【問題・解説】連続する整数の性質を文字式をつかって証明する問題(基礎1)

一般化

問題

  1. 連続する4つの整数について,1番大きい数と2番目に大きい数の積から1番小さい数と2番目に小さい数の積を引いたときの差は,その連続する4つの整数の和になることを証明しなさい。
  2. 連続する4つの整数について,1番大きい数と2番目に小さい数の積から1番小さい数と2番目に大きい数の積を引いたときの差は,1番小さい数と1番大きい数の和になることを証明しなさい。
  3. 連続する5つの整数について,2番目に小さい数と1番大きい数の積から1番小さい数と2番目に大きい数の積を引いたときの差は,1番小さい数と1番大きい数の和になることを証明しなさい。

解説

小問1

連続する4つの整数について,1番大きい数と2番目に大きい数の積から1番小さい数と2番目に小さい数の積を引いたときの差は,その連続する4つの整数の和になることを証明します。

 

連続する4つの整数を小さい方から順に\(n,n+1,n+2,n+3\) とすると,

1番大きい数と2番目に大きい数の積は,

  \((n+3)(n+2)\) ・・・ (1)

1番小さい数と2番目に小さい数の積は,

  \(n(n+1)\) ・・・ (2)

式(1)ー式(2)は,

  \((n+3)(n+2)-n(n+1)=(n^2+5n+6)-(n^2+n)\)
                \(=4n+6\) ・・・ (3)

連続する4つの整数の和は,

  \(n+(n+1)+(n+2)+(n+3)=4n+6\) ・・・(4)

(3)(4)より

  \((n+3)(n+2)-n(n+1)=n+(n+1)+(n+2)+(n+3)\)
                \(=4n+6\)

 

小問2

連続する4つの整数について,1番大きい数と2番目に小さい数の積から1番小さい数と2番目に大きい数の積を引いたときの差は,1番小さい数と1番大きい数の和になることを証明します。

 

連続する4つの整数を小さい方から順に\(n,n+1,n+2,n+3\) とすると,

1番大きい数と2番目に小さい数の積は,

  \((n+3)(n+1)\) ・・・ (1)

1番小さい数と2番目に大きい数の積は,

  \(n(n+2)\) ・・・ (2)

式(1)ー式(2)は,

  \((n+3)(n+1)-n(n+2)=(n^2+4n+3)-(n^2+2n)\)
                \(=2n+3\) ・・・ (3)

1番小さい数と1番大きい数の和は,

  \(n+(n+3)=2n+3\) ・・・(4)

(3)(4)より

  \((n+3)(n+1)-n(n+2)=n+(n+3)\)
                \(=2n+3\)

小問3

連続する5つの整数について,2番目に小さい数と1番大きい数の積から1番小さい数と2番目に大きい数の積を引いたときの差は,1番小さい数と1番大きい数の和になることを証明します。

 

連続する4つの整数を小さい方から順に\(n,n+1,n+2,n+3,n+4\) とすると,

2番目に小さい数と1番大きい数の積は,

  \((n+1)(n+4)\) ・・・ (1)

1番小さい数と2番目に大きい数の積は,

  \(n(n+3)\) ・・・ (2)

式(1)ー式(2)は,

  \((n+1)(n+4)-n(n+3)=(n^2+5n+4)-(n^2+3n)\)
                \(=2n+4\) ・・・ (3)

1番小さい数と1番大きい数の和は,

  \(n+(n+4)=2n+4\) ・・・ (4)

(3)(4)より

  \((n+1)(n+4)-n(n+3)=n+(n+4)\)
                \(=2n+4\)