上 \( 20 \; m \) 未満の階級の階級値 \( 17.5 \; m \) であることがわかる。 その理由を,「度数」の語句を用いて書きなさい。
【解答】
\( \fbox{ ア } \) と \( \fbox{ ウ } \) の度数の合計は \( 6 \) 人なので,
\( \fbox{ ア } \) と \( \fbox{ ウ } \) の取り得る値は \( 6 \) 以下である。
よって,\( 15 \; m \) 以上 \( 20 \; m \) 未満の階級の度数 \( 7 \) 人以上にならないから。
(4) 図のような正方形 \( ABCD \) がある。辺 \( AD \) 上に,
\( ∠ABP=30° \) となる点 \( P \) を定規とコンパスを用いて作図しなさい。 ただし,作図に用いた線は消さないこと。
【解答】
手順1 点 \( B,C \) を中心に辺 \( BC \) を半径とする
円弧を描く
(交点を点 \( E \) とします)
手順2 2点 \( B,E \) を通る直線を描く
手順2の直線と辺 \( AD \) 交点が
求める点 \( P \) になります。
【解説】
\( ∠ABP=30° \) のとき,\( ∠CBP=60° \) になります。
正三角形の内角は \( 60° \) なので,
辺 \( BC \) を1辺とする正三角形 \( BCE \) を描くと,
\( 60° \) の角ができます。
この辺 \( BE \) を辺 \( AD \) まで延長すると,
求める点 \( P \) になります。
大問3
守さんと香さんは,新聞記事をきっかけに,トラックが走る距離と燃料の量に関心をもち,その関係を調べることにした。[メモ]は,3台のトラック(A車,B車,C車)それぞれについて,走る距離と燃料の量の関係をまとめたものである。ただし,3台のトラックは,それぞれ \( 1 \; L \) あたり一定の距離を走り、燃料タンクの燃料をすべて使いきることができるものとする。
[メモ]
A車
・ \( 1 \; L \) あたり \( 10 \; km \) 走る。
・ 燃料タンクの容量は \( 70 \; L \) である。
B車
・ \( 1 \; L \) あたり \( 4 \; km \) 走る。
・ 燃料タンクいっぱいに燃料を入れて出発すると, \( 400 \; km \) 走ったときの燃料タンクに残っている
燃料の量は \( 0 \; L \) になる。
C車
・ 燃料タンクの容量は \( 230 \; L \) である。
・ 燃料タンクいっぱいに燃料を入れて出発すると,\( 150 \; km \) 走ったときの燃料タンクに残っている
燃料の量は \( 170 \; L \) になる。
(1) 守さんは,A車とB車それぞれについて,\( x \; L \) の燃料を使用したときの走った距離を \( y \; km \) とし,\( y \) は \( x \) に比例するとみなして図1のグラフをかいた。 点 \( P \) はA車のグラフ上の点であり,点 \( Q,R \) はB車のグラフ上の点である。点 \( P,Q \) の \( x \) 座標は等しく,点 \( R \) の \( x \) 座標は \( 6 \) である。

① 点 \( R \) の \( y \) 座標を求めなさい。
➁ 図1で,線分 \( PQ \) の長さが表すこととして正しいものを,次のア~エから1つ選んで記号を書きなさい。
ア 同じ距離を走ったときの,A車とB車それぞれが使用した燃料の量の和
イ 同じ距離を走ったときの,A車とB車それぞれが使用した燃料の量の差
ウ 同じ量の燃料を使用したときの,A車とB車それぞれが走った距離の和
エ 同じ量の燃料を使用したときの,A車とB車それぞれが走った距離の差
【解説】
点 \( P,Q \) の \( x \) 座標は等しくなっています。
このグラフでは,\( x \) 軸は使用した燃料の量を表しているので,
同じ量の燃料を使用したときの状態を表しているとわかります。
また,\( y \) 軸は走った距離を表しているので,
点 \( P \) の \( y \) 座標は,A車が走った距離,
点 \( Q \) の \( y \) 座標は,B車が走った距離
を表しています。
線分 \( PQ \) の長さは,
「点 \( P \) の \( y \) 座標の値」 \( – \) 「点 \( Q \) の \( y \) 座標の値」
で求められるので,
A車とB車それぞれが走った距離の差を表していることになります。
(2) 香さんは,燃料タンクいっぱいに燃料を入れて出発したA車とB車それぞれが,途中で燃料を追加せずに,\( x \; km \) 走ったときの燃料タンクに残っている燃料の量を \( y \; L \) として考えた。香さんは,\( y \) は \( x \) の1次関数であるとみなして図2のグラフをかいた。点 \( S \) は,A車のグラフとB車のグラフの交点である。

香さんは,交点 \( S \) からわかることを,次のように説明した。【香さんの説明】が正しくなるように, ア にはあてはまる式を, イ 〜 エ にはあてはまる数を書きなさい。
【香さんの説明】
[メモ]から,\( 1 \; km \) 走るごとにA車は \( \dfrac{1}{10} \; L \),B車は \( \dfrac{1}{4} \; L \) の燃料を使います。
A車とB車それぞれについて,\( y \) を \( x \) の式で表すと,
A車の式は \( y=-\dfrac{1}{10}x+70 \) ・・・ ➀
B車の式は \( y = \) ア ・・・ ➁ となります。
➀,➁を連立方程式として解くと,交点 \( S \) の座標は \( ( \) イ , ウ \( ) \) となります。
このことから,A車とB車それぞれが, イ \( km \) 走ったときの燃料タンクに残っている燃料の量は
どちらも ウ \( L \) であることがわかります。
また,A車は イ \( km \) 走ったとき,燃料を エ \( L \) 使ったことがわかります。
【解答】
ア ・・・ \( y=-\dfrac{1}{4}x+100 \)
イ ・・・ \( 200 \)
ウ ・・・ \( 50 \)
エ ・・・ \( 20 \)
(3) 燃料タンクいっぱいに燃料を入れて出発したA車とC車それぞれが,途中で燃料を追加せずに \( 550 \; km \) 走った。このとき,燃料タンクに残っている燃料の量は,どちらの車のほうが何 \( L \) 多いか,求めなさい。求める過程も書きなさい。ただし,次の【考え方】のどちらかを ○ で囲み,その考え方に沿って書くこと。
【考え方】
守さんの考え方
A車とC車それぞれについて,\( x \; L \) の燃料を使用したときの走った距離を \( y \; km \) とし,
\( y \) は \( x \) に比例するとみなす。
香さんの考え方
A車とC車それぞれについて,\( x \; km \) 走ったときの燃料タンクに残っている燃料の量を \( y \; L \) とし,
\( y \) は \( x \) の1次関数であるとみなす。
【解答】
【守さんの考え方を使った場合の解答例】
A車について,\( x \) と \( y \) の関係式は \( y=10x \) と表せるので,
\( y=550 \) となるとき,\( x \) の値は,\( x=55 \)
つまり,使用する燃料の量が \( 55 \; L \) なので,
燃料タンクに残っている燃料の量は,\( 70-55=15 \; (L) \) ・・・ (ア)
C車について,\( 150 \; km \) 走るのに使用する燃料の量は \( 60 \; L \) なので,
\( x \) と \( y \) の関係式は \( y=\dfrac{5}{2}x \) と表せる。
\( y=550 \) となるとき,\( x \) の値は,\( x=220 \)
つまり,使用する燃料の量が \( 220 \; L \) なので,
燃料タンクに残っている燃料の量は,\( 230-220=10 \; (L) \) ・・・ (イ)
(ア)(イ)より,\( 15-10=5 \; (L) \) なので,
A車のほうが \( 5 \; L \) 多い
【香さんの考え方を使った場合の解答例】
A車について,\( x \) と \( y \) の関係式は \( y=-\dfrac{1}{10}x+70 \) と表せるので,
\( x=550 \) のとき,\( y \) の値は,\( y=15 \)
よって,燃料タンクに残っている燃料の量は,\( 15 \; L \) ・・・ (ア)
C車について,\( 150 \; km \) 走ると,燃料タンクに残っている燃料の量は \( 60 \; L \) 減るので,
\( x \) と \( y \) の関係を表す直線の傾きは \( \dfrac{-60}{150}=-\dfrac{2}{5} \) となる。
ここから,この直線の式は \( y=-\dfrac{2}{5}x+230 \) と表せるので,
\( x=550 \) のとき,\( y \) の値は,\( y=10 \)
よって,燃料タンクに残っている燃料の量は,\( 10 \; L \) ・・・ (イ)
(ア)(イ)より,\( 15-10=5 \; (L) \) なので,
A車のほうが \( 5 \; L \) 多い
大問4
(1) 図1のように, 縦, 横それぞれ3マスずつのマス目と矢印が印刷されているたくさんの用紙と,1から順に自然数が1つずつ書かれているカードがある。図2のように,用紙の向きを変えずに,1枚目の用紙には \( \fbox{1} \) から順に中央のマスから矢印に沿ってカードを並べていく。2枚目の用紙には \( \fbox{10} \) から順に,3枚目の用紙には \( \fbox{19} \) から順に,同様にカードを並べていく。4枚目以降の用紙にも同様にカードを並べていくものとする。

➀ 5枚目の用紙で,中央のマスにあるカードに書かれている数を求めなさい。
【解説】
1枚の用紙に9枚のカードが並ぶので,4枚の用紙では合計36枚のカードが並びます。
つまり,4枚目の用紙で最も大きい数字は36になるので,
5枚目の用紙で,中央のマスにあるカードの数は37
➁ \( n \) 枚目の用紙で,中央のマスの左上のマスにあるカードに書かれている数を,\( n \) を用いた式で表しなさい。
【解説】
すべての用紙の右下のマスの数が9の倍数になることに注目すると,
1枚目の用紙の右下のマスの数 ・・・ \( 9=9 \times 1 \)
2枚目の用紙の右下のマスの数 ・・・ \( 18=9 \times 2 \)
3枚目の用紙の右下のマスの数 ・・・ \( 27=9 \times 3 \)
・・・
\( n \) 枚目の用紙の右下のマスの数 ・・・ \( 9n=9 \times n \)
各用紙の左上のマスの数は,右下のマスの数より4だけ小さい数が書かれているので,
\( n \) 枚目の用紙の左上のマスの数は,\( 9n-4 \)
(2) 1から6までの目が出るさいころを投げる。ただし,さいころのどの目が出ることも同様に確からしいものとする。
① このさいころを1回投げて出た目を \( a \) とする。\( a+3 \) の値が4の倍数になる確率を求めなさい。
【解説】
\( a=1 \) のとき,\( a+3=4 \) →4の倍数
\( a=2 \) のとき,\( a+3=5 \) →4の倍数ではない
\( a=3 \) のとき,\( a+3=6 \) →4の倍数ではない
\( a=4 \) のとき,\( a+3=7 \) →4の倍数ではない
\( a=5 \) のとき,\( a+3=8 \) →4の倍数
\( a=6 \) のとき,\( a+3=9 \) →4の倍数ではない
となるので,4の倍数になるのは2通り,すべての場合の数は6通りなので,
求める確率は,\( \dfrac{2}{6}=\dfrac{1}{3} \)
➁ このさいころを2回投げたとき,1回目に出た目を \( b \),2回目に出た目を \( c \) とする。
\( \dfrac{c}{b} \) の値が整数になる確率を求めなさい。
【解説】
1回目と2回目のさいころの出た目の組み合わせと,\( \dfrac{c}{b} \) の値が整数になるところに値を書いていくと,
整数になる組み合わせは14通り,すべての組み合わせは36通りなので,
求める確率は,\( \dfrac{14}{36}=\dfrac{7}{18} \)
大問5
Ⅰ 図1において,四角形 \( ABCD \) は長方形である。点 \( E \) は辺 \( AD \) 上の点であり,点 \( F \) は線分 \( BD \) と線分 \( CE \) の交点である。 次の(1),(2)の問いに答えなさい。

(1) \( △FBC \) ∽ \( △FDE \) となることを証明しなさい。
【解答】
\( △FBC \) と \( △FDE \) において,
長方形の向かい合う辺は平行なので,
\( AD//BC \) であり,
錯角は等しいので,
\( ∠FBC=∠FDE \) ・・・ ➀
\( ∠FCB=∠FED \) ・・・ ➁
➀➁より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △FBC \) ∽ \( △FDE \)
(2) 図2は,図1に点 \( E \) を通り線分 \( BD \) に平行な直線をかき加え,辺 \( AB \) との交点を \( G \) としたものである。\( AB=3 \; cm, AE=2 \; cm,ED=4 \; cm \) とする。

① 線分 \( EG \) の長さを求めなさい。
【解答】
\( \sqrt{5} \; cm \)
【解説】
\( △AGE \) ∽ \( △ABD \) なので,
\( EG:DB=AE:AD=1:3 \)
\( △ABD \) において,三平方の定理より,
\( DB^2=3^2+6^2=45 \)
\( DB=3\sqrt{5} \; (cm) \)
よって,
\( EG:3\sqrt{5}=1:3 \)
\( EG=\sqrt{5} \; (cm) \)
➁ 四角形 \( GBFE \) の面積を求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{28}{5} \; cm^2 \)
【解説】
四角形 \( GBFE \) の面積を直接求めるのは手間がかかるので,
\( △ABD-△AGE-△FDE \) で求めます。
問➀より,\( △AGE \) と \( △ABD \) の相似比は
\( 1:3 \) なので,面積比は \( 1^2:3^2=1:9 \) であり,
\( △AGE=\dfrac{1}{9}△ABD \)
\( △ABD \) の面積は
\( 6 \times 3 \times \dfrac{1}{2}=9 \; (cm^2) \) ・・・(ア)
\( △AGE \) の面積は
\( \dfrac{1}{9}△ABD=1 \; (cm^2) \) ・・・(イ)
\( △FDE \) と \( △FBC \) において,
点 \( F \) から辺 \( AD,BC \) に垂線をひき,
交点をそれぞれ点 \( H,I \) とすると,
\( △FDE \) ∽ \( △FBC \) なので,
\( FH:FI=DE:BC=2:3 \)
\( HI=AB=3 \; cm \) なので,
\( FH=\dfrac{2}{5}HI=\dfrac{6}{5} \; (cm) \)
\( △FDE \) の面積は
\( 4 \times \dfrac{6}{5} \times \dfrac{1}{2}=\dfrac{12}{5} \; (cm^2) \) ・・・(ウ)
(ア)(イ)(ウ)より,四角形 \( GBFE \) の面積は,
\( △ABD-△AGE-△FDE=9-1-\dfrac{12}{5}=\dfrac{28}{5} \; (cm^2) \)
Ⅱ 図1において,四角形 \( ABCD \) は \( AD//BC \) の台形である。点 \( E \) は辺 \( AD \) 上の点であり,点 \( F \) は線分 \( BD \) と線分 \( CE \) の交点である。次の(1),(2)の問いに答えなさい。

(1) \( △FBC \) ∽ \( △FDE \) となることを証明しなさい。
【解答】
\( △FBC \) と \( △FDE \) において,
\( AD//BC \) より,
錯角は等しいので,
\( ∠FBC=∠FDE \) ・・・ ➀
\( ∠FCB=∠FED \) ・・・ ➁
➀➁より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △FBC \) ∽ \( △FDE \)
(2) 図2は,図1の辺 \( BC \) 上に点 \( G \) を \( AE=CG \) となるようにとり,線分 \( AG \) と線分 \( BE \) をかき加えたものである。点 \( H \) は線分 \( AG \) と線分 \( BE \) の交点であり,点 \( I \) は線分 \( AG \) と線分 \( BD \) の交点である。

➀ \( ∠ABG=60°,∠BAH=a° \) のとき,\( ∠DEF \) の大きさを,\( a \) を用いて表しなさい。
【解説】
\( △ABG \) において,
\( ∠AGB=180°-(∠ABG+∠BAH) \)
\( =180°-(60°+a°) \)
\( =(120-a)° \)
\( AD//BC \) より,錯角は等しいので,
\( ∠EAG=∠AGB=(120-a)° \)
\( AD//BC,AE=CG \) より,
四角形 \( AGCE \) は平行四辺形なので,
\( AG//EC \) であり,同位角は等しいので,
\( ∠DEF=∠EAG=(120-a)° \)
➁ \( AE:ED=2:3,BG:GC=3:1 \) のとき,四角形 \( EHIF \) の面積は,四角形 \( ABCD \) の面積の何倍か,求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{21}{286} \) 倍
【解説】
\( AE:ED=2:3,BG:GC=3:1,AE=CG \) より,
\( AE:ED:BG:GC=2:3:6:2 \)
【四角形 \( ABCD \) の面積は?】
\( △FDE \) ∽ \( △FBC \) なので,
\( ED:BC=3:8 \) より,面積比は,
\( △FDE:△FBC=3^2:8^2=9:64 \)
\( △FDE \) と \( △FBE \) は,高さが共通なので,
面積比は,
\( △FDE:△FBE=FD:FB=9:24 \)
同様に,
\( △FDE:△FDC=FE:FC=9:24 \)
\( △ABE \) と \( △DBE \) は,高さが共通なので,
面積比は,
\( △ABE:△DBE=AE:ED=22:33 \)
以上より,\( △FDE \) の面積を \( 9 \) とすると,
四角形 \( ABCD \) の面積は,\( 143 \) と表すことができます。・・・(ア)
【\( AH:HI:GI \) を求める】
\( △IDA \) ∽ \( △IBG \) なので,
\( AI:GI=AD:GB=5:6 \)
\( △HEA \) ∽ \( △HBG \) なので,
\( AH:GH=AD:GB=1:3 \)
\( AI:GI=5:6=20:24 \)
\( AH:GH=1:3=11:33 \)
より,
\( AH:HI:GI=AH:(AI-AH):GI \)
\( =11:(20-11):24 \)
\( =11:9:24 \)
【四角形 \( EHIF \) の面積は?】
\( △ABG \) と \( △DBC \) は,高さが共通なので,
面積比は,
\( △ABG:△DBC=BG:GC=3:4 \)
\( △FDE \) の面積を \( 9 \) とすると,
\( △DBC \) の面積は,\( 64+24=88 \) と表せるので,
\( △ABG \) の面積は,\( 88 \times \dfrac{3}{4}=66 \)
このとき,\( △IBH \) の面積は,\( 66 \times \dfrac{9}{44}=\dfrac{27}{2} \) と表すことができます。
四角形 \( EHIF=△FBE-△IBH \) より,
四角形 \( EHIF \) の面積は,\( 24-\dfrac{27}{2}=\dfrac{21}{2} \) と表すことができます。 ・・・(イ)
結論
(ア)(イ)より,四角形 \( EHIF: \) 四角形 \( ABCD=\dfrac{21}{2}:143=21:286 \) となるので,
四角形 \( EHIF \) の面積は,四角形 \( ABCD \) の面積の \( \dfrac{21}{286} \) 倍になります。