山形県公立高校入試 令和6(2024)年度 解答&解説

大問1

 次の式を計算しなさい。

(1)\( -9-(-6)+2 \)

【解答】
\( -1 \)
【解説】
\( =-9+6+2 \)
\( =-1 \)

 

(2)\( \left( -\dfrac{7}{6}+\dfrac{3}{4} \right) \times \left( -\dfrac{9}{5} \right) \)

【解答】
\( \dfrac{3}{4} \)
【解説】
\( =\left( -\dfrac{14}{12}+\dfrac{9}{12} \right) \times \left( -\dfrac{9}{5} \right) \)
\( =\left( -\dfrac{5}{12} \right) \times \left( -\dfrac{9}{5} \right) \)
\( =\dfrac{3}{4} \)

 

(3)\( 10xy^2 \div 8x^2y \times (-4x^2) \)

【解答】
\( 5xy \)
【解説】
\( =\dfrac{10xy^2 \times (-4x^2)}{8x^2y} \)
\( =-5xy \)

 

(4)\( \sqrt{27}+\dfrac{3}{\sqrt{3}} \)

【解答】
\( 4\sqrt{3} \)
【解説】
\( =3\sqrt{3}+\sqrt{3} \)
\( =4\sqrt{3} \)

 

 2次方程式 \( (2x-1)(2x+1)=-4x \) を解きなさい。解き方も書くこと。

【解答】
    \( 4x^2-1=-4x \)
 \( 4x^2+4x-1=0 \)
       \( x=\dfrac{-4±\sqrt{4^2-4 \times 4 \times (-1)}}{2 \times 4} \)
        \( =\dfrac{-4±\sqrt{32}}{8} \)
        \( =\dfrac{-4±4\sqrt{2}}{8} \)
        \( =\dfrac{-1±\sqrt{2}}{2} \)

 

 右の図のように,四角形 \( ABCD \) があり, \( ∠ACD=36° \) ,
\( ∠BDC= 55°,∠CAD = 42° \) である。
4点 \( A,B,C,D \) が1つの円周上にあるとき,\( ∠ACB \) の大きさを求めなさい。

【解答】
\( 47° \)

【解説】

\( ∠ACB=x \) とすると,
4点 \( A,B,C,D \) が1つの円周上にあることから,
\( \stackrel{\huge\frown}{ AB } \) の円周角なので,\( ∠ADB=∠ACB=x \)
\( △ACD \) において,
 \( x=180°-(42°+36°+55°)=47° \)

 

 

 右の図のように,箱の中に,整数の,\( -1,0,1,2,3 \) を1つずつ書いた5枚のカードが入っている。この箱からカードを1枚取り出し,それを箱にもどしてかき混ぜ,また1枚取り出す。このとき,はじめに取り出したカードに書かれた整数と,次に取り出したカードに書かれた整数の積が自然数になる確率として適切なものを,あとのア~エから1つ選び,記号で答えなさい。
ただし,どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとする。

ア \( \dfrac{3}{10} \)    イ  \( \dfrac{9}{25} \)    ウ \( \dfrac{2}{5} \)    エ \( \dfrac{19}{25} \)

 

【解答】
ウ \( \dfrac{2}{5} \)
【解説】

1回目と2回目に取り出したカードに書かれている
整数の組み合わせとその積を表に書き出し,
積が自然数になるところに ○ をつけると,
積が自然数になる組み合わせは \( 10 \) 通り,
すべての組み合わせは \( 25 \) 通りなので,
求める確率は \( \dfrac{10}{25}=\dfrac{2}{5} \)

樹形図に書き出す場合は次のとおりになります。

 

 右の図は,正四面体であり,2つの面の表面には,さくらんぼの絵,西洋なしの絵が,それぞれかかれている。また,残りの面には,何もかかれていない。
この正四面体を,絵がかかれている面を表にして開いたときの展開図として最も適切なものを,次のア~エから1つ選び, 記号で答えなさい。

【解答】

【解説】

まず,さくらんぼの面が正面にくるように展開したときの
右隣の面だけに注目すると,右の図のようになります。
ここから,イとエは適切ではないとわかります。

次に,ウは,組み立てたとき,底の面がない(絵がかかれていない面が重なる)ので,
適切ではありません。

よって,最も適切な展開図はアになります。

 

大問2

 右の図において,① は関数 \( y=-\dfrac{1}{2}x-1 \) のグラフ,② は反比例のグラフ,③は関数 \( y=ax^2 \) のグラフである。
① と ② との交点のうち,\( x \) 座標が正である点を \( A \) とすると,点 \( A \) の \( x \) 座標は \( 4 \) である。また,①と \( x \) 軸との交点を \( B \),② と ③ との交点を \( C \) とする。このとき,次の問いに答えなさい。

 

(1) 関数 \( y=-\dfrac{1}{2}x-1 \) について,\( x \) の増加量が \( 6 \) のときの \( y \) の増加量を求めなさい。

【解答】
\( -3 \)
【解説】
一次関数の直線において,
  傾き \( =\dfrac{y \; の増加量}{x \; の増加量} \)
なので,
    \( -\dfrac{1}{2}=\dfrac{y \; の増加量}{6} \)
 \( y \; の増加量=-3 \)

 

(2) 2点 \( B,C \) の \( x \) 座標が等しいとき,\( a \) の値を求めなさい。

【解答】
\( a=\dfrac{3}{2} \)
【解説】
点 \( B \) は,直線 \( y=-\dfrac{1}{2}x-1 \) 上にあり,\( y=0 \) の点なので,
  \( 0=-\dfrac{1}{2}x-1 \)
 \( \dfrac{1}{2}x=-1 \)
  \( x=-2 \)
となり,\( B(-2,0) \) です。

点 \( A \) は,直線 \( y=-\dfrac{1}{2}x-1 \) 上にあり,\( x=4 \) の点なので,
 \( y=-\dfrac{1}{2} \times 4-1=-2-1=-3 \)
となり,\( A(4,-3) \) です。

② の反比例のグラフの式を \( y=\dfrac{b}{x} \) とすると,\( A(4,-3) \) を通るので,
 \( -3=\dfrac{b}{4} \)
  \( b=-12 \)
となり,反比例のグラフの式は \( y=-\dfrac{12}{x} \) です。

点 \( C \) は,直線 \( y=-\dfrac{12}{x} \) 上にあり,\( x=-2 \) の点なので,
 \( y=-\dfrac{12}{-2}=6 \)
となり,\( C(-2,6) \) です。

\( C(-2,6) \) は,\( y=ax^2 \) 上の点でもあるので,
 \( 6=a \times (-2)^2 \)
 \( a=\dfrac{3}{2} \)

 

 右の図のように,\( △ABC \) がある。下の【条件】の①,②をともにみたす点 \( P \) を,定規とコンパスを使って作図しなさい。
ただし,作図に使った線は残しておくこと。

【条件】
① 点 \( P \) は,辺 \( AC \) の中点と点 \( B \) の2点を通る直線上に
  ある。
② 点 \( P \) は,\( △ABC \) の内部にあり,\( BA=BP \) である。

【解答】

手順1 2点 \( A,C \) を中心に円弧を描く。
    (交点を \( D,E \) とします。)
手順2 2点 \( D,E \) を通る直線を描く。
    (辺 \( AC \) との交点を \( F \) とします。)
手順3 2点 \( B,F \) を通る直線を描く。
手順4 点 \( B \) を中心に,辺 \( BA \) を半径とする
    円弧を描く。

手順3の直線と手順4の円弧の交点が求める点 \( P \) になります。

【解説】
➀ 辺 \( AC \) の中点は,垂直二等分線との交点として作図できます。
➁ \( BA=BP \) より,点 \( A,P \) は,点 \( B \) を中心とする円の円周上の点になります。
  ( \( BA,BP \) はどちらも半径になります。)

 

 次の問題について,あとの問いに答えなさい。

【問題】
ある地域には,A山,B山という2つの山があります。昨年度の7月に,A山を訪れた人数とB山を訪れた人数は合わせて \( 14700 \) 人でした。今年度の7月は,昨年度の7月と比べて,A山を訪れた人数は \( 1.2 \) 倍になり,B山を訪れた人数は \( 1.1 \) 倍になったため,合わせて \( 2460 \) 人増えました。今年度の7月にA山を訪れた人数は何人ですか。

(1) この問題を解くのに,方程式を利用することが考えられる。どの数量を文字で表すかを示し,問題にふくまれる数量の関係から,1次方程式または連立方程式のいずれかをつくりなさい。

【解答】
1次方程式の場合 ・・・ \( 1.2x+1.1(14700-x)=14700+2460 \)

連立方程式の場合 ・・・ \( \left\{ \begin{array}{}
x+y=14700 \\
1.2x+1.1y=14700+2460 \\
\end{array} \right.  \)

【解説】
【1次方程式の場合】
昨年度の7月にA山を訪れた人数を \( x \) 人とすると,
昨年度の7月にB山を訪れた人数は \( 14700-x \) 人と表すことができます。
このとき,
今年度の7月にA山を訪れた人数は \( 1.2x \) 人,
今年度の7月にB山を訪れた人数は \( 1.1(14700-x) \) 人と表すことができます。
今年度の7月にA山を訪れた人数とB山を訪れた人数の合計は,\( 14700+2460 \) 人なので,
これらの関係を表す方程式は,
 \( 1.2x+1.1(14700-x)=14700+2460 \)

【連立方程式の場合】
昨年度の7月にA山を訪れた人数を \( x \) 人,B山を訪れた人数を \( y \) 人とすると,
昨年度の7月にA山を訪れた人数とB山を訪れた人数の合計を表す方程式は,\( x+y=14700 \)
今年度の7月にA山を訪れた人数は \( 1.2x \) 人,B山を訪れた人数は \( 1.1y \) 人と表すことができ,
今年度の7月にA山を訪れた人数とB山を訪れた人数の合計は,\( 14700+2460 \) 人なので,
その合計を表す方程式は,\( 1.2x+1.1y=14700+2460 \)
よって,連立方程式は,
 \( \left\{ \begin{array}{}
x+y=14700 \\
1.2x+1.1y=14700+2460 \\
\end{array} \right.  \)

 

(2) 今年度の7月にA山を訪れた人数を求めなさい。

【解答】
\( 11880 \) 人
【解説】
【1次方程式の場合】
   \( 1.2x+1.1(14700-x)=14700+2460 \)
 \( 1.2x+1.1 \times 14700-1.1x=14700+2460 \)
            \( 0.1x=14700+2460-1.1 \times14700  \)
              \( x=10 \times 14700+10 \times 2460-11 \times 14700  \)
               \( =24600-14700  \)
               \( =9900  \)
となり,昨年度の7月にA山を訪れた人数は \( 9900 \) 人です。
今年度の7月にA山を訪れた人数は昨年度の \( 1.2 \) 倍なので,
 \( 9900 \times 1.2=11880 \)(人)

【連立方程式の場合】
 \( \left\{ \begin{array}{}
x+y=14700 \; \; ・・・ \; \; ➀ \\
1.2x+1.1y=14700+2460 \; \; ・・・ \; \; ➁ \\
\end{array} \right.  \)

 ➀ \( \times 11 \)
  \( 11x+11y=14700 \times 11  \) ・・・ ➀’
 ➁ \( \times 10 \)
  \( 12x+11y=14700 \times 10+24600  \) ・・・ ➁’
 ➁’\( – \) ➀’
  \( x=14700 \times 10+24600-14700 \times 11 \)
   \( =24600-14700  \)
   \( =9900  \)

【別解】
 ➁ \( – \) ➀
  \( 0.2x+0.1y=2460  \) ・・・ ➁’
 ➁ \( \times 10 \)
  \( 2x+y=24600  \) ・・・ ➁”
 ➁”\( – \) ➀
  \( x=9900 \)

となり,昨年度の7月にA山を訪れた人数は \( 9900 \) 人です。
今年度の7月にA山を訪れた人数は昨年度の \( 1.2 \) 倍なので,
 \( 9900 \times 1.2=11880 \)(人)

 

 

 右の表は,A中学校の生徒 \( 80 \) 人とB中学校の生徒 \( 100 \) 人の1日あたりの食事時間を,度数分布表に表したものである。
和香さんは,度数分布表から,1日あたりの食事時間が \( 90 \) 分未満の生徒の割合は,A中学校のほうがB中学校よりも大きいと判断した。和香さんがそのように判断した理由を,累積相対度数に着目し,数値を示しながら説明しなさい。

【解答】
\( 60 \) 分以上 \( 90 \) 分未満の階級の累積相対度数は
A中学校が \( 0.45 \),B中学校が \( 0.43 \) で,A中学校の方が大きいため。
【解説】
1日あたりの食事時間が \( 90 \) 分未満の生徒数(累積度数)は
 A中学校が \( 4+32=36 \)(人),B中学校が \( 3+40=43 \)(人)
で,B中学校の方が多くなっていますが,
全階級合計の生徒数が異なるので,単純に度数だけで比較するのは適切ではありません。

累積相対度数を使って比較することで,全体の中でどの程度の割合の人があてはまるのかを比べることができます。

【累積相対度数の求め方】
累積度数 \( = \)「あてはまる階級すべての度数の合計」\( ÷ \)「すべての階級の度数の合計」

 A中学校の累積相対度数 \( =(4+32) \div 80=0.45 \)
 B中学校の累積相対度数 \( =(3+40) \div 100=0.43 \)

 

大問3

図1のように,大きな長方形から小さな長方形を切り取った形をした図形があり, \( AB=6 \; cm \),\( BC=12 \; cm,CD=4 \; cm,DE=8 \; cm \) である。また,点 \( G \) は辺 \( BC \) 上にあって,\( BG=4 \; cm \) である。点 \( P \) は,\( A \) を出発し,毎秒 \( 1 \; cm \) の速さで,辺 \( AF,FE,ED \) の順に辺上を動き,\( D \) に到着したところで停止する。点 \( Q \) は,点 \( P \) と同時に \( C \) を出発し, 毎秒 \( 2 \; cm \) の速さで,線分 \( CG \) 上を動き,\( G \) に到着したところで停止する。このとき,それぞれの問いに答えなさい。

 図2のように,3点 \( B,P,Q \) を結び,\( △BPQ \) をつくる。点 \( P \) が \( A \) を出発してから \( x \) 秒後の \( △BPQ \) の面積を \( y \; cm^2 \) として,点 \( P,Q \) がどちらも停止するまでの \( x \) と \( y \) の関係を表にかきだしたところ,表1のようになった。 あとの問いに答えなさい。

(1) \( x=3 \) のときの \( y \) の値を求めなさい。

【解答】
\( y=18 \)
【解説】
\( x=3 \) のとき,
\( AP=3 \; cm,CQ=6 \; cm \) なので,
\( △BPQ \) は,底辺 \( BQ=6 \; cm \),高さ \( 6 \; cm \)
であり,
 \( y=6 \times 6 \times \dfrac{1}{2}=18 \; (cm^2) \)

 

(2) 表2は,点 \( P,Q \) がどちらも停止するまでの \( x \) と \( y \) の関係を式に表したものである。
 ア  ウ  にあてはまる数または式をそれぞれ書きなさい。
また,このときの \( x \) と \( y \) の関係を表すグラフを,図3にかきなさい。

【解答】
 ア  ・・・ \( -6x+36 \)
 イ  ・・・ \( 6 \)
 ウ  ・・・ \( -2x+20 \)


【解説】
まず,\( x \) の値によって,点 \( P,Q \) がどのように動くかを考えます。

点 \( P \) は,\( A \) を出発し,毎秒 \( 1 \; cm \) の速さで,辺 \( AF,FE,ED \) の順に辺上を動くので,
 \( AF=4 \; cm \) より,点 \( P \) が \( F \) に到着するのは,出発から \( 4 \) 秒後
 \( AF+FE=6 \; cm \) より,点 \( P \) が \( E \) に到着するのは,出発から \( 6 \) 秒後
 \( AF+FE+ED=14 \; cm \) より,点 \( P \) が \( D \) に到着するのは,出発から \( 14 \) 秒後

点 \( Q \) は,点 \( P \) と同時に \( C \) を出発し, 毎秒 \( 2 \; cm \) の速さで,線分 \( CG \) 上を動くので,
 \( CG=8 \; cm \) より,点 \( Q \) が \( G \) に到着するのは,出発から \( 4 \) 秒後

であるとわかります。

【\( 0≦x≦4 \) のとき】
点 \( P \) は2点 \( A,F \) 間,点 \( Q \) は2点 \( C,G \) 間をそれぞれ移動します。
\( △BPQ \) の底辺を \( BQ \) とすると,
\( x \) 秒後の \( CQ \) の長さは \( CQ=2x \; (cm) \) なので,
 \( BQ=12-2x \; (cm) \)
高さは \( AF//BC \) より,\( 6 \; cm \) で一定なので,
 \( y=(12-2x) \times 6 \times \dfrac{1}{2} \)
  \( =-6x+36 \) ・・・  ア 

【\( 4≦x≦6 \) のとき】
点 \( P \) は2点 \( F,E \) 間を移動します。
点 \( Q \) は \( x=4 \) のときに点 \( G \) に到着しているため動きません。
ここから,底辺は \( BQ=BG=4 \; cm \) で一定です。

高さについては,
\( FE⊥BC,AF=BG=4 \; cm \) より,\( PQ⊥BQ \) なので,\( PQ \) が高さになります。

\( AF+FP=x \; cm,AF=4 \; cm \) より,\( FP=x-4 \; cm \) なので,
\( PQ=FQ-FP=6-(x-4)=10-x \; (cm) \)
ここから,
 \( y=4 \times (10-x) \times \dfrac{1}{2} \)
  \( =-2x+20 \) ・・・  ウ 

以上より, イ  に入る値は \( 6 \) になります。

【グラフを書く】
\( 0≦x≦4 \) のとき \( y=-6x+36 \) なので,
 \( x=0 \) を代入すると,\( y=36 \)
 \( x=4 \) を代入すると,\( y=-6 \times 4+36=12 \)

\( 4≦x≦6 \) のとき \( y=-2x+20 \) なので,
 \( x=6 \) を代入すると,\( y=-2 \times 6+20=8 \)

\( 6≦x≦14 \) のとき \( y=8 \),

以上より, \( (0,36),(4,12),(6,8),(14,8) \) を直線でつないだものが
求めるグラフになります。

 

AF,FE,CGの長さを求める
線分 \( AF,CD \) を延長した交点を \( H \) とすると,
図1の図形は,大きな長方形から小さな長方形を切り取った形なので,
四角形 \( ABCH \) と四角形 \( FEDH \) はどちらも長方形になっています。

\( AH=BC=12 \; cm,FH=DE=8 \; cm \) で,
\( AF=4 \; (cm) \)
\( HC=AB=6 \; cm,FE=HD,CD=4 \; cm \) なので,
\( FE=HD=HC-CD=2 \; (cm) \)
また,\( BC=12 \; cm,BG=4 \; cm \) より,
\( CG=8 \; cm \)

 

 図4のように,点 \( P \) が辺 \( ED \) 上にあるとき,点 \( P \) と \( Q \) を結ぶ。
次は,点 \( P \) が辺 \( ED \) 上にあるときにわかることを表したものである。 エ  オ  にあてはまる数を,それぞれ書きなさい。

線分 \( PQ \) が,図1の図形の面積を2等分するのは,点 \( P \) が \( A \) を出発してから  エ  秒後であり,このときの \( PQ \) の長さは, オ  \( cm \) である。
【解答】
 エ  ・・・ \( 8 \)(秒後)
 オ  ・・・ \( 2\sqrt{5} \; (cm) \)
【解説】
図1の図形の面積は
 四角形\( ABGF+ \) 四角形\( EGCD=6 \times 4+4 \times 8=56 \; (cm^2) \)
なので,
線分 \( PQ \) が図1の図形の面積を2等分するとき,
台形 \( PQCD \) の面積が図1の図形の面積の半分 \( 28 \; cm^2 \) になります。

\( x \) 秒後の \( PD \) の長さは
 \( PD=AF+FE+ED-x \)
    \( =14-x \; (cm) \)
と表すことができるので,
台形 \( PQCD \) の面積の関係を方程式にして解くと,
 \( \{(14-x)+8\} \times 4 \times \dfrac{1}{2}=28 \)
        \( 2(22-x)=28 \)
            \( 2x=16 \)
             \( x=8 \)(秒後)→  エ 

\( x=8 \) のとき,\( PD=14-8=6 \; cm \) なので,
 \( EP=2 \; cm \)
また,\( EQ=DC=4 \; cm \) なので,
\( △PQE \) において,三平方の定理より,
 \( PQ^2=4^2+2^2=20 \)
  \( PQ=2\sqrt{5}  \; (cm) \) (\( PQ>0 \) より) ・・・  オ 

 

大問4

右の図のように,\( AC=5 \; cm,BC=10 \; cm \) の \( △ABC \) があり,\( ∠ACB \) の大きさは \( 90° \) より小さいものとする。点 \( D \) を,直線 \( AB \) について点 \( C \) と反対側に,\( BC=DA,BC//DA \) となるようにとる。また,点 \( E \) を,辺 \( BC \) 上に,\( ∠ACB=∠AEC \) となるようにとる。直線 \( DE \) と直線 \( AB,AC \) との交点をそれぞれ \( F,G \) とする。このとき,あとの問いに答えなさい。

 \( △ABC≡△EDA \) であることを証明しなさい。

【解答】

\( △ABC \) と \( △EDA \) において,
 仮定より,\( BC=DA \) ・・・ ➀
 仮定より,\( BC//DA \) なので,錯角は等しく,
 \( ∠EAD=∠AEC \) ・・・ ➁
 仮定より,\( ∠ACB=∠AEC \) ・・・ ➂
 なので,
 ➁➂より,\( ∠ACB=∠EAD \) ・・・ ➃
 \( △ACE \) は,底角が等しく二等辺三角形であり,\( AC=EA \) ・・・ ➄
➀➂➄より,
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので,
\( △ABC≡△EDA \)

 

 \( BE=4 \; cm \) であるとき,次の問いに答えなさい。

(1) \( CG \) の長さを求めなさい。

【解答】
\( \dfrac{15}{2} \; cm \)
【解説】

\( △GCE \) と \( △GAD \) において,
仮定より,\( BC//DA \) なので,
\( ∠GCE=∠GAD,∠GEC=∠GDA \) であり,
2組の角がそれぞれ等しいので,
 \( △GCE \) ∽ \( △GAD \)

仮定より,\( BC=10 \; cm,BC=DA \) なので,
 \( DA=10 \; cm \)
仮定より,\( BC=10 \; cm,BE=4 \; cm \) なので,
 \( EC=6 \; cm \)
\( CG=x \; cm \) とすると,
  \( CG:AG=EC:DA \)
 \( x:(x+5)=6:10 \)
     \( 10x=6(x+5) \)
     \( 4x=30 \)
      \( x=\dfrac{15}{2} \; (cm) \)

 

(2) \( △AFE \) の面積を求めなさい。

【解答】
\( \dfrac{40}{7} \; cm^2 \)
【解説】

\( △AFE \) が \( △ABE \) から \( △FBE \) を
取り除いたものであることに注目すると,
\( △ABE \) と \( △FBE \) は \( BE=4 \; cm \) が
共通なので,高さがわかると,
それぞれの面積を求めることができます。

【\( △ABE \) の面積を求める】
仮定より,\( ∠ACB=∠AEC \) であり,
\( △ACE \) は,底角が等しいので,
二等辺三角形になっています。

点 \( A \) から線分 \( BC \) に垂線をひき,
交点を \( H \) とすると,
点 \( H \) は辺 \( EC \; (=6 \; cm) \) の中点なので,
\( CH=3 \; cm \)
\( AC=5 \; cm,CH=3 \; cm \) より,
\( △ACH \) は,3辺の長さが \( 3:4:5 \) の
直角三角形なので,\( AH=4 \; cm \)

よって,
 \( △ABE=4 \times 4 \times \dfrac{1}{2}=8 \; (cm^2) \)

【\( △FBE \) の面積を求める】
\( △FBE \) と \( △FAD \) において,
仮定より,\( BC//DA \) なので,
\( ∠FBE=∠FAD,∠FEB=∠FDA \) であり,
2組の角がそれぞれ等しいので,
 \( △FBE \) ∽ \( △FAD \)

\( BE=4 \; cm,AD=10 \; cm \) なので,
相似比は \( △FBE :△FAD=4:10=2:5 \)
点 \( F \) から線分 \( BE,DA \) に垂線をひき,
交点を \( I,J \) とすると,
 \( FI :FJ=2:5 \)
\( BC//DA \) より,\( IJ=AH=4 \; cm \) なので,
 \( FI=4 \times \dfrac{2}{7}=\dfrac{8}{7} \; cm \)

よって,
 \( △FBE=4 \times \dfrac{8}{7} \times \dfrac{1}{2}=\dfrac{16}{7} \; (cm^2) \)

以上より,
 \( △AFE=△ABE-△FBE \)
     \( =8-\dfrac{16}{7} \)
     \( =\dfrac{40}{7} \; (cm^2) \)