大問1
(1) 次の➀~➃の計算をしなさい。
➀ \( 3-9 \)
➁ \( -3(x+2y)+(x-3y) \)
【解説】
\( =-3x-6y+x-3y \)
\( =-2x-9y \)
➂ \( 3a^2b \times 4b \div 6ab \)
【解説】
\( =\dfrac{3a^2b \times 4b}{6ab} \)
\( =2ab \)
➃ \( \sqrt{6}(\sqrt{2}+\sqrt{3}) \)
【解答】
\( 2\sqrt{3}+3\sqrt{2} \)
【解説】
\( =\sqrt{12}+\sqrt{18} \)
\( =2\sqrt{3}+3\sqrt{2} \)
(2) \( x^2+7x-8 \) を因数分解したとき,その結果として正しいものを,次のア~エの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。
ア \( (x-1)(x-7) \) イ \( (x+1)(x+7) \) ウ \( (x+1)(x-8) \) エ \( (x-1)(x+8) \)
大問2
(1) 右の図で,\( △ABC \) は正三角形である。辺 \( AB,AC \) 上にそれぞれ点 \( D,E \) をとる。\( ∠AED=74°,∠CDE=39° \) のとき,\( ∠BCD \) の大きさとして正しいものを,次のア~オの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。
ア \( 21° \) イ \( 25° \) ウ \( 30° \)
エ \( 35° \) オ \( 46° \)
【解説】
\( ∠DEA \) は \( △CDE \) の外角なので,
\( ∠DCE=∠DEA-∠CDE=35° \)
\( △ABC \) は正三角形なので,
\( ∠BCD=60°-∠DCE=25° \)
(2) 次の表は,\( 10 \) 人の生徒がテニスのサーブ練習をそれぞれ \( 10 \) 回行い,サーブが入った回数のデータを小さい順に並べたものである。

このとき,生徒 \( 10 \) 人のデータを箱ひげ図に表したものとして正しいものを,次のア~オの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。

【解説】
\( 10 \) 人分のデータを集計しているので,
中央値は,回数の少ない方から5番目と6番目の値の平均値であり,
中央値 \( =\dfrac{3+4}{2}=3.5 \)(回)
第一四分位数は,回数の少ない方から3番目の値であり,
第一四分位数 \( =3 \)(回)
これらを満たしているのは,ウの箱ひげ図になります。
(3) ある動物園の入園料は,大人1人 \( x \) 円,子ども1人 \( y \) 円である。\( 500 \) 円の割引券を1枚使うと,大人2人と子ども3人の入園料の合計が \( 4000 \) 円より安くなった。
このとき,この数量の関係を表した不等式として正しいものを,次のア~エの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。
ア \( 2x+3y-500<4000 \)
イ \( 2x+3y<4000-500 \)
ウ \( 2x+3y-500>4000 \)
エ \( 2x+3y>4000-500 \)
【解答】
ア \( 2x+3y-500<4000 \)
【解説】
もとの大人2人と子ども3人の入園料は \( 2x+3y \)(円)で,
\( 500 \) 円の割引券を1枚使うと,支払う入園料は \( 2x+3y-500 \)(円)
これが, \( 4000 \) 円より安いので,
求める不等式は \( 2x+3y-500<4000 \)
(4) 関数 \( y=2x^2 \) で,\( x \) の変域が \( -1≦x≦ \) Ⅰ のとき,
\( y \) の変域が Ⅱ \( ≦y≦18 \) である。
このとき, Ⅰ , Ⅱ に当てはまる値の組み合わせとして正しい
ものを,右のア~カの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。
【解説】
\( y=2x^2 \) において,\( y=18 \) となるのは,
\( 18=2x^2 \)
\( x^2=9 \)
\( x=±3 \)
\( x \) の変域は \( -1≦x≦ \)
Ⅰ なので,
\( x=-3 \) はあてはまらず,\( x=3 \) のときになります。
つまり,
Ⅰ は \( 3 \) であるとわかります。
\( y=ax^2 \; (a>0) \) において,\( x \) の変域が \( 0 \) を含むとき,\( y \) の最小値は,必ず \( 0 \) になります。
\( x \) の変域は \( -1≦x≦3 \) で,\( 0 \) を含んでいて,
\( y=2x^2 \) で定数部分は \( 0 \) より大きいので,
\( y \) の最小値は \( 0 \) になります。
よって, Ⅱ は \( 0 \) であるとわかります。
大問3
右の図1のように,タブレット端末の画面に平行な2直線 \( ℓ,m \) と直線 \( ℓ \) 上の2点 \( A,B \),直線 \( m \) 上の2点 \( C,D \) が表示されている。また,線分 \( AD \) と線分 \( BC \) は点 \( E \) で交わっており,点 \( F \) は直線 \( m \) 上を動かすことができる。さらに, \( AB=3 \; cm,CD=CE=6 \; cm \),\( △ABE \) の面積は \( 5 \; cm^2 \) である。
ひよりさんとふうがさんは,点 \( F \) を動かしながら,図形の性質や関係について調べている。
このとき,次の(1)~(3)の問いに答えなさい。
(1) ひよりさんは,点 \( F \) を \( EF//BD \) となるように動かした。
このとき,大きさが等しくなる角の組み合わせとして正しいものを,次のア~オの中から2つ選んで,その記号を書きなさい。
ア \( ∠EBD \) と \( ∠CEF \)
イ \( ∠AEC \) と \( ∠ADC \)
ウ \( ∠BEA \) と \( ∠FED \)
エ \( ∠CFE \) と \( ∠CDE \)
オ \( ∠BDE \) と \( ∠FED \)
【解答】
ア \( ∠EBD \) と \( ∠CEF \)
オ \( ∠BDE \) と \( ∠FED \)
【解説】
\( EF//BD \) より,
同位角は等しいので,\( ∠EBD \) と \( ∠CEF \)
錯角は等しいので,\( ∠BDE \) と \( ∠FED \)
(2) ふうがさんは,点 \( F \) を線分 \( CD \) 上に \( CF=1 \; cm \) となるように動かした。
このとき,\( △DEF \) の面積を求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{50}{3} \; cm^2 \)
【解説】
\( ℓ//m \) より,\( △ABE \) ∽ \( △DCE \)
\( AB=3 \; cm,CD=6 \; cm \) より
相似比は \( 1:2 \)
相似な三角形の面積比は相似比の2乗の比と等しいので,
\( △ABE:△DCE=1^2:2^2 \)
\( 5:△DCE=1:4 \)
\( △DCE=20 \; (cm^2) \)
\( △DCE \) と \( △DEF \) は高さが共通なので,
面積比は底辺の長さの比と等しくなります。
\( CD=6 \; cm,CF=1 \; cm \) より,
\( DF=6-1=5 \; cm \)
なので,
\( △DCE:△DEF=CD:DF \)
\( 20:△DEF=6:5 \)
\( △DEF=\dfrac{50}{3} \; (cm^2) \)
(3) ひよりさんは,右の図2のように点 \( F \) を \( ED//BF \) となるように動かした。
このとき,ふうがさんは \( △DCB≡△ECF \) であることに気づき,次のように証明した。
Ⅰ ~ Ⅲ をうめて証明を完成させなさい。
ただし, I については当てはまるものを【 Ⅰ の選択肢】のア~エの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。
<証明>
\( △DCB \) と \( △ECF \) において,
仮定から,\( CD=CE=6 \; cm \) ・・・ ➀
Ⅰ ・・・ ➁
\( △CBF \) において,\( ED//BF \) なので,
\( CE:CB=CD:CF \)
さらに,① より \( CD=CE \) だから, Ⅱ ・・・ ➂
①,②,③ から, Ⅲ がそれぞれ等しいので,
\( △DCB≡△ECF \)
【 Ⅰ の選択肢】
ア 平行線の同位角は等しいから,\( ∠CED=∠CBF \)
イ 二等辺三角形の底角だから,\( ∠CED=∠CDE \)
ウ 共通な角だから,\( ∠DCB=∠ECF \)
エ 四角形 \( ABFD \) は平行四辺形だから,\( AB=DF \)
【解答】
Ⅰ ・・・ ウ 共通な角だから,\( ∠DCB=∠ECF \)
Ⅱ ・・・ \( CB=CF \)
Ⅲ ・・・ 2組の辺とその間の角
大問4
1から6までの数が1つずつ書かれた6枚の赤色のカード
と,7から12までの数が1つずつ書かれた6枚の青色のカード
がある。赤色のカードをよくきってから1枚引き,そのカードに書かれた数を \( a \) とする。同様に, 青色のカードをよくきってから1枚引き,そのカードに書かれた数を \( b \) とする。
このとき,次の(1),(2)の問いに答えなさい。
ただし,赤色と青色のカードそれぞれにおいて,どのカードが引かれることも同様に確からしいとする。
(1) \( a+b \) が3の倍数となる確率として正しいものを,次のア~オの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。
ア \( \dfrac{1}{2} \) イ \( \dfrac{1}{3} \) ウ \( \dfrac{1}{4} \) エ \( \dfrac{1}{6} \) オ \( \dfrac{1}{12} \)
【解答】
イ \( \dfrac{1}{3} \)
【解説】
赤色と青色のカードに書かれた数の組み合わせと,
その和を表に書き出し,和が3の倍数となるところに ○ をつけてみます。
和が3の倍数になる組み合わせは \( 12 \) 通り,
すべての組み合わせは \( 36 \) 通りなので,
求める確率は \( \dfrac{12}{36}=\dfrac{1}{3} \)
(2) 右の図のように,円周を12等分する点があり,時計回りにそれぞれ1から12までの番号をつけ,\( a,b \) と同じ番号の点にそれぞれコマを置く。例えば,\( a=3,b=7 \) のとき,円周上の番号3,番号7の2つの点にそれぞれコマを置く。
① コマを置いた2つの点が,この円の直径の両端となる確率を求めなさい。
【解説】
この円周は12等分されているので,2つの点が直径の両端となるとき,
2つの点は,12等分された弧6個分離れていることになります。
\( 1≦a≦6,7≦b≦12 \) なので,
2つの点がこの円の直径の両端となるのは,
\( (a,b)=(1,7),(2,8),(3,9), \)
\( (4,10),(5,11),(6,12) \)
の \( 6 \) 通りです。
すべての組み合わせは \( 36 \) 通りなので,
求める確率は \( \dfrac{6}{36}=\dfrac{1}{6} \)
➁ 番号1の点とコマを置いた2つの点が,直角三角形の3つの頂点となる確率を求めなさい。
【解説】
3点は同一円周上の点なので,直角三角形ができるのは,
円周角の定理より,3辺のうち1辺が直径になるときなので,
3辺について,1辺ずつ直径になるような \( a,b \) の組み合わせを考えていきます。
三角形ができるとき,番号1の点は固定であることから,
\( a \) に対応するコマは番号2~6の点のどこか,
\( b \) に対応するコマは番号7~12の点のどこかにあります。
(\( a=1 \) のときは,直線になるのであてはまりません)
\( a \) に対応する点を \( A \),\( b \) に対応する点を \( B \),番号1の点を \( C \)
として,直角三角形ができる条件を順番に探していきます。
【 \( BC \) が直径になるとき】
番号1の点は固定であることから,
\( BC \) が直径になるのは,\( B \) が番号7の点になるときです。
このとき,\( ∠CAB \) は直径 \( BC \) に対する円周角になるので,
\( A \) は,番号2~6のどこにあってもいいことになります。
よって,直角三角形ができる組み合わせは,
\( (a,b)=(2,7),(3,7),(4,7),(5,7),(6,7) \)
の \( 5 \) 通りです。
(例)\( a=5 \) の場合
【 \( AC \) が直径になるとき】
\( A \) は,番号2~6のどこかにしかとれないので,\( AC \) が直径になることはありません。
【 \( AB \) が直径になるとき】
問 ➀ より,\( AB \) が直径になる組み合わせは
\( (a,b)=(2,8),(3,9),(4,10),(5,11),(6,12) \)
の \( 5 \) 通りです。
このとき,\( ∠ACB \) は直径 \( AB \) に対する円周角になるので,必ず直角三角形になります。
(例)\( (a,b)=(3,9) \) の場合
以上より,直角三角形ができる組み合わせは,合計 \( 10 \) 通り,
すべての組み合わせは \( 36 \) 通りなので,
求める確率は \( \dfrac{10}{36}=\dfrac{5}{18} \)
大問5
ひよりさんとふみさんは,数学の授業で関数について学んでいる。右の図1のような縦 \( 20 \; cm \),横 \( 30 \; cm \),高さ \( 25 \; cm \) の直方体の形をした水そうを使って,次の実験Ⅰ,実験Ⅱ,実験Ⅲを行い,水を入れるときや抜くときの底面から水面までの高さの変化のようすについて調べている。
ただし,給水口を開けると,一定の割合で水を入れることができ,排水口を開けると,水そうの水がなくなるまで一定の割合で水を抜くことができるものとする。また,水そうの底面と水面はつねに平行になっており,水そうの厚さは考えないものとする。
実験Ⅰ 空の水そう(図1)に一定の割合で水を入れる。
実験Ⅱ 空の水そう(図1)に直方体のおもりを入れ,一定の割合で水を入れる。
実験Ⅲ 実験Ⅱで満水の状態になった水そうから一定の割合で水を抜く。
このとき,ひよりさんとふみさんの次の会話を読んで,(1),(2)の問いに答えなさい。
ひより:まずは実験Ⅰだね。
ふみ:そうだね。空の水そう(図1)の排水口を閉じておいたよ。
ひより:うん。給水口を開けると,毎秒 \( 100 \; cm^3 \) ずつ一定の割合で水が入るよ。
ふみ:わかった。給水口を開けるね。
ひより:いま,\( 60 \) 秒たったけど,水そうの底面から水面までの高さは何 \( cm \) になったかな。
(1) 実験Ⅰについて,空の水そうに水を入れ始めてから \( 60 \) 秒後の水そうの底面から水面までの高さを求めなさい。
【解説】
\( 60 \) 秒間に水そうに入った水の量は \( 100 \times 60=6000 \; (cm^3) \) で,
水そうの底面積は \( 20 \times 30=600 \; (cm^2) \) なので,
水面の高さは,\( \dfrac{6000}{600}=10 \; (cm) \)
ひより:次は実験Ⅱだね。
ふみ:空の水そうに縦 \( 20 \; cm \),横 \( 20 \; cm \),
高さ \( 15 \; cm \) の直方体のおもりを
入れて(図2),排水口を閉じておいたよ。
ひより:うん。給水口を開けると、毎秒 \( 100 \; cm^3 \)
ずつ一定の割合で水が入るよ。
ふみ:わかった。 給水口を開けるね。
ひより:どんどん水が入っていくね。
ふみ:満水になったから,給水口を閉じるよ。
(2) ① 実験Ⅱについて,水を入れ始めてから \( x \) 秒後の水そうの底面から水面までの高さを \( y \; cm \) として,\( x \) と \( y \) の関係を表すグラフをかいたとき,満水になるまでのグラフとして正しいものを,次のア~エの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。
ただし,入れるおもりと水そうの3つの側面と底面との間にすき間はないものとする。

【解説】
水面がおもりの高さより低いときと高いときの水が入る部分の底面積について,
縦の長さは等しく,横の長さが \( 10 \; cm \) と \( 30 \; cm \) で3倍になっているので,
水面がおもりの高さより高いときの水面が上がる速さは,
おもりの高さより低いときの \( \dfrac{1}{3} \) の速さになります。
グラフにおいて,水面が上がる速さは,直線の傾きとして表れるので,
後半部分の傾きは前半部分の傾きの \( \dfrac{1}{3} \) になります。
これにあてはまるグラフは イ になります。

ふみ:最後に実験Ⅲだね。
ひより:排水口を開けると,毎秒 \( 150 \; cm^3 \) ずつ一定の割合で水が抜けるよ。
ふみ:うん。排水口を開けるね。
ひより:どんどん水が抜けていって,やっと水そうが空になったよ。今度は,水を抜き始めてから \( x \) 秒後の
水そうの底面から水面までの高さを \( y \; cm \) として,\( x \) と \( y \) の関係を表すグラフをかいてみよう。
ふみ:そうだね。実験Ⅱの結果のグラフをかいた図に実験Ⅲの結果のグラフをかき入れてみるね。
ひより:あっ、交わっている点があるよ。計算して,交点の座標を求めてみよう。
② 実験Ⅱの結果のグラフをかいた図に実験Ⅲの結果のグラフをかき入れたとき,2つのグラフの交点の座標を求めなさい。
【解説】
実験Ⅱでは毎秒 \( 100 \; cm^3 \) ずつ水を入れ,
実験Ⅲでは毎秒 \( 150 \; cm^3 \) ずつ水を抜いたので,
\( \dfrac{3}{2} \) 倍の速さで水を抜いたことになり,
水を抜くのにかかる時間は \( \dfrac{2}{3} \) 倍になります。
(詳細は別途解説あります)
ここから,実験Ⅲの結果を表す直線をかき入れたものが右の図になります。
このグラフにおいて交わっている部分
実験Ⅱを表す直線の \( 30≦x≦90 \) の部分の式は
\( y=\dfrac{1}{6}x+10 \)
実験Ⅲを表す直線の \( 0≦x≦40 \) の部分の式は
\( y=-\dfrac{1}{4}x+25 \)
になります。
交点の座標は,2つの方程式を連立方程式として
解いた解として表れるので,
\( \dfrac{1}{6}x+10=-\dfrac{1}{4}x+25 \)
\( 2x+12 \times 10=-3x+12 \times 25 \)
\( 5x=12(25-10) \)
\( x=36 \)
\( y=\dfrac{1}{6}x+10 \) に代入すると,
\( y=\dfrac{1}{6} \times 36+10=16 \)
水を抜くのにかかる時間が2/3倍になる理由
毎秒 \( a \; cm^3 \) ずつ \( b \) 秒間水を入れたとき,入った水の量は \( ab \; cm^3 \) になります。
ここから,毎秒 \( \dfrac{3}{2}a \; cm^3 \) ずつ水を抜くのにかかる時間は,
\( ab \div \dfrac{3}{2}a=\dfrac{2}{3}b \)(秒)
なので,\( \dfrac{2}{3} \) 倍の時間がかかることになります。
大問6
右の図1のように,\( DE=DF=3 \; cm,EF=2 \; cm \) の三角形を底面とし,高さが \( 4 \; cm \) の三角 \( ABCDEF \) がある。
このとき,次の(1),(2)の問いに答えなさい。
三角柱 \( ABCDEF \) で,辺を直線とみるとき,次の①~③のうち直線 \( AB \) とねじれの位置にある直線には ○ を,そうでない直線には × をつけるものとする。
➀ 直線 \( BC \) ② 直線 \( CF \) ③ 直線 \( DE \)
このとき,○×の組み合わせとして正しいものを,次のア~カの中から1つ選んで,その記号を書きなさい。

【解説】
ねじれの位置にある直線とは,どこまで行っても交わらない直線
のうち,平行ではないものをいいます。
直線 \( AB \) と直線 \( BC \) は点 \( B \) で交わるので,
ねじれの位置ではありません。
直線 \( AB \) と直線 \( DE \) は平行なので,
ねじれの位置ではありません。
(2) ① 三角柱 \( ABCDEF \) の表面積を求めなさい。
【解答】
\( (32+4\sqrt{2}) \; cm^2 \)
【解説】
三角柱 \( ABCDEF \) を展開すると右の図のようになります。
側面となる3つの面をくっつけた長方形の面積は
\( 4 \times (3+2+3)=32 \; (cm^2) \)
\( △DEF \) の底辺を \( EF \) とすると,
高さは,三平方の定理より
\( \sqrt{3^2-1^2}=2\sqrt{2} \; cm \)
なので,面積は,
\( 2 \times 2\sqrt{2} \times \dfrac{1}{2}=2\sqrt{2} \; (cm^2) \)
\( △ABC≡△DEF \) なので,表面積は,
\( 32+2\sqrt{2} \times 2=32+4\sqrt{2} \; (cm^2) \)
➁ 右の図2のように,辺 \( BC \) の中点を \( P \) とし,辺 \( AD \) 上に \( AQ:QD=3:1 \) となる点 \( Q \) をとる。また,線分 \( DP \) 上に \( ∠QRD=90° \) となる点 \( R \) をとる。
このとき,三角すい \( RPEF \) の体積を求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{20\sqrt{2}}{9} \; cm^3 \)
【解説】
三角すい \( RPEF \) について,\( △PEF \) を底面と考えると,
点 \( R \) から \( △PEF \) にひいた垂線が高さになるので,
これを求めれば,体積を求めることができます。
辺 \( EF \) の中点を \( S \) とし,面 \( ADSP \) に注目すると,右の図のようになります。
\( AD//PS \) なので,錯角は等しく,
\( ∠DPS=∠QDR \)
また,\( ∠DSP=∠QRD \) でもあるので,
\( △DPS \) ∽ \( △QDR \)
相似な三角形の対応する辺の比は等しいので,
\( PD:DQ=PS:DR \)
\( △DPS \) において,三平方の定理より,
\( PD^2=4^2+(2\sqrt{2})^2=24 \)
\( PD=2\sqrt{6} \; (cm) \) ( \( DP>0 \) より)
また,\( AD=4 \; cm,AQ:QD=3:1 \) より
\( QD=1 \; cm \) なので,
\( PD:DQ=PS:DR \)
\( 2\sqrt{6}:1=4:DR \)
\( 2\sqrt{6}DR=4 \)
\( DR=\dfrac{\sqrt{6}}{3} \; (cm) \)
点 \( R \) から線分 \( PS \) に垂線をひき,
交点を点 \( T \) とすると,\( RT//DS \) となるので,
\( △RPT \) ∽ \( △DPS \)
相似な三角形の対応する辺の比は等しいので,
\( PR:PD=RT:DS \)
\( PD=2\sqrt{6} \; cm,DR=\dfrac{\sqrt{6}}{3} \; cm \) より
\( PR=2\sqrt{6}-\dfrac{\sqrt{6}}{3}=\dfrac{5\sqrt{6}}{3} \; (cm) \) なので,
\( PR:PD=RT:DS \)
\( \dfrac{5\sqrt{6}}{3}:2\sqrt{6}=RT:2\sqrt{2} \)
\( 5:6=RT:2\sqrt{2} \)
\( RT=\dfrac{5\sqrt{2}}{3} \; (cm) \)
線分 \( PS \) は面 \( PEF \) 上にあるので,線分 \( RT \) は三角すい \( RPEF \) の高さになります。
よって,三角すい \( RPEF \) の体積は,
\( \left( 2 \times 4 \times \dfrac{1}{2} \right) \times \dfrac{5\sqrt{2}}{3} \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{20\sqrt{2}}{9} \; (cm^3) \)