大問1
(1) \( 3+2 \times (-3)^2 \) を計算せよ。
【解説】
\( =3+2 \times 9 \)
\( =3+18 \)
\( =21 \)
(2) \( 2(x+3y)-(x-2y) \) を計算せよ。
【解説】
\( =2x+6y-x+2y \)
\( =x+8y \)
(3) \( \dfrac{\sqrt{2}+1}{3}-\dfrac{1}{\sqrt{2}} \) を計算せよ。
【解答】
\( \dfrac{2-\sqrt{2}}{6} \)
【解説】
\( =\dfrac{\sqrt{2}+1}{3}-\dfrac{\sqrt{2}}{2} \)
\( =\dfrac{2(\sqrt{2}+1)}{6}-\dfrac{3\sqrt{2}}{6} \)
\( =\dfrac{2\sqrt{2}+2-3\sqrt{2}}{6} \)
\( =\dfrac{2-\sqrt{2}}{6} \)
(4) \( x^2+5x-6 \) を因数分解せよ。
(5) 2次方程式 \( 2x^2+3x-4=0 \) を解け。
【解答】
\( \dfrac{2-\sqrt{2}}{6} \)
【解説】
2次方程式を \( ax^2+bx+c=0 \) とすると,\( a=2,b=3,c=-4 \) になるので,
解の公式より,
\( x=\dfrac{-3±\sqrt{3^2-4 \times 2 \times (-4)}}{2 \times 2} \)
\( =\dfrac{-3±\sqrt{41}}{4} \)
(6) 1次関数 \( y=-2x+1 \) について,\( x \) の変域が \( -1≦x≦2 \) のとき,\( y \) の変域を求めよ。
【解説】
\( y=-2x+1 \) に \( x=-1 \) を代入すると,
\( y=-2 \times (-1)+1=3 \)
\( y=-2x+1 \) に \( x=2 \) を代入すると,
\( y=-2 \times 2+1=-3 \)
よって,\( y \) の変域は,\( -3≦y≦3 \)
(7) \( 2023=7×17×17 \) である。\( 2023 \) を割り切ることができる自然数の中で,\( 2023 \) の次に大きな自然数を求めよ。
【解説】
\( 2023 \) を素因数分解したものが \( 7×17×17 \) なので,
\( 2023 \) を割り切ることができる自然数は,素因数分解したときに \( 7 \) または \( 17 \) を組み合わせたものになります。
ただし,\( 2023 \) より小さくならなくてはいけないので,この中から,1個または2個を選ぶことになります。
この中で,もっとも大きくなるのは,\( 17 \) を2個選んだときなので,\( 17×17=289 \)
(8) 図1のように,円 \( O \) の周上に4つの点 \( A,B,C,D \) があり,線分 \( BD \) は円 \( O \) の直径である。\( ∠BAC=47° \) のとき,\( ∠x \) の大きさを求めよ。
【解説】
\( △BDC \) において,
直径 \( BD \) に対する円周角なので,\( ∠BCD=90° \)
弧 \( BC \) に対する円周角なので,\( ∠BDC=∠BAC=47° \)
よって,\( ∠x=180°-(∠BCD+∠BDC)=43° \)
(9) 図2のような半径が \( 3 \; cm \),中心角が \( 90° \) のおうぎ形 \( OAB \) を,線分 \( OA \) を軸として1回転させてできる立体の体積は何 \( cm^3 \) か。
【解答】
\( 18\pi{} \; cm^3 \)
【解説】
できる立体は半径 \( 3 \; cm \) の半球になるので,
\( \dfrac{4}{3} \times \pi{} \times 3^3 \times \dfrac{1}{2}=18\pi{} \; (cm^3) \)
(10) 図3のように,3点 \( A,B,C \) がある。3点 \( A,B,C \) を通る円の中心 \( O \) を定規とコンパスを用いて解答用紙の図3に作図して求め,その位置を点 ● で示せ。ただし,作図に用いた線は消さずに残しておくこと。
【解答・解説】
手順1 点 \( A,B \) を中心に等しい半径で弧を描く。
(交点を点 \( D,E \) とします)
手順2 点 \( D,E \) を通る直線を描く
手順3 点 \( A,C \) を中心に等しい半径で弧を描く。
(交点を点 \( F,G \) とします)
手順4 点 \( F,G \) を通る直線を描く
手順2と手順4の直線の交点が中心 \( O \) になります。
大問2
問1 次のデータは,ある書店における月刊誌Aの12か月間の月ごとの販売冊数を少ない順に並べたものである。このデータについて,次の(1)~(3)に答えよ。

(1) 中央値(メジアン)を求めよ。
【解説】
データの総数は12個なので,中央値(メジアン)は,小さい方から6番目と7番目の値の平均値になります。
小さい方から6番目と7番目の値はどちらも14冊です。
よって,中央値(メジアン)は,14冊になります。
(2) 次の➀~➃の文の中から正しいものを1つ選び,その番号を書け。
➀ 第1四分位数は,11冊である。
➁ 最頻値 (モード) は,21冊である。
➂ 四分位範囲は,5.5冊である。
➃ 平均値は,14冊である。
【解説】
➀ データの総数は12個なので,第1四分位数は小さい方から3番目と4番目の値の平均値になります。
小さい方から3番目の値は11冊,4番目の値12冊なので,
第1四分位数は,\( \dfrac{11+12}{2}=11.5 \) (冊)。
➁ 最頻値 (モード) は,もっとも度数が大きい階級の階級値のことです。
もっとも度数が大きいのは2か月の14冊と17冊で,これが最頻値 (モード) になります。
➂ 四分位範囲は,第3四分位数 \( – \) 第1四分位数 で求められます。
第3四分位数は17冊,第1四分位数は11.5冊 なので,
四分位範囲は,\( 17-11.5=5.5 \)(冊)。
➃ 平均値は,すべてのデータの合計 \( ÷ \) データの総数 で求められます。
すべてのデータの合計は,
\( 9+10+11+12+13+14+14+16+17+17+20+21=174 \) (冊),
データの総数は12か月なので,平均値は,\( \dfrac{174}{12}=14.5 \) (冊)。
(3) このデータの箱ひげ図として正しいものを,次の➀~➃の中から1つ選び,その番号を書け。

【解説】
(1) より,中央値は14冊なので,あてはまるのは ➂,➃
第1四分位数は11.5冊 なので,あてはまるのは ➃
問2 右の図のように,袋に1から4までの数字が1つずつ書かれた同じ大きさの球が4個入っている。この袋の中の球をよくかきまぜて,球を1個ずつ何回か取り出す。ただし,一度取り出した球は袋にもどさないものとする。 このとき,次の(1)~(3)に答えよ。
(1) 1回取り出すとき,4の数字が書かれている球を取り出す確率を求めよ。
【解説】
すべての玉の取り出し方は1~4の球で4通り,4が書かれているのは1個なので,4の球を取り出すのは1通り。
よって,確率は \( \dfrac{1}{4} \)
(2) 2回続けて取り出すとき,2回目に4の数字が書かれている球を取り出す確率を求めよ。
【解説】
この問題では,1回目に1,2回目に4を取り出す場合と1回目に4,2回目に1を取り出す場合を分けて考える必要があるので,樹形図の書き方に注意が必要です。
すべての組み合わせは12通り,2回目に4の球を取り出すのは3通りなので,
求める確率は \( \dfrac{3}{12}=\dfrac{1}{4} \)

(3) 3回続けて取り出した後,次のルールにしたがって得点を定めるとき,得点が4点となる確率を求めよ。
ルール
・ 2回目に取り出した球に書かれている数が1回目に取り出した球に書かれている数より大きければ,
2回目に取り出した球に書かれている数を得点とする。
・ 2回目に取り出した球に書かれている数が1回目に取り出した球に書かれている数より小さければ,
3回目に取り出した球に書かれている数を得点とする。
例えば,1回目に1,2回目に2,3回目に3の数字が書かれている球を取り出したとき,得点は2点となり,1回目に4,2回目に3,3回目に1の数字が書かれている球を取り出したとき,得点は1点となる。
【解説】
球を3回取り出したときの組み合わせを樹形図にし,得点が4点となるところに ○ をつけてみます。
すべての組み合わせは24通り,得点が4点になるのは9通りなので,
求める確率は,\( \dfrac{9}{24}=\dfrac{3}{8} \)
問3 2つの続いた偶数 \( 4,6 \) について,\( 4 \times 6+1 \) を計算すると \( 25 \) になり,\( 5 \) の2乗となる。このように,「2つの続いた偶数の積に1を加えると,その2つの偶数の間の奇数の2乗となる。」ことを文字 \( n \) を使って証明せよ。ただし,証明は解答用紙の「 \( n \) を整数とし,2つの続いた偶数のうち,小さいほうの偶数を \( 2n \) とすると,」に続けて完成させよ。
【解答・解説】
\( n \) を整数とし,2つの続いた偶数のうち,小さいほうの偶数を \( 2n \) とすると,
大きいほうの偶数は \( 2n+2 \) と表すことができる。
このとき,2つの続いた偶数の積に1を加えた数を \( n \) を使って表すと,
\( 2n(2n+2)+1=4n^2+4n+1=(2n+1)^2 \)
\( 2n+1 \) は,\( 2n \) と \( 2n+2 \) の間の奇数になるので,
「2つの続いた偶数の積に1を加えると,その2つの偶数の間の奇数の2乗となる。」といえる。
大問3
図1~図3のように,関数 \( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) のグラフ上に2点 \( A,B \) があり,\( x \) 座標はそれぞれ \( -4,2 \) である。原点を \( O \) として,次の問いに答えなさい。

問1 点 \( A \) の \( y \) 座標を求めよ。
【解説】
点 \( A \) の \( x \) 座標は \( -4 \) なので,\( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) に代入すると,
\( y=\dfrac{1}{4} \times (-4)^2=\dfrac{1}{4} \times 16=4 \)
問2 直線 \( AB \) の傾きを求めよ。
【解説】
点 \( B \) の \( x \) 座標は \( 2 \) なので,\( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) に代入すると,
\( y=\dfrac{1}{4} \times 2^2=1 \)
直線 \( AB \) は2点 \( A(-4,4),B(2,1) \) を通るので,傾きは,
\( \dfrac{ yの増加量 }{ xの増加量 } \) \( =\dfrac{1-4}{2-(-4)}=\dfrac{-3}{6}=-\dfrac{1}{2} \)
問3 図2,図3のように,関数 \( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) のグラフ上に点 \( C \),\( y \) 軸上に点 \( D \) をそれぞれ四角形 \( ABCD \) が平行四辺形となるようにとる。このとき,次の (1)~(3) に答えよ。
(1) 点 \( C \) の \( x \) 座標を求めよ。
【解説】
平行四辺形の向かい合う辺は平行で長さが等しいので,
点 \( A \) から点 \( B \) まで \( x \) 方向に \( 6 \),\( y \) 方向に \( -3 \) 進むとき,
点 \( D \) から点 \( C \) までも,\( x \) 方向に \( 6 \),\( y \) 方向に \( -3 \) 進みます。
点 \( D \) は \( y \) 軸上の点,つまり,\( x \) 座標は \( 0 \)なので,
点 \( C \) の \( x \) 座標は \( 6 \)
(2) 点 \( D \) の \( y \) 座標を求めよ。
【解説】
点 \( C \) は \( y=\dfrac{1}{4}x^2 \) 上の点で,\( x \) 座標は \( 6 \) なので,
\( y \) 座標は,\( y=\dfrac{1}{4} \times 6^2=9 \)
点 \( D \) の \( y \) 座標は,点 \( C \) の \( y \) 座標より \( 3 \) 大きいので,
\( 9+3=12 \)
(3) 図3のように,さらに \( y \) 軸上に点 \( E \) をとる。 \( △ADE \) の面積と \( △BCE \) の面積が等しくなるとき,点 \( E \) の \( y \) 座標を求めよ。
【解説】
点 \( E \) を通り,線分 \( BC \) と平行な直線が線分 \( CD \) の中点を通るとき,
\( △ADE \) の面積と \( △BCE \) の面積が等しくなります。
点 \( C,D \) の座標は \( C(6,9),D(0,12) \) なので,
中点を \( F \) とすると,\( F\left(3,\dfrac{21}{2}\right) \) となります。
また,点 \( B,C \) の座標は \( B(2,1),C(6,9) \) なので,
直線 \( BC \) の傾きは \( \dfrac{9-1}{6-2}=2 \)
直線 \( EF \) の式は,\( F\left(3,\dfrac{21}{2}\right) \) を通り,傾きが \( 2 \) の直線なので,\( y=2x+b \) とすると,
\( \dfrac{21}{2}=2 \times 3+b \)
\( b=\dfrac{9}{2} \)
点Eを通り,線分BCと平行な直線が線分CDの中点を通るとき △ADE=△BCE になる?
平行四辺形の向かい合う辺は平行で,長さが等しいので, \( AD//BC,AD=BC \) になります。
\( △ADE \) の底辺を \( AD \),\( △BCE \) の底辺を \( BC \)と考えると,高さが等しいとき,
面積も等しくなります。
線分 \( CD \) の中点を点 \( M \) とし,点 \( M \) を通り,
直線 \( AD,BC \) に垂直な直線と直線 \( AD,BC \) との交点を点 \( F,G \) とします。
\( DM=CM,∠DFM=∠CGM=90° \) ,
\( ∠DMF=∠CMG \) より,\( △DFM≡△CGM \)
対応する辺の長さは等しいので,\( FM=GM \)
よって,\( △ADM=△BCM \)
等積変形の考え方から,点 \( M \) を通り,線分 \( BC \) に平行な直線上に \( E \) があるとき,
\( △ADE=△ADM,△BCE=△BCM \) なので,\( △ADE=△BCE \)
以上より,点 \( E \) を通り,線分 \( BC \) と平行な直線が線分 \( CD \) の中点を通るとき,
\( △ADE \) の面積と \( △BCE \) の面積が等しくなるといえます。
大問4
図1,図2,図4のように,1辺が \( 4 \; cm \) の立方体 \( ABCDEFGH \) がある。また,辺 \( EF,EH \) の中点をそれぞれ \( P,Q \) とする。このとき,次の問いに答えなさい。


問1 図1において,三角錐 \( AEPQ \) の体積は何 \( cm^3 \) か。
【解答】
\( \dfrac{8}{3} \; cm^3 \)
【解説】
点 \( P,Q \) は,辺 \( EF,EH \) の中点なので,辺 \( EP=EQ=2 \; cm \)
よって,求める体積は,
\( \left( 2 \times 2 \times \dfrac{1}{2} \right) \times 4 \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{8}{3} \; (cm^3) \)
問2 図2において,線分 \( PQ \),線分 \( BP \) の長さはそれぞれ何 \( cm \) か。
【解答】
\( PQ=2\sqrt{2} \; cm \)
\( BP=2\sqrt{5} \; cm \)
【解説】
\( PQ^2=EP^2+EQ^2 \)
\( =2^2+2^2 \)
\( =8 \)
\( PQ=2\sqrt{2} \; (cm) \) (\( PQ>0 \)より)
\( FP=EF-EP=2 \; (cm) \) なので,
\( BP^2=BF^2+FP^2 \)
\( =4^2+2^2 \)
\( =20 \)
\( BP=2\sqrt{5} \; (cm) \) (\( BP>0 \)より)
問3 図2において,四角形 \( BDQP \) は,\( BP=DQ \) の台形である。図3は台形 \( BDQP \) を平面に表したものであり,2点 \( P,Q \) から辺 \( BD \) にひいた垂線と辺 \( BD \) との交点をそれぞれ \( R,S \) とする。このとき,次の (1)~(3) に答えよ。
(1) 線分 \( BR \) の長さは何 \( cm \) か。
【解答】
\( \sqrt{2} \; cm \)
【解説】
台形 \( BDQP \) は等脚台形なので,\( BR=DS \) より,
\( BR=\dfrac{BD-RS}{2}=\dfrac{BD-PQ}{2} \)
となります。
\( BD=4\sqrt{2} \; cm \) なので,
\( BR=\dfrac{4\sqrt{2}-2\sqrt{2}}{2}=\sqrt{2} \; (cm) \)
なぜ BR=DS といえるの?
立方体の向かい合う面はそれぞれ平行になります。
線分 \( BD,PQ \) は,それぞれ向かい合う面 \( ABCD,EFGH \) 上にあるので,\( BD//PQ \) ・・・ ➀
また,\( PR⊥BD,QS⊥BD \) より,\( PR//QS \) ・・・ ➁
➀➁より,向かい合う2組の辺がそれぞれ平行なので,
四角形 \( PQSR \) は平行四辺形になっています。
\( △BPR \) と \( △DQS \) において,
平行四辺形の向かい合う辺の長さは等しいので,\( PR=QS \) ・・・ ➂
仮定より,\( ∠BRP=∠DSQ=90° \) ・・・ ➃
\( BP=DQ \) ・・・ ➄
➂➃➄より,直角三角形において,斜辺と他の1辺の長さがそれぞれ等しいので,
\( △BPR≡△DQS \)
合同な三角形の対応する辺の長さは等しいので,\( BR=DS \)
(2) 台形 \( BDQP \) の面積は何 \( cm^2 \) か。
【解説】
\( BP=2\sqrt{5} \; cm,BR=\sqrt{2} \; cm \) より,
\( PR^2=BP^2-BR^2 \)
\( =(2\sqrt{5})^2-(\sqrt{2})^2 \)
\( =18 \)
\( PR=3\sqrt{2} \; (cm) \) (\( PR>0 \)より)
よって,台形 \( BDQP \) の面積は
\( (2\sqrt{2}+4\sqrt{2}) \times 3\sqrt{2} \times \dfrac{1}{2}=18 \; (cm^2) \)
(3) 立体 \( ABDEPQ \) の体積は何 \( cm^3 \) か。
【解答】
\( \dfrac{56}{3} \; cm^3 \)
【解説】
線分 \( AE,BP \) を延長した交点を点 \( R \) とすると,立体 \( ABDEPQ \) は,
三角すい \( R-ABD \) から三角すい \( R-EPQ \) を切り取ったものと考えることができます。
\( ∠REP=∠RAB,∠R \) は共通,\( EP:AB=1:2 \) より,
\( △REP \) と \( △RAB \) は相似で,相似比は \( EP:AB=1:2 \) になっています。
よって,\( AE=4 \; cm \) より,
\( ER:AR=1:2 \)
\( ER:(AE+ER)=1:2 \)
\( ER:(4+ER)=1:2 \)
\( 2ER=4+ER \)
\( ER=4 \)
三角すい \( R-ABD=\left( 4 \times 4 \times \dfrac{1}{2} \right) \times 8 \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{64}{3} \; (cm^3) \)
三角すい \( R-EPQ=\left( 2 \times 2 \times \dfrac{1}{2} \right) \times 4 \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{8}{3} \; (cm^3) \)
なので,
立体 \( ABDEPQ=\dfrac{64}{3}-\dfrac{8}{3}=\dfrac{56}{3} \; (cm^3) \)
問4 図4のように,点 \( A \) から台形 \( BDQP \) にひいた垂線と台形 \( BDQP \) との交点を \( T \) とする。このとき,線分 \( AT \) の長さは何 \( cm \) か。
【解答】
\( \dfrac{8}{3} \; cm \)
【解説】
台形 \( BDQP \) を四角すい \( A-BDQP \) の底面と考えると,線分 \( AT \) は高さにあたるので,
四角すい \( A-BDQP \) の体積 \( = \) 台形 \( BDQP \times \) 線分 \( AT \times \dfrac{1}{3} \)
となります。
四角すい \( A-BDQP \) を立体 \( ABDEPQ \) から三角すい \( A-EPQ \) を切り取ったものと考えると,
問1,問3の結果より,
四角すい \( A-BDQP \) の体積 \( =\dfrac{56}{3}-\dfrac{8}{3}=16 \; (cm^3) \)
四角すい \( A-BDQP \) の体積 \( = \) 台形 \( BDQP \times \) 線分 \( AT \times \dfrac{1}{3} \)
\( 16=18 \times AT \times \dfrac{1}{3} \)
\( 6AT=16 \)
\( AT=\dfrac{8}{3} \; (cm) \)
大問5
図1,図2のような四角形 \( ABCD \) があり,\( BC=6 \; cm,CD=4 \; cm,DA=3 \; cm \) ,
\( ∠BCD=∠CDA=90° \) である。また,辺 \( BC \) 上に,点 \( E \) を四角形 \( AECD \) が長方形となるようにとる。このとき,次の問いに答えなさい。

問1 \( △ABE \) の面積は何 \( cm^2 \) か。
【解説】
長方形の向かい合う辺の長さはそれぞれ等しいので,
\( AE=CD=4 \; cm,CE=DA=3 \; cm \)
また,\( BE=BC-CE=3 \; (cm) \)
よって,
\( △ABE=3 \times 4 \times \dfrac{1}{2}=6 \; (cm^2) \)
問2 図2のように,線分 \( AE \) と線分 \( BD \) との交点を \( F \) とする。このとき,\( △DAF≡△BEF \) であることを次のように証明した。 (ア) , (イ) にあてはまることばを書き入れて,証明を完成させよ。
(証明)
\( △DAF \) と \( △BEF \) において
四角形 \( AECD \) は長方形であるから
\( BE=BC-EC=3 \; cm \) となり
\( DA=BE \) ・・・ ➀
また,\( AD//BC \) であり,平行線の (ア) は等しいので
\( ∠ADF=∠EBF \) ・・・ ➁
\( ∠DAF=∠BEF \) ・・・ ➂
➀,➁,➂ より,
(イ) がそれぞれ等しいから
\( △DAF≡△BEF \)
【解答】
(ア) ・・・ 錯角
(イ) ・・・ 1組の辺とその両端の角
問3 図3のように,図2の四角形 \( ABCD \) を頂点 \( B \) が頂点 \( D \) に重なるように折り返すと,折り目は,辺 \( AB \) 上の点 \( P \) と辺 \( BC \) 上の点 \( Q \) とを結ぶ線分 \( PQ \) となった。
図4は,この折り返しをもとにもどした図である。このとき,次の (1)~(3) に答えよ。

(1) \( △DAF \) と相似な三角形を,次の ➀~➃ の中から1つ選び,その番号を書け。
➀ \( △FPA \) ➁ \( △FEQ \) ➂ \( △AEB \) ➃ \( △BFP \)
【解説】
折り返す前と後の点を結ぶ線分と折り目の線分は垂直に交わるので,
\( ∠DFQ=90° \)
\( △DAF \) において,\( ∠ADF=○,∠AFD=× \) とすると,
\( ∠ADF+∠AFD+∠DAF=180° \)
\( ○+×+90°=180° \)
\( ○=90°-× \) ・・・ ➀
点 \( F \) は線分 \( AE \) 上の点なので,
\( ∠AFD+∠DFQ+∠EFQ=180° \)
\( ×+90°+∠EFQ=180° \)
\( ∠EFQ=90°-× \) ・・・ ➁
➀➁より,\( ∠EFQ=○ \)
よって,\( ∠ADF=∠EFQ \) ・・・ ➂
四角形 \( AECD \) は長方形なので,
\( ∠FAD=∠QEF=90° \) ・・・ ➃
➃➄より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △DAF \) ∽ \( △FEQ \)
(2) 線分 \( EQ \) の長さは何 \( cm \) か。
【解答】
\( \dfrac{4}{3} \; cm \)
【解説】
\( △DAF≡△BEF \) より,
\( AF=FE=\dfrac{1}{2}AE=2 \; cm \) なので,
\( DA:FE=AF:EQ \)
\( 3:2=2:EQ \)
\( 3EQ=4 \)
\( EQ=\dfrac{4}{3} \; (cm) \)
(3) 線分 \( AP \) の長さと線分 \( PB \) の長さの比を,最も簡単な整数の比で表せ。
【解説】
直線 \( AD \) と直線 \( PQ \) の交点を点 \( R \) とすると,
\( AF=EF,∠FAR=∠FEQ,∠AFR=∠EFQ \) より,
\( △AFR≡△EFQ \)
対応する辺の長さは等しいので,\( AR=EQ=\dfrac{4}{3} \; (cm) \)
\( △APR \) と \( △BPQ \) において,
\( DR//BC \) で,錯角は等しいので,\( ∠RAP=∠QBP,∠ARP=∠BQP \)
2組の角がそれぞれ等しいので,\( △APR \) ∽ \( △BPQ \)
対応する辺の長さは等しいので,
\( AP:BP=AR:BQ \)
\( =\dfrac{4}{3}:\left( 3+\dfrac{4}{3} \right) \)
\( =\dfrac{4}{3}:\dfrac{13}{3} \)
\( =4:13 \)
大問6
幹奈さんと新一さんのクラスでは,文化祭で電球を並べて巨大な電飾のタワーを作ることになりました。タワーを作るために必要な電球の個数について,幹奈さんと新一さんが先生と話をしています。3人の会話を読んで,あとの問いに答えなさい。
幹奈:ポスターにあるようなタワーを参考にして作ります。タワーは
40段で,形は正四角錐にしましょう。一番上の段を1段目と
して,1段目は1個,2段目以降は,\( n \) 段目の正方形の一辺に
\( n \) 個ずつ電球を並べます。図1は,各段に並ぶ電球のうち,
1段目から5段目までを表したものです。
新一:まず,1段目から6段目までに電球が何個必要かを考えてみま
す。1段ずつ考えると,1段目は1個,2段目は4個,3段目は
8個,4段目は12個,5段目は16個,6段目は \( \fbox{ (ア) } \) 個と
なるので,1段目から6段目までの電球の個数の合計は
\( \fbox{ (イ) } \) 個です。
幹奈:1段目から順番に40段目までの電球の個数を足していくと,
計算が大変ですね。
新一:奇数段目と偶数段目に分けて考えてみましょう。奇数段目は
図2のように1段目から順に組み合わせて,しきつめていくと
計算しやすいですね。図2を利用して,1段目,3段目,
5段目,・・・,39段目の電球の個数の合計は\( \fbox{ (ウ) } \)\( \times \)\( \fbox{ (ウ) } \) と
いう式で計算できます。
幹奈:偶数段目も同じように計算できますね。
新一:1段目から40段目までの電球の個数の合計は \( \fbox{ (エ) } \) 個に
なりました。
先生:よくできましたね。でも,そんなに多いと予算を超えてしまい
ますよ。
幹奈:では,正四角錐はあきらめて,正三角錐で作りましょう。
1段目は1個,2段目以降は,\( n \) 段目の正三角形の一辺に
\( n \) 個ずつ電球を並べます。1段目から40段目までの電球の
個数の合計は何個になるかを考えてみます。
今度も工夫して計算できないのかな。
先生:図3を利用して,まず6段目までで段をどのように分けて
組み合わせるかを考えてみましょう。
新一:わかりました。1段目から6段目までを,\( \fbox{ (オ) } \),\( \fbox{ (カ) } \),
\( \fbox{ (キ) } \) の3組に分けて,それぞれ組み合わせると,しきつめる
ことができますね。
幹奈:その考え方を利用すれば,1段目から40段目までの個数の
合計も求められそうです。でも,正方形のときと同じようには
計算できませんね。
先生:例えば,図4の点線で囲まれた電球の個数は,同じ個数の
電球を図4のように逆向きにして並べると計算できませんか。
(数分後)
新一:できました。図4の点線で囲まれた電球の個数は
\(\dfrac{\fbox{ (ク) }(\fbox{ (ク) }+1)}{\fbox{ (ケ) }}\) という式で計算できます。
幹奈:この考え方を使うと,正三角錐で作る場合,1段目から40段目
までの電球の個数の合計は \( \fbox{ (コ) } \) 個になりますね。
これで予算内に収まりますか。
問1 \( \fbox{ (ア) } \),\( \fbox{ (イ) } \),\( \fbox{ (ウ) } \),\( \fbox{ (エ) } \) にあてはまる自然数を答えよ。
【解答】
\( \fbox{ (ア) } \) ・・・ 20
\( \fbox{ (イ) } \) ・・・ 61
\( \fbox{ (ウ) } \) ・・・ 39
\( \fbox{ (エ) } \) ・・・ 3121
問2 \( \fbox{ (オ) } \),\( \fbox{ (カ) } \),\( \fbox{ (キ) } \) にあてはまる段の組を答えよ。
【解答】
\( \fbox{ (オ) } \) ・・・ 1段目と4段目
\( \fbox{ (カ) } \) ・・・ 2段目と5段目
\( \fbox{ (キ) } \) ・・・ 3段目と6段目
問3 \( \fbox{ (ク) } \),\( \fbox{ (ケ) } \) にあてはまる1けたの自然数を答えよ。
【解答】
\( \fbox{ (ク) } \) ・・・ 7
\( \fbox{ (ケ) } \) ・・・ 2
【解説】
図4のとき,各段7+1個ずつ並べた段が7段でき,平行四辺形の形になっています。
ただし,これは,求めたい三角形状に並んだ個数の2倍(点線の三角形2個分)を数えているので,
2で割る必要があります。
問4 \( \fbox{ (コ) } \) にあてはまる自然数を答えよ。
【解答】
\( \fbox{ (コ) } \) ・・・ 2341
【解説】
問3で1,4,7段目の組における電球の個数の合計は,\( \dfrac{7(7+1)}{2} \) 個とわかったので,
40段目までを「1,4,7,・・・40段目」,「2,5,8,・・・38段目」,「3,6,9,・・・39段目」
の3つの組に分けると,
「1,4,7,・・・40段目」の組の電球の個数の合計は,\( \dfrac{40(40+1)}{2} \) 個
「2,5,8,・・・38段目」の組の電球の個数の合計は,\( \dfrac{38(38+1)}{2} \) 個
「3,6,9,・・・39段目」の組の電球の個数の合計は,\( \dfrac{39(39+1)}{2} \) 個
よって,1段目から40段目までの電球の個数の合計は
\( \dfrac{40(40+1)}{2}+\dfrac{38(38+1)}{2}+\dfrac{39(39+1)}{2} \)
\( =20 \times 41+19 \times 39+39 \times 20 \)
\( =20 \times (41+39)+19 \times 39 \)
\( =1600+741 \)
\( =2341 \) (個)