【連立方程式】連立方程式の立て方に慣れるための練習問題(基礎2)

問題

1.同じお菓子をつくる2種類の機械AとBがある。Aを3台,Bを4台使うと,1時間に68個のお菓子を
  作ることができる。また,Aを2台,Bを5台使うと,1時間に64個のお菓子を作ることができる。
  AとBを1台ずつ使うとき,1時間に何個のお菓子をつくることができるか求めなさい。

2.Aさんは今15歳で祖父と父がいる。今から1年前,Aさんと父の年齢の和は祖父の年齢より
  10歳小さかった。また,今から5年後には,祖父の年齢は父の年齢の1.5倍になる。
  このとき,現在の祖父の年齢と父の年齢を求めなさい。

3.赤玉と青玉が入っている箱がある。そこから赤玉1個と青玉2個のセットを作れるだけ作ったところ,
  赤玉だけが10個残った。次に,すべて箱に戻し,赤玉2個と青玉3個のセットを作れるだけ作ったことろ,
  赤玉が4個,青玉が1個残った。このとき,赤玉1個と青玉2個のセットと赤玉2個と青玉3個のセットが
  それぞれ何セットできたか求めなさい。

解説

小問1

1時間でAの機械1台で作ることができるお菓子の数を \(x\) 個,
Bの機械1台で作ることができるお菓子の数を \(y\) 円とします。

Aを3台,Bを4台で作ることができるお菓子の数を \(x\), \(y\) を使って表す

”Aを3台,Bを4台使うと,1時間に68個のお菓子を作ることができる”のだから,

\(3x+4y=68\) ・・・ (1)

Aを2台,Bを5台で作ることができるお菓子の数を \(x\), \(y\) を使って表す

”Aを2台,Bを5台使うと,1時間に64個のお菓子を作ることができる”のだから,

\(2x+5y=64\) ・・・ (2)

連立方程式を解く

(1)(2)を連立方程式にすると,

\(
\left\{
\begin{array}{}
3x+4y=68 ・・・ (1)\\
2x+5y=64 ・・・ (2)\\
\end{array}
\right.
\)

これを解くと,\(x=12\),\(y=8\)となるので,
AとBを1台ずつ使うとき,1時間で作ることが
できるお菓子の数は,

\(x+y=12+8\)
   \(=20\)

(1)を2倍すると,
  \(6x+8y=136\) ・・・ (3)
(2)を3倍すると,
  \(6x+15y=192\) ・・・ (4)
(4)-(3)すると,
     \(7y=56\)
      \(y=8\) ・・・ (5)
(5)を(2)に代入すると,
  \(2x+5✕8=64\)
     \(\;2x=24\)
      \(x=12\)

以上より,AとBを1台ずつ使うとき,1時間で作ることができるお菓子の数は,
20個になります。

小問2

まず、問題文で与えられている3人の年齢の関係性を数式の形にして表します。

今から1年前,Aさんと父の年齢の和は祖父の年齢より10歳小さかった。
  1年前のAさんの年齢 + 1年前の父の年齢 = 1年前の祖父の年齢 - 10 ・・・(1)
今から5年後には,祖父の年齢は父の年齢の1.5倍になる。
  5年後の祖父の年齢 = 5年後の父の年齢 ✕ 1.5 ・・・(2)
1年前の3人の年齢の関係を \(x\),\(y\) を使って表す

現在の父の年齢を \(x\) 歳,現在の祖父の年齢を \(y\) 歳とすると,
1年前のAさんの年齢:14歳 ,1年前の父の年齢:\(x-1\) ,1年前の祖父の年齢:\(y-1\) なので,
(1)より,

1年前のAさんの年齢 + 1年前の父の年齢 = 1年前の祖父の年齢 - 10
 \(14 + (x-1) = (y-1) -10\)
\((x-1) - (y-1) = -24\)
     \(x-y = -24\) ・・・ (3)

5年後の父と祖父の年齢の関係を \(x\),\(y\) を使って表す

また,5年後の父の年齢:\(x+5\) ,5年後の祖父の年齢:\(y+5\) なので,
(2)より,

5年後の祖父の年齢 = 5年後の父の年齢 ✕ 1.5
   \(y+5 = (x+5) ✕ 1.5\)
   \(y+5 = 1.5x+7.5 \)
\(-1.5x+y = 2.5\) ・・・ (4)

連立方程式を解く

\(\left\{
\begin{array}{}
x-y = -24 ・・・ (3)\\
-1.5x+y = 2.5 ・・・ (4)\\
\end{array}
\right.
\)

これを解くと,\(x=43,y=67\) となるので,

現在の父の年齢は43歳
現在の祖父の年齢は67歳

となります。

(3)+(4)すると,
  \(-0.5x=-21.5\)
    \(x=43\) ・・・ (5)
(5)を(1)に代入すると,
  \(43-y=-24\)
     \(y=67\)

 

小問3

赤玉1個と青玉2個のセットを \(x\) セット,赤玉2個と青玉3個のセットを \(y\) セット
作ることができたとします。

赤玉の個数を \(x\) , \(y\) を使って表す。

赤玉1個と青玉2個のセットを \(x\) セット作ったときの赤玉の個数を文字式で表すと,

赤玉1(個)✕ \(x\) (セット)= \(x\)(個)
余りの赤玉 = 10(個)

なので,赤玉の総数は \(x\) + 10(個)であるとわかります。

次に,赤玉2個と青玉3個のセットを \(y\) セット作ったときの赤玉の個数を文字式で表すと,

赤玉2(個)✕ \(y\) (セット)= 2\(y\)(個)
余りの赤玉 = 4(個)

なので,赤玉の総数は 2\(y\) + 4(個)であるとわかります。

このとき、赤玉の総数は同じなので,

\(x\) + 10= 2\(y\) + 4 ・・・ (1)

青玉の個数を \(x\) , \(y\) を使って表す。

赤玉1個と青玉2個のセットを \(x\) セット作ったときの青玉の個数を文字式で表すと,

青玉2(個)✕ \(x\) (セット)= 2\(x\)(個)
残った青玉 = 0(個)

なので,青玉の総数は 2\(x\)(個)であるとわかります。

次に,赤玉2個と青玉3個のセットを \(y\) セット作ったときの青玉の個数を文字式で表すと,

青玉3(個)✕ \(y\) (セット)= 3\(y\)(個)
残った青玉 = 1(個)

なので,青玉の総数は 3\(y\) + 1(個)であるとわかります。

このとき、青玉の総数は同じなので,

2\(x\)= 3\(y\) + 1 ・・・ (2)

連立方程式を解く

\(
\left\{
\begin{array}{}
x + 10= 2y + 4 ・・・ (1)\\
2x = 3y + 1 ・・・ (2)\\
\end{array}
\right.
\)

これを解くと,\(x=20,y=13\) となるので,

赤玉1個と青玉2個のセットが20セット
赤玉2個と青玉3個のセットが13セット

作られたとわかります。

(1)を2倍すると,
\(2x+20=4y+8\) ・・・ (3)
(3)-(2)すると,
\(20=y+7\)
\(y=13\) ・・・(4)
(4)を(1)に代入すると,
\(x+10=2✕13+4\)
\(x=20\)