方程式の立て方に慣れるための練習問題(1)

問題

1.気温は高度が100m増すごとに0.6℃ずつ低くなる。地上の気温が7.6℃のとき,
  地上から2000m上空の気温を求めなさい。

2.ある野球場で前売り券の販売を始めたとき、すでに600人が並んでいて、その後も毎分20人の割合で
  行列に加わっていきます。販売窓口が1つのときは15分で行列がなくなります。
  販売窓口が2つのときは何分で行列がなくなるか求めなさい。

3.2年生と1年生との部員数の比が 3:5 である部活動で、班ごとに分かれて練習をすることになった。
  5人ずつ班に分けたら、5人の班のほかに6人の班が2つできた。班の和が2年生の部員数の2分の1
  であるとき、2年生と1年生の部員数を求めなさい。

4.10%の食塩水170gがある。これに食塩を加えて15%にするとき,加える食塩の量を求めなさい。

解説

地上から2000m上空の気温を求めなさい

地上から上空 \(x\) m の気温の差は,\(\dfrac{x}{100}\,✕\,0.6\) ℃になります。

よって,地上の気温がy℃のときの上空 \(x\) m の気温は、

\(y\,-\dfrac{x}{100}\,✕\,0.6\)

と表すことができるので、
地上の気温が\(y=7.6\) ℃のとき,地上から上空 \(x=2000\) m の気温は,

 \(y\,-\,\cfrac{x}{100}\,✕\,0.6\)=\(7.6\,-\,\cfrac{2000}{100}\,✕\,0.6\)
        =\(7.6\,-\,20\,✕\,0.6\)
        =\(7.6\,-\,12\)
        =\(-4.4\)

販売窓口が2つのときは何分で行列がなくなるか求めなさい。

1分間に窓口1つで対応できる人数を求める

1分間に20人ずつ行列に加わるので、15分間に20 (人) ✕ 15 (分) = 300 (人) が加わっています。
よって,1分間に窓口1つで対応できる人数は,

(600+300) ÷ 15 = 900 ÷ 15
             =60 (人)

窓口2つで対応できる人数を方程式で表す

窓口を2つにすると,1分間に対応できる人数は,

60 ✕ 2 = 120 (人)

になります。

窓口2つで対応して \(x\) 分で行列がなくなるとすると、

最初に並んでいた人数 + \(x\) 分間に加わった人数 = 1分間に窓口対応できる人数 ✕ \(x\) 分間
\(600+20x=120\,✕\,x\)
\(600+20x=120x\)
  \(100x=600\)
    \(x=6\)

となり,6分間で列がなくなります。

2年生と1年生の部員数を求めなさい。

全部員の数を文字式で表す

5人班の数をいくつか作ったときに、6人班が2つできたので,
5人班の数を \(x\) 個作ったとすると,全部員の数は,

\(5\,✕\,x+6\,✕\,2\)=\(5x+12\)

と表すことができます。

班の和と2年生の部員数を文字式で表す

5人班の数が \(x\) 個,6人班の数が 2個できているので,
班の和は \(x+2\) と表すことができます。

また,全部員の数が \(5x+12\) 人に対して 2年生と1年生の比が3:5なので,
2年生の部員数は \((5x+12)\,✕\,\dfrac{3}{8}\) と表すことができます。

班の和と2年生の部員数の関係を方程式で表し,解く

班の和が2年生の部員数の2分の1なので,これを方程式にして表すと,

\(x+2=(5x+12)\,✕\,\cfrac{3}{8}\,✕\,\cfrac{1}{2}\)

これを解くと,\(x=4\) となります。

\(x+2=(5x+12)\,✕\,\dfrac{3}{8}\,✕\,\dfrac{1}{2}\)
両辺を16倍すると,
 \(16(x+2)=3(5x+12)\)
\(16x-15x=36-32\)
     \(x=4\)
全部員の人数と2年生部員の人数を求める

よって、5人班の数が4つとわかったので.

全部員の人数は,\(5x+12=5\,✕\,4+12=32\)

2年生部員の人数は,\(32\,✕\,\dfrac{3}{8}=12\)

となり,2年生部員の人数は12人となります。

加える食塩の量を求めなさい

10%の食塩水170gに含まれる食塩の量は,170✕0.1=17 (g) です。

加える食塩の量を \(x\) gとすると,

15%の食塩水の量は,170+ \(x\) g
15%の食塩水に含まれる食塩の量は,17+ \(x\) g

となるので,15%の食塩水の量と食塩の量の関係は,

(170+ \(x\)) ✕ 0.15=17+ \(x\)

と表すことができるので、これを解くと,

(170+ \(x\)) ✕ 0.15=17+ \(x\)
 (170+ \(x\)) ✕ 0.3=(17+ \(x\)) ✕2
     51+0.3 \(x\)=34+2 \(x\)
          17=1.7 \(x\)
          10= \(x\)

よって,食塩を10g加えると15%の食塩水になります。