大問1
(1) \( 7 \times (-6) \) を計算しなさい。
(2) \( \dfrac{3}{2}x-\dfrac{2}{3}x \) を計算しなさい。
【解説】
\( =\dfrac{9}{6}x-\dfrac{4}{6}x \)
\( =\dfrac{5}{6}x \)
(3) \( (-21x^2y) \div 3xy \) を計算しなさい。
【解説】
\( =-\dfrac{21x^2y}{3xy} \)
\( =-7x \)
(4) 連立方程式 \( \left\{ \begin{array}{}
4x-5y=7 \\
2x+3y=-2 \\
\end{array} \right. \) を解きなさい。
【解答】
\( x=\dfrac{1}{2},y=-1 \)
【解説】
\( \left\{ \begin{array}{}
4x-5y=7 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
2x+3y=-2 \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right. \)
➁ \( \times 2 \)
\( 4x+6y=-4 \) ・・・ ➁’
➁’\( – \) ➀
\( 11y=-11 \)
\( y=-1 \)
➁に代入すると,
\( 2x+3 \times (-1)=-2 \)
\( 2x=1 \)
\( x=\dfrac{1}{2} \)
(5) \( x^2+5x-36 \) を因数分解しなさい。
(6) 二次方程式 \( 2x^2+5x-1=0 \) を解きなさい。
【解答】
\( x=\dfrac{-5±\sqrt{33}}{4} \)
【解説】
この方程式を \( ax^2+bx+c=0 \) とすると,\( a=2,b=5,c=-1 \) なので,
解の公式より,
\( x=\dfrac{-5±\sqrt{5^2-4 \times 2 \times (-1)}}{2 \times 2} \)
\( =\dfrac{-5±\sqrt{33}}{4} \)
(7) \( 120n \) の値が整数の2乗となるような自然数 \( n \) のうち,最も小さい数を求めなさい。
【解説】
ある数 \( A \) が整数の2乗となるとき,\( A \) を素因数分解すると,
\( A=a \: ^p \times b \: ^q \times ・・・ \) (\( a,b \) は素数)
と表すことができ,\( p,q \) は偶数になります。
\( 120n \) を素因数分解すると,
\( 120n=2^3 \times 3 \times 5 \times n \)
と表せるので,\( 2,3,5 \) すべての指数を偶数にするためには,
\( 2,3,5 \) をすべて1個ずつかければいいので,
\( n=2 \times 3 \times 5=30 \)
(8) 関数 \( y=\dfrac{20}{x} \) で,\( x \) の変域が \( 2≦x≦4 \) のとき,\( y \) の変域を求めなさい。
【解説】
\( y=\dfrac{20}{x} \) は右下がりの曲線で,
\( x=2 \) のとき,\( y=\dfrac{20}{2}=10 \)
\( x=4 \) のとき,\( y=\dfrac{20}{4}=5 \)
なので,\( y \) の変域は \( 5≦y≦10 \)
(9) 次の図は,あるクラスの生徒 \( 27 \) 人が受けた,\( 30 \) 点満点の数学のテスト結果について,箱ひげ図にまとめたものである。このテスト結果の四分位範囲を求めなさい。
ただし,得点は整数とする。
R6_1-9-300x53.png)
【解説】
四分位範囲は 第三四分位数 \( – \) 第一四分位数 で求めることができるので,
\( 22-14=8 \)(点)
(10) 正十角形の1つの内角の大きさを求めなさい。
【解説】
正十角形の1つの頂点から対角線をひくと,
8個の三角形ができます。
三角形の内角の和は\( 180° \) なので,
8個の三角形の内角の和は \( 180° \times 8=1440° \)
正十角形のすべての内角は等しいので,
\( 1440° \div 10=144° \)
(11) 底面の半径が \( 5 \; cm \),母線の長さが \( 8 \; cm \) の円錐の展開図において,側面のおうぎ形の中心角の大きさを求めなさい。
【解説】
側面のおうぎ形の弧の長さと底面の円周の長さは
等しいので,中心角の大きさを \( x \) とすると,
\( 2\pi{} \times 8 \times \dfrac{x}{360°}=2\pi{} \times 5 \)
\( \dfrac{x}{45°}=5 \)
\( x=225° \)
(12) 次の図で,円 \( O \) の周上の点 \( A \) を接点とする接線上にあり,\( OP=BP \) となる点 \( P \) を,定規とコンパスを用いて作図しなさい。
なお,作図に用いた線は消さずに残しておきなさい。
【解答】
手順1 2点 \( O,A \) を通る直線をひく
手順2 点 \( A \) を中心に円弧を描く。
(直線 \( OA \) との交点を \( C,D \) とします)
手順3 2点 \( C,D \) を中心に円弧を描く。
(交点を \( E \) とします)
手順4 2点 \( A,E \) を通る直線をひく
手順5 2点 \( O,B \) を中心に円弧を描く。
(交点を \( F,G \) とします)
手順6 2点 \( F,G \) を通る直線をひく
手順3と6の直線の交点が求める点 \( P \) になります。
R6_1-12-1-300x198.png)
【解説】
円 \( O \) の半径と接線は接点において垂直に交わるので,
点 \( A \) を通る直線 \( OA \) の垂線が接線になります。
また,\( OP=BP \) より,\( △POB \) は二等辺三角形なので,
点 \( P \) から辺 \( OB \) に垂線をひくと,垂直二等分線になります。
R6_1-12-2-300x187.png)
大問2
次のヒストグラムは,あるクラスの生徒 \( 20 \) 人が,11月の1か月間に図書館に行った回数のデータを用いて,はなこさんは階級の幅を \( 3 \) 回に,たろうさんは階級の幅を \( 10 \) 回にしてまとめたものである。例えば,はなこさんがまとめたヒストグラムでは,図書館に行った回数が \( 3 \) 回以上 \( 6 \) 回未満の生徒が \( 4 \) 人いたことを,たろうさんがまとめたヒストグラムでは,図書館に行った回数が \( 10 \) 回以上 \( 20 \) 回未満の生徒が \( 7 \) 人いたことを表している。
このとき,あとの各問いに答えなさい。
R6_2-A-300x134.png)
(1) 図書館に行った回数の,はなこさんがまとめたヒストグラムの最小の階級から \( 6 \) 回以上 \( 9 \) 回未満の階級までの累積度数を求めなさい。
【解説】
累積度数とは,その階級以下のすべての階級の度数の合計のことです。
\( 0 \) 回以上 \( 3 \) 回未満の階級の度数は \( 3 \) 人,
\( 3 \) 回以上 \( 6 \) 回未満の階級の度数は \( 4 \) 人,
\( 6 \) 回以上 \( 9 \) 回未満の階級の度数は \( 3 \) 人,
なので,\( 6 \) 回以上 \( 9 \) 回未満の階級までの累積度数は,
\( 3+4+3=10 \)(人)
(2) 図書館に行った回数が \( 9 \) 回の生徒の人数を求めなさい。
【解説】
(1)より,\( 6 \) 回以上 \( 9 \) 回未満の階級までの累積度数は \( 10 \) 人なので,
\( 0~8 \) 回までの人が \( 10 \) 人ということです。
また,たろうさんがまとめたヒストグラムから,
\( 0 \) 回以上 \( 10 \) 回未満の階級の度数は \( 12 \) 人なので,
\( 0~9 \) 回までの人が \( 12 \) 人ということです。
よって,図書館に行った回数が \( 9 \) 回の生徒の人数は,
\( 12-10=2 \)(人)
大問3
\( 1 \) から \( 9 \) までの整数が1つずつ書かれた9個の玉があり,かずきさんの袋とよしこさんの袋にそれぞれいくつか入れる。かずきさんとよしこさんは,それぞれ自分の袋から1個の玉を取り出し,その取り出した玉に書かれた数が大きい方を勝ちとするゲームをしている
右の図のように,かずきさんの袋に \( 2,4,5,7,9 \) の数が書かれた玉を,よしこさんの袋に \( 1,3,6,8 \) の数が書かれた玉を入れたとき,あとの各問いに答えなさい。
ただし,かずきさんの袋からどの玉が取り出されることも,よしこさんの袋からどの玉が取り出されることも,それぞれ同様に確からしいものとする。
(1) このゲームで,かずきさんが勝つ確率を求めなさい。
【解説】
かずきさんとよしこさんが取り出した玉の組み合わせと,それぞれの場合の勝つ人の頭文字「か」または「よ」を表に書き出し,かずきさんが勝つところに ○ をつけてみます。
かずきさんが勝つ組み合わせは \( 12 \) 通り,
すべての組み合わせは \( 20 \) 通りなので,
求める確率は \( \dfrac{12}{20}=\dfrac{3}{5} \)
(2) かずきさんの袋の \( 2,4,5,7,9 \) の数が書かれたいずれか1個の玉を取り出し,その玉をよしこさんの袋に入れ,ゲームをしたところ,かずきさんが勝つ確率と,よしこさんが勝つ確率が等しくなった。このとき,かずきさんの袋の \( 2,4,5,7,9 \) のいずれの玉を,よしこさんの袋に入れたか,その玉に書かれた数を答えなさい。
【解説】
1個の玉を取り出してよしこさんの袋に入れた場合でも,すべての組み合わせは \( 20 \) 通りのままなので,
かずきさんが勝つ確率と,よしこさんが勝つ確率が等しくなるとき,それぞれが勝つ組み合わせは \( 10 \) 通りずつになります。
(1)より,かずきさんが勝つ組み合わせは \( 12 \) 通りなので,
かずきさんが勝つ組み合わせが \( 2 \) 通り減るような玉をよしこさんの袋に入れたことになります。
【 \( 9 \) の玉を移した場合】
かずきさんが勝つ組み合わせは \( 8 \) 通りなので,
あてはまりません。
【 \( 7 \) の玉を移した場合】
かずきさんが勝つ組み合わせは \( 10 \) 通りなので,
あてはまります。
よって,\( 7 \) の玉を,よしこさんの袋に入れたことになります。
大問4
4 次の【問題】について, あとの各問いに答えなさい。
【問題】
A組の生徒に,りんごとみかんあわせて \( 140 \) 個を配る。A組の生徒全員にりんごを \( 3 \) 個ずつ配ると
\( 7 \) 個余った。また,A組の生徒全員に,みかんを \( 5 \) 個ずつ配ると \( 3 \) 個たりなかった。
A組の生徒の人数と,りんごとみかんのそれぞれの個数を求めなさい。
次の \( \boxed{\phantom{ }} \) は,けいたさんとのぞみさんが,【問題】を解くために,それぞれの考え方で方程式に表したものである。
<けいたさんの考え方>
A組の生徒の人数を \( x \) 人とすると,
りんごの個数は,
\( x \) の式で表すと,\( \boxed{ ① } \) 個,
みかんの個数は,
\( x \) の式で表すと,\( \boxed{ ➁ } \) 個,
であるから,
\( \boxed{ ① }+\boxed{ ➁ }=140 \)
と表すことができる。
<のぞみさんの考え方>
りんごの個数を \( x \) 個,
みかんの個数を \( y \) 個とすると,
A組の生徒の人数は,
\( x \) の式で表すと,\( \boxed{ ③ } \) 人,
\( y \) の式で表すと,\( \boxed{ ④ } \) 人,
であるから,
\( \left\{ \begin{array}{}
x+y=140 \\
\boxed{ ③ }=\boxed{ ④ } \\
\end{array} \right. \)
と表すことができる。
(1) 上の \( \boxed{ ① },\boxed{ ➁ },\boxed{ ③ },\boxed{ ④ } \) に,それぞれあてはまる適切なことがらを書き入れなさい。
【解答】
\( \boxed{ ① } \) ・・・ \( 3x+7 \)
\( \boxed{ ➁ } \) ・・・ \( 5x-3 \)
\( \boxed{ ③ } \) ・・・ \( \dfrac{x-7}{3} \)
\( \boxed{ ④ } \) ・・・ \( \dfrac{y+3}{5} \)
(2) A組の生徒の人数と,りんごとみかんのそれぞれの個数を求めなさい。
【解答】
A組の生徒の人数 ・・・ \( 17 \) 人
りんごの個数 ・・・ \( 58 \) 個
みかんの個数 ・・・ \( 82 \) 個
【解説】
<けいたさんの考え方> を使った場合
\( (3x+7)+(5x-3)=140 \)
\( 8x+4=140 \)
\( 8x=136 \)
\( x=17 \)(人)
りんごの個数は,\( 3x+7 \) 個なので,
\( 3 \times 17+7=58 \)(個)
みかんの個数は,\( 5x-3 \) 個なので,
\( 5 \times 17-3=82 \)(個)
<のぞみさんの考え方> を使った場合
\( \left\{ \begin{array}{}
x+y=140 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
\dfrac{x-7}{3}=\dfrac{y+3}{5} \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right. \)
➁ \( \times 15 \)
\( 5(x-7)=3(y+3) \)
\( 5x-35=3y+9 \)
\( 5x-3y=44 \) ・・・ ➁’
① \( \times 3 \)
\( 3x+3y=420 \) ・・・ ➀’
➀’\( + \) ➁’
( 8x=464 \)
\( x=58 \)(個)
①に代入すると,
\( 58+y=140 \)
\( y=82 \)(個)
生徒の人数は \( \dfrac{x-7}{3} \) 人なので,
\( \dfrac{58-7}{3}=17 \)(人)
大問5
右の図のように,関数 \( y=\dfrac{1}{3}x^2 \) ・・・ ア のグラフ上に2点 \( A,B \) があり,点 \( A \) の \( x \) 座標が \( -6 \),点 \( B \) の \( x \) 座標が \( 3 \) である。
このとき,あとの各問いに答えなさい。
ただし,原点を \( O \) とし,座標軸の1目もりを \( 1 \; cm \) とする。
(1) 点 \( A \) の座標を求めなさい。
【解説】
点 \( A \) は,\( y=\dfrac{1}{3}x^2 \) 上の点で,
\( x \) 座標が \( -6 \) なので,
\( y=\dfrac{1}{3} \times (-6)^2=12 \)
よって,点 \( A \) の座標は,\( A(-6,12) \)
(2) \( △OAB \) の面積を求めなさい。
【解説】
\( C(-6,0),D(3,0) \) とすると,
\( △OAB= \) 台形 \( ACDB-(△OAC+△OBD) \) なので,
台形 \( ACDB=(3+12) \times (3+6) \times \dfrac{1}{2} \)
\( =\dfrac{135}{2} \; (cm^2) \)
\( △OAC=6 \times 12 \times \dfrac{1}{2}=36 \; (cm^2) \)
\( △OBD=3 \times 3 \times \dfrac{1}{2}=\dfrac{9}{2} \; (cm^2) \)
より,
\( △OAB=\dfrac{135}{2}-\left( 36+\dfrac{9}{2} \right)=27 \; (cm^2) \)
(3) \( x \) 軸上に,\( AP+BP \) の値が最小となる点 \( P \) をとるとき,次のア~ウのことがらのうち,\( △OAB \) と\( △PAB \) の面積について正しく表しているものはどれか,最も適切なものを1つ選び,その記号を書きなさい。
ア. \( △OAB \) より,\( △PAB \) の方が面積が大きい。
イ. \( △OAB \) より,\( △PAB \) の方が面積が小さい。
ウ. \( △OAB \) と \( △PAB \) の面積は等しい。
【解答】
イ. \( △OAB \) より,\( △PAB \) の方が面積が小さい。
【解説】
\( △OAB \) と\( △PAB \) は辺 \( AB \) が共通なので,
高さの大小を比較することで面積の大小を比較することができます。
点 \( B \) と \( x \) 軸について対称な点を \( B’ \) とすると,
\( AP+BP \) の値が最小となるとき,点 \( P \) は直線 \( AB’ \) と \( x \) 軸の交点になります。
点 \( B \) は,\( y=\dfrac{1}{3}x^2 \) 上の点で,
\( x \) 座標が \( 3 \) なので,
\( y=\dfrac{1}{3} \times 3^2=3 \)
よって,点 \( B \) の座標は,\( B(3,3) \)
であり,点 \( B’ \) の座標は,\( B’(3,-3) \)
直線 \( AB’ \) の式を \( y=ax+b \) とすると,
傾き \( a=\dfrac{-3-12}{3-(-6)}=-\dfrac{5}{3} \)
\( y=-\dfrac{5}{3}x+b \) に \( x=3,y=-3 \) を代入すると,
\( -3=-\dfrac{5}{3} \times 3+b \)
\( b=2 \)
点 \( B \) は,\( y=-\dfrac{5}{3}x+2 \) 上の点で,
\( y \) 座標が \( 0 \) なので,
\( 0=-\dfrac{5}{3}x+2 \)
\( \dfrac{5}{3}x=2 \)
\( x=\dfrac{6}{5} \)
直線 \( AB’\) と \( x \) 軸の交点を点 \( E \) とすると,点 \( P \) は2点 \( O,E \) の間にあることから,
\( △OAB \) の高さの方が \( △PAB \) の高さより高いとわかります。
よって,\( △OAB \) より,\( △PAB \) の方が面積が小さいとなります。
点Pが2点O,Eの間にあると△OABの高さの方が△PABの高さより高い?
2点 \( O,P \) から直線 \( AB’\) に垂線をひき,
交点を \( S,T \) とすると,
\( △OES \) ∽ \( △PET \) なので,
\( OS:PT=OE:PE \)
であり,\( OE>PE \) のとき,
\( OS>PT \) になります。
(4) \( x \) 軸上に点 \( Q \) をとり,点 \( Q \) を通り \( y \) 軸と平行な直線が \( △OAB \) の面積を2等分するとき,点 \( Q \) の \( x \) 座標を求めなさい。
なお,答えに \( \sqrt{\phantom{ }} \) がふくまれるときは,\( \sqrt{\phantom{ }} \) の中をできるだけ小さい自然数にしなさい。
【解説】
辺 \( AB \) の中点を \( M \) とすると,
\( A(-6,12),B(3,3) \) より,
\( M \left( -\dfrac{3}{2},\dfrac{15}{2} \right) \)
直線 \( OM \) は \( △OAB \) を2等分するので,
\( △OBM=\dfrac{1}{2}△OAB \)
直線 \( AB \) と \( y \) 軸の交点を \( F \) とすると,
点 \( Q \) の \( x \) 座標が \( 0 \) のとき,
\( △OBM>△OBF \) なので,点 \( Q \) の \( x \) 座標は
負の値になるとわかります。
求める点 \( Q \) の \( x \) 座標を \( t \) ,
点 \( Q \) を通り \( y \) 軸と平行な直線と
直線 \( OA,AB \) の交点を \( G,H \) とすると,
直線 \( OA \) の式は \( y=-2x \) ,
直線 \( AB \) の式は \( y=-x+6 \)
なので,2点 \( G,H \) の座標は,
\( G(t,-2t),H(t,-t+6) \) と表すことができます。
(2)より \( △OAB=27 \; cm^2 \) なので,
\( △AGH=\dfrac{27}{2} \; cm^2 \) であればいいことになります。
\( △AGH=\{ (-t+6)-(-2t) \} \times \{ t-(-6) \} \times \dfrac{1}{2} \)
\( \dfrac{27}{2}=\dfrac{1}{2}(t+6)^2 \)
\( 27=(t+6)^2 \)
\( t+6=±3\sqrt{3} \)
\( t=-6±3\sqrt{3} \)
\( -6<t<0 \) より,あてはまるのは
\( t=-6+3\sqrt{3} \)
大問6
右の図のように,\( AB<AC \) の \( △ABC \) と,3点 \( A,B,C \) を通る円 \( O \) がある。\( ∠ACB \) の二等分線と,点 \( A \) を通り線分 \( BC \) に平行な直線の交点を \( D \) とする。線分 \( CD \) と円 \( O \) の交点を \( E \) とし,線分 \( BE \) の延長線と線分 \( AD \) の交点を \( F \),線分 \( AB \) と線分 \( CD \) の交点を \( G \) とする。
このとき,あとの各問いに答えなさい。
ただし,点 \( E \) は点 \( C \) と異なる点とする。
(1) \( △ABF \) ∽ \( △ADG \) であることを証明しなさい。
【解答】
\( △ABF \) と \( △ADG \) において,
仮定より,
\( ∠BCE=∠ACE \) ・・・ ①
\( \stackrel{\huge\frown}{ AE } \) に対する円周角なので,
\( ∠ABF=∠ACE \) ・・・ ➁
\( AD//BC \) より,錯角は等しいので,
\( ∠ADG=∠BCE \) ・・・ ③
①②③より,
\( ∠ABF=∠ADG \) ・・・ ➃
共通な角なので,
\( ∠BAF=∠DAG \) ・・・ ➄
➃➄より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △ABF \) ∽ \( △ADG \)
(2) \( AB=6 \; cm,BC=5 \; cm,CA=7 \; cm \) のとき,次の各問いに答えなさい。
➀ 線分 \( AG \) の長さを求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{7}{2} \; cm \)
【解説】
線分 \( AG \) は \( ∠ACB \) の二等分線なので,
\( AG:GB=AC:BC=7:5 \)
よって,
\( AG=6 \times \dfrac{7}{12}=\dfrac{7}{2} \; (cm) \)
➁ 線分 \( DE \) と線分 \( EG \) と線分 \( GC \) の長さの比を,最も簡単な整数の比で表しなさい。
【解答】
\( DE:EG:GC=16:5:15 \)
【解説】
仮定より,\( ∠ADG=∠ACG \) なので,
\( △ADC \) は二等辺三角形であり,
\( AD=AC=7 \; cm \)
(1)より \( △ABF \) ∽ \( △ADG \) なので,
\( AF:AG=AB:AD \)
\( AF:\dfrac{7}{2}=6:7 \)
\( AF=3 \; (cm) \)
ここから,\( FD=AD-AF=4 \; (cm) \)
\( AD//BC \) より,\( △ADG \) ∽ \( △BCG \) なので,
\( DG:CG=AD:BC=7:5 \) ・・・ ①
\( AD//BC \) より,\( △FDE \) ∽ \( △BCE \) なので,
\( DE:CE=FD:BC=4:5 \) ・・・ ②
①より,\( DG:CG=7:5=21:15 \)
➁より,\( DE:CE=4:5=16:20 \)
なので,
\( DE:EG:GC=DE:(DG-DE):GC \)
\( =16:(21-16):15 \)
\( =16:5:15 \)
大問7
右の図のように,正方形 \( ABCD \) を底面,点 \( E \) を頂点とする,すべての辺の長さが \( 4 \; cm \) の正四角錐 \( P \) がある。線分 \( AB,AD \) の中点をそれぞれ \( M,N \) とし,4点 \( A,M,N,E \) を結んで三角錐 \( Q \) をつくる。
このとき,あとの各問いに答えなさい。
なお,各問いにおいて,答えの分母に \( \sqrt{\phantom{ }} \) がふくまれるときは,分母を有理化しなさい。また,\( \sqrt{\phantom{ }} \) の中をできるだけ小さい自然数にしなさい。
(1) \( △EAM \) の面積を求めなさい。
【解答】
\( 2\sqrt{3} \; cm^2 \)
【解説】
\( △EAB \) は正三角形なので,\( ∠EAM=60° \)
点 \( M \) は辺 \( AB \) の中点なので,\( ∠EMA=90° \)
ここから,\( △EAM \) は,\( 30°,60°,90° \) の
直角三角形なので,
\( EM=\dfrac{\sqrt{3}}{2}AE=2\sqrt{3} \; (cm) \)
よって,
\( △EAM=AM \times EM \times \dfrac{1}{2}=2\sqrt{3} \; (cm^2) \)
(2) 正四角錐 \( P \) と三角錐 \( Q \) の体積の比を,最も簡単な整数の比で表しなさい。
【解答】
正四角錐 \( P: \) 三角錐 \( Q=8:1 \)
【解説】
正四角錐 \( P \) の底面を正方形 \( ABCD \),三角錐 \( Q \) の底面を \( △AMN \) とすると,
正方形 \( ABCD \) と \( △AMN \) は同一平面上にあるので,高さは共通になります。
三角錐,四角錐の体積は【 底面積 \( \times \) 高さ \( \times \dfrac{1}{3} \) 】で求めることができるので,
体積比は,底面積の比と等しくなります。
正方形 \( ABCD=4 \times 4=16 \; (cm^2) \)
\( △AMN=2 \times 2 \times \dfrac{1}{2}=2 \; (cm^2) \)
なので,
正方形 \( ABCD:△AMN=16:2=8:1 \)
よって,正四角錐 \( P \) と三角錐 \( Q \) の体積の比は \( 8:1 \)
(3) \( △EAM \) を底面としたときの三角錐 \( Q \) の高さを求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{2\sqrt{6}}{3} \; cm \)
【解説】
点 \( E \) から面 \( ABCD \) に垂線をひいた交点を \( P \) とします。
面 \( EAC \) に注目すると,
線分 \( AC \) は正方形 \( ABCD \) の対角線なので,
\( AC=AB \times \sqrt{2}=4\sqrt{2} \; (cm) \)
点 \( P \) は線分 \( AC \) の中点なので,
\( AP=\dfrac{1}{2}AC=2\sqrt{2} \; (cm) \)
\( △EAP \) において,三平方の定理より,
\( EP^2=AE^2-AP^2=8 \)
\( EP=2\sqrt{2} \; (cm) \) ( \( EP>0 \) より)
(2)より,\( △AMN \) の面積は \( 2 \; cm^2 \) なので,
三角錐 \( Q \) の体積は,
\( 2 \times 2\sqrt{2} \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{4\sqrt{2}}{3} \; (cm^3) \)
(2)より,\( △AMN \) の面積は \( 2\sqrt{3} \; cm^2 \) なので,
求める高さを \( h \) とすると,三角錐 \( Q \) の体積は,
\( 2\sqrt{3} \times h \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{4\sqrt{2}}{3} \)
\( 2\sqrt{3} \times h =4\sqrt{2} \)
\( h=\dfrac{2\sqrt{2}}{\sqrt{3}}=\dfrac{2\sqrt{6}}{3} \; (cm) \)