大問1
(1) \( 8+(-4) \div 2 \) を計算しなさい。
(2) \( 3x+y-2(x-3y) \) を計算しなさい。
【解説】
\( =3x+y-2x+6y \)
\( =x+7y \)
(3) \( \sqrt{3}+\dfrac{9}{\sqrt{3}} \) を計算しなさい。
【解説】
\( =\sqrt{3}+\dfrac{9 \times \sqrt{3}}{\sqrt{3} \times \sqrt{3}} \)
\( =\sqrt{3}+\dfrac{9\sqrt{3}}{3} \)
\( =\sqrt{3}+3\sqrt{3} \)
\( =4\sqrt{3} \)
(4) \( y \) が \( x \) に反比例し,\( x=-6 \) のとき \( y=10 \) である。\( x=-3 \) のときの \( y \) の値を求めなさい。
【解説】
反比例の式は \( y=\dfrac{a}{x} \) の形で表すことができます。
ここに \( x=-6,y=10 \) を代入すると,
\( 10=\dfrac{a}{-6} \)
\( a=-60 \)
となり,この反比例の式は \( y=-\dfrac{60}{x} \) であるとわかります。
よって,\( x=-3 \) のとき,
\( y=-\dfrac{60}{-3}=20 \)
(5) ある店で,8月の31日間,毎日ケーキとプリンが売られていた。下の図は,ケーキとプリンが8月の各日に売れた個数について,それぞれのデータの分布の様子を箱ひげ図に表したものである。この図から読み取れることとして正しいものを,ア~エから全て選び,符号で書きなさい。

ア ケーキとプリンでは,最大値が同じである。
イ ケーキとプリンでは,中央値が同じである。
ウ ケーキとプリンでは,プリンのほうが四分位範囲は大きい。
エ ケーキとプリンでは,ケーキのほうが19個以上売れた日は多い。
【解説】

イ ・・・ 中央値は,どちらも \( 15 \) 個。
ウ ・・・ 全部で31日分のデータなので,第三四分位数は売れた数の少ない方から \( 24 \) 番目
(多い方から \( 8 \) 番目)の値になります。
第三四分位数は,ケーキが \( 20 \) 個,プリンが\( 18 \) 個であることから,
ケーキが \( 19 \) 個以上売れたのは8日以上,プリンが \( 19 \) 個以上売れたのは7日以下なので,
ケーキのほうが19個以上売れた日は多い。
【正しくない理由】
ア ・・・ 最大値は,ケーキが \( 21 \) 個,プリンが \( 22 \) 個なので,同じではない。
ウ ・・・ 四分位範囲は,ケーキが \( 20-12=8 \) 個,プリンが\( 18-11=7 \) 個なので,
ケーキのほうが大きい。
(6) 右の図は,2つの半径 \( OA,OB \) と 弧 \( AB \) で囲まれたおうぎ形と,長方形 \( OBCD \) を組み合わせた図形である。この図形を,直線 \( AD \) を軸として1回転させてできる立体の体積を求めなさい。
【解答】
\( 72 \pi{} \; cm^3 \)
【解説】
おうぎ形 \( OAB \) と長方形 \( OBCD \) を別々に回転させてみます。
おうぎ形 \( OAB \) を直線 \( AD \) を軸として
1回転させてできる立体は半径 \( 3 \; cm \) の半球なので,
体積は,
\( \dfrac{4}{3}\pi{} \times 3^3 \times \dfrac{1}{2}=18 \pi{} \; (cm^3) \)
長方形 \( OBCD \) を直線 \( AD \) を軸として
1回転させてできる立体は
底面の半径 \( 3 \; cm \),高さ \( 6 \; cm \) の円柱なので,
体積は,
\( \pi{} \times 3^2 \times 6=54 \pi{} \; (cm^3) \)
よって,求める体積は,
\( 18 \pi{}+54 \pi{}=72 \pi{} \; (cm^3) \)
大問2
あるパーティー会場にテーブルが何台かある。これらを全て使い,パーティーの全ての参加者をテーブルごとに分けて座らせたい。いま,参加者をテーブルごとに \( 6 \) 人ずつ分けると,テーブルが不足し,\( 8 \) 人が座れない。次の(1),(2)の問いに答えなさい。
(1) パーティー会場にあるテーブルの台数を \( x \) 台とするとき,参加者の人数を \( x \) を使った式で表しなさい。
【解説】
テーブル \( x \) 台のところに座ることができる人は \( 6x \) 人,
プラス,座れない人が \( 8 \) 人いるので,
参加者の人数は,\( 6x+8 \) 人になります。
(2) 参加者をテーブルごとに \( 7 \) 人ずつ分けると,テーブルは \( 2 \) 台余るが,全ての参加者が \( 7 \) 人ずつ座れる。
(ア) パーティー会場にあるテーブルは全部で何台かを求めなさい。
【解説】
テーブルの全部の台数を \( x \) 台とすると, \( 7 \) 人ずつ座るとき,
使用するテーブルは \( x-2 \) 台なので,参加者の人数は \( 7(x-2) \) 人と表すことができます。
よって,
\( 7(x-2)=6x+8 \)
\( 7x-14=6x+8 \)
\( x=22 \)(台)
(イ) パーティー会場にあるテーブルを全て使い,全ての参加者をテーブルごとに \( 6 \) 人か \( 7 \) 人のどちらかに分けるとすると,\( 6 \) 人のテーブルは全部で何台になるかを求めなさい。
【解説】
ここまでの結果より,テーブルの台数は \( 22 \) 台,参加者は,\( 6 \times 22+8=140 \) 人です。
\( 6 \) 人のテーブルを \( a \) 台,\( 7 \) 人のテーブルを \( b \) 台とし,
参加者の関係を方程式で表すと,\( 6a+7b=140 \) ・・・ ➀
テーブル数の関係を方程式で表すと,\( a+b=22 \) ・・・ ➁
なので,➀➁を連立方程式として解くと,
\( \left\{ \begin{array}{}
6a+7b=140 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
a+b=22 \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right. \)
➀\( – \)➁\( \times 6 \)
\( b=8 \)
➁に代入すると,
\( a+8=22 \)
\( a=14 \)
大問3
右の図のような正三角形 \( ABC \) があり,点 \( P \) は頂点 \( A \) の位置にある。また,\( 0 \) から \( 4 \) までの数字が1つずつ書かれた5枚のカード \( \fbox{0} \) \( \fbox{1} \) \( \fbox{2} \) \( \fbox{3} \) \( \fbox{4} \) が袋の中に入っている。
次の操作を2回行う。
【操作】
袋からカードを1枚取り出し,そのカードに書かれた数字の回数だけ,\( P \) を正三角形の頂点から頂点へ左回りに移動させる。\( P \) を移動させた後,取り出したカードを袋に戻す。
例えば,1回目に \( \fbox{2} \) のカードを,2回目に \( \fbox{0} \) のカードを取り出したとき,1回目の操作後に \( P \) は頂点 \( C \) にあり,2回目の操作後も \( P \) は頂点 \( C \) にある。
次の(1)~(3)の問いに答えなさい。
(1) 1回目の操作後に \( P \) が頂点 \( A \) にある確率を求めなさい。
【解説】
\( \fbox{0} \) \( \fbox{1} \) \( \fbox{2} \) \( \fbox{3} \) \( \fbox{4} \) のカードのうち,
操作後に \( P \) が頂点 \( A \) にあるのは,
\( \fbox{0} \) または \( \fbox{3} \) のカードを取り出したときなので,
その確率は \( \dfrac{2}{5} \)
(2) 1回目の操作後に \( P \) が頂点 \( A \) にあり,2回目の操作後も \( P \) が頂点 \( A \) にある確率を求めなさい。
【解説】
(1)より,2回目も操作後に \( P \) が頂点 \( A \) にあるのは,\( \fbox{0} \) または \( \fbox{3} \) のカードを取り出したとき
なので,あてはまるのは2回とも \( \fbox{0} \) または \( \fbox{3} \) のカードを取り出したときになります。
取り出したカードに書かれている数字の組み合わせを表にすると,
2回とも \( \fbox{0} \) または \( \fbox{3} \) のカードを取り出す
組み合わせは4通り,すべての場合の数は25通り
なので,確率は \( \dfrac{4}{25} \)
(3) 2回目の操作後に \( P \) が頂点 \( A \) にある確率を求めなさい。
【解説】
(2)のときと違って,1回目の操作後にどこに移動するかは関係がないので,
1回目と2回目に取り出したカードに書かれている数の和で判断すればいいことになります。
頂点 \( A \) に移動するのは,
カードの数の和が \( 0,3,6 \) のいずれかになるとき
頂点 \( B \) に移動するのは,
カードの数の和が \( 1,4,7 \) のいずれかになるとき
頂点 \( C \) に移動するのは,
カードの数の和が \( 2,5,8 \) のいずれかになるとき
です。
取り出したカードに書かれている数字の組み合わせとその和を表にすると,
\( 0,3,6 \) のいずれかになる組み合わせは8通り,
すべての場合の数は25通り
なので,確率は \( \dfrac{8}{25} \)
大問4
右の図1のように,\( P \) 駅があり,\( P \) 駅から東に向かうまっすぐな線路がある。また,\( P \) 駅には,車両全体の長さが \( 160 \; m \) の電車が停車しており,図2のように,電車の先頭部分は地点 \( A \) にある。電車は,\( P \) 駅を出発してから \( 20 \) 秒間は次第に速さを増していき,その後は \( P \) 駅を出発してから \( 40 \) 秒後まで一定の速さで走行する。電車が \( P \) 駅を出発してから \( x \) 秒後の地点 \( A \) から電車の先頭部分までの距離を \( y \; m \) とすると,\( x \) と \( y \) の関係は右の表のようになり,\( 0≦x≦20 \) の範囲では,\( x \) と \( y \) の関係は \( y=ax^2 \) で表されるという。
次の(1)~(5)の問いに答えなさい。
(1) \( a \) の値を求めなさい。
【解答】
\( a=\dfrac{1}{2} \)
【解説】
表から,\( x=20 \) のとき,\( y=200 \) なので,
\( 200=a \times 20^2 \)
\( 400a=200 \)
\( a=\dfrac{1}{2} \)
(2) 表中のア,イに当てはまる数を求めなさい。
【解答】
ア ・・・ \( 50 \)
イ ・・・ \( 600 \)
【解説】
ア
\( y=\dfrac{1}{2}x^2 \) に \( x=10 \) を代入すると,
\( y=\dfrac{1}{2} \times 10^2=50 \)
イ
問題文より,\( 20 \) 秒後から \( 40 \) 秒後までは一定の速さで走行しています。
表から,\( 20 \) 秒後から \( 30 \) 秒後までの \( 10 \) 秒間で \( 400-200=200 \; (m) \) 進むとわかるので,\( 40 \) 秒後の \( y \) の値は,
\( y=400+200=600 \)
(3) \( x \) の変域を \( 20≦x≦40 \) とするとき,\( y \) を \( x \) の式で表しなさい。
【解説】
\( 20≦x≦40 \) の範囲では,一定の速さで走行するので,
一次関数( \( y=mx+n \) )の形で表すことができます。
\( x=20 \) のとき \( y=200 \), \( x=30 \) のとき \( y=400 \) なので,
傾き \( m=\dfrac{400-200}{30-20}=20 \)
\( y=20x+n \) に \( x=20,y=200 \) を代入すると,
\( 200=20 \times 20+n \)
\( n=-200 \)
よって,求める式は,\( y=20x-200 \)
(4) 右の図に,\( x \) と \( y \) の関係を表すグラフをかきなさい。 \( (0≦x≦40) \)
【解説】
表から,\( (x,y)=(0,0),(10,50),(20,200),(30,400),(40,600) \) の座標を通ります。
\( 0≦x≦20 \) の範囲の関係式は \( y=\dfrac{1}{2}x^2 \) なので,曲線,
\( 20≦x≦40 \) の範囲の関係式は \( y=20x-200 \) なので,直線
で各座標を結べばいいことになります。
(5) 線路と平行な道路がある。太郎さんは,はじめ,道路上で,電車の先頭部分と並ぶ位置にいた。電車が \( P \) 駅を出発すると同時に太郎さんも走り始め,この道路を東に向かって一定の速さで走った。太郎さんは,走り始めた直後は電車より前方を走っていたが,走り始めてから \( 10 \) 秒後に電車の先頭部分に追いつかれた。その後,太郎さんの横を電車が通り過ぎていき,やがて太郎さんは電車に完全に追い越された。太郎さんが電車に完全に追い越されたのは,電車が \( P \) 駅を出発してから何秒後であったかを求めなさい。
【解説】
表から,走り始めてから \( 10 \) 秒後に電車は駅から \( 50 \; m \) の位置にいるので,
太郎さんは,一定の速さで \( 10 \) 秒間に \( 50 \; m \) 走ったことになります。
ここから,太郎さんが走った状態を表す関係式は \( y=5x \) ということになり,
これを(4)のグラフに書き加えると,
右の図のようになります。
求める時間を \( t \) 秒後とすると,
車両全体の長さが \( 160 \; m \) であることから,
\( t \) 秒後には
電車の方が太郎さんよりも \( 160 \; m \) 多く走っている
ことになります。
右のグラフから,電車の方が太郎さんよりも \( 160 \; m \) 多く走っているのは \( 20≦x≦30 \) のどこかであると推測できます。
\( 20≦x≦30 \) の範囲において,電車が走った状態を表す関係式は \( y=20x-200 \) なので,
\( t \) 秒後に走った道のりを表す方程式は,
\( (20t-200)-5t=160 \)
\( 15t-200=160 \)
\( 15t=360 \)
\( t=24 \)(秒後)
大問5
右の図で,四角形 \( ABCD \) は平行四辺形であり,\( ∠BAD \) の二等分線と辺 \( CD \),辺 \( BC \) を延長した直線との交点をそれぞれ \( E,F \) とする。また,点 \( G \) は線分 \( AF \) 上の点で,\( ∠ABG=∠CBE \) である。
次の(1),(2)の問いに答えなさい。
(1) \( △ABG≡△FBE \) であることを証明しなさい。
【解答】
\( △ABG \) と \( △FBE \) において,
仮定より,\( ∠ABG=∠FBE \) ・・・ ➀
仮定より,\( ∠BAG=∠DAF \) ・・・ ➁
平行四辺形の向かい合う辺は平行なので,\( AD//BC \) であり,
錯角は等しく,\( ∠BFE=∠DAF \) ・・・ ➂
➁➂より,\( ∠BAG=∠BFE \) ・・・ ④
④より,\( △ABF \) は底角が等しいので,
二等辺三角形であり,\( BA=BF \) ・・・ ➄
➀④➄より,
1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので,
\( △ABG≡△FBE \)
(2) \( AB=5 \; cm,BC=4 \; cm \) のとき,
(ア) \( AE \) の長さは,\( EF \) の長さの何倍であるかを求めなさい。
【解説】
\( AD//BC \) より,\( △EAD \) ∽ \( △EFC \) なので,相似比がわかれば,\( AE:EF \) もわかります。
仮定より,\( BC=4 \; cm \),
(1)より \( BF=AB=5 \; cm \) なので,
\( CF=1 \; cm \)
平行四辺形の向かい合う辺の長さは等しいので,
\( DA=BC=4 \; cm \)
ここから,\( △EAD \) と \( △EFC \) の相似比は,
\( DA:CF=4:1 \)
よって,\( AE:FE=4:1 \) であり,
\( AE \) の長さは,\( EF \) の長さの \( 4 \) 倍になります。
(イ) 平行四辺形 \( ABCD \) の面積は,\( △BEG \) の面積の何倍であるかを求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{8}{3} \) 倍
【解説】
\( △ABE \) の面積が平行四辺形 \( ABCD \) の面積の半分であることに気付くと,
\( AG:GE \) がわかれば,平行四辺形 \( ABCD \) と \( △BEG \) の面積比がわかると考えることができます。
ここまでの問題から,
\( △ABG≡△FBE,AE:FE=4:1 \) なので,
\( AE:AG=AE:FE=4:1 \) であり,
\( AG:GE=AG:(AE-AG)=1:3 \)
\( △ABG \) と \( △BEG \) は高さが共通なので,
\( △ABG:△BEG=AG:GE=1:3 \) ・・・➀
ここから,
\( △ABG:△ABE=1:4 \) ・・・ ➁
\( △ABE \) と平行四辺形 \( ABCD \) の底辺を
\( AB \) と考えると,高さが共通なので,
\( △ABE: \) 平行四辺形 \( ABCD=1:2 \)
\( =4:8 \) ・・・ ➂
➁➂より,
\( △ABG: \) 平行四辺形 \( ABCD=1:8 \) ・・・ ➃
➀➃より,
\( △BEG: \) 平行四辺形 \( ABCD=3:8 \)
よって,平行四辺形 \( ABCD \) の面積は,\( △BEG \) の面積の \( \dfrac{8}{3} \) 倍になります。
大問6
右の図のように,平面上に座標軸,原点 \( O \),
点 \( A(10,0) \) がある。この平面上に,\( x \) 座標が \( 1 \) 以上 \( 10 \) 以下の整数で,\( y \) 座標が \( 1 \) 以上 \( 8 \) 以下の整数である点 \( P \) をとり,\( O \) と \( A \),\( A \) と \( P \),\( P \) と \( O \) をそれぞれ結び,\( △OAP \) をつくる。
次の(1)~(3)の問いに答えなさい。
(1) \( P \) のとり方は,全部で何通りあるかを求めなさい。
【解説】
下の図のとおり,\( (1,1) \) から \( (10,8) \) まで \( 10 \times 8=80 \) 通り選ぶことができます。
(2) 次の文章は,\( △OAP \) が直角三角形となる \( P \) のとり方について,花子さんが考えたことをまとめたものである。 ア ~ エ にそれぞれ当てはまる数を書きなさい。
\( △OAP \) の内角のうち,直角となるものに着目して,次の3つの場合に分けて考える。
① \( ∠OAP=90° \) となる \( P \) のとり方は,全部で ア 通りある。
➁ \( ∠AOP=90° \) となる \( P \) のとり方は,ない。
➂ \( ∠OPA=90° \) となる \( P \) のとり方は,点 \( (5, \) イ \( ) \),点 \( (1, \) ウ \( ) \) など,
全部で エ 通りある。
【解答】
ア ・・・ \( 8 \)
イ ・・・ \( 5 \)
ウ ・・・ \( 3 \)
エ ・・・ \( 5 \)
【解説】
ア
あてはまる点は,\( (10,1),(10,2),(10,3),(10,4),(10,5),(10,6),(10,7),(10,8) \) の8通り
イ , ウ , エ
直角三角形において,\( 90° \) である頂点から斜辺に垂線をひいたときにできる2つの直角三角形は,相似になっています。
点 \( P \) の座標を \( P(s,t) \) とし,
点 \( P \) から線分 \( OA \) に垂線をひいた交点を点 \( Q \) とすると,
\( OQ=s,PQ=t,QA=10-s \) と表すことが
でき,\( △OPQ \) ∽ \( △PAQ \) なので,
\( OQ:PQ=PQ:AQ \)
\( s:t=t:(10-s) \)
\( t^2=s(10-s) \) ・・・ ➀
➀において,
\( s=1 \) のとき,
\( t^2=1 \times (10-1)=9 \)
\( t=3 \; (t>0) \)
\( s=2 \) のとき,
\( t^2=2 \times (10-2)=16 \)
\( t=4 \; (t>0) \)
\( s=3 \) のとき,
\( t^2=3 \times (10-3)=21 \)
\( t=\sqrt{21} \; (t>0) \) ・・・ 整数ではないので×
\( s=4 \) のとき,
\( t^2=4 \times (10-4)=24 \)
\( t=2\sqrt{6} \; (t>0) \) ・・・ 整数ではないので×
\( s=5 \) のとき,
\( t^2=5 \times (10-5)=25 \)
\( t=5 \; (t>0) \)
\( s=6 \) のとき,
\( t^2=6 \times (10-6)=24 \)
\( t=2\sqrt{6} \; (t>0) \) ・・・ 整数ではないので×
\( s=7 \) のとき,
\( t^2=7 \times (10-7)=21 \)
\( t=\sqrt{21} \; (t>0) \) ・・・ 整数ではないので×
\( s=8 \) のとき,
\( t^2=8 \times (10-8)=16 \)
\( t=4 \; (t>0) \)
\( s=9 \) のとき,
\( t^2=9 \times (10-9)=9 \)
\( t=3 \; (t>0) \)
以上より,あてはまる点は,
\( (1,3) \) ・・・ ウ ,\( (2,4),(5,5) \) ・・・ イ ,\( (8,4),(9,3) \) の5通り ・・・ エ
(3) \( △OAP \) の内角が全て鋭角となる \( P \) のとり方は,全部で何通りあるかを求めなさい。
【解説】
「\( △OAP \) の内角が全て鋭角となる」ということは,直角三角形と鈍角三角形(内角の1つが \( 90° \) より
大きい三角形)を除けばいいということです。
(2)で直角三角形になる条件はわかったので,鈍角三角形になる条件を見つけていくことになります。
点 \( P \) の \( x \) 座標は \( 1≦x≦10 \) なので,\( ∠OAP,∠AOP \) が \( 90° \) より大きくなることはありません。
ここから,\( ∠OPA>90° \) となる条件を見つければいいことになります。
「整数」という条件だけをはずして
\( ∠OPA=90° \) となるように \( P \) を動かし,
その移動した点をつなぐ(軌跡といいます)と,
\( (5、0) \) を中心とする半円を描きます。
つまり,\( ∠OPA \) は直径 \( OA \) に対する円周角になっています。
右の図において,
\( P \) が半円の内側にあるとき,\( ∠OPA>90° \)
\( P \) が半円の外側にあるとき,\( ∠OPA<90° \)
になるので,
\( P \) が半円の外側にあるのは右の図の37通りです。
(\( x=10 \) の点は,\( ∠OPA=90° \) となるので除く)