【平面図形】 平行線と角の性質を理解するための練習問題(基礎)

問題

1.右の図のように4本の直線が交わっており,
  直線 \( m // n \)である。
  このとき、 \(∠x \) の大きさを求めなさい。

 

2.右図の長方形ABCDにおいて,点 \(E,F,G\)は
  それぞれ辺 AD,DC,BC 上の点である。
  ∠DEF=18°,∠FGC=26° のとき,
  \(∠x\) の大きさを求めなさい。

 

3.右の図で \( l // m\) のとき,\(∠x\) の値を求めなさい

 

4.右の図で \( l // m\) ,AB=ACのとき,\(∠x\) の値を求めなさい。

5.右の図で \(l//m\) のとき,\(∠x\) の値を求めなさい。

 

解答

1.72°

2.44°

3.53°

4.26°

3.23°

解説

\( ∠x \) の大きさを求めなさい。

\(m//n\) より,平行な2直線の錯角は等しいので,

∠BCD=36° ・・・ (1)

2直線が交わっているとき,対頂角は等しいので,

∠EDC=72° ・・・ (2)

(1)(2)より三角形の内角の和は180°なので,

∠CAD+∠ACD+∠ADC=180°
     \(x\)+36°+72°=180°
        \(x\)+108°=180°
             \(x\)=72°

\( ∠x\) の大きさを求めなさい。

この問題は補助線FHがひけるかがポイントです。

点Fを通り、辺ADと辺BCに平行な直線を引き、
辺ABとの交点をHとすると,
平行な2直線の錯角は等しいので,

∠EFH=∠DEF=18° ・・・ (1)

同様に、

∠HFG=∠FGC=26° ・・・ (2)

(1),(2) と与えられた条件より、

∠EFG=∠EFH+∠GFH
   \(\;x\)=18°+26°
    =44°

\( ∠x \) の大きさを求めなさい。

補助線をひき,∠ABCを分ける

点Bを通り,直線 \( m,n\) に平行な直線 \(p\) をひくと,∠ABCを上下に分ける形になります。

このとき, 平行な2直線の錯角は等しいので,

∠ABC(全)=∠ABC(上)+∠ABC(下)
   120°=90°+∠ABC(下)
∠ABC(下)=30°

となり,∠ABCは90°と30°に分けられることがわかります。
補助線をひき,∠BCDを分ける

点Cを通り,直線 \( m,n\) に平行な直線 \(q\) をひくと,∠BCDを上下に分ける形になります。

このとき, 平行な2直線の錯角は等しいので,

∠BCD(全)=∠BCD(上)+∠BCD(下)
      \( x \) =30°+23°
      \( x \) =53°

になっています。

\( ∠x \) の大きさを求めなさい。

解答の方針

図から∠\(x\) を直接求めることはできなさそうなので,
△ABCに注目します。

△ABCはAB=ACの二等辺三角形です。

また,∠BACの大きさがわかっていますので,
底角である∠ACBを求めることができます。

\(l\;//\;m\) なので、∠ACBは、∠\(x\) と18°を使って別の方法で表すことができます。

∠ACBを2通りの方法で表すことができると、方程式が立てられますので、方程式を解くことで∠\(x\) を求めることができます。

∠ABC,∠ACBを求める

問題で与えられた条件 AB=AC より,△ABCは二等辺三角形であるとわかります。
二等辺三角形の底角は等しく,また,三角形の内角の和は180°なので,

∠ABC+∠BAC+∠ACB=180°
 ∠ABC+92°+∠ACB=180°
     ∠ABC+∠ACB=88°
         2∠ACB=88°
          ∠ACB=44° ・・・ (1)

補助線をひき,∠ACBを2つに分ける

点Cを通り,直線 \( l,m \) に平行な直線 \( n \) をひくと,∠ACBを上下に分ける形になります。

このとき, 平行な2直線の錯角は等しいので,

∠ACB=∠ACB(上)+∠ACB(下)
    =\( x \)+18° ・・・ (2)

になっています。

∠ACBを求める

(1)(2)は同じ∠ACBを表しているので,

∠ACB=44°=\( x \)+18°
       \(\;\; x \)=26°

となります。

小問5.

∠ADEの大きさを直線 \(l,m\) の関係性から導く

直線 \(l,m\) において,平行な2直線の錯角は等しいので,

∠ADE=90°+\( x \) ・・・ (1)

∠AEDの大きさを求める

∠AECは一直線上の点なので,

∠AED=\(180°\)-∠DEC
    =\(180°-140°\)
    =\(40°\)

∠ADEの大きさを△ADEの内角と外角の和から導く

△ADEにおいて,三角形の内角の和は \(180°\) なので,

∠ADE+∠DAE+∠EAD=\(180°\)
∠ADE+\(27°\)+\(40°\)=\(180°\)
∠ADE=\(113°\)・・(2)

(1)=(2)より,

\(90°+ x =113°\)
\( x =23°\)