島根県公立高校入試 令和6(2024)年度 解答&解説

大問1

問1 \( 5+3 \times (-4) \) を計算しなさい。

【解答】
\( -7 \)
【解説】
\( =5+(-12) \)
\( =-7 \)

 

問2 \( (2\sqrt{3}-\sqrt{7})(2\sqrt{3}+\sqrt{7}) \) を計算しなさい。

【解答】
\( 5 \)
【解説】
\( =(2\sqrt{3})^2-(\sqrt{7})^2 \)
\( =12-7 \)
\( =5 \)

 

問3 比例式 \( x:(x-3)=5:3 \) で,\( x \) の値を求めなさい。

【解答】
\( x=\dfrac{15}{2} \)
【解説】
  \( 3x=5(x-3) \)
  \( 3x=5x-15 \)
 \( -2x=-15 \)
   \( x=\dfrac{15}{2} \)

 

問4 連立方程式 \( \left\{ \begin{array}{}
2x+3y=1 \\
x-y=3 \\
\end{array} \right.  \) を解きなさい。

【解答】
\( x=2,y=-1 \)
【解説】
\( \left\{ \begin{array}{}
2x+3y=1 \;\; ・・・ \;\; ➀  \\
x-y=3 \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right.  \)
➀ \( – \) ➁ \(  \times 2 \)
 \( 5y=-5 \)
  \( y=-1 \)
➁に代入すると,
 \( x-(-1)=3 \)
   \( x+1=3 \)
     \( x=2 \)

 

問5 方程式 \( (x-2)^2=7 \) を解きなさい。

【解答】
\( x=2±\sqrt{7} \)
【解説】
\( x-2=±\sqrt{7} \)
  \( x=2±\sqrt{7} \)

 

問6 次のにある数量の関係を,等式か不等式で表しなさい。

\( 20 \; L \) 入る容器に毎分 \( x \; L \) ずつ水を入れるとき,容器が水でいっぱいになるまで \( y \) 分間かかる。

【解答】
\( y=\dfrac{20}{x} \)

 

  \( 30 \; m \) のテープから \( a \; m \) のテープを \( 5 \) 本切り取ると,残りは \( b \; m \) より長い。

【解答】
\( 30-5a>b \)

 

問7 図1は,底面が直角三角形で,側面がすべて長方形の三角柱である。平面 \( ADEB \) と垂直な平面を,後のア~エからすべて選び,記号で答えなさい。
    ア 平面 \( ABC \)
    イ 平面 \( DEF \)
    ウ 平面 \( ADFC \)
    エ 平面 \( BEFC \)

【解答】
ア,イ,エ

 

問8 図2のように,円 \( O \) の円周上に4点 \( A,B,C,D \) をとる。\( AB \) が直径であるとき,\( ∠x \) の大きさを求めなさい。

【解答】
\( ∠x=56° \)

【解説】

直径 \( AB \) の円周角なので,\( ∠ADB=90° \)
\( △ABD \) において,
 \( ∠x=180°-(90°+34°)=56° \)

 

問9 太郎さんは,近所のお店に飾られている組子とよばれる木工細工を見た。組子の模様の1つに,図3のような二等辺三角形を組み合わせてできている「麻の葉」とよばれるものがあった。太郎さんはその美しさに感動し,図4のように組子の模様の一部を作図した。二等辺三角形をそれぞれア~カとすると,ア~カはすべて合同である。後のに答えなさい。

三角形アを,直線 \( OC \) を対称の軸として,対称移動して重ね合わせることができる三角形を,イ~カから1つ選び,記号で答えなさい。

【解答】

【解説】

ある図形をある直線を軸として対象移動したとき,
移動前の点と移動後の点を結んだ線分は,
対称の軸と垂直に交わります。

点 \( A,B \) から直線 \( OC \) に垂線をひき延長すると,
点 \( E,D \) を通ります。

よって,移動後の図形は「エ」になります。

 

三角形アを,点 \( O \) を回転の中心として,回転移動して重ね合わせることができる三角形を,イ~カからすべて選び,記号で答えなさい。

【解答】
ウ,オ
【解説】
ある図形をある点を回転の中心として回転移動したとき,
移動前の点と移動後の点は,同一円周上の点になります。

点 \( O \) を中心とした円で,
点 \( B \) と同一円周上にある点は,点 \( D,F \) になります。
点 \( A \) と同一円周上にある点は,点 \( C,E,G \) になります。

ア~カはすべて合同な二等辺三角形なので,
線分 \( OB \) を 線分 \( OD \) に重なるまで回転させたとき,
底角2個分回転したことになります。
線分 \( OA \) を底角2個分回転すると,線分 \( OC \) に重なります。
ここから,移動後の三角形は「ウ」になります。

線分 \( OB \) を 線分 \( OF \) に重なるまで回転させたとき,
底角4個分回転したことになります。
線分 \( OA \) を底角4個分回転すると,線分 \( OE \) に重なります。
ここから,移動後の三角形は「オ」になります。

 

大問2

問1 太郎さんは,生徒の名前の画数を「花子」であれば \( 10 \) 画,「クリス」 であれば \( 6 \) 画のように調べた。図1は,太郎さんの学校の2023年度の3年生 \( 40 \) 人について,調べた結果をヒストグラムに表したものである。 例えば,\( 30 \) 画以上 \( 35 \) 画未満の階級の度数は \( 2 \) 人である。後のに答えなさい。

最初の階級から \( 15 \) 画以上 \( 20 \) 画未満の階級までの累積度数を求めなさい。

【解答】
\( 27 \) 人

【解説】

ヒストグラムから,
 \( 5 \) 画以上 \( 10 \) 画未満の階級の度数は \( 2 \) 人,
 \( 10 \) 画以上 \( 15 \) 画未満の階級の度数は \( 10 \) 人,
 \( 15 \) 画以上 \( 20 \) 画未満の階級の度数は \( 15 \) 人
なので,累積度数は,
 \( 2+10+15=27 \)(人)

 

図2は2023年度,2018年度,2013年度,2008年度の3年生について,調べた結果を箱ひげ図に表したものである。ただし,3年生の人数は年度によって異なる場合がある。後の(1),(2)に答えなさい。

(1) 図2の箱ひげ図から読みとれることとして正しいと判断できるものを,次のア~オから2つ選び,記号で答えなさい。

    ア 2023年度と2018年度の第1四分位数は等しい。
    イ 2023年度と2013年度では,範囲も四分位範囲も2023年度の方が大きい。
    ウ 2018年度の平均値は \( 17 \) 画である。
    エ 2013年度には \( 10 \) 画以下の人はいない。
    オ どの年度も半数以上の人が \( 15 \) 画以上である。

【解答】
イ,オ
【解説】

ア 2023年度の第1四分位数は,約 \( 13.5 \) 画,2018年度の第1四分位数は,\( 13 \) 画
なので,正しくない。

イ 範囲 ・・・ 2023年度が \( 31-5=26 \) 画,2013年度が \( 26-7=19 \) 画
四分位範囲 ・・・ 2023年度が \( 21-13.5=7.5 \) 画,2013年度が \( 18-13=5 \) 画
なので,正しい

ウ 箱ひげ図のデータだけでは平均値はわからないので,正しくない。

エ 最小値が \( 7 \) 画であることから,\( 7 \) 画の人がいるので,正しくない。

オ 中央値が最も小さいのは2013年度で,\( 15 \) 画なので,正しい

 

(2) 次のア~ウは,2018年度,2013年度,2008年度のいずれかのデータを使って作成したヒストグラムであり,図2の箱ひげ図と対応している。2013年度のヒストグラムを,次のア~ウから1つ選び,記号で答えなさい。

【解答】

【解説】
2013年度の最小値は \( 7 \) 画であり,\( 5 \) 画以上 \( 10 \) 画未満の階級に含まれるので,
「ウ」は,あてはまりません。

「ア」のヒストグラムから,3年生の人数は \( 41 \) 人なので,
第三四分位数は画数の多い方から10番目と11番目の人の画数の平均値
(少ない方から31番目と32番目の人の画数の平均値)であり,
\( 15 \) 画以上 \( 20 \) 画未満の階級に含まれています。

「イ」のヒストグラムから,3年生の人数は \( 40 \) 人なので,
第三四分位数は画数の多い方から10番目と11番目の人の画数の平均値
(少ない方から31番目と32番目の人の画数の平均値)であり,
\( 20 \) 画以上 \( 25 \) 画未満の階級に含まれています。

箱ひげ図から,2013年度の第三四分位数は \( 18 \) 画なので,
あてはまるのは「ア」になります。

 

問2 太郎さんは,祭りでかき氷を販売することにした。販売した個数を \( x \) 個,販売額の合計を \( y \) 円とし,\( y \) を \( x \) の関数とみなして,\( x \) と \( y \) の関係について調べた。 次のに答えなさい。ただし,消費税は考えないものとする。

 図3は,かき氷100個をすべて同じ価格で販売したときのグラフである。1個の価格を求めなさい。

【解答】
\( 120 \) 円

太郎さんは,かき氷を \( 100 \) 個販売することにした。売れ行きによっては,途中で値下げして残りすべてを販売するつもりである。次の(1)~(3)に答えなさい。

(1) はじめのうちは1個の価格を \( 200 \) 円にして \( 40 \) 個販売し,その後,1個の価格を \( 100 \) 円に値下げして残りすべてを販売したときの \( x \) と \( y \) の関係を表すグラフを図4にかきなさい。

【解答】
【解説】
\( 200 \) 円で \( 40 \) 個販売したときの販売額の合計は
 \( 200 \times 40=8000 \)(円)
\( 100 \) 円で \( 60 \) 個販売したときの販売額の合計は
 \( 100 \times 60=6000 \)(円)
なので,
\( 100 \) 個すべて販売したときの販売額の合計は
 \( 8000+6000=14000 \)(円)

ここから,求めるグラフは
\( (x,y)=(0,0),(40,8000),(100,14000) \)
を通る直線になります。

 

(2) (1)の販売額の合計は,1個の価格を \( 200 \) 円にして \( 100 \) 個すべてを販売した場合と比べていくら少なくなるか, 求めなさい。

【解答】
\( 6000 \) 円
【解説】
1個の価格を \( 200 \) 円にして \( 100 \) 個すべてを販売した場合の販売額の合計は
 \( 200 \times 100=20000 \)(円)
なので,
 \( 20000-14000=6000 \)(円)
少なくなります。

 

(3) はじめのうちは1個の価格を \( 200 \) 円にして何個か販売し,その後,1個の価格を \( 100 \) 円に値下げして残りすべてを販売する。販売額の合計を \( 12000 \) 円以上にするためには,1個の価格を \( 200 \) 円にしているときに,何個以上販売する必要があるか,求めなさい。

【解答】
\( 20 \) 個以上
【解説】
1個の価格を \( 200 \) 円にして販売する個数を \( x \) 個とすると,
\( 100 \) 円に値下げして販売する個数は \( 100-x \) 個と表すことができるので,
  \( 200x+100(100-x)≧12000 \)
 \( 200x+10000-100x≧12000 \)
          \( 100x≧2000 \)
            \( x≧20 \)(個)

 

大問3

のようにA,B,Cと書かれた3枚のカードがある。太郎さんと花子さんは,次のルールでゲームをくり返して行うことにした。後の問1,問2に答えなさい。

 ルール
  ・ 花子さんは,異なる3つの自然数を決めて,小さい方から順にA,B,Cのカードに書く。
  ・ 花子さんは,3枚のカードをよく混ぜ,太郎さんに1枚ひいてもらう。
  ・ ひいた1枚のカードに書かれた数の2乗した数を,太郎さんの得点とする。
  ・ 残った2枚のカードに書かれた2つの数の積を,花子さんの得点とする。
  ・ 太郎さんと花子さんの得点を比べ,大きい方を勝ちとする。ただし,得点が同じときは
    引き分けとする。

問1 太郎さんのカードのひき方は同様に確からしいものとする。次のに答えなさい。

太郎さんが3枚のカードから1枚ひくとき,Aのカードをひく確率を求めなさい。

【解答】
\( \dfrac{1}{3} \)

 

次の(1),(2)に答えなさい。

(1) カードに書かれた数が,Aは \( 1 \),Bは \( 2 \),Cは \( 3 \) のとき,太郎さんが勝つ確率を求めなさい。

【解答】
\( \dfrac{2}{3} \)
【解説】
太郎さんがAのカードをひいた場合,
 太郎さんの得点 ・・・ \( 1^2=1 \)(点)
 花子さんの得点 ・・・ \( 2 \times 3=6 \)(点)
なので,花子さんの勝ち

太郎さんがBのカードをひいた場合,
 太郎さんの得点 ・・・ \( 2^2=4 \)(点)
 花子さんの得点 ・・・ \( 1 \times 3=3 \)(点)
なので,太郎さんの勝ち

太郎さんがCのカードをひいた場合,
 太郎さんの得点 ・・・ \( 3^2=9 \)(点)
 花子さんの得点 ・・・ \( 1 \times 2=2 \)(点)
なので,太郎さんの勝ち

よって,太郎さんが勝つ確率は \( \dfrac{2}{3} \)

 

(2) カードに書かれた数が,Aは \( 1 \),Bは \( 2 \),Cは \( 4 \) のとき,花子さんが勝つ確率を求めなさい。

【解答】
\( \dfrac{1}{3} \)
【解説】
太郎さんがAのカードをひいた場合,
 太郎さんの得点 ・・・ \( 1^2=1 \)(点)
 花子さんの得点 ・・・ \( 2 \times 4=8 \)(点)
なので,花子さんの勝ち

太郎さんがBのカードをひいた場合,
 太郎さんの得点 ・・・ \( 2^2=4 \)(点)
 花子さんの得点 ・・・ \( 1 \times 4=4 \)(点)
なので,引き分け

太郎さんがCのカードをひいた場合,
 太郎さんの得点 ・・・ \( 4^2=16 \)(点)
 花子さんの得点 ・・・ \( 1 \times 2=2 \)(点)
なので,太郎さんの勝ち

よって,花子さんが勝つ確率は \( \dfrac{1}{3} \)

 

3 太郎さんが勝つことの起こりやすさと,花子さんが勝つことの起こりやすさとが同じになるような,カードに書かれた3つの自然数の組を1組答えなさい。ただし,2の問題文中に出てきた数の組 \( (1,2,3),(1,2,4) \) 以外の組を答えること。

【解答】
\( (1,3,9) \)
【解説】
太郎さんが勝つことの起こりやすさと,花子さんが勝つことの起こりやすさとが同じになるのは,
(2)のように,引き分けになる場合がふくまれるときです。

A,B,Cのカードに書かれた自然数をそれぞれ \( x,y,z \) とすると,
引き分けになるのはBのカードを選んだときで,
太郎さんの得点は \( y^2 \),花子さんの得点は \( xz \) と表すことができ, \( y^2=xz \) が成り立ちます。
Aのカードにかかれた自然数を \( 1 \) であることにすると,
\( x=1 \) なので,\( y^2=z \) となります。

Bのカードにかかれた自然数を \( 3 \) であることにすると, \( z=3^2=9 \)

よって,あてはまる3つの自然数の組の1つは \( (1,3,9) \)

 

問2 太郎さんがBのカードをひいたときの2人の得点について,次の文章を読んで,後のに答えなさい。
例えば,カードに書かれた数が3つの連続する自然数のとき,太郎さんと花子さんの得点は,次の表1のようになる。

表1から,次のように予想することができる。

予想1
 カードに書かれた数が3つの連続する自然数ならば,太郎さんがBのカードをひいたとき,太郎さんの
 得点は,花子さんの得点よりいつでも \( 1 \) 大きい。

予想1が正しいことは,次のように証明できる。


証明1
カードに書かれた3つの連続する自然数のうち,Bのカードに書かれた数を \( n \) とすると,Aは \( n-1 \),Cは \( n+1 \) と表すことができる。太郎さんがBのカードをひいたとき,太郎さんの得点から花子さんの得点をひくと,
 \( n^2-(n-1)(n+1)=n^2-(n^2-1) \)
            \( = n^2-n^2+1 \)
            \( =1 \)
したがって,カードに書かれた数が3つの連続する自然数ならば,太郎さんがBのカードをひいたとき,太郎さんの得点は,花子さんの得点よりいつでも \( 1 \) 大きい。


カードに書かれた数が \( a \) ずつはなれた自然数のとき,太郎さんと花子さんの得点は,次の表2表3のようになる。 ただし,\( a \) は自然数とする。

カードに書かれた数が \( a \) ずつはなれた自然数のとき,どんな性質があるかを次のように予想した。
 ア  にあてはまる数または式を入れ,予想2を完成しなさい。

予想2
カードに書かれた数が \( a \) ずつはなれた自然数ならば,太郎さんがBのカードをひいたとき,太郎さんの得点は,花子さんの得点よりいつでも  ア  大きい。
【解答】
\( a^2 \)
【解説】
表2より,\( a=2 \) のときの得点の差は \( 4=2^2 \)
表3より,\( a=3 \) のときの得点の差は \( 9=3^2 \)
なので,\( a^2 \) となります。

 

予想2が正しいことを次のように証明した。 イ  ウ  にあてはまる数または式を入れなさい。
  また, エ  に証明の続きを書き入れ,証明2を完成しなさい。ただし, ア  にはと同じものが入る。


証明2
カードに書かれた \( a \) ずつはなれた自然数のうち,Bのカードに書かれた数を \( n \) とすると,Aは  イ ,Cは  ウ  と表すことができる。太郎さんがBのカードをひいたとき,太郎さんの得点から花子さんの得点をひくと,
  エ  
したがって,カードに書かれた数が \( a \) ずつはなれた自然数ならば,太郎さんがBのカードをひいたとき,太郎さんの得点は,花子さんの得点よりいつでも  ア  大きい。


【解答】
 イ  ・・・ \( n-a \)
 ウ  ・・・ \( n+a \)

  エ  
 \( n^2-(n-a)(n+a)=n^2-(n^2-a^2) \)
            \( = n^2-n^2+a^2 \)
            \( =a^2 \)

 

大問4

図1のように,関数 \( y=x^2 \) ・・・ ① のグラフ上に,2点 \( A,B \) があり,\( x \) 座標はそれぞれ \( -2,1 \) である。後の問1~問3に答えなさい。

問1 次のに答えなさい。

点 \( A \) の \( y \) 座標を求めなさい。

【解答】
\( 4 \)
【解説】
点 \( A \) の \( x \) 座標は \( -2 \) なので,
 \( y=(-2)^2=4 \)

 

2点 \( A,B \) の間の距離を求めなさい。

【解答】
\( 3\sqrt{2} \)
【解説】

2点 \( A,B \) の座標は \( A(-2,4),B(1,1) \) なので,
 \( AB^2=\{1-(-2)\}^2+(4-1)^2=18 \)
  \( AB=3\sqrt{2} \)

 

直線 \( OB \) と傾きが等しく,点 \( A \) を通る直線の式を求めなさい。

【解答】
\( y=x+6 \)
【解説】

直線 \( OB \) は \( O(0,0),B(1,1) \) を通るので,
傾きは \( 1 \) になっています。

求める直線の式を \( y=x+b \) とすると,\( A(-2,4) \) を通るので,
 \( 4=-2+b \)
 \( b=6 \)

よって,求める直線の式は,\( y=x+6 \)

 

問2 次の  ア  イ  にあてはまる数をそれぞれ求めなさい。

関数①について,\( x \) の変域が \( -1≦x≦ \)  ア  のとき,\( y \) の変域は  イ  \( ≦y≦9 \) である。
【解答】
 ア  ・・・ \( 3 \)
 イ  ・・・ \( 0 \)
【解説】

\( y=x^2 \) において,\( y \) の値が \( 9 \) になるのは,
 \( 9=x^2 \)
 \( x=±3 \)
\( x \) の変域が \( -1≦x≦ \)  ア  であることから,
あてはまるのは \( x=3 \) のとき。
よって,\( x \) の変域は,\( -1≦x≦3 \)

\( x \) の変域が \( 0 \) を含んでいるので,最小値は \( 0 \)。
よって,\( x \) の変域は,\( 0≦y≦9 \)

 

 

問3 図2の直線 \( l \) は,関数 \( y=x+4 \) のグラフである。直線 \( l \) と \( x \) 軸の交点を \( C \),直線 \( l \) と \( y \) 軸の交点を \( D \) とする。線分 \( OB \) を延長した直線上に,四角形 \( DCOP \) が平行四辺形となるような点 \( P \) をとる。ただし,点 \( P \) の \( x \) 座標は正とする。また,関数 \( y=ax^2 \) ( \( a \) は定数) ・・・② のグラフは,点 \( P \) を通る。後の1,2に答えなさい。

 

\( a \) の値を求めなさい。

【解答】
\( a=\dfrac{1}{4} \)
【解説】

四角形 \( DCOP \) が平行四辺形であることから,
直線 \( l//OP \) なので,直線 \( OP \) の傾きは \( 1 \) です。
ここから,直線 \( OP \) の式は \( y=x \) です。

直線 \( l \) の式は \( y=x+4 \) なので,
点 \( D \) の \( y \) 座標は \( 4 \) です。
四角形 \( DCOP \) が平行四辺形であることから,
\( CO//DP \) であり,
点 \( D \) と点 \( P \) の \( y \) 座標は等しいので,
点 \( P \) の \( y \) 座標も \( 4 \) です。
ここから,点 \( P \) の \( x \) 座標も \( 4 \) です 。

点 \( P(4,4) \) は,\( y=ax^2 \) 上の点なので,
 \( 4=a \times 4^2 \)
 \( a=\dfrac{1}{4} \)

 

関数 ② のグラフと辺 \( CD \) の交点を \( Q \) とする。また,関数 ① のグラフと辺 \( DP \) の交点を \( R \) とする。\( △OPQ \) と \( △BPR \) の面積の比を,最も簡単な整数の比で表しなさい。

【解答】
\( △OPQ:△BPR=8:3 \)
【解説】

\( l//OP \) より,等積変形の考え方から
\( △OPQ=△OPD \)なので,
\( △OPD \) と \( △BPR \) の面積の比を求めます。

点 \( R \) は \( y=x^2 \) 上の点で,
\( y \) 座標は \( 4 \) なので,
 \( 4=x^2 \)
 \( x=2 \) (\( R \) の \( x \) 座標は正のため)
ここから,\( R(2,4) \)

\( D(0,4),P(4,4) \) より,
\( PD \) を底辺と考えると,\( △OPD \) の面積は,
 \( △OPD=4 \times 4 \times \dfrac{1}{2}=8 \)

\( B(1,1),P(4,4),R(2,4) \) より,
\( PR \) を底辺と考えると,\( △BPR \) の面積は,
 \( △BPR=2 \times 3 \times \dfrac{1}{2}=3 \)

よって,
 \( △OPQ:△BPR=△OPD:△BPR=8:3 \)

 

大問5

図1のように,直角二等辺三角形の三角定規を直線 \( l \) 上におき,三角定規の頂点がある位置を \( O,A,B \) とする。このとき,\( ∠AOB=90°,OA=OB \) である。この三角定規を,点 \( O \) を回転の中心として時計回りに回転させたとき,移動後の頂点を,図2のように \( P,Q \) とする。後の問1~問3に答えなさい。

問1 \( ∠OPQ \) の大きさを求めなさい。

【解答】
\( ∠OPQ=45° \)
【解説】
\( △OPQ \) は,直角二等辺三角形 \( OAB \) を,点 \( O \) を回転の中心として回転させたものなので,
\( ∠OPQ=∠OAB=45° \)

 

問2 次のに答えなさい。

1 点 \( Q \) を通る直線 \( l \) の垂線を,コンパスと定規を用いて右の図に作図しなさい。ただし,作図に用いた線は消さないでおくこと。

【解答】

手順1 点 \( Q \) を中心に円弧を描く。
(直線 \( l \) との交点を点 \( A,B \) とします。)
手順2 2点 \( A,B \) を中心に円弧を描く。
(交点を点 \( C \) とします。)
手順3 2点 \( Q,C \) を通る直線を描く。

 

図3のように,点 \( P,Q \) をそれぞれ通る直線 \( l \) の垂線をひき,直線 \( l \) との交点を順に \( C,D \) とする。\( △PCO≡△ODQ \) であることを証明しなさい。

【解答】

\( △PCO \) と \( △ODQ \) において,
仮定より,
 \( OP=QO \) ・・・ ➀
 \( ∠PCO=∠ODQ=90° \) ・・・ ➁
3点 \( C,O,D \) は一直線上の点で,
\( ∠POQ=90° \) なので,
 \( ∠COP=180°-(90°+∠DOQ) \)
     \( =90°-∠DOQ \) ・・・ ➂
三角形の内角の和は \( 180° \) なので,
 \( ∠DQO=180°-(90°+∠DOQ) \)
     \( =90°-∠DOQ \) ・・・ ➃
③➃より,
 \( ∠COP=∠DQO \) ・・・ ➄

➀➁➄より,
直角三角形の斜辺と他の1つの鋭角がそれぞれ等しいので,
 \( △PCO≡△ODQ \)

 

問3 図4は \( ∠AOP=45° \) となるまで三角定規を回転したものである。辺 \( OP \) と辺 \( AB \) の交点を \( R \),辺 \( PQ \) と辺 AB の交点を \( S \),辺 \( PQ \) と辺 \( OB \) の交点を \( T \) とする。\( OA=2 \) のとき,後のに答えなさい。

\( PR \) の長さを求めなさい。

【解答】
\( 2-\sqrt{2} \)
【解説】

\( △AOR \) において,
\( △AOB \) は直角二等辺三角形なので,
 \( ∠OAR=∠OAB=45° \) ・・・ ➀
\( ∠AOP=45° \) なので,
\( △AOR \) は直角二等辺三角形であり,
 \( OR:OA=1:\sqrt{2} \)
   \( OR:2=1:\sqrt{2} \)
   \( \sqrt{2}OR=2 \)
    \( OR=\sqrt{2} \)

\( OP=OA=2 \) なので,
 \( PR=OP-OR=2-\sqrt{2} \)

 

 図5の色をつけて表した部分は,\( ∠AOP=45° \) となるまで三角定規を回転したときに,三角定規が通った部分である。色をつけて表した部分の面積を求めなさい。

【解答】
\( \pi{}+4-2\sqrt{2} \)

【解説】

図形 \( OAPS \) と図形 \( OQBS \) が直線 \( OS \) に対して対称な図形であることに注目すると,
右の図のとおり図形 \( OAPS \) は,おうぎ形 \( OAP \) と \( △OPS \) をくっつけた形になっています。

【おうぎ形 \( OAP \) の面積】
 \( \pi{} \times 2^2 \times \dfrac{45}{360}=\dfrac{1}{2}\pi{} \)

【\( △OPS \) の面積】
より,\( ∠ARO=90° \) であることから,
対頂角は等しいので,\( ∠PRS=90° \)
さらに,\( ∠RPS=45° \) なので,
\( △PRS \) は直角二等辺三角形であり,
 \( SR=RP=2-\sqrt{2} \)
よって,
 \( OP \times SR \times \dfrac{1}{2}=2 \times (2-\sqrt{2}) \times \dfrac{1}{2} \)
         \( =2-\sqrt{2} \)

図形 \( OAPS \) の面積は,\( 2-\sqrt{2}+\dfrac{1}{2}\pi{} \)

    部分の面積は,図形 \( OAPS \) 2個分なので,
 \( 2 \times \left(\dfrac{1}{2}\pi{}+2-\sqrt{2} \right)=\pi{}+4-2\sqrt{2} \)