高知県公立高校入試 令和7(2025)年度(B日程) 解答&解説

大問1

(1) 次のを計算しなさい。

 \( -5+6+(-2) \)

【解答】
\( -1 \)
【解説】
\( =-5+6-2 \)
\( =1-2 \)
\( =-1 \)

 

 \( 8-12 \div (-2)^2 \)

【解答】
\( 5 \)
【解説】
\( =8-12 \div 4 \)
\( =8-3 \)
\( =5 \)

 

 \( 8a \div (-4b^2) \times 3ab^2 \)

【解答】
\( -6a^2 \)
【解説】
\( =8a \times \left( -\dfrac{1}{4b^2} \right) \times 3ab^2 \)
\( =\left( -\dfrac{8a \times 3ab^2}{4b^2} \right) \)
\( =-6a^2 \)

 

 \( \dfrac{4}{\sqrt{2}}+\sqrt{10} \times \sqrt{5} \)

【解答】
\( 7\sqrt{2} \)
【解説】
\( =\dfrac{4}{\sqrt{2}}+\sqrt{50} \)
\( =\dfrac{4}{\sqrt{2}}+5\sqrt{2} \)
\( =\dfrac{4 \times \sqrt{2}}{\sqrt{2} \times \sqrt{2}}+5\sqrt{2} \)
\( =2\sqrt{2}+5\sqrt{2} \)
\( =7\sqrt{2} \)

 

(2) 1個 \( a \; kg \) の荷物 \( 6 \) 個と,1個 \( b \; kg \) の荷物 \( 3 \) 個を合わせた荷物全体の重さは \( 45 \; kg \) であった。このとき,\( b \) を \( a \) の式で表しなさい。

【解答】
\( b=-2a+15 \)
【解説】
1個 \( a \; kg \) の荷物 \( 6 \) 個の重さは \( 6a \; kg \)
1個 \( b \; kg \) の荷物 \( 3 \) 個の重さは \( 3b \; kg \)
と表すことができ,これらの合計の重さが \( 45 \; kg \) なので,
この関係を方程式で表すと,\( 6a+3b=45 \) となります。

これを \( b \) を \( a \) の式で表した形に変形すると,
 \( 6a+3b=45 \)
    \( 3b=-6a+45 \)
     \( b=-2a+15 \)

 

(3) 2次方程式 \( x^2+8x+15=0 \) を解きなさい。

【解答】
\( x=-3,-5 \)
【解説】
  \( x^2+8x+15=0 \)
 \( (x+3)(x+5)=0 \)
        \( x=-3,-5 \)

 

(4) 関数 \( y=-2x+6 \) のグラフについて述べた文として正しいものを,次のからすべて選び,その記号を書きなさい。

     \( x \) の値が増加すると,\( y \) の値は減少する。
     点 \( (-2,6) \) を通る直線である。
     グラフの傾きは \( 6 \) である。
     方程式 \( 2x+y-6=0 \) のグラフと一致する。

【解答】

【解説】

【正しいといえる理由】
  ・・・ 傾きが負の値 \( (-2) \) なので,\( x \) の値が増加すると,\( y \) の値は減少します。

  ・・・ \( 2x+y-6=0 \) を \( y=\boxed{  } \) の形に変形すると,\( y=-2x+6 \) なので,
     グラフは一致します。

【正しくないといえる理由】
  ・・・ \( y=-2x+6 \) に \( x=-2 \) を代入すると,\( y=-2 \times (-2)+6=10 \) なので,
     点 \( (-2,6) \) は通りません。

  ・・・ グラフの傾きは \( -2 \) であり,\( 6 \) ではありません。

 

(5) 下の図において,\( //m \) のとき,\( ∠x \) の大きさは何度か,求めなさい。

【解答】
\( ∠x=146° \)

【解説】

右の図のように点 \( A,B,C \) と名前をつけます。

点 \( B \) を通り,直線 ,\( m \) と平行な直線を \( n \) と
すると,\( ∠B \) の \( 70° \) の角は2つの角に分かれます。

\( //n \) より,同位角は等しいので,
\( ∠B \) の上側の角は \( 36° \) であり,
下側の角は \( 70°-36°=34° \) になっています。

\( n//m \) より,錯角は等しいので,
\( ∠C \) の小さい方の角は \( 34° \) であり,
 \( ∠x=180°-34°=146° \)

 

(6) ある工場で同じ製品を \( 32000 \) 個作った。この製品のうち,\( 10 \% \) にあたる製品を無作為に抽出して調べたところ,その中に \( 8 \) 個の不良品が見つかった。この工場で作られた \( 32000 \) 個の製品の中に含まれる不良品は,およそ何個あると考えられるか,求めなさい。

【解答】
およそ \( 80 \) 個
【解説】
母集団に含まれる不良品の割合は,標本の中に含まれる不良品の割合と等しいと考えることができます。

抽出した標本の個数は \( 32000 \) 個の \( 10 \% \),
 \( 32000 \times \dfrac{10}{100}=3200 \)(個)
なので,\( 32000 \) 個の製品の中に含まれる不良品の個数を \( x \) 個とすると,
 \( 32000:x=3200:8 \)
   \( 3200x=32000 \times 8 \)
     \( x=80 \)(個)

 

大問2

図書委員のりなさんは,中学3年生の1週間の読書時間を調べるために,3年生全体の生徒 \( 50 \) 人に対して,アンケートをとった。このうち,自分の学級の生徒 \( 25 \) 人の結果を,次の【記録】のように,読書時間が短い順に並べかえた後,相対度数を含めた【度数分布表A】に整理しようとしている。このとき,下の(1)・(2)の問いに答えなさい。

(1) 【度数分布表A】のに当てはまる数をそれぞれ求めなさい。

【解答】
 ・・・ \( 3 \)
・・・ \( 0.32 \)
【解説】
・・・ 【記録】から,\( 60 \) 以上 \( 90 \) 未満の値は,\( 65,80,85 \) の \( 3 \) 個です。
・・・ ある階級の相対度数は,「その階級の度数 \( \div \) 全ての階級の度数の合計」で求められます。
    【記録】から,\( 90 \) 分以上 \( 120 \) 分未満の階級の度数は \( 8 \) 人で,
    全ての階級の度数の合計は \( 25 \) 人なので,\( 90 \) 分以上 \( 120 \) 分未満の階級の相対度数は
     \( 8 \div 25=0.32 \)


 

(2) りなさんは,3年生全体の生徒 \( 50 \) 人の結果を右の【度数分布表B】に整理した。このとき,読書時間が \( 150 \) 分未満の生徒数の割合は,3年生全体の何 \( \% \) か,求めなさい。
また,りなさんの学級は,3年生全体と比べて,読書時間が \( 150 \) 分未満の生徒数の割合が大きいか,小さいか,次のア・イから1つ選び,その記号を書きなさい。

    りなさんの学級は,3年生全体と比べて,読書時間が \( 150 \) 分未満の生徒数の割合が大きい。
    りなさんの学級は,3年生全体と比べて, 読書時間が \( 150 \) 分未満の生徒数の割合が小さい。

【解答】
3年生全体に占める割合 ・・・ \( 82 \; \% \)
記号 ・・・
【解説】
【度数分布表B】から,読書時間が \( 150 \) 分未満の生徒数は,
 \( 5+7+9+14+6=41 \)(人)
なので,3年生全体(\( 50 \) 人)に占める割合は
 \( 41 \div 50 \times 100=82 \; (\%) \)

【記録】から,りなさんの学級の読書時間が \( 150 \) 分未満の生徒数は
 \( 25-6=19 \)(人)
なので,学級の人数(\( 25 \) 人)に占める割合は
 \( 19 \div 25 \times 100=76 \; (\%) \)

よって,りなさんの学級は,3年生全体と比べて, 読書時間が \( 150 \) 分未満の生徒数の割合が小さい
ことになります。

 

大問3

下の図において,は関数 \( y=x^2 \) のグラフ,は右上がりの直線である。は2点 \( A,B \) で交わり,点 \( A \) の \( x \) 座標は \( -2 \) である。また,と \( y \) 軸との交点を \( C \) とする。このとき,次の(1)・(2)の問いに答えなさい。

(1) 点 \( A \) の座標を求めなさい。

【解答】
\( A(-2,4) \)
【解説】
点 \( A \) は \( y=x^2 \) 上の点で,
\( x \) 座標は \( -2 \) なので,\( y \) 座標は,
 \( y=(-2)^2=4 \)

 

(2) 三角形 \( AOC \) と三角形 \( COB \) の面積の比が \( 1:2 \) であるとき,2点 \( A,B \) を通る直線の式を求めなさい。

【解答】
\( y=2x+8 \)
【解説】

\( △AOC \) と \( △COB \) は辺 \( OC \) が共通なので,
辺 \( OC \) を底辺とすると,面積の比が \( 1:2 \) であるとき,
高さの比が \( 1:2 \) になります。

\( △AOC \) の高さは,\( 2 \) なので,
\( △COB \) の高さは,その2倍の \( 4 \) であり,
点 \( B \) の \( x \) 座標は \( 4 \) になります。

点 \( B \) は \( y=x^2 \) 上の点で,\( x \) 座標は \( 4 \) なので,
\( y \) 座標は,
 \( y=4^2=16 \)

2点 \( A(-2,4),B(4,16) \) を通る直線の式を \( y=ax+b \) とすると,
 \( a=\dfrac{16-4}{4-(-2)}=2 \)
\( y=2x+b \) に \( x=4,y=16 \) を代入すると,
 \( 16=2 \times 4+b \)
  \( b=8 \)
よって,求める直線の式は \( y=2x+8 \)

 

大問4

あさひさんは,次の【ルール】にしたがって数を並べたとき,並べた数にはどんなきまりがあるかを考えた。このことについて,下の(1)・(2)の問いに答えなさい。

【ルール】
図1のように,6つの○が並べられている。最初に,図1の1段目の3つの○の中に,連続する整数を左から小さい順に書く。次に,2段目の2つの○の中に,1段目の隣り合う整数の和をそれぞれ書く。最後に,3段目の○の中に,2段目の整数の和を書く。図2は1段目の左端の○の中に「\( 2 \)」を書いた場合の例である。

(1) 1段目の左端の○の中に「\( 5 \)」を書いたとき,○の中に書いた6つの整数の和を求めなさい。

【解答】
\( 66 \)
【解説】

1段目の左端の○の中に「\( 5 \)」を書いたとき,
残りの○の中の数は右の図のようになるので,
これらの6つの整数の和は,
 \( 5+6+7+11+13+24=66 \)
になります。

 

(2) あさひさんは,1段目の○の中に書く整数を変えながら,2段目,3段目の○の中に入る整数を書き入れていった。○の中の整数を見て,あさひさんは,3段目の整数は,1段目の真ん中の整数の4倍になるのではないかと予想し,n を用いた文字式を使って説明してみようと考えた。次の【あさひさんのノート】は,あさひさんの予想がいつでも成り立つことを,文字を使って正しく説明したノートの一部である。このとき,下の①・②の問いに答えなさい。


【あさひさんのノート】
[予想したことの説明]
1段目の真ん中の整数を \( n \) とすると,1段目に並ぶ連続する3つの
整数は左から小さい順に,
  ア  ,\( n \), イ 
と表される。
このとき,2段目の整数は1段目の隣り合う整数の和であるから,
左から順に,
  ア  \( +n= \)  ウ  ,\( n+ \)  イ  \( = \)  エ 
となる。
また,3段目の整数は2段目の整数の和であるから,
  ウ  \( + \)  エ  \( = \)  オ 
となる。
したがって,3段目の整数は,1段目の真ん中の整数の4倍になる。

 \( \phantom{  } \)
\( \phantom{  } \)


  ア  オ  に当てはまる文字式を,それぞれ書きなさい。

【解答】
 ア  ・・・ \( n-1 \)
 イ  ・・・ \( n+1 \)
 ウ  ・・・ \( 2n-1 \)
 エ  ・・・ \( 2n+1 \)
 オ  ・・・ \( 4n \)
【解説】
1段目の3つの○の中には,連続する整数が左から小さい順に並ぶので,
1段目の左の整数は真ん中の整数 \( n \) より1小さい数で,\( n-1 \),
1段目の右の整数は真ん中の整数 \( n \) より1大きい数で,\( n+1 \)
になります。

 

 3段目の整数が \( 620 \) であるとき,1段目の左端の整数を求めなさい。

【解答】
\( 154 \)
【解説】
【あさひさんのノート】から,「3段目の整数は,1段目の真ん中の整数の4倍」なので,
3段目の整数が \( 620 \) であるとき,1段目の真ん中の整数は
 \( 620 \div 4=155 \)
であることがわかります。

また,1段目の左の整数は真ん中の整数より1小さい数なので,
 \( 155-1=154 \)
になります。