問題
1.一の位の数字が4である2けたの自然数Aが,Aの各位の数字の和の7倍に等しいとき,
自然数Aを求めなさい。
2.2けたの自然数Aは,各位の数字の和の4倍に等しく,また,十の位の数字と一の位の数字を
入れかえてできる2けたの自然数は,自然数Aの2倍より9だけ小さい。
このとき,自然数Aを求めなさい。
3.十の位の数字と一の位の数字の和が10である2けたの自然数がある。この自然数の
十の位の数字と一の位の数字を入れかえた自然数は,もとの自然数より36大きくなる。
もとの自然数を求めなさい。
解答
1. 84
2. 14
3. 37
解説
一の位の数字が4&各位の数字の和の7倍に等しい
最初に,例として25の場合を考えます。
25という自然数は,10を2個,1を5個集めてできている数字です。
これを数式で表すと,25=10✕2+1✕5になります。
同様に,求める2けたの自然数Aを,10をa個,1を4個集めてできた数字と考えると,
数式では,A=10a+4と表すことができます。
また、"Aの各位の数字の和の7倍に等しい”を
数式にすると,A=(a+4)✕7と表すことができます。
以上より,
10a+4=(a+4)✕7
10a+4=7a+28
10a-7a=28-4
3a=24
a=8
となり,自然数Aは84になります。
各位の数字の和の4倍&入れかえた自然数は2倍より9小さい。
十の位の数字をa,一の位の数字をb,とすると,
”2けたの自然数Aは,各位の数字の和の4倍に等しい”を数式で表すと,A=(a+b)✕4となります。
また,"十の位の数字と一の位の数字を入れかえた自然数"を数式で表すと,10b+aとなります。
これが自然数Aの2倍より9だけ小さい”ので,10b+a=2A-9
以上より
10b+a=2A-9
10b+a=2✕4(a+b)-9
10b+a=8a+8b-9
2b=7a+9 (1≦a≦9,1≦b≦9)
これを満たす(a,b)の組み合わせは(a,b)=(1,4)のみですので
自然数Aは14になります。
各位の数字の和が10& 入れかえた自然数は36大きい
もとの自然数をP,十の位の数字をa,一の位の数字をbとするとき,
"十の位の数字と一の位の数字の和が10である”ことは,
a+b=10 ・・・ (1)
と表すことができます。
次に,もとの自然数Pは,
P=10a+b ・・・ (2)
と表すことができます。
また,もとの自然数Pの十の位の数字と一の位の数字を入れかえた自然数をQとすると,
Q=10b+a ・・・ (3)
と表すことができます。
ここで,自然数Qは,もとの自然数Pより36大きくなるので,
Q=P+36 ・・・ (4)
となります。
ここで,(2)(3)(4)より,
\begin{eqnarray}
Q&=&P+36\\
10b+a&=&10a+b+36\\
10b+a-10a-b&=&36\\
9b-9a&=&36\\
b-a&=&4 ・・・ (5)\\
\end{eqnarray}
(1)(5)より連立方程式を立てると,
\(\left
\{\begin{array}{l}
a+b=10 (1) \\
b-a=4 (5) \\
\end{array}
\right.\)
(1)+(5) より
\( 2b = 14 \)
\(\;b = 7 \)
(4) より
\( a+7 = 10 \)
\( a = 3 \)
以上より、2けたの自然数は37であるとわかります。