大問1
問1 (1)~(3)の計算をしなさい。
(1) \( 9-(-5) \)
(2) \( (-3)^2 \div \dfrac{1}{6} \)
(3) \( \sqrt{2} \times \sqrt{14} \)
問2 右の図のように,円筒の中に1から9までの数字が1つずつ書かれた9本のくじがあります。円筒の中から1本のくじを取り出し,くじに書かれた数が偶数のとき教室清掃の担当に,奇数のとき廊下清掃の担当に決まるものとします。 Aさんが9本のくじの中から1本を取り出すとき,Aさんが教室清掃の担当に決まる確率を求めなさい。
問3 下の表は,ある一次関数について,\( x \) の値と \( y \) の値の関係を示したものです。
表の \( \fbox{ } \) に当てはまる数を書きなさい。
問4 右の図のように,底面の半径が \( 6 \; cm \) ,体積が \( 132\pi{} \; cm^3 \) の円錐があります。この円錐の高さを求めなさい。
問5 \( x^2- \) \( x+14 \) が \( (x-a)(x-b) \) の形に因数分解できるとき, に当てはまる自然数を2つ書きなさい。ただし,\( a,b \) はいずれも自然数とします。
問6 右の図のように,\( ∠ACB=75°,BA=BC \) の二等辺三角形 \( ABC \) があります。\( △ABC \) の内部に点 \( P \) をとり,\( ∠PBC=∠PCB=15° \) となるようにします。点 \( P \) を定規とコンパスを使って作図しなさい。
ただし,点を示す記号 \( P \) をかき入れ,作図に用いた線は消さないこと。
大問2
図1のような,小学校で学習したかけ算九九の表があります。優さんは,太線で囲んだ数のように,縦横に隣り合う4つの数を としたとき,4つの数の和 \( a+b+c+d \) がどんな数になるかを考えています。
例えば,
のとき \( 8+10+12+15=45 \) ,
のとき \( 10+15+12+18=55 \)
となります。
優さんは,\( 45=5×9,55=5×11 \) となることから,次のように予想しました。
(予想Ⅰ)
縦横に隣り合う4つの数の和は,\( 5 \) の倍数である。
次の問いに答えなさい。
問1 予想Ⅰが正しいとはいえないことを,次のように説明するとき, ア ~ オ に当てはまる数を,それぞれ書きなさい。
(説明)
縦横に隣り合う4つの数が,
\( a= \) ア ,\( b= \) イ ,\( c= \) ウ ,\( d= \) エ のとき,
4つの数の和 \( a+b+c+d \) は, オ となり,\( 5 \) の倍数ではない。
したがって,縦横に隣り合う4つの数の和は,\( 5 \) の倍数であるとは限らない。
問2 優さんは,予想Iがいつでも成り立つとは限らないことに気づき,縦横に隣り合う4つの数それぞれの,かけられる数とかける数に注目して,あらためて調べ,予想をノートにまとめました。
(優さんのノート)
\( 8 \) \( + \) \( 10 \) \( + \) \( 12 \) \( + \) \( 15 \)
\( =( \) ➁ \( \times \) 4⃣ \( )+( \) ➁ \( \times \) 5⃣ \( )+( \) ➂ \( \times \) 4⃣ \( )+( \) ➂ \( \times \) 5⃣ \( ) \)
\( = \) ➁ \( \times ( \) 4⃣ \( + \) 5⃣ \( )+ \) ➂ \( \times ( \) 4⃣ \( + \) 5⃣ \( ) \)
\( =( \) ➁ \( + \) ➂ \( ) \times ( \) 4⃣ \( + \) 5⃣ \( ) \)
かけられる数の和 かける数の和
縦横に隣り合う4つの数の和は,(かけられる数の和)\( \times \)(かける数の和)である。
予想Ⅱがいつでも成り立つことを,次のように説明するとき, ア ~ キ に当てはまる式を,それぞれ書きなさい。
(説明)
\( a \) を,かけられる数 \( m \) ,かける数 \( n \) の積として \( a=mn \) とすると,
\( b,c,d \) は,それぞれ \( m,n \) を使って,
\( b= \) ア ,\( c= \) イ ,\( d= \) ウ と表すことができる。
このとき,4つの数の和 \( a+b+c+d \) は,
\( a+b+c+d=mn+ \) ア \( + \) イ \( + \) ウ
\( =4mn+2m+2n+1 \)
\( =(2m+1)(2n+1) \)
\( =\{ \) エ \( +( \) オ \( )\}\{ \) カ \( +( \) キ \( )\} \) となる。
したがって,縦横に隣り合う4つの数の和は,
(かけられる数の和)\( \times \)(かける数の和)である。
問3 優さんは,図2の太線で囲んだ数のように,縦横に隣り合う6つの数の和について調べてみたところ,縦横に隣り合う6つの数の和も,(かけられる数の和)×(かける数の和) となることがわかりました。
図2において,\( p+g+r+s+t+u=162 \) となるとき, \( p \) のかけられる数 \( x \),かける数 \( y \) の値を,それぞれ求めなさい。
大問3
下の図のように,2つの関数 \( y=ax^2 \) (\( a \) は正の定数) ・・・ ➀,\( y=-3x^2 \) ・・・ ➁ のグラフがあります。➀のグラフ上に点 \( A \) があり,点 \( A \) の \( x \) 座標を正の数とします。点 \( A \) を通り,\( x \) 軸に平行な直線と➀のグラフとの交点を \( B \) とします。点 \( O \) は原点とします。
次の問いに答えなさい。
問1 \( a=2 \) とします。点 \( A \) の \( y \) 座標が \( 8 \) のとき,点 \( A \) と点 \( B \) との距離を求めなさい。
問2 ➀について \( x \) の値が \( 1 \) から \( 3 \) まで増加するときの変化の割合が,一次関数 \( y=x+2 \) について \( x \) の値が \( -1 \) から \( 2 \) まで増加するときの変化の割合に等しいとき, \( a \) の値を求めなさい。
問3 \( a=\dfrac{1}{3} \) とします。点 \( A \) の \( x \) 座標を \( 3 \) とします。➁のグラフ上に点 \( C \) を,\( x \) 座標が \( 1 \) となるようにとります。点 \( C \) を通り,\( x \) 軸に平行な直線と➁のグラフとの交点を \( D \) とします。線分 \( AB,CD \) 上にそれぞれ点 \( P,Q \) をとり,点 \( P \) の \( x \) 座標を \( t \) とします。ただし,\( 0<t≦1 \) とします。
陸さんは,コンピュータを使って直線 \( PQ \) を動かしたところ,直線 \( PQ \) が原点 \( O \) を通るとき,台形 \( ABDC \) の面積を2等分することに気づきました。
直線 \( PQ \) が原点 \( O \) を通るとき,次の(1) ,(2)に答えなさい。
(1) 点 \( Q \) の座標を,\( t \) を使って表しなさい。
(2) 直線 \( PQ \) が台形 \( ABDC \) の面積を2等分することを説明しなさい。
大問4
右の図のように,円 \( O \) の円周上に3点 \( A,B,C \) をとります。\( ∠BAC \) の二等分線と線分 \( BC \) との交点を \( D \) とします。
次の問いに答えなさい。
問1 \( AD=CD,∠BAD=35° \) のとき,\( ∠ADC \) の大きさを求めなさい。
問2 悠斗さんと由美さんは,コンピュータを使って,画面のように,線分 \( AD \) を延長した直線と円 \( O \) との交点を \( E \) としました。
次に,点 \( A,B,C \) を円周上で動かし,悠斗さんは「 \( △ABD \) と \( △CED \) が相似である」,由美さんは「 \( △ABD \) と \( △AEC \) が相似である」と予想し,それぞれ予想が成り立つことを証明しました。
(悠斗さんの証明)
\( △ABD \) と \( △CED \) において,
ア に対する イ は等しいから,
\( ∠ABD=∠CED \) ・・・ ➀
また、対頂角は等しいから,
\( ∠ADB=∠CDE \) ・・・ ➁
➀,➁から,
ウ ので,
\( △ABD \) ∽ \( △CED \)
(由美さんの証明)
\( △ABD \) と \( △AEC \) において,
ア に対する イ は等しいから,
\( ∠ABD=∠AEC \) ・・・ ➀
また,仮定から,
\( ∠BAD= ∠EAC \) ・・・ ➁
➀,➁から,
ウ ので,
\( △ABD \) ∽ \( △AEC \)
次の (1) ,(2) に答えなさい。
(1) ア~ウには,それぞれ共通する言葉が入ります。ア~ウに当てはまる言葉をそれぞれ書き入れ,証明を完成させなさい。
(2) \( AB=AD \) のとき,\( △ABE≡△ADC \) を証明しなさい。なお,悠斗さんや由美さんが証明したことを用いてもよいものとします。
大問5
A市に住む中学生の翼さんは,ニュースで聞いたことをもとに,先生と話し合っています。
先生 「先生が子どもだった50年くらい前は,もっと涼しかったんですけどね。」
翼さん 「どのくらい涼しかったんですか?」
先生 「最高気温が25℃以上の『夏日』は,最近よりずっと少なかったはずです。」
翼さん 「そうなんですか。 家に帰ったら調べてみますね。」
次の問いに答えなさい。
問1 翼さんは,今から50年前と2021年の夏日の日数を比べてみることにしました。翼さんは,A市の1972年と2021年における,7月と8月の日ごとの最高気温を調べ,その結果をノートにまとめました。次のア~ウ に当てはまる数を,それぞれ書きなさい。
(翼さんのノート1)
【わかったこと】
A市の7~8月の夏日(最高気温が25℃以上)
の日数は,
1972年が ア 日,
2021年が イ 日である。
【結論】
A市の夏日の日数は,
1972年と2021年とでは
ウ 日しか変わらない。
問2 翼さんは,ノート1を見せながら,先生と話し合っています。
先生 「本当ですか。ん? 7月と8月以外の月でも夏日になることがありますよ。
それに,調べた1972年と2021年の夏日の日数が,たまたま多かった,
あるいは,たまたま少なかったという可能性もありますよね。」
翼さん 「たしかにそうですね。 もう少し調べてみます!」
翼さんは,A市の夏日の年間日数について,1962年から1981年までの20年間 (以下,「X期間」とします。) と,2012年から2021年までの10年間 (以下,「Y期間」とします。) をそれぞれ調べ,その結果をノートにまとめることにしました。
(翼さんのノート2)
【まとめ】
A市の夏日の年間日数について,X期間とY期間を比較した結果,50年くらい前は,今と比べて といえる。
次の (1)~(3) に答えなさい。
(1) ノート2の度数分布表をもとに,Y期間の相対度数の度数折れ線(度数分布多角形)を,解答用紙にかき入れなさい。
(2) ノート2において,翼さんが「度数」ではなく「相対度数」をもとに比較している理由を説明しなさい。
(3) に当てはまる言葉として最も適当なものを,次のア~ウから選びなさい。また,選んだ理由を,X期間とY期間の2つの相対度数の度数折れ線 (度数分布多角形)の特徴と,その特徴から読み取れる傾向をもとに説明しなさい。
ア 暑かった イ 変わらなかった ウ 涼しかった