【方程式】方程式の立て方に慣れるための練習問題(基礎1)

問題

ある店でシャツAをまとめて2着以上買うと、1着目のシャツは定価のままですが、2着目のシャツは定価の10%引きの価格となり、3着目以降のシャツは定価の30%引きの価格となります。この店でシャツAをまとめて4着買ったところ、定価で4着買うより1050円安くなりました。シャツAの定価はいくらですか。
シャツAの定価を \(x\) として方程式を作り、求めなさい。

解答

\begin{eqnarray}
x + 0.9x + 0.7x \;✕\; 2 &=& 4x – 1050 \\
0.7x&=&1050 \\
x&=& 1500 \\
\end{eqnarray}

 

解説

この問題では,実際に払った金額を

・ シャツAの割引後の値段を合計して表す方法
・ シャツAを定価で4着買った場合の合計金額と割引額を使って表す方法

の2種類の方法を使って文字式で表すことにより,方程式を立てることができます。

割引後のシャツの値段を文字式で表す

まず、シャツの値段を文字式で表します。
4着のシャツそれぞれの割引後の値段は、

1着目の値段 = \( x \) 円(定価)
2着目の値段 = \( 0.9 x \) 円(定価の10%引き)
3着目の値段 = \( 0.7 x \) 円(定価の30%引き)
4着目の値段 = \( 0.7 x \) 円(定価の30%引き)

 

定価の10%引きとは、
「定価の10%分の値段」を定価から値引きすることなので、実際の値段は「定価の90%」の値段になります。

定価 \( x \) の10%= \( 0.1 x \)

定価 \( x \) の10%引き= \( x \)-\( 0.1 x \)
          =\( 0.9 x \)

「定価の10%」の値段と「定価の10%引き」の値段を間違えないようにしましょう。

30%引きの場合も考え方は同じです。

シャツAの割引後の値段を合計して実際に払った金額を文字式で表す

シャツAを4着買うために実際に払った金額は

   \( x+0.9x+0.7x+0.7x \)
  =\(x+0.9x+0.7x\) ✕ \(2\) ・・・(1)

となります。

 

定価で4着買った場合の合計金額と割引額を使って実際に払った金額を文字式で表す

シャツAを定価で4着買う場合の合計金額を文字式で表すと,\(4 x\) になります。

割引後に実際に払った金額は,それよりも1050円安くなっていたのだから,
文字式で表すと,

  \(4x – 1050\) ・・・ (2)

となります。

1着 \(x\) 円のシャツを 4着買ったときの合計金額は \(4 x\) になります。

わかりにくい場合は,\(x\) に実際の数字をあてはめてみるとわかります。

例)1着1000円のシャツを4着買ったときの合計金額は
  1000(円)✕4(着)=4000(円)

実際に払った金額を方程式で表す

式(1)(2)は,割引後に実際に払った金額を表しているので,(1)=(2)になります。

よって,方程式は

  \(x+0.9x+0.7x ✕ 2 = 4x – 1050\)

となります。

方程式を解く

\begin{eqnarray}
x+0.9x+0.7x ✕ 2 &=& 4x – 1050 \\
3.3x &=& 4x – 1050 \\
1050 &=& 0.7x \\
7x &=& 10500 \\
x &=& 1500 \\
\end{eqnarray}

 

となり,シャツAの定価は1500円となります。