大問1
〔問1〕 \( -6^2 \times \dfrac{1}{9}-4 \) を計算せよ。
【解説】
\( =-36 \times \dfrac{1}{9}-4 \)
\( =-4-4 \)
\( =-8 \)
〔問2〕 \( 2a+b-\dfrac{5a+b}{3} \) を計算せよ。
【解答】
\( \dfrac{a+2b}{3} \)
【解説】
\( =\dfrac{3(2a+b)}{3}-\dfrac{5a+b}{3} \)
\( =\dfrac{6a+3b-5a-b}{3} \)
\( =\dfrac{a+2b}{3} \)
〔問3〕 \( (\sqrt{7}-1)(\sqrt{7}+6) \) を計算せよ。
【解説】
\( =(\sqrt{7})^2+6\sqrt{7}-\sqrt{7}-6 \)
\( =7+6\sqrt{7}-\sqrt{7}-6 \)
\( =1+5\sqrt{7} \)
〔問4〕 一次方程式 \( 2x-8=-x+4 \) を解け。
【解説】
\( 3x=12 \)
\( x=4 \)
〔問5〕 連立方程式 \( \left\{ \begin{array}{}
5x+7y=9 \\
3x+4y=6 \\
\end{array} \right. \) を解け。
【解説】
\( \left\{ \begin{array}{}
5x+7y=9 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
3x+4y=6 \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right. \)
➀ \( \times 3 \)
\( 15x+21y=27 \) ・・・ ➀’
➁ \( \times 5 \)
\( 15x+20y=30 \) ・・・ ➁’
➀’\( – \) ➁’
\( y=-3 \)
➁に代入すると,
\( 3x+4 \times (-3)=6 \)
\( 3x-12=6 \)
\( 3x=18 \)
\( x=6 \)
〔問6〕 二次方程式 \( (x-8)^2=1 \) を解け。
【解説】
\( x-8=±1 \)
\( x=8±1=9,7 \)
〔問7〕 右の図1は,ある中学校第2学年の,A組,B組,C組それぞれ生徒 \( 37 \) 人のハンドボール投げの記録を箱ひげ図に表したものである。
図1から読み取れることとして正しいものを,次のア~エのうちから選び,記号で答えよ。
ア A組,B組,C組のいずれの組にも,記録が \( 30 \; m \) を上回った生徒がいる。
イ A組,B組,C組の中で,最も遠くまで投げた生徒がいる組はC組である。
ウ A組,B組,C組のいずれの組にも,記録が \( 15 \; m \) の生徒はいない。
エ A組,B組,C組の中で,四分位範囲が最も小さいのはB組である。
【解答】
エ A組,B組,C組の中で,四分位範囲が最も小さいのはB組である。
【解説】
ア ・・・ C組の最大値は \( 30 \; m \) 未満なので,記録が \( 30 \; m \) を上回った生徒はいません。
イ ・・・ 最大値が最も大きいのはB組なので,最も遠くまで投げた生徒がいる組はB組です。
ウ ・・・ 各組 \( 37 \) 人分のデータを主計しているので,中央値になるのは値の小さい方から \( 19 \) 番目の
人の値になります。A組の中央値は \( 15 \; m \) なので,A組には記録が \( 15 \; m \) の生徒がいます。
エ ・・・ 四分位範囲の大小は箱の部分の長さで判断でき,箱の長さが最も短いのはB組です。
〔問8〕 次の あい に当てはまる数字をそれぞれ答えよ。
右の図2で,点 \( O \) は,線分 \( AB \) を直径とする円の中心であり,
3点 \( C,D,E \) は円 \( O \) の周上にある点である。
5点 \( A,B,C,D,E \) は,右の図2のように,\( A,D,B,E,C \) の順に並んでおり,互いに一致しない。
点 \( B \) と点 \( E \),点 \( C \) と点 \( D \),点 \( D \) と点 \( E \) をそれぞれ結ぶ。
線分 \( CD \) が円 \( O \) の直径, \( \stackrel{\huge\frown}{ AC }=\dfrac{2}{5}\stackrel{\huge\frown}{ AB } \) のとき,\( x \) で示した \( ∠BED \) の大きさは, あい 度である。
【解説】
中心角の大きさは弧の長さに比例します。
\( \stackrel{\huge\frown}{ AB } \) に対する中心角 \( ∠AOB=180° \) なので,
\( \stackrel{\huge\frown}{ AC }=\dfrac{2}{5}\stackrel{\huge\frown}{ AB } \) より,
\( \stackrel{\huge\frown}{ AC } \) に対する中心角 \( ∠AOC=\dfrac{2}{5} \times 180°=72° \) になります。
対頂角は等しいので,\( ∠BOD=∠AOC=72° \)
\( ∠BOD \) は \( \stackrel{\huge\frown}{ BD } \) に対する中心角,
\( ∠BED \) は \( \stackrel{\huge\frown}{ BD } \) に対する円周角
なので,
\( ∠x=∠BED=\dfrac{1}{2}∠BOD=36° \)
〔問9〕 右の図3で,四角形 \( ABCD \) は,\( ∠BAD \) が鈍角の四角形である。
解答欄に示した図をもとにして,四角形 \( ABCD \) の辺上にあり,辺 \( AB \) と辺 \( AD \) までの距離が等しい点 \( P \) を,定規とコンパスを用いて作図によって求め,点 \( P \) の位置を示す文字 \( P \) も書け。
ただし,作図に用いた線は消さないでおくこと。
【解答】
手順1 点 \( A \) を中心に円弧を描く。
(辺 \( AB,AD \) との交点を \( E,F \) とします。)
手順2 2点 \( E,F \) を中心に円弧を描く。
(交点を \( G \) とします。)
手順3 2点 \( A,G \) を通る直線を描く。
手順3の直線と辺 \( BC \) の交点が求める点 \( P \) になります。
【解説】
点 \( P \) は,辺 \( AB \) と辺 \( AD \) までの距離が等しい
ということは,
点 \( P \) から辺 \( AB,AD \) にひいた垂線の長さが
等しくなるということです。
これらの垂線と辺 \( AB,AD \) の交点を \( Q,R \) とすると,
\( △APQ \) と \( △APR \) において,
\( ∠AQP=∠ARP=90° \)
\( AP \) は共通
\( PQ=PR \)
より,
斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい直角三角形なので,
\( △APQ≡△APR \)
対応する角は等しいので,\( ∠PAQ=∠PAR \) であり,
線分 \( AP \) は \( ∠BAD \) の二等分線になります。
大問2
Sさんのクラスでは,先生が示した問題をみんなで考えた。
次の各問に答えよ。
【先生が示した問題】
\( a,b \) を正の数とする。
右の図1で,\( △ABC \) は, \( ∠BAC=90° \),\( AB=a \; cm,AC = b \; cm \) の直角三角形である。
右の図2に示した四角形 \( AEDC \) は,図1において,辺 \( BC \) を \( B \) の方向に延ばした直線上にあり \( BC=BD \) となる点を \( D \) とし,\( △ABC \) を頂点 \( B \) が点 \( D \) に一致するように平行移動させたとき,頂点 \( A \) が移動した点を \( E \) とし,頂点 \( A \) と点 \( E \),点 \( D \) と点 \( E \) をそれぞれ結んでできた台形である。
四角形 \( AEDC \) の面積は,\( △ABC \) の面積の何倍か求めなさい。
〔問1〕 次の う に当てはまる数字を答えよ。
【先生が示した問題】で,四角形 \( AEDC \) の面積は,\( △ABC \) の面積の う 倍である。
【解説】
\( △ABC \) と \( △EDB \) において,
仮定より \( BC=BD \) ・・・ ➀
平行移動させた後,辺 \( AB \) と辺 \( ED \) は
ぴったり重なるので,\( AB=ED \) ・・・ ➁
平行移動させた後,ぴったり重なるということは \( AB//ED \) なので,
同位角は等しく,\( ∠ABC=∠EDB \) ・・・ ➂
①②③より,
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので,
\( △ABC ≡△EDB \)
\( △BAE \) と \( △EDB \) において,
辺 \( BE \) は共通 ・・・ ④
ぴったり重なるので,\( AB=ED \) ・・・ ➄
\( AB//ED \) なので,
錯角は等しく,\( ∠ABE=∠DEB \) ・・・ ⑥
④➄➅より,
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので,
\( △BAE ≡△EDB \)
よって,\( △ABC ≡△BAE ≡△EDB \) なので,
四角形 \( AEDC=△ABC+△BAE+△EDB=3△ABC \) になります。
Sさんのグループは,【先生が示した問題】をもとにして,次の問題を作った。
【Sさんのグループが作った問題】
\( a,b,x \) を正の数とする。
右の図3に示した四角形 \( AGHC \) は,図1において,辺 \( AB \) を \( B \) の方向に延ばした直線上にある点を \( F \) とし,\( △ABC \) を頂点 \( A \) が点 \( F \) に一致するように平行移動させたとき,頂点 \( B \) が移動した点を \( G \),頂点 \( C \) が移動した点を \( H \) とし,頂点 \( C \) と点 \( H \),点 \( G \) と点 \( H \) をそれぞれ結んでできた台形である。
右の図4に示した四角形 \( ABJK \) は,図1において,辺 \( AC \) を \( C \) の方向に延ばした直線上にある点を \( I \) とし,\( △ABC \) を頂点 \( A \) が点 \( I \) に一致するように平行移動させたとき頂点 \( B \) が移動した点を \( J \),頂点 \( C \) が移動した点を \( K \) とし,頂点 \( B \) と点 \( J \),点 \( J \) と点 \( K \) をそれぞれ結んでできた台形である。
図3において,線分 \( AF \) の長さが辺 \( AB \) の長さの \( x \) 倍となるときの四角形 \( AGHC \) の面積と,図4において,線分 \( AI \) の長さが辺 \( AC \) の長さの \( x \) 倍となるときの四角形 \( ABJK \) の面積が等しくなることを確かめてみよう。
〔問2〕 【Sさんのグループが作った問題】で,四角形 \( AGHC \) の面積と四角形 \( ABJK \) の面積を,それぞれ \( a,b,x \) を用いた式で表し,四角形 \( AGHC \) の面積と四角形 \( ABJK \) の面積が等しくなることを証明せよ。
【解答】
四角形 \( AGHC \) は,\( CH=ax \; cm,AG=ax+a \; cm,AC = b \; cm \) の台形なので,
その面積は,
四角形 \( AGHC=\{ ax+(ax+a) \} \times b \times \dfrac{1}{2} \)
\( =\dfrac{ab(2x+1)}{2} \; (cm^2) \)
と表すことができる。
四角形 \( ABJK \) は,\( BJ=bx \; cm,AK=bx+b \; cm,AB = a \; cm \) の台形なので,
その面積は,
四角形 \( ABJK=\{ bx+(bx+b) \} \times a \times \dfrac{1}{2} \)
\( =\dfrac{ab(2x+1)}{2} \; (cm^2) \)
と表すことができる。
よって,四角形 \( AGHC \) の面積と四角形 \( ABJK \) の面積は等しくなる
大問3
右の図1で,点 \( O \) は原点,曲線ℓは関数 \( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) のグラフを表している。
点 \( A \) は曲線ℓ上にあり,\( x \) 座標は \( -6 \) である。
曲線ℓ上にある点を \( P \) とする。
次の各問に答えよ。
〔問1〕 次の ➀ と ➁ に当てはまる数を,下のア~クのうちからそれぞれ選び,記号で答えよ。
点 \( P \) の \( x \) 座標を \( a \),\( y \) 座標を \( b \) とする。
\( a \) のとる値の範囲が \( -3≦a≦1 \) のとき,\( b \) のとる値の範囲は, ➀ \( ≦ b ≦ \) ➁ である。
ア \( -\dfrac{9}{4} \) イ \( -\dfrac{3}{2} \) ウ \( -\dfrac{3}{4} \) エ \( 0 \)
オ \( \dfrac{1}{4} \) カ \( \dfrac{1}{2} \) キ \( \dfrac{3}{2} \) ク \( \dfrac{9}{4} \)
【解答】
➀ ・・・ エ \( 0 \)
➁ ・・・ ク \( \dfrac{9}{4} \)
【解説】
関数 \( y=ax^2 \) (\( a>0,a \) は定数) において,
\( x \) の変域が \( 0 \) を含むとき,\( y \) の最小値は \( 0 \) になります。
また,\( x \) の絶対値が最も大きくなるとき,\( y \) は最大値をとります。
関数 \( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) について,
\( x \) の変域が \( -3≦x≦1 \) のとき,\( x \) の変域は \( 0 \) を含んでいるので,
\( y \) の最小値は \( 0 \) になります。
\( x \) の絶対値が最も大きいのは \( x=-3 \) のときなので,
このときの \( y \) の値は,
\( y=\dfrac{1}{4} \times (-3)^2=\dfrac{9}{4} \)
であり,最大値は \( \dfrac{9}{4} \) になります。
よって,\( b \) のとる値の範囲は,\( 0≦b≦\dfrac{9}{4} \) になります。
〔問2〕 次の ➂ と ➃ に当てはまる数を,下のア~エのうちからそれぞれ選び,記号で答えよ。
右の図2は,図1において,\( x \) 座標が点 \( P \) の \( x \) 座標と等しく,\( y \) 座標が点 \( P \) の \( y \) 座標より \( 4 \) 大きい点を \( Q \) とした場合を表している。
点 \( P \) の \( x \) 座標が \( 2 \) のとき,2点 \( A,Q \) を通る直線の式は,
\( y= \) ➂ \( x+ \) ➃
である。
➂ ア \( 2 \) イ \( \dfrac{1}{2} \) ウ \( -\dfrac{1}{2} \) エ \( -2 \)
➃ ア \( 6 \) イ \( 5 \) ウ \( 4 \) エ \( 1 \)
【解答】
➂ ・・・ ウ \( -\dfrac{1}{2} \)
➃ ・・・ ア \( 6 \)
【解説】
点 \( P \) は,\( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) 上の点で,
\( x \) 座標が \( 2 \) なので,
\( y=\dfrac{1}{4} \times 2^2-1 \)
であり,点 \( P \) の座標は,\( P(2,1) \)
点 \( Q \) の座標は,\( Q(2,5) \)
点 \( A \) は,\( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) 上の点で,
\( x \) 座標が \( -6 \) なので,
\( y=\dfrac{1}{4} \times (-6)^2=9 \)
であり,点 \( A \) の座標は,\( A(-6,9) \)
直線 \( AQ \) の式を \( y=mx+n \) とすると,
\( m=\dfrac{5-9}{2-(-6)}=-\dfrac{1}{2} \)
\( y=-\dfrac{1}{2}x+n \) に \( x=2,y=5 \) を代入すると,
\( 5=-\dfrac{1}{2} \times 2+n \)
\( 5=-1+n \)
\( n=6 \)
よって,直線 \( AQ \) の式を \( y=-\dfrac{1}{2}x+6 \)
〔問3〕 図2において,点 \( P \) の \( x \) 座標が \( 3 \) より大きい数であるとき,点 \( Q \) を通り傾き \( \dfrac{1}{2} \) の直線を引き,\( y \) 軸との交点を \( R \) とし,点 \( O \) と点 \( A \),点 \( A \) と点 \( R \),点 \( P \) と点 \( Q \),点 \( P \) と点 \( R \) をそれぞれ結んだ場合を考える。
\( △AOR \) の面積が \( △PQR \) の面積の3倍になるとき,点 \( P \) の \( x \) 座標を求めよ。
【解説】
求める点 \( P \) の \( x \) 座標を \( t \) とすると,
\( P,Q \) の座標は \( P \left( t,\dfrac{1}{4}t^2 \right),Q \left( t,\dfrac{1}{4}t^2+4 \right) \) と表すことができます。
点 \( Q \) を通り傾き \( \dfrac{1}{2} \) の直線の式を
\( y=\dfrac{1}{2}x+b \) とすると,
\( Q \left( t,\dfrac{1}{4}t^2+4 \right) \) を通るので,
\( \dfrac{1}{4}t^2+4=\dfrac{1}{2}t+b \)
\( b=\dfrac{1}{4}t^2-\dfrac{1}{2}t+4 \)
となり,
\( R \) の座標は \( R \left( 0,\dfrac{1}{4}t^2-\dfrac{1}{2}t+4 \right) \) と表すことができます。
このとき,
\( △AOR=3△PQR \)
\( \left( \dfrac{1}{4}t^2-\dfrac{1}{2}t+4 \right) \times 6 \times \dfrac{1}{2}=3 \times \left( 4 \times t \times \dfrac{1}{2} \right) \)
\( \dfrac{1}{4}t^2-\dfrac{1}{2}t+4=2t \)
\( t^2-2t+16=8t \)
\( t^2-10t+16=0 \)
\( (t-2)(t-8)=0 \)
\( t=8 \) (\( t>3 \) より)
大問4
右の図1で,四角形 \( ABCD \) は,\( AB<AD \) の長方形である。
辺 \( BC \) の中点を \( M \) とする。
点 \( P \) は,線分 \( CM \) 上にある点で,頂点 \( C \),点 \( M \) のいずれにも一致しない。
頂点 \( A \) と点 \( M \) を結び,点 \( P \) を通り線分 \( AM \) に平行な直線を引き,辺 \( AD \) との交点を \( Q \) とする。
点 \( M \) と点 \( Q \) を結ぶ。
次の各問に答えよ。
〔問1〕 図1において,\( AB=BM,∠AQM=a° \) とするとき,\( ∠MQP \) の大きさを表す式を,次のア~エのうちから選び,記号で答えよ。
ア \( (180-a) \) 度 イ \( (135-a) \) 度 ウ \( (a-90) \) 度 エ \( (a-45) \) 度
【解説】
\( ∠MQP=x° \) とすると,
長方形の向かい合う辺は平行なので,錯角は等しく,
\( ∠AMQ=∠MQP=x° \)
長方形の内角は \( 90° \) なので,\( AB=BM \) より
\( △ABM \) は直角二等辺三角形であり,\( ∠AMB=45° \) なので,
\( ∠BMQ=∠AMB+∠AMQ \)
\( =(45+x)° \)
\( ∠AQM=a° \) より,\( ∠DQM=(180-a)° \) であり,
錯角は等しいので,
\( ∠BMQ=∠DQM \)
\( (45+x)°=(180-a)° \)
\( x=(135-a)° \)
〔問2〕 右の図2は,図1において,頂点 \( B \) と頂点 \( D \) を結び,線分 \( BD \) と,線分 \( AM \),線分 \( MQ \) ,線分 \( PQ \) との交点をそれぞれ \( R,S,T \) とした場合を表している。
次の1,2に答えよ。
1 \( △BMR \) ∽ \( △DQT \) であることを証明せよ。
【解答】
\( △BMR \) と \( △DQT \) において,
長方形の向かい合う辺は平行なので,
\( AD//BC \) であり,錯角は等しく,
\( ∠RBM=∠TDQ \) ・・・ ➀
\( ∠TQD=∠TPB \) ・・・ ②
仮定より \( AM//QP \) なので,
同位角は等しく,
\( ∠RMB=∠TPB \) ・・・ ➂
②③より,
\( ∠RMB=∠TQD \) ・・・ ➃
➀➃より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △BMR \) ∽ \( △DQT \)
2 次の え , おか に当てはまる数字をそれぞれ答えよ。
図2において,\( MP:PC=3:1 \) のとき,線分 \( ST \) の長さと線分 \( BD \) の長さの比を最も簡単な整数の比で表すと,\( ST:BD= \) え : おか である。
【解説】
\( MP:PC=3:1,BM=MC \) より,
\( BM:MP:PC=4:3:1 \)
\( AQ=MP,AD=BC \) なので,
\( AQ:QD=3:5 \)
になっています。
1より \( △BMR \) ∽ \( △DQT \) なので,
\( BR:DT=BM:DQ=4:5 \) ・・・ ①
また,\( △BMR \) ∽ \( △BPT \) でもあるので,
\( BR:RT=BM:MP=4:3 \) ・・・ ②
①②より,
\( RT:BD=3:12 \) ・・・ ➂
\( AM//QP \) より \( △SMR \) ∽ \( △SQT \) であり,
\( △BMR \) ∽ \( △DQT \) より,
\( RM:TQ=BM:DQ=4:5 \)
対応する辺の比は等しいので,
\( SR:ST=RM:TQ=4:5 \)
であり,
\( ST:RT=5:9 \) ・・・ ➃
③➃より,
\( ST:RT:BD=\dfrac{5}{3}:3:12=5:9:36 \)
なので,
\( ST:BD=5:36 \)
大問5
右の図に示した立体 \( ABC-DEF \) は,\( AB=AD=6 \; cm \),\( AC=BC=5 \; cm \),\( ∠BAD=∠CAD=90° \) の三角柱である。
辺 \( CF \) 上にあり,頂点 \( C \), 頂点 \( F \) のいずれにも一致しない点を \( P \) とする。
次の各問に答えよ。
〔問1〕 次の きく に当てはまる数字をそれぞれ答えよ。
線分 \( AB \) の中点を \( M \) とし,点 \( M \) と点 \( P \) を結んだ場合を考える。
\( ∠BMP \) の大きさは, きく 度である。
【解説】
\( △ACP \) と \( △BCP \) において,
線分 \( CP \) は共通 ・・・ ➀
仮定より \( AC=BC \) ・・・ ②
\( ∠BAD=∠CAD=90° \) の三角柱なので,
\( ∠ACP=∠BCP=90° \) ・・・ ➂
①②③より,
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので,
\( △ACP≡△BCP \)
対応する辺は等しいので,\( AP=BP \)
\( △ABP \) は二等辺三角形で,
\( M \) は線分 \( AB \) の中点なので,
\( ∠BMP=90° \)
〔問2〕 次の の中の けこ に当てはまる数字をそれぞれ答えよ。
頂点 \( A \) と点 \( P \),頂点 \( B \) と点 \( P \),頂点 \( D \) と点 \( P \),頂点 \( E \) と点 \( P \) をそれぞれ結んだ場合を考える。
立体 \( P-ADEB \) の体積は, けこ \( cm^3 \) である。
【解説】
三角柱 \( ABC-DEF \) を面 \( ADEB \) が底面に
なるように書くと右の図のようになります。
点 \( P \) から面 \( ADEB \) に垂線をひいた
交点を \( N \) とすると,
\( PN \) は立体 \( P-ADEB \) の高さであり,
\( PN=CM \) になっています。
\( △ABC \) において,
\( BM=\dfrac{1}{2}AB=3 \; cm \),\( BC=5 \; cm \) なので,
\( △BCM \) は3辺の長さが \( 3:4:5 \) の直角三角形であり,\( CM=4 \; cm \)
よって,立体 \( P-ADEB \) の体積は,
\( 6 \times 6 \times 4 \times \dfrac{1}{3}=48 \; (cm^3) \)