箱ひげ図の書き方

箱ひげ図を書くためにやること

箱ひげ図を書くためにやることは次の4つです。

1.データを小さい順に並べ替える
2.中央値(第二四分位数),第一四分位数,第三四分位数を求める
3.グラフ上に最小値,第一四分位数,中央値,第三四分位数,最大値 の印をつける
4.それぞれの印を線でつないで完成させる

なので,中央値,第一四分位数,第三四分位数を求めることができれば,箱ひげ図は書けたようなものです。

中央値・第一四分位数・第三四分位数の求め方

中央値・第一四分位数・第三四分位数の求め方は,計算自体は簡単ですが,データの個数によって求め方が異なるので,注意が必要です。

中央値(第二四分位数)の求め方

データの総数が奇数個の場合
データを値が小さいグループと大きいグループに二等分すると,1つだけデータが余ります。
このとき余った値が中央値(第二四分位数)になります。

 

データの総数が偶数個の場合
データを値が小さいグループと大きいグループに二等分し,小さいグループの中で最も大きいデータの値と大きいグループの中で最も小さいデータの値との平均値が中央値(第二四分位数)になります。

 

第一四分位数・第三四分位数の求め方

グループ内のデータの数が奇数個の場合
小さいグループと大きいグループのデータをさらに二等分すると,1つだけデータが余ります。
このとき余った値が第一四分位数・第三四分位数になります。

 

グループ内のデータの数が偶数個の場合
小さいグループと大きいグループのデータをさらに二等分し,小さいグループの中で最も大きいデータの値と大きいグループの中で最も小さいデータの値との平均値が第一四分位数・第三四分位数になります。

 

具体例で学ぶ箱ひげ図の作り方

データの総数が奇数個の場合

例として,9人のテストの点数を箱ひげ図に表してみます

1.データを小さい順に並べ替える
データを小さい順に並べ替えると,最小値が52,最大値が88であるとわかります。

2.中央値,第一四分位数,第三四分位数を求める
データの値が小さいグループと大きいグループそれぞれ4個ずつに分けると,1個余ります。
この余った値64が中央値になります。

小さい方のグループのデータ4個をさらにそれぞれ2個ずつに分けます。
このとき,小さい方のグループの中で最も大きい値55と大きい方のグループの中で最も小さい値57
平均値56が第一四分位数になります。

大きい方のグループのデータ4個をさらにそれぞれ2個ずつに分けます。
このとき,小さい方のグループの中で最も大きい値71と大きい方のグループの中で最も小さい値85の平均値78が第三四分位数になります。

3.グラフ上に最小値,第一四分位数,中央値,第三四分位数,最大値 の印をつける
グラフ上の最小値(52),第一四分位数(56),中央値(64),第三四分位数(78),最大値(88) の場所に印をつける

4.第一四分位数の印と第三四分位数の印を線で結び箱型をつくる

5.最小値の印と第一四分位数の印,第三四分位数の印と最大値の印を線で結ぶ

これで箱ひげ図が完成しました。

データの総数が偶数個の場合

例として,10人のテストの点数を箱ひげ図に表してみます

1.データを小さい順に並べ替える
データを小さい順に並べ替えると,最小値が42,最大値が80であるとわかります。

2.中央値,第一四分位数,第三四分位数を求める
データの値が小さいグループと大きいグループそれぞれ5個ずつに分けます。
このとき,小さい方のグループの中で最も大きい値60と大きい方のグループの中で最も小さい値64
平均値62が中央値になります。

小さい方のグループのデータ5個をさらにそれぞれ2個ずつに分けると,1個余ります。
この余った値54が第一四分位数になります。

大きい方のグループのデータ4個をさらにそれぞれ2個ずつに分けると,1個余ります。
この余った値72が第三四分位数になります。

3.グラフ上に最小値,第一四分位数,中央値,第三四分位数,最大値 の印をつける
グラフ上の最小値(42),第一四分位数(54),中央値(62),第三四分位数(72),最大値(80) の場所に印をつける

4.第一四分位数の印と第三四分位数の印を線で結び箱型をつくる

5.最小値の印と第一四分位数の印,第三四分位数の印と最大値の印を線で結ぶ

これで箱ひげ図が完成しました。

まとめ

箱ひげ図を書くためにやることは次の4つです。

1.データを小さい順に並べ替える
2.中央値(第二四分位数),第一四分位数,第三四分位数を求める
3.グラフ上に最小値,第一四分位数,中央値,第三四分位数,最大値 の印をつける
4.それぞれの印を線でつないで完成させる

計算自体は小学生でもできるぐらい簡単なものです。
中央値,第一四分位数,第三四分位数の求め方がデータの個数が奇数の場合と偶数の場合で異なるので,
その求め方さえ頭の中で整理できていれば簡単に書くことができます。

データの個数が奇数個の場合は,二等分して余った値
データの個数が偶数個の場合は,二等分して小さい方のグループの最大値と大きい方のグループの最小値の平均値

が,それぞれ中央値,第一四分位数,第三四分位数になります。