【関数】面積の変化を関数を使って表す練習問題

問題

右の図のような長方形ABCDの辺上を点Aからスタートし,
点Dまで毎秒 \(2 cm\) ずつ動く点Pがある。
\(x\) 秒後の△ADPの面積を \(y cm^2\) とするとき,
次の各問いに答えなさい。

(1) 2秒後の△ADPの面積を求めなさい。

(2) 点Pが次の辺上にあるとき, \(y\) を \(x\) の式で表しなさい。
    ① AB  ② BC  ③ CD

(3) △ADPの面積が  \(30 cm^2\) になるとき, \(x\) の値を求めなさい。

解説

2秒後の△ADPの面積を求めなさい。

点P は毎秒\(2 cm\)ずつ動くので、
2秒後には点Aから \(4 cm\) の位置にあります。

よって、△ADPの面積は,

△ADP=\(12\:✕\:4\:✕\:\cfrac{1}{2}\)
    =\(24\)

より \(24 cm^2\) になります。

点Pが各辺上にあるとき,\(y\) を \(x\) の式で表しなさい。

辺AB上にある場合

時間ごとに長さが変化しない辺ADを基準にすると、
点Pが辺AB上を動いている間は、
△ADPの高さが時間ごとに増えていきます。

高さが増える割合は毎秒 \(2 cm\) なので,
\(x\) 秒後の△ADPの高さは \(2x\) と表すことができます。

よって、\(x\) と \(y\) の関係は,

\(y\) =AD✕AP✕\(\cfrac{1}{2}\)
 =\(12\) ✕ \(2x\) ✕ \(\cfrac{1}{2}\)
 =\(12x\)

となります。

辺BC上にある場合

点Pが点Bの位置に来たときの△ADPの面積は、

△ABP=AD✕AB✕\(\cfrac{1}{2}\)
    =\(12\) ✕\(6\)✕\(\cfrac{1}{2}\)
    =\(36\)

になります。
点Bから点Cまでの間は、点Pは辺ADと平行に動くので,△ADPの高さは変わりません。

つまり,△ADPの底辺と高さがともに変わらないので,面積も変わりません。

よって,\(x\) と \(y\) の関係は,

\(y=36\)

となります。

 

辺CD上にある場合

点Pが辺CD上を動いている間は、辺ABの場合とは逆に毎秒 \(2 cm\) の割合で
△ADPの高さが減っていきます。

点Pが点Cの位置に来るのは、
  (AB+BC) ÷ 2(cm/秒) =\((6+12) \)÷\(2\)
                =\(9\)
より,9秒後です。

また,このときの△ADPの面積は,\(y=36 cm^2\) です。

次に,点Pが点Dの位置に来るのは、
  (AB+BC+CD) ÷ 2(cm/秒) =\((6+12+6) \)÷\(2\)
                  =\(12\)
より,12秒後です。

また,このときの△ADPの面積は,\(y=0 cm^2\) です。

よって,CD間の直線の式を \(y=ax+b\) とすると,点C(9,36),点D(12,0)を通るので、

\(36=9a+b\)
\(0=12a+b\)

これを解くと、\(a=-12\),\(b=144\)

よって,\(x\) と \(y\) の関係は,

\(y=-12x+144\)

になります。

△ADP=\(30 cm^2\) になるとき,\(x\) の値を求めなさい。

右のグラフのとおり,△ADPの面接が \(30 cm^2\) になるのは、点Pが辺AB上にあるときと辺CD上にあるときの2つの場合があります。

辺AB上のとき
\(y=12x\) と \(y=30\) の交点にあたるので、

\(12x=30\)
\(x=\cfrac{5}{2}\)

辺CD上のとき
\(y=-12x+144\) と \(y=30\) の交点にあたるので、

\(-12x+144=30\)
\(x=\cfrac{19}{2}\)

となります。