連続する〇つの整数・自然数の和や余りを求める問題

問題

1.連続する3つの自然数をそれぞれ2乗して足すと365であった。
  もとの3つの自然数のうち,最も小さい数を求めなさい。

2.連続する3つの偶数の和が 162 であるとき,最も小さい偶数を求めなさい。

3.連続する3つの奇数の和が 231 であるとき,最も小さい奇数を求めなさい。

4.連続する3つの奇数がある。最も大きい数の9倍は,他の2数の積より8だけ小さい。
  このとき,2番目に大きい奇数を求めなさい。

5.連続する3つの自然数のうち,最も小さい数を7で割った余りが3であるとき,
  3つの自然数の和を7で割った余りを求めなさい。

解説

3つの自然数の2乗の和が365になる場合

3つの自然数をそれぞれ \( n,n+1,n+2 \) とすると,それぞれの2乗の和は,

\begin{align*}
(n)^2+(n+1)^2+(n+2)^2 &= 365 \\
n^2+(n^2+2n+1)+(n^2+4n+4) &= 365 \\
3n^2+6n+5 &= 365 \\
3n^2+6n-360 &= 0 \\
n^2+2n-120 &= 0 \\
(n-10)(n+12) &= 0 \\
n &= 10,-12 \\
\end{align*}

 

仮定より \( n \) は自然数なので,\( n = 10,-12 \) のうち,適するのは \( n = 10 \)

よって、求める自然数は \( n = 10 \)

 

連続する3つの偶数の和が 162 である場合

偶数とは,2で割り切れる整数なので,整数 \( n \) を使って \( 2n \) と表すことができます。

最も小さい偶数を \( 2n \) とすると,連続する3つの偶数は,

\( 2n,2n+2,2x+4 \)

と表すことができるので,3つの偶数の和が 162になるということは,

\begin{align*}
2n+(2n+2)+(2n+4) &= 162 \\
6n &= 156 \\
n &= 26 \\
\end{align*}

 

最も小さい偶数は \( 2n \) なので, \( 2n = 2 \times 26 = 52 \)

連続する3つの奇数の和が 231 である場合

奇数とは,2で割り切れない整数なので,整数 \( n \) を使って \( 2n+1 \) と表すことができます。

最も小さい奇数を \( 2n+1 \) とすると,連続する3つの奇数は,

\( 2n+1,2n+3,2n+5 \)

と表すことができるので,3つの偶数の和が 231になるということは,

\begin{align*}
(2n+1)+(2n+3)+{2n+5} &= 231 \\
6n &= 222 \\
n &= 37 \\
\end{align*}

 

最も小さい偶数は \( 2n+1 \) なので, \( 2n+1 = 2 \times 37 +1 = 75 \)

 

最も大きい数の 9 倍は,他の2数の積より8だけ小さい

奇数とは,2で割り切れない整数なので,整数 \( n \) を使って \( 2n+1 \) と表すことができます。

2番目に大きい奇数を \( 2n+1 \) とすると,一番小さい奇数は \( 2n-1 \),一番大きい奇数は \( 2n+3 \) と表すことができます。

このとき,最も大きい数の9倍は \( 9(2n+3) \),他の2数の積より8小さい数は \( (2n-1)(2n+1)-8 \) となるので,

\begin{align*}
9(2n+3) &= (2n-1)(2n+1)-8 \\
18n+27 &= 4n^2-1-8 \\
4n^2-18n-36 &= 0 \\
2n^2-9n-18 &= 0 \\
(2n+3)(n-6) &= 0 \\
n &= -\dfrac{3}{2},6 \\
\end{align*}

 

\( n \) は整数なので,\( n = -\dfrac{3}{2},6 \) のうち,適するのは\( n = 6 \)。
よって,2番目に大きい奇数は \( 2n+1 = 2\times6+1=13 \)

3つの自然数の和を7で割ると余りは?

まず,最も小さい自然数を文字式を使って表してみましょう。
最も小さい自然数を \( n \) とすると, \( n \) を7で割った余りが3になるので,

 \( n \div 7 = \boxed{ } + 3 \)

ここでは、商の具体的な数字はわからないので,商を \( m \) とすると,

\begin{align*}
n \div 7 &= \boxed{ } + 3 \\
n \div 7 &= m + 3 \\
n &= 7m + 3 \\
\end{align*}

割られる数 \( \div \) 割る数 = 商 + 余り
       
割られる数=割る数 ✕ 商 +余り

連続する3つの自然数において、最も小さい自然数以外の2つの自然数は、

最も小さい自然数に1足した数,最も小さい自然数に2足した数

と考えることができるので,最も小さい自然数が \( n = 7m + 3 \) と表されるとき,
残り2つの自然数は, \( 7m + 4,7m + 5 \) と表すことができます。

よって,これら3つの自然数の和は,

\( (7m + 3) + (7m + 4) + (7m + 5) = 21m + 12 \)

となります。

このとき,余り(12)が割る数(7)より大きいので、12はもう一度7で割る必要があります。
よって,\( 12 = 7 + 5 \) とすると,

\begin{align*}
21m + 12 &= 21m + 7 + 5 \\
&= 7(3m + 1) + 5 \\
\end{align*}

 

よって,3つの自然数の和 \( 21m+12 \) を \( 7 \) で割ると,
商が \( 3m + 1 \),余りが \( 5 \) になります。