大問1
(1) 次の①~④を計算しなさい。
➀ \( 3-7-(-8) \)
【解説】
\( =3-7+8 \)
\( =4 \)
➁ \( -2^2 \times (-3)+6 \)
【解説】
\( =-4 \times (-3)+6 \)
\( =12+6 \)
\( =18 \)
➂ \( 3a^2b \times 4b \div (-6a) \)
【解説】
\( =\dfrac{3a^2b \times 4b}{-6a} \)
\( =\dfrac{3a^2b \times 4b}{-6a} \)
\( =-2ab^2 \)
➃ \( \sqrt{2} \times \sqrt{6}+\dfrac{6}{\sqrt{3}} \)
【解説】
\( =\sqrt{2} \times \sqrt{6}+\dfrac{6 \times \sqrt{3}}{\sqrt{3} \times \sqrt{3}} \)
\( =2\sqrt{3}+2\sqrt{3} \)
\( =4\sqrt{3} \)
(2) 1辺が \( a \; cm \) の正方形を底面とし,高さが \( b \; cm \) である正四角柱の体積が \( 20 \; cm^3 \) であった。このとき,\( b \) を \( a \) の式で表しなさい。
【解答】
\( b=\dfrac{20}{a^2} \)
【解説】
正四角柱の体積の体積を求める式は,
\( a^2 \times b=20 \)
なので,
\( b=\dfrac{20}{a^2} \)
(3) 2次方程式 \( 3x^2-12=0 \) を解きなさい。
【解説】
\( 3(x^2-4)=0 \)
\( x^2-4=0 \)
\( x^2=4 \)
\( x=±2 \)
(4) 関数 \( y=ax^2 \) について,\( x \) の変域が \( -2≦x≦3 \) のとき,\( y \) の変域は \( 0≦y≦18 \) である。このときの \( a \) の値を求めなさい。
【解説】
\( y \) の変域は \( 0≦y≦18 \) であることから,
\( a>0 \) であることがわかります。
\( y=ax^2 \;\; (a>0) \) において,
\( x \) の絶対値が最も大きいとき,\( y \) は最大値をとります。
\( -2≦x≦3 \) の範囲において,
絶対値が最も大きいのは \( x=3 \) のときなので,
\( x=3 \) のとき,\( y=18 \) になります。
よって,\( y=ax^2 \) に \( x=3,y=18 \) を代入すると,
\( 18=a \times 3^2 \)
\( a=2 \)
(5) 次の図のように,線分 \( AC \) を直径とする円 \( O \) があり,弧 \( AB: \) 弧 \( BC=7:3 \) とする。このとき,\( ∠ADB \) の大きさは何度か。
【解説】
中心角と弧の長さは比例するので,
\( ∠AOB:∠COB= \) 弧 \( AB: \) 弧 \( BC=7:3 \)
であり,線分 \( AC \) が直径であることから,
\( ∠AOB=180° \times \dfrac{7}{10}=126° \)
\( ∠ADB \) は弧 \( AB \) の円周角,
\( ∠AOB \) は弧 \( AB \) の中心角なので,
\( ∠ADB=\dfrac{1}{2}∠AOB=63° \)
(6) 1から6までの目が出る2つのさいころA,Bを同時に投げるとき,さいころAの出た目の数を \( a \),さいころBの出た目の数を \( b \) とする。このとき,\( a+b-1 \) が素数となる確率を求めなさい。ただし,さいころはどの目が出ることも同様に確からしいとする。
【解説】
さいころA,Bの出た目の組み合わせと
\( a+b-1 \) の値を表に書き出すと,
\( 1≦a+b-1≦11 \) になっています。
\( 1≦a+b-1≦11 \) における素数は
\( 2,3,5,7,11 \) であり,
素数になる組み合わせは16通り,
すべての組み合わせは36通りなので,
求める確率は \( \dfrac{16}{36}=\dfrac{4}{9} \)
大問2
次の図は,A市の2023年と1973年の,7月1日から7月31日までの毎日の最高気温のデータを,それぞれ箱ひげ図で表したものである。このとき,下の(1),(2)の問いに答えなさい。

(1) 次の表は,1973年7月の毎日の最高気温の四分位数と最大値,最小値をまとめたものである。この表の値をもとに,1973年7月の毎日の最高気温の範囲を求めなさい。

【解答】
\( 11.3 \, ^\circ C \)
【解説】
範囲は「最大値」\( – \)「最小値」で求められるので,
\( 36.1-24.8=11.3 \; ( \, ^\circ C) \)
(2) 上の箱ひげ図からわかることとして適切なものはどれか。次のア~エからすべて選び,その記号を書きなさい。ただし,猛暑日とは最高気温が \( 35.0 \, ^\circ C \) 以上の日のことをいう。
ア 2023年7月は, 半数を超える日が猛暑日である。
イ 1973年7月の猛暑日の日数は,7日である。
ウ 2023年7月と1973年7月のどちらにも, 最高気温が \( 33.0 \, ^\circ C \) の日が必ずある。
エ 2023年7月の最高気温は,1973年7月の最高気温に比べると,\( 2 \, ^\circ C \) 以上高い。
【解説】
ア ・・・ 7月は全部で31日あるので,中央値は気温の高い方から16番目の値になります。
2023年7月の中央値は \( 35.0 \, ^\circ C \) を超えているので,猛暑日が16日以上あるとわかります。
よって,「半数を超える日が猛暑日である」といえます。
イ ・・・ 7月は全部で31日あるので,第三四分位数は気温の高い方から8番目の値になります。
1973年7月の第三四分位数は \( 35.3 \, ^\circ C \) なので,猛暑日が8日以上あるとわかります。
よって,間違い。
ウ ・・・ 箱ひげ図だけの情報から具体的な数値が得られるのは最小値,第一四分位数,中央値,
第三四分位数,最大値だけです。
2023年7月の箱ひげ図では,これらのいずれも \( 33.0 \, ^\circ C \) ではないので,
\( 33.0 \, ^\circ C \) の日があるとは言い切れません。
エ ・・・ 箱ひげ図から,2023年7月の最大値は,\( 38.1 \, ^\circ C \) より大きいので,
「1973年7月の最高気温に比べると,\( 2 \, ^\circ C \) 以上高い」といえます。
大問3
次の図において,①は関数 \( y=\dfrac{a}{x} \; (a<0) \) のグラフ,②は右上がりの直線である。①と②は2点 \( A,B \) で交わり,点 \( A \) の座標は \( (2,-6) \),点 \( B \) の座標は \( (12,-1) \) である。また,\( x \) 軸上に \( x \) 座標を \( p \) とする点 \( P \) をとり,2点 \( A,B \) と点 \( P \) を頂点とする三角形 \( ABP \) をつくる。このとき,下の(1)~(3)の問いに答えなさい。

(1) \( a \) の値を求めなさい。
【解説】
点 \( A \) は,\( y=\dfrac{a}{x} \) 上の点で,\( A(2,-6) \) を通るので,
\( -6=\dfrac{a}{2} \)
\( a=-12 \)
(2) 2点 \( A,B \) を通る直線の式を求めなさい。
【解答】
\( y=\dfrac{1}{2}x-7 \)
【解説】
求める直線の式を \( y=ax+b \) とすると,
傾き \( a=\dfrac{-1-(-6)}{12-2}=\dfrac{1}{2} \)
\( y=\dfrac{1}{2}x+b \) に \( x=2,y=-6 \) を代入すると,
\( -6=\dfrac{1}{2} \times 2+b \)
\( b=-7 \)
よって,求める直線の式は \( y=\dfrac{1}{2}x-7 \)
(3) 三角形 \( ABP \) の面積が \( 25 \) となる \( p \) の値を求めなさい。ただし,\( 2≦p≦12 \) とする。
【解説】
点 \( P \) を通り,\( y \) 軸と平行な直線と直線 \( AB \) の交点を点 \( Q \) とすると,
\( △ABP \) は,\( △APQ \) と \( △BPQ \) にわかれます。

点 \( Q \) は,\( y=\dfrac{1}{2}x-7 \) 上の点で,\( x \) 座標の値は \( p \) なので,
\( Q \left(p,\dfrac{1}{2}p-7 \right) \) であり,
\( PQ \) の長さは,\( PQ=0- \left(\dfrac{1}{2}p-7 \right)=-\dfrac{1}{2}p+7 \)
\( △APQ,△BPQ \) の底辺を \( PQ \) とすると,
\( △APQ \) の高さは,\( p-2 \),\( △BPQ \) の高さは,\( 12-p \)
と表すことができるので,
\( △APQ+△BPQ= \left(-\dfrac{1}{2}p+7 \right) \times (p-2) \times \dfrac{1}{2}+ \left(-\dfrac{1}{2}p+7 \right) \times (12-p) \times \dfrac{1}{2} \)
\( =\dfrac{1}{2} \left(-\dfrac{1}{2}p+7 \right)\{(p-2)+(12-p)\} \)
\( =\dfrac{1}{2} \left(-\dfrac{1}{2}p+7 \right) \times 10 \)
\( =5 \left(-\dfrac{1}{2}p+7 \right) \)
よって,\( △ABP=△APQ+△BPQ=25 \) のとき,
\( 5 \left(-\dfrac{1}{2}p+7 \right)=25 \)
\( -\dfrac{1}{2}p+7=5 \)
\( p=4 \)

大問4
ゆいさんたちの学級では,数学の授業で次の〔問題〕に取り組んだ。下の 【ゆいさんのノート】と【なぎさんのノート】 は,ゆいさんとなぎさんがこの問題を正しく解いたノートの一部である。このことについて,下の(1),(2) の問いに答えなさい。
〔問題〕
ある中学校の昨年度の全校生徒数は,男女あわせて \( 250 \) 人であった。今年度は,昨年度と比べると,男子の生徒数は \( 20 \; \% \) 増え,女子の生徒数は \( 10 \; \% \) 減り,全校生徒数は \( 11 \) 人増えた。今年度の男子の生徒数を求めなさい。
【ゆいさんのノート】
〔解答〕
昨年度の男子の生徒数を \( x \) 人とすると,昨年度の女子の生徒数は,\( x \) を使って( ア )人と表すことができる。
よって,今年度の全校生徒数について方程式をつくると
イ \( + \) ウ \( ( \) ア \( )=250+11 \)
【なぎさんのノート】
〔解答〕
昨年度の男子の生徒数を \( x \) 人,昨年度の女子の生徒数を \( y \) 人とする。
昨年度の全校生徒数が \( 250 \) 人であること,今年度の全校生徒数が \( 11 \) 人増加したことについて,それぞれ方程式をつくると
\( \left\{ \begin{array}{}
x+y=250 \\
\;\;\;\; エ \;\;\;\; =11 \\
\end{array} \right. \)
(1) ア , イ , エ に当てはまる文字式と, ウ に当てはまる数字を,それぞれ書きなさい。
【解答】
ア ・・・ \( 250-x \)
イ ・・・ \( 1.2x \)
ウ ・・・ \( 0.9 \)
エ ・・・ \( 0.2x-0.1y \)
(2) 今年度の男子の生徒数を求めなさい。
【解説】
【なぎさんのノート】に書かれている連立方程式を解くと,
\( \left\{ \begin{array}{}
x+y=250 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
0.2x-0.1y=11 \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right. \)
➀\( + \)➁ \( \times 10 \)
\( 3x=360 \)
\( x=120 \)
なので,昨年度の男子の生徒数は \( 120 \) 人
今年度の男子の生徒数は \( 20 \; \% \) 増えたので,
\( 120 \times 1.2=144 \)(人)