大阪府公立高校入試 令和5(2023)年度(A問題) 解答&解説

大問1

(1) \( 5 \times (-4)+7 \)

【解答】
\( -13 \)
【解説】
\( =-20+7 \)
\( =-13 \)

 

(2) \( 3.4-(-2.5) \)

【解答】
\( 5.9 \)
【解説】
\( =3.4+2.5 \)
\( =5.9 \)

 

(3) \( 2 \times 4^2 \)

【解答】
\( 32 \)
【解説】
\( =2 \times 16 \)
\( =32 \)

 

(4) \( 8x-3+2(x+1) \)

【解答】
\( 10x-1 \)
【解説】
\( =8x-3+2x+2 \)
\( =10x-1 \)

 

(5) \( -18xy \div 3x \)

【解答】
\( -6y \)
【解説】
\( =\dfrac{-18xy}{3x} \)
\( =-6y \)

 

(6) \( \sqrt{5}+\sqrt{45} \)

【解答】
\( 4\sqrt{5} \)
【解説】
\( =\sqrt{5}+3\sqrt{5} \)
\( =4\sqrt{5} \)

 

大問2

(1) \( -\dfrac{7}{4} \) は,次の数直線上ので示されている範囲のうち, どの範囲に入っていますか。一つ選び,記号を ○ で囲みなさい。

【解答】

【解説】
\( -\dfrac{8}{4}<-\dfrac{7}{4}<-\dfrac{4}{4} \) より,
\( -2<-\dfrac{7}{4}<-1 \) なので,
あてはまるのは ウ  

 

(2) \( a=-3 \) のとき,\( 4a+21 \) の値を求めなさい。

【解答】
\( 9 \)
【解説】
\( 4a+21 \) に \( a=-3 \) を代入すると,
 \( 4 \times (-3)+21=-12+21 \)
         \( =9 \)

 

(3) \( n \) を整数とするとき,次のの式のうち,その値がつねに \( 3 \) の倍数になるものはどれですか。一つ選び,記号を ○ で囲みなさい。
     \( \dfrac{1}{3}n \)      \( n+3 \)      \( 2n+1 \)      \( 3n+6 \)

【解答】

【解説】
  \( 3n+6 \)
\( 3n+6=3(n+2) \) であり,\( n \) が整数であることから,\( n+2 \) も整数なので,
\( 3(n+2) \) は \( 3 \) の整数倍なので,つねに \( 3 \) の倍数になります。

【その他の反例 】
  \( \dfrac{1}{3}n \)
\( n=1 \) のとき,\( \dfrac{1}{3}n=\dfrac{1}{3} \times 1=\dfrac{1}{3} \)

  \( n+3 \)
\( n=1 \) のとき,\( n+3=1+3=4 \)

  \( 2n+1 \)
\( n=2 \) のとき,\( 2n+1=2 \times 2+1=5 \)

 

(4) 「1個の重さが \( a \; g \) のビー玉2個と,1個の重さが \( b \; g \) のビー玉7個の重さの合計」を \( a,b \) を用いて表しなさい。

【解答】
\( 2a+7b \)

 

(5) 正五角形の内角の和を求めなさい。

【解答】
\( 540° \)
【解説】

正五角形に右の図のとおり対角線をひくと,三角形3つに分けることができるので,
内角の和は \( 180° \times 3=540° \) になります。

 

(6) 右図は,ある中学校の卓球部の部員が行った反復横とびの記録を箱ひげ図に表したものである。卓球部の部員が行った反復横とびの記録の四分位範囲を求めなさい。

【解答】
\( 5 \) 回
【解説】

四分位範囲は
第三四分位数 \( – \) 第一四分位数
で求めることができます。

第一四分位数は \( 50 \) 回,第三四分位数は \( 55 \) 回
なので,四分位範囲は,
 \( 55-50=5 \)(回)

 

(7) 連立方程式  \( \left\{ \begin{array}{}
x-3y=10 \\
5x+3y=14 \\
\end{array} \right.  \) を解きなさい。

【解答】
\( x=4,y=-2 \)
【解説】
\( \left\{ \begin{array}{}
x-3y=10 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
5x+3y=14 \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right.  \)
➀ \( + \) ➁ すると,
 \( 6x=24 \)
  \( x=4 \)
➀ に代入すると,
 \( 4-3y=10 \)
  \( -3y=6 \)
    \( y=-2 \)

 

(8) 二次方程式 \( x^2-2x-35=0 \) を解きなさい。

【解答】
\( x=-5,7 \)
【解説】
  \( x^2-2x-35=0 \)
 \( (x+5)(x-7)=0 \)
        \( x=-5,7 \)

 

(9) 二つのさいころを同時に投げるとき,出る目の数の和が \( 10 \) より大きい確率はいくらですか。\( 1 \) から \( 6 \) までのどの目が出ることも同様に確からしいものとして答えなさい。

【解答】
\( \dfrac{1}{12} \)
【解説】
二つのさいころの出る目の組み合わせとその和を表に書き出していくと,
出る目の数の和が \( 10 \) より大きくなる組み合わせは3通り,
すべての組み合わせは36通りなので,
求める確率は,\( \dfrac{3}{36}=\dfrac{1}{12} \)
(「\( 10 \) より大きくなる」なので,\( 10 \) は含みません。)

 

(10) 右図において,\( m \) は関数 \( y=ax^2 \) ( \( a \) は正の定数) のグラフを表す。\( A,B \) は \( m \) 上の点であって,\( A \) の \( x \) 座標は \( 3 \) であり,\( B \) の \( x \) 座標は \( -2 \) である。\( A \) の \( y \) 座標は,\( B \) の \( y \) 座標より \( 2 \) 大きい。
\( a \) の値を求めなさい。

【解答】
\( a=\dfrac{2}{5} \)

【解説】

\( A \) の \( y \) 座標は,\( y=a \times 3^2=9a \)
\( B \) の \( y \) 座標は,\( y=a \times (-2)^2=4a \)
と表すことができるので,
 \( 9a-4a=2 \)
    \( 5a=2 \)
    \( a=\dfrac{2}{5} \)

 

(11) 右図において,立体 \( ABCD-EFGH \) は直方体である。
次ののうち,辺 \( AB \) と垂直な面はどれですか。
一つ選び,記号を ○ で囲みなさい。
     面 \( ABCD \)      面 \( BFGC \)
     面 \( AEFB \)      面 \( EFGH \)

【解答】
  面 \( BFGC \)

【解説】

ある線分と面が垂直な状態にあるとき,
下じきやノートにまっすぐにペンをつき刺したような状態になります。
図において,このような状態にあるのは,面 \( AEHD,BFGC \) の2つになります。

 

大問3

自宅で加湿器を利用しているDさんは,加湿器を使うと加湿器のタンクの水の量が一定の割合で減っていくことに興味をもち,「加湿器を使用した時間」と「タンクの水の量」との関係について考えることにした。
初めの「タンクの水の量」は \( 840 \; mL \) である。加湿器を使用したとき,「タンクの水の量」は毎分 \( 6 \; mL \) の割合で減る。
次の問いに答えなさい。

(1) 「加湿器を使用した時間」が \( x \) 分のときの「タンクの水の量」を \( y \; mL \) とする。また, \( 0≦x≦140 \) とし,\( x=0 \) のとき \( y=840 \) であるとする。

① 次の表は,\( x \) と \( y \) との関係を示した表の一部である。表中の(ア),(イ)に当てはまる数をそれぞれ書きなさい。

【解答】
(ア) ・・・ \( 822 \)
(イ) ・・・ \( 786 \)
【解説】
「タンクの水の量」は毎分 \( 6 \; mL \) の割合で減るので,
\( 3 \) 分で減る水の量の合計は \( 18 \; mL \) であり,\( y=840-18=822 \)
\( 9 \) 分で減る水の量の合計は \( 54 \; mL \) であり,\( y=840-54=786 \)

 

② \( y \) を \( x \) の式で表しなさい。

【解答】
\( y=-6x+840 \)
【解説】

\( 1 \) 分あたりに減る水の量(変化の割合)は \( 6 \; mL \) で
つねに一定なので,\( x \) と \( y \) との関係は一次関数の関係になります。

➀ の表からグラフを書いてみると,
\( x \) の値が \( 1 \) 増える間に \( y \) の値は \( 6 \) 減るので,
求める式を \( y=ax+b \) とすると,
傾き \( a=\dfrac{-6}{1}=-6 \),切片 \( b \) の値は \( 840 \)

よって,求める式は \( y=-6x+840 \)

 

(2) Dさんは,タンクに水が \( 840 \; mL \) 入った状態から加湿器を使い始め,しばらくしてタンクの水の量が \( 450 \; mL \) まで減っていることに気が付いた。Dさんは,加湿器を使用した時間について考えてみた。
「加湿器を使用した時間」を \( t \) 分とする。「タンクの水の量」が \( 450 \; mL \) であるときの \( t \) の値を求めなさい。

【解答】
\( t=65 \)
【解説】
\( y=-6x+840 \) に \( x=t,y=450 \) を代入すると,
 \( 450=-6t+840 \)
  \( 6t=390 \)
  \( t=65 \)

 

大問4

右図において,四角形 \( ABCD \) は内角 \(  ∠ABC\) が鋭角の平行四辺形であり,\( AB=4 \; cm \),\( AD=8 \; cm \) である。\( E \) は,\( D \) から直線 \( AB \) にひいた垂線と直線 \( AB \) との交点である。このとき,\( ED⊥DC \) である。\( E \) と \( C \) とを結ぶ。\( F \) は,線分 \( EC \) と辺 \( AD \) との交点である。\( G \) は,\( D \) から直線 \( BC \) にひいた垂線と直線 \( BC \) との交点である。\( DG=x \; cm \) とし,\( 0<x<4 \) とする。
次の問いに答えなさい。

(1) 次ののうち,\( △DCG \) を直線 \( DG \) を軸として1回転させてできる立体の名称として正しいものはどれですか。一つ選び,記号を ○ で囲みなさい。
    三角柱     円柱     三角すい     円すい

【解答】
 円すい

 

(2) 四角形 \( ABCD \) の面積を \( x \) を用いて表しなさい。

【解答】
\( 8x \)
【解説】

四角形 \( ABCD \) は,底辺 \( AD=8 \; cm \),
高さ \( DG=x \; cm \) の平行四辺形なので,
面積は,\( 8 \times x=8x \; (cm^2) \)

 

(3) 次は,\( △EAD \) ∽ \( △GCD \) であることの証明である。 ⓐ  ⓑ  に入れるのに適している「角を表す文字」をそれぞれ書きなさい。また,©【     】から適しているものを一つ選び,記号を○で囲みなさい。


(証明)
\( △EAD \) と \( △GCD \) において
\( DE⊥EB,DG⊥BG \) だから \( ∠DEA=∠ \)  ⓐ  \( =90° \) ・・・・・ (あ)
\( EB//DC \) であり,平行線の錯角は等しいから
 \( ∠EAD=∠ADC \) ・・・・・ (い)
\( AD//BG \) であり,平行線の錯角は等しいから
 \( ∠ \)  ⓑ  \( =∠ADC \) ・・・・・ (う)
(い)(う)より, \( ∠EAD=∠ \)  ⓑ  ・・・・・ (え)
(あ)(え)より,
 ©  1組の辺とその両端の角    2組の辺の比とその間の角    2組の角 】
がそれぞれ等しいから
 \( △EAD \) ∽ \( △GCD \)


【解答】

 ⓐ  ・・・ \( DGC \)
 ⓑ  ・・・ \( GCD \)
 ⓑ  ・・・  2組の角

 

(4) \( x=3 \) であるときの線分 \( EC \) の長さを求めなさい。答えを求める過程がわかるように,途中の式を含めた求め方も説明すること。

【解答】
四角形 \( ABCD \) は平行四辺形なので,\( DC=AB=4 \; cm \)
\( △EAD \) ∽ \( △GCD \) より,\( DA:DC=8:4=2:1 \)
対応する辺の比は等しいので,
 \( DE:DG=2:1 \)
   \( DE:3=2:1 \)
    \( DE=6 \; (cm) \)
\( △CDE \) は \( ∠CDE=90° \) の直角三角形なので,三平方の定理より,
 \( EC^2=DE^2+DC^2 \)
    \( =4^2+6^2 \)
    \( =52 \)
  \( EC=2\sqrt{13} \; (cm) \) (\( CE>0 \) より)
【解説】

四角形 \( ABCD \) は平行四辺形なので,\( DC=AB=4 \; cm \)
\( △EAD \) ∽ \( △GCD \) より,\( DA:DC=8:4=2:1 \)
対応する辺の比は等しいので,
 \( DE:DG=2:1 \)
   \( DE:3=2:1 \)
    \( DE=6 \; (cm) \)

なぜ△CDEは∠CDE=90°の直角三角形といえるの?

\( EB//DC,AD//BC \) より,錯角は等しいので,
 \( ∠DAE=∠CDA=∠DCG= \) ○ 
\( △EAD \) ∽ \( △GCD \) より,
対応する角は等しいので,
 \( ∠ADE=∠CDG= \) ×
\( △EAD,△GCD \) において,
 ○ \( + \) × \( +90°=180° \)
    ○ \( + \) × \( =90° \)
よって,\( ∠CDE= \) ○ \( + \) × \( =90° \) なので,
\( △CDE \) は \( ∠CDE=90° \) の直角三角形でああるといえます。