大問1
(1) \( 0.8 \div 4 \)
(2) \( 7-5 \times 4 \)
【解説】
\( =7-20 \)
\( =-13 \)
(3) \( \dfrac{x+y}{4}+\dfrac{x-y}{9} \)
【解答】
\( \dfrac{13x+5y}{36} \)
【解説】
\( =\dfrac{9(x+y)+4(x-y)}{36} \)
\( =\dfrac{9x+9y+4x-4y}{36} \)
\( =\dfrac{13x+5y}{36} \)
(4) \( -6a^2 \times 9ab^2 \div (ab)^2 \)
【解説】
\( =\dfrac{-6a^2 \times 9ab^2}{(ab)^2 } \)
\( =\dfrac{-54a^3b^2}{a^2b^2} \)
\( =-54a \)
(5) \( (3x+1)(3x-1)-5(x-7) \)
【解説】
\( =9x^2-1-5x+35 \)
\( =9x^2-5x+34 \)
(6) \( \dfrac{6}{\sqrt{2}}+\sqrt{32} \)
【解説】
\( =\dfrac{6 \times \sqrt{2}}{\sqrt{2} \times \sqrt{2}}+4\sqrt{2} \)
\( =3\sqrt{2}+4\sqrt{2} \)
\( =7\sqrt{2} \)
大問2
(1) 一次方程式 \( 5x+18=6-x \) を解きなさい。
【解説】
\( 6x=-12 \)
\( x=-2 \)
(2) 二次方程式 \( 4x^2+7x+2=0 \) を解きなさい。
【解答】
\( x=\dfrac{-7±\sqrt{17}}{8} \)
【解説】
この方程式を \( ax^2+bx+c=0 \) と考えると,\( a=4,b=7,c=2 \) なので,
解の公式より,
\( x=\dfrac{-7±\sqrt{7^2-4 \times 4 \times 2}}{2 \times 4} \)
\( =\dfrac{-7±\sqrt{17}}{8} \)
(3) 右の図は,\( AB // DC \) の台形 \( ABCD \) であり,\( AB⊥BC \) である。
\( AB=2 \; cm,BC=CD=3 \; cm \) であるとき,台形 \( ABCD \) を辺 \( AB \) を軸として1回転させてできる立体の体積を求めなさい。 ただし,円周率は \( \pi{} \) とする。
【解答】
\( 24\pi{} \; cm^3 \)
【解説】
点 \( D \) から辺 \( AB \) の延長線上に垂線をひいたときの交点を点 \( E \) とすると,
長方形 \( EBCD \) ができます。
長方形 \( EBCD \) を辺 \( AB \) を軸として1回転させると,
底面の半径 \( 3 \; cm \),高さ \( 3 \; cm \) の円柱ができ,その体積は,
\( \pi{} \times 3^2 \times 3=27\pi{} \; (cm^3) \) ・・・ ➀
\( △ADE \) を辺 \( AB \) を軸として1回転させると,
底面の半径 \( 3 \; cm \),高さ \( 1 \; cm \) の円すいができ,その体積は,
\( \pi{} \times 3^2 \times 1 \times \dfrac{1}{3}=3\pi{} \; (cm^3) \) ・・・ ➁
となります。
台形 \( ABCD \) を辺 \( AB \) を軸として1回転させてできる立体は,
➀の円柱から➁の円すいを取り除いたものになるので,求める体積は,
\( 27\pi{}-3\pi{}=24\pi{} \; (cm^3) \)

(4) 次の図のように,箱と袋が1つずつある。箱にはA,B,Cの文字が1つずつ書かれた3個の玉が,袋には \( 2,3,4,5,6 \) の数字が1つずつ書かれた5個の玉が入っている。箱と袋のそれぞれから1個ずつ玉を取り出し,取り出した2個の玉を用いて,次のようにして得点を決めることにした。
・ 箱からAと書かれた玉を取り出したときは,袋から取り出した玉に書かれた数を得点とする。
・ 箱からBと書かれた玉を取り出したときは,袋から取り出した玉に書かれた数の2倍を得点とする。
・ 箱からCと書かれた玉を取り出したときは,袋から取り出した玉に書かれた数に \( 7 \) を加えた値を
得点とする。
このとき,得点が \( 6 \) の倍数になる確率を求めなさい。ただし,箱と袋において,どの玉が取り出されることも同様に確からしいものとする。
【解説】
箱と袋のそれぞれから取り出す玉の組み合わせとそのときの得点を樹形図に書き出し,
得点が \( 6 \) の倍数になるところを赤の字にしてみます。
得点が \( 6 \) の倍数になるのは4通り,すべての組み合わせは15通りなので,
求める確率は,\( \dfrac{4}{15} \)
(5) 右の図のように,直線 \( l \) 上の2点 \( A,B \) と,\( l \) 上にない点 \( C \) があり,線分 \( CA \) は \( l \) と垂直である。\( l \) 上に点 \( P \) を,\( ∠CPB=120° \) となるようにとりたい。点 \( P \) を,定規とコンパスを使って作図しなさい。なお,作図に用いた線は消さずに残しておくこと。
【解答】
手順1 2点 \( A,C \) を中心に \( AC \) を半径
とする円弧を描く。
(交点を \( D \) とします。)
手順2 2点 \( C,D \) を通る直線を描く。
手順3 2点 \( A,D \) を中心に円弧を描く。
(交点を \( E \) とします。)
手順4 2点 \( C,E \) を通る直線を描く。
手順4の直線と直線 \( l \) の交点が求める点 \( P \) になります。
【解説】
\( ∠CPB=120° \) より,\( ∠CPA=60° \) なので,\( △ACP \) において,\( ∠ACP=30° \) になります。
ここから,\( ∠ACP=30° \) となる直線 \( CP \) を作図すればいいことになります。
\( 30° \) の倍が \( 60° \) なので,線分 \( AC \) を1辺とする
正三角形 \( ACD \) を描くと,\( ∠ACD=60° \) ができ,
その二等分線を描くことで \( ∠ACP=30° \) となる
直線 \( CP \) が作図できます。
(6) 図1のように,同じ大きさの正方形のカードを階段の形に並べ,それぞれのカードには,下の規則にしたがって自然数を1つずつ記入する。段は,上から1段目,2段目,3段目 ・・・ と数える。

<規則>
\( m \) を自然数とする。\( m \) 段目には,一番左のカードに \( m \) を記入し,左から2番目以降のカードは順に,左の数に \( 2 \) ずつ加えた数を記入する。
図2は,図1から5枚のカードが十字の形になるように取り出したもので,一番上のカードに記入された数が \( n \) のとき,これを「\( n \) の十字」と呼ぶことにする。
例えば,図3は,図1から太線(-)で囲まれた部分を取り出した「\( 6 \) の十字」であり,5枚のカードに記入された数の和は \( 45 \) である。
1 「\( n \) の十字」において,5枚のカードに記入された数の和を,\( n \) を使った式で表しなさい。
【解説】
並べられたカードの数字を左から右に見てみると,
\( 2 \) → \( 4 \) → \( 6 \)
\( 3 \) → \( 5 \) → \( 7 \) → \( 9 \)
と \( 2 \) ずつ大きくなっています。
また, 上から下に見てみると,
\( 1 \) → \( 4 \) → \( 7 \) → \( 10 \)
\( 2 \) → \( 5 \) → \( 8 \)
と \( 3 \) ずつ大きくなっています。
ここから,「\( n \) の十字」の5枚のカードに書かれた数は,
\( n,n+1,n+3,n+5,n+6 \) なので,
これらの和は,\( n+(n+1)+(n+3)+(n+5)+(n+6)=5n+15 \)
2 次の ア , イ に当てはまる数を入れて,文章を完成しなさい。
ある自然数 \( a \) について 「\( a \) の十字」の5枚のカードに記入された数の和が \( 225 \) となるとき,\( a \) の値は ア である。このとき, ア は図1の中に複数あり, イ 段目に初めて現れる。
【解答】
ア ・・・ \( 42 \)
イ ・・・ \( 10 \)
【解説】
ア
1 より,「\( a \) の十字」の5枚のカードに記入された数の和は \( 5a+15 \) と表されるので,
\( 5a+15=225 \)
\( 5a=210 \)
\( a=42 \)
イ
図1で \( p \) 段の場合を考えると,最も大きい数は \( p \) 段目の一番右にあるので,
一番右のカードの数が初めて \( 42 \) 以上になるときに初めて現れることになります。
\( p \) 段目に並ぶカードの枚数は,\( 2p-1 \) 枚で,一番左のカードの数は \( p \) なので,
一番右のカードの数は,\( p+2\{(2p-1)-1\}=5p-4 \) と表すことができ,
\( 5p-4≧42 \)
\( p≧9.2 \)
\( p \) は自然数なので,一番右のカードの数が初めて \( 42 \) 以上になるのは,\( 10 \) 段目になります。
(7) 次は,健太さんと優子さんが,数学の授業で先生と会話をしている場面である。
先生:今日は,二元一次方程式のグラフについて
グラフ作成ソフトを使って勉強しましょう。
まずは,\( ax+by+c=0 \) という
式を入力してください。そこで,\( a=1 \),
\( b=1,c=1 \) とすると,図1のように
グラフと式が表示されます。
優子:図1の丸印 \( (\bullet) \) を左右に動かすと,\( a,b,c \)
の値が変わって,グラフが変わるんですね。
先生:そうですね。では, \( a,b,c \) のうち1つだけ
値を変えて,図1のグラフを \( y \) 軸の正の方向
(上方)に平行移動するためには,どの値を
どのように変えればよいでしょうか。
健太:いろいろと値を変えてみようかな・・・・・。
わかった。グラフが \( y \) 軸の正の方向に平行移動
するには, P するといいですね。
1 P に入れるのに最も適当なものを,次のア~カから1つ選び,記号で答えなさい。
ア \( a \) の値を大きく イ \( b \) の値を大きく
ウ \( c \) の値を大きく エ \( a \) の値を小さく
オ \( b \) の値を小さく カ \( c \) の値を小さく
【解説】
グラフを \( y \) 軸の正の方向(上方)に平行移動するとき,
\( x \) の値が同じときの \( y \) の値が大きくなります。
\( ax+by+c=0 \) を \( y \) について解くと,
\( y=-\dfrac{a}{b}x-\dfrac{c}{b} \) であり,
\( x=0 \) のときの \( y \) の値(\( y \) 切片)が \( -\dfrac{c}{b} \) なので,
\( -\dfrac{c}{b} \) の値が大きくなると,グラフは \( y \) 軸の正の
方向(上方)に平行移動します。
\( -\dfrac{c}{b} \) の値を大きくするためには,
「\( c \) の値を小さくする」,「\( b \) の値を大きくする」の2通りの方法がありますが,
\( b \) の値を大きくすると,傾き \( -\dfrac{a}{b} \) が変わってしまうので,平行移動になりません。
よって,あてはまるのは,「\( c \) の値を小さくする」になります。
次は,数学の授業で3人が会話をしている場面の続きである。
先生:次の問題について考えてみましょう。
(問題)
3つの二元一次方程式 \( 2x-y-1=0,x+y-3=0,ax+2y-2=0 \) のグラフがある。
3つの直線で三角形ができない \( a \) の値をすべて求めなさい。
健太:\( 2x-y-1=0,x+y-3=0,ax+2y-2=0 \) という式を入力して,\( a=1 \) とすると,図2の
ようにグラフが表示され,三角形ができました。3つの直線で三角形ができないのは,3つの直線が
同じ1点で交わるときだね。そのときの \( a \) の値は \( a= \) Q だけど,他にも三角形ができないこと
はあるのかな。
優子:3つの直線で三角形ができないのは,3つの直線のうち2つが平行となるときもありそうだよ。
だから,\( a= \) Q 以外に \( a= \) R のときも三角形ができないようですね。
2 Q に当てはまる数を求めなさい。
【解説】
2直線の交点の座標は,連立方程式の解として求めることができます。
\( 2x-y-1=0,x+y-3=0 \) を連立方程式として解くと,
解は,\( x=\dfrac{4}{3},y=\dfrac{5}{3} \) であり,
\( ax+2y-2=0 \) もこの座標を通るので,代入すると,
\( a \times \dfrac{4}{3}+2 \times \dfrac{5}{3}-2=0 \)
\( \dfrac{4}{3}a=-\dfrac{4}{3} \)
\( a=-1 \)
【連立方程式を解く】
\( \left\{ \begin{array}{}
2x-y-1=0 \hspace{10px} ・・・ \hspace{10px} ➀ \\
x+y-3=0 \hspace{10px} ・・・ \hspace{10px} ➁ \\
\end{array} \right. \)
➀ \( + \) ➁
\( 3x-4=0 \)
\( x=\dfrac{4}{3} \)
➁に代入
\( \dfrac{4}{3}+y-3=0 \)
\( y=\dfrac{5}{3} \)
3 R に当てはまる数をすべて求めなさい。
【解説】
\( 2x-y-1=0,x+y-3=0,ax+2y-2=0 \) をそれぞれ \( y \) について解くと,
\( 2x-y-1=0 \) ⇒ \( y=2x-1 \)
\( x+y-3=0 \) ⇒ \( y=-x+3 \)
\( ax+2y-2=0 \) ⇒ \( y=-\dfrac{a}{2}x+1 \)
平行な直線の傾きは等しいので平行になり得るのは,
「\( y=2x-1 \) と \( y=-\dfrac{a}{2}x+1 \)」,「\( y=-x+3 \) と \( y=-\dfrac{a}{2}x+1 \)」の2通りになります。
「\( y=2x-1 \) と \( y=-\dfrac{a}{2}x+1 \)」が平行な場合
\( 2=-\dfrac{a}{2} \)
\( a=-4 \)
「\( y=-x+3 \) と \( y=-\dfrac{a}{2}x+1 \)」が平行な場合
\( -1=-\dfrac{a}{2} \)
\( a=2 \)
大問3
美咲さんは,日本の気温が年々上昇しているという記事を見て,猛暑日 (一日の最高気温が \( 35 \; ^\circ C\) 以上の日) の日数がどのように推移しているか,1983年から2022年までの40年間について調べた。表は,美咲さんが住んでいる地域の年ごとの猛暑日の日数を度数分布表に表したものである。また,図は,猛暑日の日数について40年間を10年ごとのまとまりとしてⅠ期,Ⅱ期,Ⅲ期,Ⅳ期に分けてそれぞれ箱ひげ図に表したものである。このとき,次の各問いに答えなさい。
(1) 次の A , B に当てはまる数を入れて,文章を完成しなさい。
表において,年ごとの猛暑日の日数が \( 15 \) 日以上 \( 20 \) 日未満の階級の相対度数は A である。また,年ごとの猛暑日の日数が \( 20 \) 日未満の累積相対度数は B である。
【解説】
A
ある階級の相対度数は,「その階級の度数 \( \div \) すべての階級の度数の合計」で求められます。
\( 15 \) 日以上 \( 20 \) 日未満の階級の度数は \( 4 \) 回,すべての階級の度数の合計は \( 40 \) 回なので,
相対度数は,\( 4 \div 40=0.10 \)
B
ある階級の累積相対度数は,
「その階級以下の階級の度数の合計 \( \div \) すべての階級の度数の合計」
で求められます。
\( 20 \) 日未満の階級の度数の合計は \( 9+6+11+4=30 \) 回,すべての階級の度数の合計は \( 40 \) 回
なので,累積相対度数は,\( 30 \div 40=0.75 \)
(2) 図において,箱ひげ図の箱に着目したとき,猛暑日の日数に関する次のア~ウのそれぞれの文について,正しいものをすべて選び,記号で答えなさい。

ア Ⅰ期とⅡ期とでは,Ⅱ期の方が多い。
イ Ⅱ期とⅢ期とでは,Ⅲ期の方が多い。
ウ Ⅲ期とⅣ期とでは,Ⅳ期の方が多い。
【解説】
箱の位置が右にあるほど猛暑日の日数が多かったと判断できます。
箱の位置は,箱ひげ図から,Ⅰ期よりⅡ期,Ⅱ期よりⅢ期の方が右側にあるので,
アとイは正しいといえます。
Ⅲ期とⅣ期では,Ⅳ期の方が箱が短くなっており,
Ⅲ期の箱の箱の左側の部分(第一四分位数と中央値の間)の中に納まっているので,
Ⅳ期よりⅢ期の方が多かった(間違い)といえます。
(3) 図において,Ⅳ期の最大値は2018年の \( 41 \) 日である。表および図から,Ⅳ期の最大値のデータを除くとⅣ期の範囲は \( 10 \) 日以上小さくなる。このように判断できる理由を,表および図から読み取れることをもとに説明しなさい。
【解答】
\( 40 \) 日以上 \( 45 \) 日未満であったのは,Ⅱ期とⅣ期に1回ずつであることから,
Ⅳ期の中で2番目に多かった年は \( 25 \) 日以上 \( 30 \) 日未満の階級にあり,
\( 31 \) 日より少ないため。
大問4
図1は,\( CD=4 \; cm,∠BDC=90° \) の直角二等辺三角形 \( BCD \) を底面とする三角すい \( ABCD \) であり,辺 \( AD \) は底面 \( BCD \) に垂直で, \( AD=4 \; cm \) である。また,点 \( E \) は辺 \( AC \) の中点である。
このとき,次の各問いに答えなさい。ただし,根号がつくときは,根号のついたままで答えること。
(1) 辺 \( CD \) の中点を \( F \) とする。
1 線分 \( BF \) の長さを求めなさい。
【解答】
\( 2\sqrt{5} \; cm \)
【解説】
点 \( F \) は,辺 \( CD \) の中点なので,
\( FD=\dfrac{1}{2}CD=2 \; (cm) \)
三平方の定理より,
\( BF^2=4^2+2^2=20 \)
\( BF=2\sqrt{5} \; (cm) \) (\( BF>0 \) より)
2 三角すい \( EBCF \) の体積は,三角すい \( ABCD \) の体積の何倍であるか,求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{1}{4} \) 倍
【解説】
\( △ECF \) と \( △ACD \) において,中点連結定理より,
\( EF=\dfrac{1}{2}AD \) ・・・ ➀
また,点 \( F \) は,辺 \( CD \) の中点,高さは共通なので,
\( △BCF=\dfrac{1}{2}△BCD \) ・・・ ➁
➀➁より,三角すい \( EBCF \) の体積 \( V_1 \) は,
\( V_1=△BCF \times EG \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{2}△BCD \times \dfrac{1}{2}AD \times \dfrac{1}{3} \)
\( =\dfrac{1}{4}△BCD \times AD \times \dfrac{1}{3} \)
三角すい \( ABCD \) の体積 \( V_2 \) は,
\( V_2=△BCD \times AD \times \dfrac{1}{3} \)
なので,三角すい \( EBCF \) の体積は,
\( V_1=\dfrac{1}{4}V_2 \)
(2) 辺 \( CD \) 上に点 \( P \) を,2つの線分 \( BP \) と \( PE \) の長さの和が最小となるようにとる。
図2は,三角すい \( ABCD \) の展開図の一部で,\( △BCD \) と \( △ACD \) の部分を示したものである。
1 線分 \( PD \) の長さを求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{4}{3} \; cm \)
【解説】
2つの線分 \( BP \) と \( PE \) の長さの和が最小となるとき,
3点 \( B,P,E \) は一直線上に並びます。
点 \( E \) から辺 \( AD \) に垂線をひき,交点を \( G \) とすると,
\( △ACD \) において,中点連結定理より,
\( EG=\dfrac{1}{2}CD=2 \; (cm) \)
点 \( G \) は辺 \( AD \) の中点になるので,
\( DG=\dfrac{1}{2}AD=2 \; (cm) \)
\( △BPD \) と \( △BEG \) において,
\( PD:EG=BD:BG \)
\( PD:2=4:(4+2) \)
\( 6PD=8 \)
\( PD=\dfrac{4}{3} \; (cm) \)
2 辺 \( BC \) 上に点 \( Q \) を,三角すい \( EQCP \) の体積が三角すい \( EABD \) の体積の \( \dfrac{1}{2} \) となるようにとる。このとき,線分 \( BQ \) と線分 \( QC \) の長さの比 \( BQ:QC \) を求めなさい。答えは最も簡単な整数比で表すこと。
【解説】
三角すい \( ABCD \) を底面が \( △ACD \),高さが辺 \( BD \) であると考えると,点 \( E \) は辺 \( AC \) の中点なので,
\( △CDE=△ADE=\dfrac{1}{2}△ACD \)
さらに,高さは共通であることから,
三角すい \( EABD \) と三角すい \( EBCD \) の体積は等しいので,
三角すい \( EQCP \) の体積と三角すい \( EBCD \) の体積の比を考えます。
\( △QCP \) と \( △BCD \) は同一平面にあるので,
三角すい \( EQCP \) の体積 \( V_3 \) を
\( V_3=△QCP \times EF \times \dfrac{1}{3} \),
三角すい \( EBCD \) の体積 \( V_4 \) を
\( V_4=△BCD \times EF \times \dfrac{1}{3} \)
と表すと,
三角すい \( EQCP \) の体積が三角すい \( EABD \) の体積の
\( \dfrac{1}{2} \) となるとき,\( V_3=\dfrac{1}{2}V_4 \) より,
\( △QCP \times EF \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{2} \times △BCD \times EF \times \dfrac{1}{3} \)
\( △QCP=\dfrac{1}{2}△BCD \) ・・・ ➀
\( CD=4 \; cm,PD=\dfrac{4}{3} \; cm \) より,
\( CP:CD=\left( 4-\dfrac{4}{3} \right):4=2:3 \)
なので,
\( △BCD=\dfrac{3}{2}△BCP \)
➀に代入すると,
\( △QCP=\dfrac{1}{2} \times \dfrac{3}{2}△BCP=\dfrac{3}{4}△BCP \)
よって,\( QC:BC=3:4 \) になるので,\( BQ:QC=1:3 \)
大問5
右の図のように,2つの関数
\( y=ax^2 \) (\( a \) は定数) ・・・ ア
\( y=\dfrac{1}{2}x+2 \) ・・・ イ
のグラフがある。
点 \( A \) は関数 ア,イ のグラフの交点で,\( x \) 座標は \( 4 \) である。点 \( B \) は関数アのグラフ上にあり,\( x \) 座標は \( 8 \) である。また,点 \( C \) は関数イのグラフと \( x \) 軸との交点である。
このとき,次の各問いに答えなさい。ただし,根号がつくときは,根号のついたままで答えること。
(1) \( a \) の値を求めなさい。
【解答】
\( a=\dfrac{1}{4} \)
【解説】
点 \( A \) は,\( y=\dfrac{1}{2}x+2 \) 上の点で,\( x \) 座標は \( 4 \) なので,
\( y \) 座標は
\( y=\dfrac{1}{2} \times 4+2=4 \)
\( y=ax^2 \) に \( x=4,y=4 \) を代入すると,
\( 4=a \times 4^2 \)
\( a=\dfrac{1}{4} \)
(2) 直線 \( BC \) の式を求めなさい。
【解答】
\( y=\dfrac{4}{3}x+\dfrac{16}{3} \)
【解説】
点 \( B \) は,\( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) 上の点で,\( x \) 座標は \( 8 \) なので,
\( y \) 座標は
\( y=\dfrac{1}{4} \times 8^2=16 \)
点 \( C \) は,\( y=\dfrac{1}{2}x+2 \) と \( x \) 軸の交点なので,
\( x \) 座標は
\( 0=\dfrac{1}{2}x+2 \)
\( x=-4 \)
直線 \( BC \) は \( B(8,16),C(-4,0) \) を通るので,
傾き \( =\dfrac{16-0}{8-(-4)}=\dfrac{4}{3} \)
この式を \( y=\dfrac{4}{3}x+b \) とし,\( x=-4,y=0 \) を代入すると,
\( 0=\dfrac{4}{3} \times (-4)+b \)
\( b=\dfrac{16}{3} \)
以上より,直線 \( BC \) の式は,\( y=\dfrac{4}{3}x+\dfrac{16}{3} \)
(3) 点 \( B \) から \( x \) 軸にひいた垂線と \( x \) 軸との交点を \( D \) とする。関数アのグラフ上において2点 \( A,B \) の間に点 \( P \) をとる。\( P \) の \( x \) 座標を \( t \) とするとき,
1 \( △BCP \) の面積を,\( t \) を使った式で表しなさい。
【解答】
\( -\dfrac{3}{2}t^2+8t+32 \)
【解説】
\( △BCP \) の面積は, \( △BCD-(△PCD+△PBD) \) で求めることができます。
\( △BCD=12 \times 16 \times \dfrac{1}{2}=96 \)
\( △PCD=12 \times \dfrac{1}{4}t^2 \times \dfrac{1}{2}=\dfrac{3}{2}t^2 \)
\( △PBD=16 \times (8-t) \times \dfrac{1}{2}=8(8-t) \)
なので,
\( △BCP=96-\left\{ \dfrac{3}{2}t^2+8(8-t) \right\} \)
\( =-\dfrac{3}{2}t^2+8t+32 \)
2 \( △BCP \) の面積が,\( △PCD \) の面積の \( \dfrac{1}{3} \) となるような \( t \) の値を求めなさい。
【解説】
1 より,
\( △BCP=\dfrac{1}{3}△PCD \)
\( -\dfrac{3}{2}t^2+8t+32=\dfrac{1}{3} \times \dfrac{3}{2}t^2 \)
\( -\dfrac{3}{2}t^2+8t+32=\dfrac{1}{2}t^2 \)
\( -2t^2+8t+32=0 \)
\( t^2-4t-16=0 \)
\( t=\dfrac{-(-4)±\sqrt{(-4)^2-4 \times 1 \times (-16)}}{2 \times 1} \)
\( =\dfrac{4±4\sqrt{5}}{2} \)
\( =2±2\sqrt{5} \)
\( 4<t<8 \) より,あてはまるのは \( t=2+2\sqrt{5} \)
大問6
右の図は,\( ∠ACB=90° \) の直角三角形 \( ABC \) である。線分 \( AC \) を直径とする円の中心を \( O \) とし,円 \( O \) と辺 \( AB \) との交点を \( D \) とする。点 \( E \) は線分 \( DC \) 上にあって \( OE⊥DC \) である。点 \( F \) は \( OE \) の延長と辺 \( BC \) との交点である。また,点 \( G \) は線分 \( BE \) 上にあって,\( GF⊥BE \) である。
このとき,次の各問いに答えなさい。ただし,根号がつくときは,根号のついたままで答えること。
(1) \( △ABC \) ∽ \( △ODE \) であることを証明しなさい。
【解答】
\( △ABC \) と \( △ODE \) において
仮定より,\( ∠ACB=∠OED=90° \) ・・・ ➀
\( ∠BAC \) は \( \stackrel{\huge\frown}{ CD } \) の円周角,
\( ∠DOC \) は \( \stackrel{\huge\frown}{ CD } \) の中心角なので,
\( ∠BAC=\dfrac{1}{2}∠DOC \) ・・・ ➁
\( △ODC \) は \( OC=OD \) の二等辺三角形であり,
仮定より \( OE⊥DC \) なので,
\( ∠DOE=\dfrac{1}{2}∠DOC \) ・・・ ➂
➁➂より,\( ∠BAC=∠DOE \) ・・・ ➃
➀➃より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △ABC \) ∽ \( △ODE \)
(2) \( AB=6 \; cm, AC=4 \; cm \) のとき,
1 線分 \( DE \) の長さを求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{2\sqrt{5}}{3} \; cm \)
【解説】
\( △ABC \) において,三平方の定理より,
\( BC^2=6^2-4^2=20 \)
\( BC=2\sqrt{5} \; (cm) \)
\( △ABC \) ∽ \( △ACD \) なので,
\( AB:AC=BC:CD \)
\( 6:4=2\sqrt{5}:CD \)
\( CD=\dfrac{4\sqrt{5}}{3} \; (cm) \)
\( △ODC \) は \( OC=OD \) の二等辺三角形であり,
\( OE⊥DC \) より,点 \( E \) は線分 \( CD \) の中点なので,
\( DE=\dfrac{1}{2}CD=\dfrac{2\sqrt{5}}{3} \; (cm) \)
2 線分 \( GF \) の長さを求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{5\sqrt{6}}{18} \; cm \)
【解説】
\( △BCD \) において,三平方の定理より,
\( BD^2=\left( 2\sqrt{5} \right)^2-\left( \dfrac{4\sqrt{5}}{3} \right)^2=\dfrac{100}{9} \)
\( BD=\dfrac{10}{3} \; (cm) \)
\( △BED \) において,三平方の定理より,
\( BE^2=\left( \dfrac{10}{3} \right)^2+\left( \dfrac{2\sqrt{5}}{3} \right)^2=\dfrac{120}{9} \)
\( BE=\dfrac{2\sqrt{30}}{3} \; (cm) \)
\( ∠ADC=∠OED=90° \) より,\( AB//OF \) であり,
点 \( E \) は線分 \( CD \) の中点なので,
中点連結定理より,\( FE=\dfrac{1}{2}BD=\dfrac{5}{3} \; (cm) \)
\( △EFG \) ∽ \( △BED \) より,
\( EF:BE=GF:DE \)
\( \dfrac{5}{3}:\dfrac{2\sqrt{30}}{3}=GF:\dfrac{2\sqrt{5}}{3} \)
\( 5:2\sqrt{30}=3GF:2\sqrt{5} \)
\( 6\sqrt{30}GF=10\sqrt{5} \)
\( GF=\dfrac{5\sqrt{6}}{18} \; (cm) \)

【\( △EFG \) ∽ \( △BED \) の証明】
\( △EFG \) と \( △BED \) において,
\( ∠ADC=∠OED=90°\) より,
\( AB//OF \) なので,
\( ∠GEF=∠DBE \) ・・・ ➀
仮定より
\( ∠FGE=∠EDB=90° \) ・・・ ➁
➀➁より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △EFG \) ∽ \( △BED \)