大問1
(1) \( (\sqrt{3}+2)(\sqrt{3}+1)-\dfrac{9}{\sqrt{3}} \) を計算せよ。
【解説】
\( =\{(\sqrt{3})^2+\sqrt{3}+2\sqrt{3}+2\}-\dfrac{9 \times \sqrt{3}}{\sqrt{3} \times \sqrt{3}} \)
\( =5+3\sqrt{3}-3\sqrt{3} \)
\( =5 \)
(2) \( 3ab^2 \times (-4a^2b) \div 2a^2b^2 \) を計算せよ。
【解説】
\( =-\dfrac{3ab^2 \times 4a^2b}{2a^2b^2} \)
\( =-6ab \)
(3) \( 2250 \) 円の商品を \( 10 \; \% \) 引きで1つ購入するとき,支払う金額はいくらか。ただし,消費税は考えないものとする。
【解説】
\( 10 \; \% \) 引きで商品を購入するということは,
もとの値段の \( 90 \; \% \) の値段で購入するということです。
\( 90 \; \% \) を小数で表すと \( 0.9 \) なので,
\( 2250 \times 0.9=2025 \)(円)
(4) \( y \) は \( x \) に反比例し,\( x=3 \) のとき,\( y=5 \) である。この関係を表すグラフ上にある \( x \) 座標と \( y \) 座標がともに整数となる点の個数は何個か。
【解説】
反比例を表す式は \( y=\dfrac{a}{x} \)( \( a \) は定数)です。
この式に \( x=3,y=5 \) を代入すると,
\( 5=\dfrac{a}{3} \)
\( a=15 \)
よって,この関係を表す式は \( y=\dfrac{15}{x} \) です。
この式において,\( x,y \) の値がともに整数となるのは,\( x \) が \( 15 \) の約数になるときです。
\( 15 \) の正の約数は \( 1,3,5,15 \) なので,
\( x=1 \) のとき,\( y=\dfrac{15}{1}=15 \)
\( x=3 \) のとき,\( y=\dfrac{15}{3}=5 \)
\( x=5 \) のとき,\( y=\dfrac{15}{5}=3 \)
\( x=15 \) のとき,\( y=\dfrac{15}{15}=1 \)
反比例を表すグラフは右の図のように2本あります。
\( x,y \) の値がともに整数となる点を求めるので,
負の約数についても考える必要があります。
\( 15 \) の負の約数は \( -1,-3,-5,-15 \) なので,
\( x=-1 \) のとき,\( y=\dfrac{15}{-1}=-15 \)
\( x=-3 \) のとき,\( y=\dfrac{15}{-3}=-5 \)
\( x=-5 \) のとき,\( y=\dfrac{15}{-5}=-3 \)
\( x=-15 \) のとき,\( y=\dfrac{15}{-15}=-1 \)
以上より,\( x \) 座標と \( y \) 座標がともに整数となる点の個数は8個になります。
(5) 連立方程式 \( \left\{ \begin{array}{}
2x+y=3 \\
\dfrac{1}{2}x-\dfrac{y+2}{6}=-\dfrac{5}{3} \\
\end{array} \right. \) を解け。
【解説】
\( \left\{ \begin{array}{}
2x+y=3 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
\dfrac{1}{2}x-\dfrac{y+2}{6}=-\dfrac{5}{3} \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right. \)
➁ \( \times 6 \) すると,
\( 3x-(y+2)=-10 \)
\( 3x-y=-8 \) ・・・ ➁’
➀ \( + \) ➁’すると,
\( 5x=-5 \)
\( x=-1 \)
➀に代入すると,
\( 2 \times (-1)+y=3 \)
\( y=5 \)
(6) \( a^2-5a-6 \) を因数分解せよ。
(7) 2次方程式 \( (x+1)^2=3 \) を解け。
【解説】
\( x+1=±\sqrt{3} \)
\( x=-1±\sqrt{3} \)
(8) 図1の直方体において,\( GH=5 \; cm,FG=4 \; cm \),
\( BF=3 \; cm \) のとき,対角線 \( BH \) の長さは何 \( cm \) か。
【解答】
\( BH=5\sqrt{2} \; cm \)
【解説】
\( △FGH \) において,三平方の定理より,
\( FH^2=4^2+5^2=41 \)
\( △BFH \) において,三平方の定理より,
\( BH^2=3^2+41=50 \)
\( BH=5\sqrt{2} \; (cm) \)( \( BH>0 \) より)
(9) 図2において,\( l//m \) のとき,\( ∠x \) の大きさは何度か。
【解説】
\( l//m \) より同位角は等しいので,右の図のように,
下の三角形の外角は \( 42° \) になっています。
よって,
\( x+20°=42° \)
\( x=22° \)
(10) 図3において,線分 \( AB \) を斜辺とする直角二等辺三角形を定規とコンパスを用いて1つ作図せよ。ただし,作図に用いた線は消さずに残しておくこと。
【解答】
手順1 2点 \( A,B \) を中心に円弧を描く
(交点を \( C,D \) とします。)
手順2 2点 \( C,D \) を通る直線を描く
(線分 \( AB \) との交点を \( E \) とします。)
手順3 点 \( E \) を中心に線分 \( AB \) を半径とする
円弧を描く
手順2の直線と手順3の円弧の交点が求める直角二等辺三角形の残りの1つの頂点になります。
【解説】
線分 \( AB \) を斜辺とする直角二等辺三角形を作図するということは,
直角になる頂点の位置を求めればいいということです。
この \( 90° \) の角を直径 \( AB \) に対する円周角と考えると,
残り1つの頂点は、線分 \( AB \) を直径とする円周上にあることになります。
この円の中心は線分 \( AB \) の中点であり,
線分 \( AB \) の中点は垂直二等分線を作図することで求められます。
また,残り1つの頂点は、2点 \( A,B \) どちらとも距離が等しい点になるので,
線分 \( AB \) の垂直二等分線上の点になります。
よって,求める点は,
「線分 \( AB \) を直径とする円弧」と「線分 \( AB \) の垂直二等分線」の交点
になります。
大問2
問1 図1は,N市の1973年8月と2023年8月の日ごとの最高気温をそれぞれ31日分調べ,その分布のようすを箱ひげ図に表したものである。
このとき,次の(1),(2)に答えよ。

(1) 次の➀~➃について,図1から読み取れることとして必ず正しいと判断できるものを1つ選び,その番号を書け。
➀ 1973年8月は,最高気温が \( 32.0^\circ C \) の日が1日はある。
➁ 1973年8月の四分位範囲は,\( 3.0^\circ C \) より大きい。
➂ 1973年8月の第1四分位数は,2023年8月の第3四分位数より大きい。
➃ 2023年8月は,最高気温が \( 35.0^\circ C \) より高い日が8日以上ある。
【解答】
➃ 2023年8月は,最高気温が \( 35.0^\circ C \) より高い日が8日以上ある。
【解説】
➀ ・・・ 箱ひげ図のデータからだけでは判断できません。
➁ ・・・ 四分位範囲は「第3四分位数 \( – \) 第1四分位数」で求めることができます。
1973年8月の第1四分位数は,\( 30.7^\circ C \),第3四分位数は,\( 32.3^\circ C \) なので,
四分位数は,\( 32.3-30.7=1.6 \; (^\circ C) \) になります。
➂ ・・・1973年8月の第1四分位数は \( 31.0^\circ C \) 未満,2023年8月の第3四分位数は \( 35.0^\circ C \) 以上
なので,2023年8月の第3四分位数の方が大きくなっています。
➃ ・・・ 31日分のデータを集計しているので,第3四分位数は気温の高い方から8番目の値になります。
2023年8月の第3四分位数は \( 35.0^\circ C \) より大きいので,最高気温が \( 35.0^\circ C \) より高い日が
8日以上あるといえます。
(2) N市の2023年8月の日ごとの最高気温を表しているヒストグラムと考えられるものを,
次のア~ウの中から1つ選び,その記号を書け。



【解説】
箱ひげ図から最小値は \( 29.0^\circ C \) 以上 \( 30.0^\circ C \) 未満なので,
\( 28.0^\circ C \) 以上 \( 29.0^\circ C \) 未満の階級の度数が1になっているアのヒストグラムはあてはまりません。
この箱ひげ図は,31日分のデータを集計しているので,中央値は気温の低い方から16番目の値になります。
中央値は \( 33.0^\circ C \) 以上 \( 34.0^\circ C \) 未満であり,
ヒストグラムで16番目の値が \( 33.0^\circ C \) 以上 \( 34.0^\circ C \) 未満の階級にあるのはイになります。
イとウのヒストグラムに累積度数を書き込むと次のようになり,
イのヒストグラムでは,気温の低い方から16番目の値は \( 33.0^\circ C \) 以上 \( 34.0^\circ C \) 未満の階級,
ウのヒストグラムでは,気温の低い方から16番目の値は \( 34.0^\circ C \) 以上 \( 35.0^\circ C \) 未満の階級
に含まれていることがわかります。


問2 図2のように,袋Aと袋Bがあり,袋Aには1から6までの数字が1つずつ書かれた同じ大きさの球が6個,袋Bには異なる自然数が1つずつ書かれた同じ大きさの球が6個入っている。
このとき,次の(1),(2)に答えよ。
(1) 袋Aの中の球をよくかきまぜて1個取り出し,取り出した球に書かれている数を確認した後,袋Aに戻す。これを2回行うとき,1回目に取り出した球に書かれている数と2回目に取り出した球に書かれている数の和が \( 5 \) となる確率を求めよ。
【解説】
6個の玉から1個を取り出す作業を玉を戻して2回行うときの組み合わせは \( 6 \times 6=36 \) 通り。
2個の数の和が \( 5 \) になる組み合わせは,\( (1,4),(2,3),(3,2),(4,1) \) の \( 4 \) 通り。
よって,求める確率は \( \dfrac{4}{36}=\dfrac{1}{9} \)
(2) 袋Aと袋Bの中の球をそれぞれよくかきまぜて,袋Aと袋Bから1個ずつ球を取り出す。取り出した2個の球に書かれている数の積が奇数となる確率が \( \dfrac{5}{12} \) であるとき,袋Bの中に奇数が書かれている球は何個入っていたか。
【解説】
袋Aと袋Bから1個ずつ球を取り出すときのすべての組み合わせは \( 6 \times 6=36 \) 通りなので,
積が奇数となる確率が \( \dfrac{5}{12}=\dfrac{15}{36} \) であるとき,
奇数となる組み合わせは \( 15 \) 通りあることになります。
2つの数の積が奇数になるのは(奇数)\( \times \)(奇数)のときなので,袋Aから取り出した玉が \( 1,3,5 \) の3通りの場合に限られます。
ここから,(奇数)\( \times \)(奇数)の組み合わせが \( 15 \) 通りになるのは,右の図のように,袋Bの中に奇数が書かれている球が5個入っているときになります。
問3 「連続する4つの整数を小さい方から順に \( a,b,c,d \) とするとき,\( bc-ad \) の値はいつでも \( 2 \) になる」ことを文字 \( a \) を使って証明せよ。ただし,証明は「\( b,c,d \) をそれぞれ \( a \) を用いて表すと,」に続けて完成させること。
【解答】
\( b,c,d \) をそれぞれ \( a \) を用いて表すと,
\( b=a+1,c=a+2,d=a+3 \) となるので,
\( bc-ad=(a+1)(a+2)-a(a+3) \)
\( =(a^2+3a+2)-(a^2+3a) \)
\( =2 \)
よって,
連続する4つの整数を小さい方から順に \( a,b,c,d \) とするとき,
\( bc-ad \) の値はいつでも \( 2 \) になる
大問3
図1~図3のように,関数 \( y=x^2 \) のグラフ上に2点 \( A,B \) があり,\( x \) 座標はそれぞれ \( ー4,2 \) である。原点を \( O \) として,次の問いに答えなさい。
問1 点 \( A \) の \( y \) 座標を求めよ。
【解説】
点 \( A \) は,\( y=x^2 \) 上の点で,
\( x \) 座標が \( ー4 \) なので,
\( y \) 座標の値は,
\( y=(-4)^2=16 \)
問2 関数 \( y=x^2 \) について,\( x \) の変域が \( -4≦x≦2 \) のときの \( y \) の変域を求めよ。
【解説】
関数 \( y=ax^2 \; (a>0) \) について,
\( x \) の変域が \( 0 \) を含むとき,
\( y \) の最小値は \( 0 \) になります。
また,\( x \) の絶対値が最も大きくなるとき,
\( y \) の値は最大値をとります。
\( x \) の変域が \( -4≦x≦2 \) なので,
\( y \) の最小値は \( 0 \),
\( x \) の絶対値が最も大きくなるのは
\( x=-4 \) のときなので,
\( y=(-4)^2=16 \)
よって,\( y \) の変域は,\( 0≦y≦16 \) になります。
問3 直線 \( AB \) の式を求めよ。
【解説】
点 \( B \) は \( y=x^2 \) 上の点で,
\( x \) 座標が \( 2 \) なので,\( y \) 座標の値は,
\( y=2^2=4 \)
直線 \( AB \) の式を \( y=mx+n \) とすると,
\( A(-4,16),B(2,4) \) を通るので,
\( m=\dfrac{4-16}{2-(-4)}=-2 \)
\( y=x+n \) に \( x=2,y=4 \) を代入すると,
\( 4=-2 \times 2+n \)
\( 4=-4+n \)
\( n=8 \)
よって,直線 \( AB \) の式は \( y=-2x+8 \) になります。
問4 図2,図3において,関数 \( y=x^2 \) のグラフ上を動く2点を \( P,Q \) とする。点 \( P \) と点 \( Q \) は同時に出発し,点 \( P \) は点 \( A \) から点 \( B \) に向かって動き,点 \( Q \) は点 \( C(-1,1) \) から点 \( B \) に向かって動く。点 \( P \) と点 \( Q \) の \( x \) 座標の差はいつでも \( 3 \) であり,点 \( Q \) が点 \( B \) に到達したあとは動かないものとする。
点 \( P \) の \( x \) 座標を \( t \) とするとき,次の(1),(2)に答えよ。

(1) \( ∠BAQ=∠AQP \) となるとき,\( t \) の値を求めよ。
【解答】
\( t=-\dfrac{5}{2} \)
【解説】
\( ∠BAQ \) と \( ∠AQP \) は錯角の位置にあるので,
\( ∠BAQ=∠AQP \) となるのは \( AB//PQ \) になるときです。
点 \( P \) の \( x \) 座標を \( t \) とするとき,
\( P,Q \) の座標は
\( P(t,t^2),Q(t+3,(t+3)^2) \)
と表すことができます。
直線 \( AB \) の傾きが \( -2 \) であることから,
直線 \( PQ \) の傾きも \( -2 \) なので,
\( \dfrac{(t+3)^2-t^2}{(t+3)-t}=-2 \)
\( \dfrac{6t+9}{3}=-2 \)
\( 6t+9=-6 \)
\( t=-\dfrac{5}{2} \)
(2) 図3のように,2点 \( R,S \) を線分 \( AB \) 上に,線分 \( PR \) と線分 \( QS \) が \( y \) 軸と平行になるようにとる。
四角形 \( PQSR \) の面積が \( 18 \) となるとき,\( t \) の値をすべて求めよ。
【解答】
\( t=\dfrac{-5±\sqrt{3}}{2} \)
【解説】
線分 \( PR,QS \) は,どちらも \( y \) 軸と平行なので,
\( PR//QS \) であり,四角形 \( PQSR \) は台形になっています。
点 \( P \) の \( x \) 座標を \( t \) とするとき,
\( R,S \) の座標は
\( P(t,-2t+8),Q(t+3,-2(t+3)+8) \)
と表すことができます。
このとき,線分 \( PR,QS \) の長さは,
\( PR=(-2t+8)-t^2=-t^2-2t+8 \)
\( QS=\{-2(t+3)+8\}-(t+3)^2 \)
\( =(-2t+2)-(t^2+6t+9) \)
\( =-t^2-8t-7 \)
と表すことができます。
よって,四角形 \( PQSR \) の面積が \( 18 \) となるとき,
\( \{(-t^2-2t+8)+(-t^2-8t-7)\} \times 3 \times \dfrac{1}{2}=18 \)
\( (-2t^2-10t+1) \times 3 \times \dfrac{1}{2}=18 \)
\( -2t^2-10t+1=12 \)
\( -2t^2-10t-11=0 \)
\( t=\dfrac{-(-10)±\sqrt{(-10)^2-4 \times (-2) \times (-11)}}{2 \times (-2)} \)
\( =\dfrac{10±\sqrt{100-88}}{-4} \)
\( =\dfrac{10±2\sqrt{3}}{-4} \)
\( =\dfrac{-5±\sqrt{3}}{2} \)
大問4
図1~図3のように,\( AC=2√3 \; cm,∠ACB=90° \) の直角三角形 \( ABC \) がある。また,点 \( O \) を中心とし辺 \( AC \) を直径とする半円がある。半円と辺 \( AB \) は交わり,その交点を \( D \) とする。
このとき,次の問いに答えなさい。
問1 図2のように,\( BC=√6 \; cm \) とする。このとき,次の(1),(2)に答えよ。
(1) \( △ABC \) ∽ \( △ACD \) であることを証明せよ。
【解答】
\( △ABC \) と \( △ACD \) において,
共通な角なので,\( ∠BAC=∠CAD \) ・・・ ➀
仮定より,\( ∠ACB=90° \) ・・・ ➁
直径 \( AC \) に対する円周角なので,
\( ∠ADC=90° \) ・・・ ➂
➁➂より,\( ∠ACB=∠ADC=90° \) ・・・ ➃
➀➃より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △ABC \) ∽ \( △ACD \)

(2) 線分 \( AD \) の長さは何 \( cm \) か。
【解答】
\( AD=2\sqrt{2} \; cm \)
【解説】
\( △ABC \) において,三平方の定理より,
\( AB^2=(2\sqrt{3})^2+(\sqrt{6})^2=18 \)
\( AB=3\sqrt{2} \; (cm) \)
\( △ABC \) ∽ \( △ACD \) なので,
\( AB:AC=AC:AD \)
\( 3\sqrt{2}:2\sqrt{3}=2\sqrt{3}:AD \)
\( 3\sqrt{2}AD=12 \)
\( AD=\dfrac{4}{\sqrt{2}}=2\sqrt{2} \; (cm) \)
問2 図3のように,\( ∠BAC=45° \) とする。このとき,次の(1),(2)に答えよ。
(1) \( \stackrel{\huge\frown}{AD} \) と線分 \( AD \),\( \stackrel{\huge\frown}{CD} \) と線分 \( BD \) および線分 \( BC \) で囲まれた2つの部分(図3の影をつけた部分)の面積の和は何 \( cm^2 \) か。
【解説】
\( △ADC \) において,
\( ∠ADC \) は直径 \( AC \) に対する円周角なので,
\( ∠ADC=90° \)
\( ∠ADC=90°,∠BAC=45° \) より,
\( △ADC \) は直角二等辺三角形であり,
\( AD=CD \)
\( △AOD \) と \( △COD \) において,
\( AD=CD,AO=CO,DO \) は共通より
3組の辺がそれぞれ等しいので,
\( △AOD≡△COD \)
対応する角は等しいので,
\( ∠AOD=∠COD=90° \)
ここから,おうぎ形 \( AOD \) とおうぎ形 \( △COD \) は
同じ半円上にある中心角 \( 90° \) のおうぎ形なので,合同になっています。
アの部分の面積は,おうぎ形 \( AOD-△AOD \)
イの部分の面積は,おうぎ形 \( COD-△COD \)
と表せることから,
合同なおうぎ形から合同な三角形をひいたものなので,アの部分とイの部分の面積は等しくなります。
このとき,アの部分をイの部分に移動させると,影付きの部分は \( △BCD \) にまとめることができます。
\( △ABC \) と \( △ACD \) はどちらも直角二等辺三角形であることから,
\( △BCD=\dfrac{1}{2}△ABC \) なので,
\( △BCD=\dfrac{1}{2}△ABC \)
\( =\dfrac{1}{2} \times \left( 2\sqrt{3} \times 2\sqrt{3} \times \dfrac{1}{2} \right) \)
\( =3 \; (cm^2) \)
(2) \( \stackrel{\huge\frown}{AD} \) と線分 \( AD \),\( \stackrel{\huge\frown}{CD} \) と線分 \( BD \) および線分 \( BC \) で囲まれた2つの部分(図3の影をつけた部分)を,辺 \( AC \) を軸として1回転させてできる立体の体積は何 \( cm^3 \) か。
【解答】
\( 6\sqrt{3}\pi{} \; cm^3 \)
【解説】
(1)と同様に影付きの部分を \( △BCD \) と考えると,求める体積は
\( △ABC \) を1回転させてできる円すいから
\( △ADO \) を1回転させてできる円すいと
\( △CDO \) を1回転させてできる円すいを
取り除いたものになります。
\( △ABC \) を1回転せてできる円すいの体積は,
\( \{ \pi{} \times (2\sqrt{3})^2 \} \times 2\sqrt{3} \times \dfrac{1}{3}=8\sqrt{3}\pi{} \; (cm^3) \)
\( △ADO,△CDO \) を1回転せてできる円すいの
体積は,
\( \{ \pi{} \times (\sqrt{3})^2 \} \times \sqrt{3} \times \dfrac{1}{3}=\sqrt{3}\pi{} \; (cm^3) \)
なので,求める立体の体積は,
\( 8\sqrt{3}\pi{}-2 \times \sqrt{3}\pi{}=6\sqrt{3}\pi{} \; (cm^3) \)
大問5
花子さんと太郎さんは,先生といっしょにミツバチの巣の 画像 を見て,ミツバチの巣の穴の形について話をしている。以下は,その中の会話の一部である。[場面1],[場面2]を読んで,あとの問いに答えなさい。
[場面1]
花子:似たような形の穴がたくさんあいているね。
太郎:1つ1つの穴の形は,正六角形に見えるよね。
先生:そうですね。ミツバチの巣は,複数の正六角柱の筒がすき間なく並んでいるような構造を
しているのですよ。
花子:だから,1つ1つの穴の形は正六角形に見えるのですね。でも,正三角柱や正四角柱でも
すき間なく並べることができそうですよね。
太郎:正五角柱でもすき間なく並べることができるのではないかな。少し考えてみようよ。
\( \phantom{ } \)
(数分後)
\( \phantom{ } \)
花子:私は,穴の形に着目して【メモ】のように考えてみました。
【メモ】
下の図のように,1種類の合同な正多角形をすき間なく重ならないように並べることができるのは,
1つの頂点に集まる内角の大きさの合計が
(ア) ° になるときである。
\( \phantom{ } \)

\( \phantom{ } \)
正三角形,正方形,正六角形は1つの頂点に集まる内角の大きさの合計が
(ア) ° になるから,すき間なく重ならないように並べることができる。正五角形は1つの頂点に集まる内角の大きさの合計が
(ア) ° になることはないので,すき間なく重ならないように並べることはできない。
先生:よく説明できましたね。実は,1種類の合同な正多角形で,すき間なく重ならないように
並べることができる図形は,正三角形と正方形と正六角形しかないのですよ。
問1 (ア) ~ (ウ) にあてはまる数を答えよ。ただし,同じ記号には同じ数が入る。
【解答】
(ア) ・・・ \( 360 \)
(イ) ・・・ \( 108 \)
(ウ) ・・・ \( 120 \)
【解説】
(イ)
右の図のように正五角形の対角線をひくと三角形を3つくっつけた形になっています。
ここから,正五角形の5つの内角の和は
\( 180° \times 3=540° \)
になります。
正五角形の5つの内角の大きさは等しいので,1つの角の大きさは
\( \dfrac{540°}{5}=108° \)
\( \phantom{ } \)

(ウ)
右の図のように正六角形の対角線をひくと三角形を4つくっつけた形になっています。
ここから,正六角形の6つの内角の和は
\( 180° \times 4=720° \)
になります。
正六角形の6つの内角の大きさは等しいので,1つの角の大きさは
\( \dfrac{720°}{6}=120° \)
\( \phantom{ } \)

[場面2]
先生:正三角柱や正四角柱でもすき間なく並べることができるのに,なぜ正六角柱なのでしょうね。
太郎:巣を作る材料が最も少なくてすむのが正六角柱なのではないかと考えます。
花子:私は,正六角柱が最も多くのハチミツを蓄えることができるからではないかと思います。
先生:それでは,先ほどの花子さんの考えと同じように穴の形に着目して平面で考えてみましょう。
針金を巣の材料と見立てて考えてみてはどうですか。
太郎:私は,ミツバチが入る穴の形をできるだけ少ない材料で作ることを考えてみようかな。
1匹のミツバチを円と考えて,その円をぴったり囲むことができる正三角形,正方形,正六角形を
それぞれ針金で作って,その周の長さを比較してみます。
花子:私は,同じ量の材料で,できるだけ大きな穴の形を作ることを考えてみようかな。
同じ長さの針金を3本用意して,それぞれ針金1本を使って,正三角形,正方形,正六角形を
作って面積を比較し,どの図形で面積が最大となるかを求めてみます。
先生:2人ともよい考えですね。それでは,それぞれノートに書いてみましょう。
【太郎さんのノート】
文字 \( a \) を使って,円の半径を \( a \; cm \) と表す。円の中心を \( O \),円と正三角形の接点を \( H \) とすると
線分 \( OH \) の長さが \( a \; cm \) であるから,正三角形の1辺の長さは
(エ) \( a \; cm \) となる。
このことから,正三角形の周の長さは
(オ) \( a \; cm \) となる。同じように考えると,正方形の
周の長さは
(カ) \( a \; cm \),正六角形の周の長さは
(キ) \( a \; cm \) となる。
よって,
(オ) \( a \),
(カ) \( a \),
(キ) \( a \) の大小を比較すると,
(ク) \( a < \)
(ケ) \( a < \)
(コ) \( a \)
となるので,周の長さが最小となる図形は
(サ) とわかる。
\( \phantom{ } \)

【花子さんのノート】
文字 \( b \) を使って,針金の長さを (シ) \( cm \) と表す。
(ス)
先生:よくできましたね。次は,この結果からミツバチの巣についてどのようなことがいえるか2人で考えてみてください。
太郎:わかりました。
花子:太郎さん,一緒に考えてみましょう。
問2 (エ) ~ (コ) にあてはまる数を答えよ。ただし,同じ記号には同じ数が入る。
【解答】
(エ) ・・・ \( 2\sqrt{3} \)
(オ) ・・・ \( 6\sqrt{3} \)
(カ) ・・・ \( 8 \)
(キ) ・・・ \( 4\sqrt{3} \)
(ク) ・・・ \( 4\sqrt{3} \)
(ケ) ・・・ \( 8 \)
(コ) ・・・ \( 6\sqrt{3} \)
【解説】
(エ) , (オ)
【太郎さんのノート】に書かれている図において,三角形の頂点を \( A,B,C \),円 \( O \) と辺 \( AC \) の接点を \( J \) とすると,
\( OH=OJ \)
\( ∠CHO=∠CJO=90° \)
\( CO \) は共通
より,\( △COH≡△COJ \) であり,
対応する角は等しいので,
\( ∠OCH=30° \) になっています。
\( \phantom{ } \)

ここから,\( △COH \) は \( 30°,60°,90° \) の直角三角形なので,
\( OH=a \; cm \) より,
\( CH=\sqrt{3}OH=\sqrt{3}a \; cm \)
同様に考えると,右の図で正三角形 \( ABC \) の中にできる6個の直角三角形はすべて合同なので,
正三角形 \( ABC \) の1辺の長さは \( 2CH=2\sqrt{3}a \; (cm) \)であり,
周の長さは
\( 2\sqrt{3}a \times 3=6\sqrt{3}a \; (cm) \)
(カ)
右の図より,半径 \( a \; cm \) の円に接する正方形の1辺の長さは \( 2a \; cm \) なので,周の長さは
\( 2a \times 4=8a \; (cm) \)
\( \phantom{ } \)

(キ)
右の図のように,半径 \( a \; cm \) の円に接する正六角形を6個の正三角形に分けると,1辺の長さは \( \dfrac{2}{\sqrt{3}}a=\dfrac{2\sqrt{3}}{3}a \; (cm) \) なので,周の長さは
\( \dfrac{2\sqrt{3}}{3}a \times 6=4\sqrt{3}a \; (cm) \)
\( \phantom{ } \)

(ク) , (ケ) , (コ)
2つの数 \( a,b \) において,\( a<b \) であるとき,\( a^2<b^2 \) になります。
\( 6\sqrt{3}a,8a,4\sqrt{3}a \) をそれぞれ2乗すると,
\( 108a^2,64a^2,48a^2 \) なので,
小さい順に並べると
\( 4\sqrt{3}a<8a<6\sqrt{3}a \)
問3 (サ) にあてはまることばを,次の1~3の中から1つ選び,その番号を書け。
1 正三角形 2 正方形 3 正六角形
問4 [場面2]の下線部をもとに, (シ) にあてはまる式と (ス) にあてはまる説明を書き入れて【花子さんのノート】を完成させよ。
【解答】
(シ) ・・・ \( 12b \)
(ス) ・・・ \( 6\sqrt{3} \)
正三角形の1辺の長さは \( 4b \; cm \) なので,面積は \( 4\sqrt{3}b^2 \; cm^2 \)
正方形の1辺の長さは \( 3b \; cm \) なので,面積は \( 9b^2 \; cm^2 \)
正六角形の1辺の長さは \( 2b \; cm \) なので,面積は \( 6\sqrt{3}b^2 \; cm^2 \)
と表すことができる。
このとき,\( 4\sqrt{3}b^2<9b^2<6\sqrt{3}b^2 \) なので,
面積が最大となる図形は正六角形である。
【解説】
(シ)
針金の長さは \( 12b \) でなくても 整数 \( \times b \; cm \) で表してあれば何でもいいのですが,
\( 12b \) にすることで1辺の長さを分数を使わずに簡単に表すことができます。
(ス)

大問A