島根県公立高校入試 令和5(2023)年度 解答&解説

大問1

問1 \( 2+12 \div (-3) \) を計算しなさい。

【解答】
\( 2+12 \div (-3) = 2+(-4) \)
        \( = -2 \)

問2  \( \sqrt{20}+\dfrac{10}{ \sqrt{5}} \) を計算しなさい。

【解答】

\( \sqrt{20}+\cfrac{10}{ \sqrt{5}} = 2\sqrt{5}+\cfrac{10 \times \sqrt{5}}{ \sqrt{5} \times \sqrt{5}} \)
      \( = 2\sqrt{5}+\cfrac{10\sqrt{5}}{5} \)
      \( = 2\sqrt{5}+2\sqrt{5} \)
      \( = 4\sqrt{5} \) 

問3 方程式 \( x^2+x-4 \) を解きなさい。

【解答】
\( x^2+x-4 = \dfrac{ -1±\sqrt{1^2-4 \times 1 \times (-4)} }{ 2 \times 1 } \)
     \( = \dfrac{ -1±\sqrt{17}}{ 2 } \)

問4
1本 \( a \) 円の鉛筆5本と,1本 \( b \) 円のボールペン3本の代金の合計は,1000円より高い。

この数量の関係を不等式で表しなさい。

【解答】
「1本 \( a \) 円の鉛筆5本の代金」を文字式で表すと → \( 5a \)
「1本 \( b \) 円のボールペン3本の代金」を文字式で表すと → \( 3b \)
この合計が1000円 ”より高い” ので,\( 5a+3b>1000 \)

問5
図1のように,円周上に4点 \( A,B,C,D \) をとる。このとき,∠\( x \)の大きさを求めなさい。

【解答】
線分 \(AC\) と線分 \( BD \) の交点を \(E\) とすると,
円周角は等しいので \( ∠BAC=∠BDC=24° \)
\( ∠ x \) は \( △ABE \) の外角なので,
\( ∠ x = ∠BAC+∠ABD= 24°+48°=72° \)

問6 2点 \( A(1,2),B(3,5) \) の間の距離を求めなさい。

【解答】

点 \( A \) を通り\( x \) 軸に平行な直線と点 \( B \) を通り \( y \) 軸に平行な直線の交点を \( C \) とすると,
 \(△ABC\) は直角三角形になっているので,
\( AB^2 = AC^2+BC^2 \)
   \( = 2^2+3^2 \)
   \( = 13 \)
 \( AB= \sqrt{13} \)  \( (AB>0より) \)

問7 次ののうち,\( y \) が \( x \) に反比例するものを1つ選び,記号で答えなさい。
  ア 半径が \( x \; cm \) である円の周の長さ \( y \; cm \)
  イ 半径が \( x \; cm \) である円の面積 \( y \; cm^2 \)
  ウ 周の長さが \( 20 \; cm \) である長方形の縦の長さ \( x \; cm \) と横の長さ \( y \; cm \)
  エ 面積が \( 20 \; cm^2 \) である長方形の縦の長さ \( x \; cm \) と横の長さ \( y \; cm \)

【解答】
反比例を表す式は \( y=\dfrac{a}{x} \) (\( a \) は定数) です。
それぞれの関係を \( x,y \) を使って表すと,
  ア \( y=2\pi{}x \)
  イ \( y=\pi{}x^2 \)
  ウ \( 2(x+y)=20   →   y=-x+10 \)
  エ \( xy=20  →   y=\dfrac{20}{x} \)
よって,答えは

問8
みなみさんの通う中学校では冬休みが20日あり,数学の宿題が70問出題されている。みなみさんは1日あたり3問か5問を毎日解いて,20日目にちょうど宿題が終わる計画を立てた。3問解く日と5問解く日はそれぞれ何日か,求めなさい。

【解答】
3問解く日を \( x \) 日,5問解く日を \( y \) 日とすると,
\( 3x+5y=70 \) ・・・ ➀
\( x+y=20 \) ・・・ ➁
➁ × 3
\( 3x+3y=60 \) ・・・ ➁’
➀-➁’
\( 2y=10 \)
 \( y=5 \)
➁ に代入
\( x+5=20 \)
  \( x=15 \)
よって,3問解く日が15日,5問解く日が5日

問9
図2は,ある月のカレンダーである。カレンダーの8日から24日のうち,月曜日から金曜日までの数から1つを選び〇で囲む。○で囲んだ数を \( n \) とし,\( n \) の真上の数を \( a \),真下の数を \( b \),左横の数を \( c \),右横の数を \( d \) とする。例えば,図2のように 14 を○で囲むと,\( n=14 \),\( a=7 \),\( b=21 \),\( c=13 \),\( d=15 \) となる。下のに答えなさい。

 \( a \) を \( n \) を使って表しなさい。

【解答】
\( a=n-7 \)

2 \( a \),\( b \),\( c \),\( d \) をそれぞれ \( n \) を使って表し,\( bc-ad \) を計算すると,\( bc-ad \) はどのような数になるか。次のから最も適当なものを1つ選び,記号で答えなさい。
 12の倍数     奇数     24の倍数     負の数

【解答】
\( a \),\( b \),\( c \),\( d \) をそれぞれ \( n \) を使って表すと,
\( a=n-7,b=n+7,c=n-1,d=n+1 \) となるので,

\( bc-ad=(n+7)(n-1)-(n-7)(n+1) \)
    \( =(n^2+6n-7)-(n^2-6n-7) \)
    \( =12n \)
よって,答えは 12の倍数

大問2

問1
赤球3個と白球1個がはいっている袋から球を取り出すとき,次のに答えなさい。
ただし,のそれぞれについて,どの球が取り出されることも同様に確からしいものとする。

 袋から球を1個取り出すとき,赤球が出る確率を求めなさい。

【解答】
はいっている球の総数は4個で,そのうち,赤球は3個なので,赤球が出る確率は \(\dfrac{3}{4}\)

 袋から球を1個ずつ2回続けて取り出すとき,2個とも赤球が出る確率を求めなさい。

【解答】
樹形図を書いてみます。
球の取り出し方の総数は12通りで,そのうち,2個とも赤球になるのは6通り。
よって,2個とも赤球が出る確率は  \(\cfrac{6}{12}=\cfrac{1}{2}\)


 袋から球を1個取り出して色を調べ,それを袋にもどしてから,また,球を1個取り出す。このとき,2個とも赤球が出る確率を求めなさい。

【解答】
樹形図を書いてみます。
球の取り出し方の総数は16通りで,そのうち,2個とも赤球になるのは9通り。
よって,2個とも赤球が出る確率は \(\dfrac{9}{16}\)


問2 あみさんとけいすけさんは,正四面体について話し合っている。次のに答えなさい。

 あみさんは正四面体の展開図を考えた。次のの展開図を組み立てて正四面体をつくるとき,辺 \( AB \) と辺 \( XY \) がねじれの位置になる展開図はどれか,から1つ選び,記号で答えなさい。

  

【解答】
展開図の赤で塗った面を底面として正四面体を組み立ててみます。

ねじれの位置になるのは になります。

2 図1のような,正四面体 \( ABCD \) がある。ひもを辺 \( AB \) の中点 \( P \) から,正四面体の辺 \( BC,CD,DA \) を順に通るように点 \( P \) まで1周させる。ひもが辺 \( BC,CD,DA \) 上を通る点をそれぞれ点 \( Q,R,S \) とする。2人は,ひもの長さが最小となる場合について考えている。下の会話文の  (Ⅰ)  に適する言葉を入れ、 (Ⅱ)  にあてはまる言葉をあとの選択肢から1つ選び,記号で答えなさい。

-- 以下,会話文 ----------------------

けいすけ
正四面体の展開図は,であみさんが考えたもの以外にも,図2のように平行四辺形になるものもあるね。

あみ
ひもの長さ \( (PQ+QR+RS+SP) \) が最小となるときを図2の展開図で考えると,点 \( P,Q,R,S \) が  (Ⅰ)  ときだね。

 

けいすけ
図3のように,辺 \( AB \) 上で点 \( P \) 以外の点 \( P’ \) から,同じように正四面体の辺 \( BC,CD,DA \) を順に通るようにひもを点 \( P’ \) まで1周させたときは,最小となるひもの長さはどうなるかな。

あみ
点 \( P’ \) から1周させたときの最小となるひもの長さは,点 \( P \) から1周させたときの最小となるひもの長さと比べると  (Ⅱ)  よ。

 

-- 以上,会話文 ----------------------

 (Ⅱ)  の選択肢
ア 短くなる    イ 同じになる    ウ 長くなる

【解答】
 (Ⅰ) 
2点間を最短で結ぶのは,直線で繋いだ時です。つまり,点 \( P,Q,R,S \) が 一直線上に並ぶときになります。

 (Ⅱ) 
点 \( P’ \) がどの位置にあっても左右の \( BP’ \) の長さは等しいので, \( P’P’//BB \) になります。

よって,四角形 \( BP’P’B \) は平行四辺形になるので, 点 \( P’ \) がどの位置にあっても長さは同じになります。

大問3

問1
かいとさんは. 自転車を10000円以下で購入したいと考えている。図1はA店,B店,C店,D店の自転車価格の分布のようすを箱ひげ図に表したものである。ただし、どの店にも自転車は50台あるとする。下のに答えなさい。

1 次の(1),(2)に答えなさい。

(1) A店の第一四分位数を求めなさい。

【解答】
8000円

(2) 図1の箱ひげ図から読みとれることとして正しいと判断できるものを,次のから2つ選び,記号で答えなさい。
  ア A店にある8000円以上13000円以下の自転車の台数は20台である。
  イ B店には9000円の自転車がかならずある。
  ウ C店には10000円以下の自転車はない。
  エ D店の自転車価格の平均値は11000円である。

【解答】
  ア 第一四分位数8000円にあたるのは,安い方から13番目,
    第三四分位数13000円にあたるのは,安い方から38番目。
    8000円以上13000円以下の自転車は,26台以上あるので,正しくない。

  イ B店の第一四分位数は9000円なので,安い方から13番目の自転車が9000円
    であり,正しい。

  ウ C店の最小値は10000円より大きいので,正しい。
  エ 箱ひげ図だけの情報から平均値は求められないので,正しくない。
よって,正しいのは,

2 かいとさんは,A店,B店の自転車価格を図1の箱ひげ図と,2店のヒストグラムで比べることにした。 図2の ➀,➁ はA店,B店どちらかの自転車価格をヒストグラムに表したものである。あとの(1) ,(2)に答えなさい。

(1) 図2の ➀ について,9000円以上10000円未満の階級の相対度数を求めなさい。

【解答】
9000円以上10000円未満の階級の度数は8,データの総数は50なので,
相対度数は,\( \dfrac{8}{50}=0.16 \)

(2) 図2の ➀,➁ のうち,9000円以上10000円未満の自転車が多くある店のヒストグラムはどちらか。また,A店のヒストグラムはどちらか。その組み合わせとして正しいものを,次のから1つ選び,記号で答えなさい。

【解答】
9000円以上10000円未満の階級の度数は,➀が 8 ,➁が 6 なので,
9000円以上10000円未満の階級の度数が多いのは ➀。

図1から,A店の第一四分位数は8000円で,安い方から13番目。
これにあてはまるのは ➁。
よって,答えは

問2
かいとさんは自転車をこいだときの自転車の速さと,その速さで1時間こいだときに消費するエネルギーについて考えた。表は,かいとさんのこぐ自転車の速さと1時間に消費するエネルギーをまとめたものである。自転車の速さを \( x \; km/h \),1時間に消費するエネルギーを \( y \; kcal \) とし,\( 0≦x≦40 \) のとき \( y \) を \( x \) の一次関数とみなして考える。ただし,人は動かなくてもエネルギーを消費するため,\( 0 \; km/h \) でも消費するエネルギーは \( 0 \; kcal \) にはならない。下のに答えなさい。

 \( x \) と \( y \) の関係を表すグラフを図3にかき入れなさい。

【解答】
2点  \( (5,200),(20,500) \) を通る直線になります。

 \(y\) を \(x\) の式で表しなさい。ただし,変域は求めなくてよい。

【解答】

傾き= \( \dfrac{yの変化量}{xの変化量} \)  で求めることができるので,
2点 \( (5,200),(20,500) \) を通る場合,
 傾き= \( \dfrac{500-200}{20-5}=20 \)

求める式を \(y=20x+b\) として, \( x=5,y=200 \) を代入すると,
 \( 200=20 \times 5+b \)
   \(b=100\)
よって,求める式は,\(y=20x+100\)

3 かいとさんが食べたお弁当のエネルギーは \( 740 kcal \) だった。かいとさんが,自転車をちょうど1時間こいで,このエネルギーをすべて消費するためには,自転車の速さを何 \( km/h \) にすればよいか,求めなさい。

【解答】
\(y=20x+100\) に \(y=740\) を代入すると,
 \(740=20x+100\)
 \(20x=640\)
   \(x=32 \; (km/h) \)

大問4

図1のように関数 \( y=\dfrac{1}{2}x^2 \) ・・・ ① のグラフ上に,
2点 \( A,B \) を \( y \) 軸について対称となるようにとる。
点 \( A \) の \( x \) 座標が \( -2 \) のとき,下の問1~問3に答えなさい。

問1 線分 \( AB \) の長さを求めなさい。

【解答】
2点 \( A,B\) が \( y \) 軸について対称な点ということは,
\( A \) と \( B \) の \( x \) 座標の絶対値が等しいので,\( B \) の \( x \) 座標は \( 2 \) 。
よって,線分 \( AB \) の長さは,\( 2-(-2)=4 \) 。

問2 関数 ①について,次のに答えなさい。
1 次ののうち,変化の割合が最も大きいものを1つ選び,記号で答えなさい。
  ア \( x \) の値が \( 0 \) から \( 2 \) まで増加するとき
  イ \( x \) の値が \( 2 \) から \( 4 \) まで増加するとき
  ウ \( x \) の値が \( 4 \) から \( 6 \) まで増加するとき

【解答】
関数 \( y=ax^2 (a>0) \) では,\( x \) の絶対値が大きくなるほど変化の割合が大きくなります。
よって,変化の割合が最も大きいのは,

 \( x \) の変域が \( -3≦x≦2 \) のときの \( y \) の変域を求めなさい。

【解答】
関数 \( y=ax^2 (a>0) \) のグラフでは,
\( x \) の変域が \( 0 \) をはさむとき,\( y \) の最小値は \( 0 \) になります。

また,\( y \) の値は,\( x \) の絶対値が大きいほど大きくなるので,
\( x \) の変域が \( -3≦x≦2 \) のとき,\( y \) が最大値をとるのは,\( x=-3 \) のとき。
\( x=-3 \) のときの \( y \) の値は,
\( y=\dfrac{1}{2} \times (-3)^2=\dfrac{9}{2} \)

よって,\( y \) の変域は, \( 0≦y≦\dfrac{9}{2} \) 

問3 図1において,関数 ① のグラフ上に点 \( P \) をとり,直線 \( AP \) が \( x \) 軸と交わる点を \( Q \) とする。ただし、点 \( P \) は2点 \( A,B\) とは異なる点とする。次のに答えなさい。

 図2のように,点 \( P \) の \( x \) 座標が 1 であるとき, \( △APB \) の面積を求めなさい。

【解答】

\( A (-2,2) ,B(2,2),P \left(1,\dfrac{1}{2} \right) \) なので,
 \( △APB=4 \times \dfrac{3}{2} \times \dfrac{1}{2}=3 \)

 

 点 \( P \) の \( x \) 座標が 4 であるとき,次の(1) ,(2)に答えなさい。
(1) 直線 \( AP \) の傾きを求めなさい。

【解答】
 

\( A(-2,2),P(4,8) \) なので,
 傾き= \( \dfrac{8-2}{4-(-2)}=1 \)

(2) 点 \( Q \) の座標を求めなさい。

【解答】

直線 \( AP \) の式を \( y=x+b \) とし,\( x=4,y=8 \) を代入すると,
 \( 8=4+b \)
 \( b=4 \) 

となり,直線 \( AP \) の式は,\( y=x+4 \)
\( y=0 \) を代入すると,
 \( 0=x+4 \)
 \( x=-4 \)

よって,\( Q(-4,0) \)

 

 点 \( P \) の \( x \) 座標を \( p \) とする。\( p \) が正の数であるとき,\( △APB \) の面積が \( △AQB \) の面積の \( \dfrac{1}{2} \) 倍となる \( p \) の値をすべて求めなさい。

【解答】
\( △APB \) と \( △AQB \) の辺 \( AB \) を底辺と考えると,
\( △APB \) の高さが \( △AQB \) の高さの \( \dfrac{1}{2} \) 倍であるとき,
\( △APB \) の面積は \( △AQB \) の面積の \( \dfrac{1}{2} \) 倍になります。
2点 \( A,B \) の \( y \) 座標が 2 なので,\( △AQB \) の高さは 2 です。
よって,,\( △APB \) の高さが 1 であればいいことになります。

\( P\left(p,\dfrac{1}{2}p^2\right) \) なので,\( \dfrac{1}{2}p^2=3 \) の場合と \( \dfrac{1}{2}p^2=1 \)の場合を考えます。

● \( \dfrac{1}{2}p^2=3 \) の場合
  \( \dfrac{1}{2}p^2=3 \)
   \( p^2=6 \)
   \( p= \sqrt{6} ( p>0より ) \)

● \( \dfrac{1}{2}p^2=1 \) の場合
  \( \dfrac{1}{2}p^2=1 \)
   \( p^2=2 \)
   \( p= \sqrt{2} ( p>0より) \)

よって,あてはまる \( p \) の値は,\( p=\sqrt{2},\sqrt{6} \)


この問題では,点 \( P \) が辺 \( AB \) の上側にあるときと下側にあるときの2パターンあることに注意しましょう。

 

大問5

図1のような \( △ABC \) の紙があり,図2のように辺 \( AB \) 上の点と点 \( C \) を結んだ線分を折り目として \( △ABC \) を折る。点 \( A \) について,折る前の点を \( A \) ,折って移った点を \( A’ \) とするとき,下の問1~問3に答えなさい。

問1 図3のように,辺 \( AC \) が辺 \( BC \) に重なるように \( △ABC \) を折る。折り目となる線分を \( CD \) とするとき,下のに答えなさい。

1 \( △ACD \) と合同な三角形を答えなさい。

【解答】

折り返す前と後の図形が合同なので,\( △ACD \) と合同なのは \( △A’CD \)

 図1に,折り目となる線分 \( CD \) を、定規とコンパスを用いて作図しなさい。
ただし、作図に用いた線は消さないでおくこと。

【解答】

手順1 点 \( C \) を中心に線分 \( BC,AC \) と交わるように
    弧を描く

手順2 手順1の弧と線分 \( BC \) の交点を中心に弧を描く
手順3 手順1の弧と線分 \( AC \) の交点を中心に手順2と
    同じ半径の弧を描く

手順4 手順2と3の弧の交点と点 \( C \) を結ぶ半直線を描く

問2 図4のように,辺 \( AB \) 上に点 \( E \) をとり,線分 \( CE \) を折り目として \( △AEC \) を折り返すと,\( A’E//BC \) となった。線分 \( A’C \) と線分 \( BE \) との交点を \( F \) とするとき,下のに答えなさい。

1 \( △A’FE \) \( △CFB \) であることを証明しなさい。

【解答】

\( A’E//BC \) より錯角は等しいので,
\( ∠A’EF=∠CBF \) ・・・ ➀
\( ∠EA’F=∠BCF \) ・・・ ➁
➀➁より,2組の角の大きさが等しいので,\( △A’FE \) \( △CFB \)  

2 \( ∠CAE=∠a \) ,\( ∠ACE=∠b \)とするとき,\( ∠a+∠b \) で表される角を2つ答えなさい。

【解答】

1個目
\( △ACE \) において内角と外角の関係から,
 \( ∠CEB = ∠CAE + ∠ACE \)
     \( =∠a+∠b \)
2個目
\( △ACE≡△A’CE \) なので,
 \( ∠EA’C = ∠EAC = ∠a \)
 \( ∠A’CE = ∠ACE = ∠b \)
\( A’E//BC \) より錯角は等しいので,
 \( ∠BCA’ = ∠EA’C = ∠a \)
 \( ∠BCE = ∠BCA’ + ∠A’CE = ∠a+∠b \)

 

3  \( AB=7,BC=5 \) であるとき,線分 \( EF \) の長さを求めなさい。

【解答】

(2)より,\( ∠CEB=∠BCE=∠a + ∠b \) なので,
\( △BCE \) は \( BE=BC \) の二等辺三角形であり,
 \( BE=BC=5 \)

 \( AE=AB-AE=2 \) 
\( △A’CE≡△ACE \) なので,
 \( A’E=AE=2 \) 
(1)より \( △A’FE \) \( △CFB \) であり,
相似比は \( BC:EA’=5:2 \) 

よって,\( EF=\dfrac{2}{7}BE=\dfrac{10}{7} \)

問3 図5のように,点 \( C \) を通り辺 \( BC \) に垂直な直線と辺 \( AB \) との交点を \( G \) とする。線分 \( CG \) を折り目として \( △AGC \) を折り返す。 \( BC=5,CA=3,∠A’CB=60° \) であるとき,線分 \( CG \) の長さを求めなさい。

【解答】
\( GC⊥BC,∠A’CB=60° \) より,\( ∠A’CG=30° \)
\( △AGC≡△A’GC \) なので, \( ∠ACG=∠A’CG=30° \) 
\( BC \) の延長線に対して点 \( A \) から垂線をひき,交点を \( H \) とすると,
\( ∠ACH=180°-(∠A’CB+∠A’CG+∠ACG)=60° \) 

\( △ACH \) は \( 30°,60°,90° \) の直角三角形なので,
\( AC:AH=2:\sqrt{3} \) より,\( AH=\dfrac{3\sqrt{3}}{2} \)
\( AC:CH=2:1 \)より,\( CH=\dfrac{3}{2} \)

\( △BCG \) ∽ \( △BHA \) なので,
\( CG:HA=BC:BH \)
\( CG:\dfrac{3\sqrt{3}}{2}=5:\left(5+\dfrac{3}{2}\right) \)
\( \dfrac{13}{2}CG=\dfrac{15\sqrt{3}}{2} \)
\( CG=\dfrac{15\sqrt{3}}{13} \)