大問1
(1) \( 7 \times (-2)-(-5) \) を計算せよ。
【解説】
\( =-14-(-5) \)
\( =-14+5 \)
\( =-9 \)
(2) \( a=-3 \) のとき,\( a^2+\dfrac{15}{a} \) の値を求めよ。
【解説】
\( a=-3 \) を代入すると,
\( (-3)^2+\dfrac{15}{-3}=9-\dfrac{15}{3} \)
\( =9-5 \)
\( =4 \)
(3) \( 4a^3b^2 \div \dfrac{1}{2}ab \) を計算せよ。
【解説】
\( =4a^3b^2 \times \dfrac{2}{ab} \)
\( =8a^2b \)
(4) 連立方程式 \( \left\{ \begin{array}{}
3x+5y=4 \\
x-y=4 \\
\end{array} \right. \) を解け。
【解説】
\( 3x+5y=4 \) ・・・ ➀
\( x-y=4 \) ・・・ ➁
とします。
➁ \( \times 3 \)
\( 3x-3y=12 \) ・・・ ➁’
➀ \( – \) ➁’
\( 8y=-8 \)
\( y=-1 \)
➁に代入すると,
\( x-(-1)=4 \)
\( x+1=4 \)
\( x=3 \)
(5) \( \sqrt{50}-\sqrt{2}+\dfrac{6}{\sqrt{2}} \) を因数分解せよ。
【解説】
\( =5\sqrt{2}-\sqrt{2}+\dfrac{6 \times \sqrt{2}}{\sqrt{2} \times \sqrt{2}} \)
\( =5\sqrt{2}-\sqrt{2}+3\sqrt{2} \)
\( =7\sqrt{2} \)
(6) \( (x+3)^2-(x+3)-30 \) を因数分解せよ。
【解説】
\( (x+3)=A \) とすると,
与式 \( =A^2-A-30 \)
\( =(A+5)(A-6) \)
\( =(x+3+5)(x+3-6) \)
\( =(x+8)(x-3) \)
(7) 次のア~ウの数が,小さい順に左から右に並ぶように,記号ア~ウを用いて書け。
ア \( -\sqrt{11} \) イ \( 3 \) ウ \( -4 \)
【解説】
「イ」だけが正の数なので,もっとも大きいのが「イ」になります。
「ウ」を \( \sqrt{ \; } \) を使って表すと \( -\sqrt{16} \) なので,
ア \( -\sqrt{11} \; > \) ウ \( -\sqrt{16} \)
よって,小さい順に並べると,ウ,ア,イ になります。
大問2
(1) 右の図のような,平行四辺形 \( ABCD \) があり,\( ∠BAD \) は鈍角である。辺 \( BC \) を \( C \) の方に延長した直線上に \( BD=BE \) となる点 \( E \) をとる。
\( ∠ABD=20°,∠DCE =60° \) であるとき,\( ∠CED \) の大きさは何度か。
【解説】
平行四辺形の向かい合う辺は平行なので、\( AB//DC \) であり,
同位角は等しいので,
\( ∠ABC=∠DCE=60° \)
ここから,
\( ∠DBC=60°-20°=40° \)
\( △BDE \) は \( BD=BE \) の二等辺三角形で,底角は等しいので,
\( ∠BED=\dfrac{180°-40°}{2}=70° \)
(2) 右の図のような,長方形 \( ABCD \) がある。辺 \( AD \) 上に2点 \( A,D \) と異なる点 \( E \) をとり,辺 \( BC \) 上に2点 \( B,C \) と異なる点 \( F \) をとる。線分 \( EF \) と対角線 \( BD \) との交点を \( G \) とする。また,点 \( D \) と点 \( F \) を結ぶ。\( AB=4 \; cm,BC=5 \; cm,AE=1 \; cm,BF=3 \; cm \) であるとき,次のア,イの問いに答えよ。
ア 線分 \( DF \) の長さは何 \( cm \) か。
【解答】
\( 2\sqrt{5} \; cm \)
【解説】
長方形の内角はすべて \( 90° \) なので,
\( ∠FCD=90° \) であり,\( △FCD \) は直角三角形。
長方形の向かい合う辺の長さは等しいので、
\( CD=AB=4 \; cm \)
\( BC=5 \; cm,BF=3 \; cm \) より,
\( FC=2 \; cm \)
\( △FCD \) において,三平方の定理より,
\( DF^2=2^2+4^2=20 \)
\( DF=2\sqrt{5} \; (cm) \)
イ 四角形 \( ABGE \) の面積は何 \( cm^2 \) か。
【解答】
\( \dfrac{38}{7} \; cm^2 \)
【解説】
四角形 \( ABGE \) は,台形 \( ABFE \) から \( △BGF \) を除いたものであることに注目します。
長方形のの向かい合う辺は平行なので,\( BC//AD \)
長方形の向かい合う辺の長さは等しいので,\( AD=BC=5 \; cm \)
また,\( AE=1 \; cm \) なので,\( ED=4 \; cm \)
\( △BGF \) ∽ \( △DGE \) であり,
相似比は,\( BF:DE=3:4 \)
対応する辺の比は等しいので,\( BG:DG=3:4 \)
ここから,\( △BGF=\dfrac{3}{7}△BDF \)
\( △BGF \)の底辺を \( BG \),\( △BDF \)の底辺を \( BD \) とすると,
高さが共通な三角形なので,底辺の長さの比と面積比が等しくなります。
\( BG:DG=3:4 \) より,\( BG=\dfrac{3}{7}BD \) であり,\( △BGF=\dfrac{3}{7}△BDF \)
\( △BDF \) の面積は,\( 3 \times 4 \times \dfrac{1}{2}=6 \; (cm^2) \) なので,
\( △BGF \) の面積は,\( \dfrac{3}{7}△BDF=\dfrac{18}{7} \; (cm^2) \)
台形 \( ABFE \) の面積は,\( (1+3) \times 4 \times \dfrac{1}{2}=8 \; (cm^2) \) なので,
四角形 \( ABGE \) の面積は,\( 8-\dfrac{18}{7}=\dfrac{38}{7} \; (cm^2) \)
(3) 右の図のような,点 \( O \) を中心とする半径 \( 2 \; cm \) の円がある。異なる3点 \( A,B,C \) は円周上の点で,\( ∠BAC=60° \) である。線分 \( AB,BC,CA \) の中点をそれぞれ \( D,E,F \) とし,3点 \( D,E,F \) を通る円をかく。
このとき,点 \( E \) を含まない方の弧 \( DF \) と弦 \( DF \) で囲まれた部分の面積は何 \( cm^2 \) か。なお,円周率には \( \pi{} \) をそのまま用いよ。
【解答】
\( \dfrac{\pi{}}{3}-\dfrac{\sqrt{3}}{4} \; cm^2 \)
【解説】
3点 \( D,E,F \) を通る円の中心を \( O’ \) とすると,
灰色部分の面積 \( = \) おうぎ形 \( O’DF-△O’DF \)
であることに注目していきます。
補助線 \( OB \) をひくと,
\( △OBC \) は二等辺三角形であり,
点 \( E \) が線分 \( BC \) の中点であることから,
\( ∠OEC=90° \)
\( ∠BAC \) は,\( \stackrel{\huge\frown}{ BC } \) の円周角,
\( ∠BOC \) は,\( \stackrel{\huge\frown}{ BC } \) の中心角なので,
\( ∠BOC=2∠BAC=120° \)
線分 \( OE \) は \( ∠BOC \) の二等分線になるので,
\( ∠COE=\dfrac{1}{2}∠BOC=60° \)
\( △COE \) は \( 30°,60°,90° \) の直角三角形なので,
\( CE:OC=\sqrt{3}:2 \)
\( CE:2=\sqrt{3}:2 \)
\( CE=\sqrt{3} \; (cm) \)
補助線 \( DE \) をひくと,
中点連結定理より \( DE//AC,DF//BC \)
向かい合う2組の辺が平行なので,
四角形 \( DECF \) は平行四辺形であり,
平行四辺形の向かい合う辺は等しいので,
\( DF=CE=\sqrt{3} \; cm \)
さらに,補助線 \( EF \) をひくと,
四角形 \( DECF \) のときと同様の考え方から,
四角形 \( ADEF \) は平行四辺形であり,
対角は等しいので,
\( ∠DEF=∠DAF=60° \)
補助線 \( O’D,O’F \) をひくと,
\( ∠DEF \) は,\( \stackrel{\huge\frown}{ DF } \) の円周角,
\( ∠DO’F \) は,\( \stackrel{\huge\frown}{ DF } \) の中心角なので,
\( ∠DO’F=2∠DEF=120° \)
中心 \( O’ \) から,線分 \( DF \) に垂線をひき,
交点を \( G \) とすると,
\( △O’DF \) は二等辺三角形なので,
\( ∠DO’F=120° \) より,\( ∠DO’G=60° \)
点 \( G \) は,線分 \( DF \) の中点なので,
\( DG=\dfrac{1}{2}DF=\dfrac{\sqrt{3}}{2} \; (cm) \)
\( △O’DG \) は \( 30°,60°,90° \) の直角三角形なので,
\( O’D:DG=2:\sqrt{3} \)
\( O’D:\dfrac{\sqrt{3}}{2}=2:\sqrt{3} \)
\( O’D=1 \; (cm) \)
\( O’G:DG=1:\sqrt{3} \)
\( O’G:\dfrac{\sqrt{3}}{2}=1:\sqrt{3} \)
\( O’G=\dfrac{1}{2} \; (cm) \)
以上より,
おうぎ形 \( O’DF \) の面積 \( = \pi{} \times 1^2 \times \dfrac{120°}{360°}=\dfrac{\pi{}}{3} \; (cm^2) \)
\( △O’DF \) の面積 \( = \sqrt{3} \times \dfrac{1}{2} \times \dfrac{1}{2}=\dfrac{\sqrt{3}}{4} \; (cm^2) \)
なので,
灰色部分の面積 \( =\dfrac{\pi{}}{3}-\dfrac{\sqrt{3}}{4} \; (cm^2) \)
大問3
(1) \( 1 \) から \( 6 \) までのどの目が出ることも,同様に確からしい2つのさいころ A,B がある。この2つのさいころを同時に投げるとき,2つの目の数の積が \( 10 \) の約数になる確率を求めよ。
【解説】
さいころA,Bの出た目の組み合わせとその積を表に書き出します。
\( 10 \) の約数は,\( 1,2,5,10 \) なので,その部分に
○ をつけることにします。
\( 10 \) の約数になるのは7通り,すべての組み合わせは36通りなので,
求める確率は,\( \dfrac{7}{36} \)
(2) 右の表は,ある学級の生徒 \( 30 \) 人について,ハンドボール投げの記録を度数分布表に整理したものである。この表から,この \( 30 \) 人のハンドボール投げの記録の第1四分位数を含む階級の相対度数を求めよ。
【解説】
全部で \( 30 \) 人分のデータなので,第1四分位数は,値の小さい方から \( 8 \) 番目の値になります。
度数分布表から,小さい方から \( 8 \) 番目の値が含まれるのは「\( 15 \; m \) 以上 \( 20 \; m \) 未満」の階級になります。
相対度数は,
相対度数 \( = \) その階級の度数 \( \div \) すべての階級の度数の合計
で求められるので,
「\( 15 \; m \) 以上 \( 20 \; m \) 未満」の階級の相対度数は,
\( 6 \div 30=0.2 \)
(3) 右の図で,点 \( O \) は原点であり,放物線①は関数 \( y=\dfrac{3}{4}x^2 \) のグラフで,放物線②は関数 \( y=-\dfrac{1}{2}x^2 \) のグラフである。
2点 \( A,B \) は放物線①上の点で,点 \( A \) の \( x \) 座標は \( -4 \) であり,線分 \( AB \) は \( x \) 軸に平行である。点 \( C \) は線分 \( AB \) 上の点で,点 \( B \) と異なり,その \( x \) 座標は正の数である。点 \( C \) を通り,\( y \) 軸に平行な直線をひき,放物線①,放物線②との交点をそれぞれ \( D,E \) とする。
これについて,次のア,イの問いに答えよ。
ア 関数 \( y=-\dfrac{1}{2}x^2 \) について,\( x \) の値が \( 1 \) から \( 3 \) まで増加するときの変化の割合を求めよ。
【解説】
\( x=1 \) のときの \( y \) の値は,
\( y=-\dfrac{1}{2} \times 1^2=-\dfrac{1}{2} \)
\( x=3 \) のときの \( y \) の値は,
\( y=-\dfrac{1}{2} \times 3^2=-\dfrac{9}{2} \)
なので,
変化の割合 \( =\dfrac{-\dfrac{9}{2}- \left(-\dfrac{1}{2} \right)}{3-1}=-2 \)
イ 線分 \( CD \) の長さと,線分 \( DE \) の長さが等しくなるとき,点 \( C \) の \( x \) 座標はいくらか。点 \( C \) の \( x \) 座標を \( a \) として,\( a \) の値を求めよ。
【解説】
点 \( A \) は,\( y=\dfrac{3}{4}x^2 \) 上の点で,
\( x \) 座標が \( -4 \) なので,
\( y \) 座標は,\( y=\dfrac{3}{4} \times (-4)^2=12 \)
点 \( C \) の \( y \) 座標は,点 \( A \) と等しいので,\( 12 \)。
点 \( C \) の \( x \) 座標を \( a \) とするとき,
2点 \( D,E \) の \( x \) 座標も \( a \) となるので,
点 \( D \) の \( y \) 座標は,\( \dfrac{3}{4}a^2 \),
点 \( E \) の \( y \) 座標は,\( -\dfrac{1}{2}a^2 \)
と表すことができます。
このとき,
線分 \( CD \) の長さは,\( 12-\dfrac{3}{4}a^2 \)
線分 \( DE \) の長さは,\( \dfrac{3}{4}a^2+\dfrac{1}{2}a^2 \)
となるので,
線分 \( CD \) と線分 \( DE \) の長さが等しくなるとき,
\( 12-\dfrac{3}{4}a^2=\dfrac{3}{4}a^2+\dfrac{1}{2}a^2 \)
\( 48-3a^2=3a^2+2a^2 \)
\( 8a^2=48 \)
\( a^2=6 \)
\( a=\sqrt{6} \) (\( a \) は正の数)
(4) 2つの奇数がある。これらの数をそれぞれ2乗してできた2つの数の和に \( 2 \) を加えた数は \( 4 \) の倍数であることを,文字式を使って証明せよ。
【解答】
2つの奇数を \( 2n+1,2m+1 \) (\( n,m \) は整数)とすると,
\( (2n+1)^2+(2m+1)^2+2=(4n^2+4n+1)+(4m^2+4m+1)+2 \)
\( =4n^2+4m^2+4n+4m+4 \)
\( =4(n^2+m^2+n+m+1) \)
\( n,m \) が整数のとき,\( n^2,m^2 \) も整数なので,
\( n^2+m^2+n+m+1 \) も整数となる
よって,\( 4(n^2+m^2+n+m+1) \) は \( 4 \) の整数倍なので,
2つの奇数をそれぞれ2乗してできた2つの数の和に \( 2 \) を加えた数は \( 4 \) の倍数である
大問4
(1) 白の碁石と黒の碁石がたくさんある。これらを次の図のように,上段には,1列目から,白の碁石,黒の碁石の順にくりかえし並ぶように,それぞれの列に1個ずつ置き,下段には,1列目から,黒の碁石,黒の碁石,白の碁石の順にくりかえし並ぶように,それぞれの列に1個ずつ置く。
たとえば,上段も下段も7列目まで碁石を置いたとき,7列目については,上段が白の碁石,下段が黒の碁石である。また,1列目から7列目までに並んでいるすべての碁石のうち,白の碁石の個数は \( 6 \) 個であり,黒の碁石の個数は \( 8 \) 個である。

これについて,次のア,イの問いに答えよ。
ア 次の文は,上段も下段も2024列目まで碁石を置いたとき,2024列目の碁石について述べようとしたものである。文中の2つの【 】内にあてはまる言葉を,ア,イから1つ,ウ,エ から1つ,それぞれ選んで,その記号を書け。
2024列目については,上段が【 ア 白の碁石 イ 黒の碁石 】,下段が【 ウ 白の碁石 エ 黒の碁石 】である。
【解説】
上の段は,奇数番目の列に白の碁石,偶数番目の列に黒の碁石が並びます。
2024は偶数なので,2024列目は「イ 黒の碁石」になります。
下の段は,3の倍数番目の列に白の碁石,それ以外の列に黒の碁石が並びます。
2024は3の倍数ではないので,2024列目は「エ 黒の碁石」になります。
イ 上段も下段も \( n \) 列目まで碁石を置いたとき,\( n \) 列目については,上段も下段も白の碁石であった。また,1列目から \( n \) 列目までに並んでいるすべての碁石のうち,白の碁石の個数と黒の碁石の個数の比は \( 8:11 \) であった。このときの \( n \) の値を求めよ。
【解説】
白の碁石と黒の碁石の並びをさらに書き出していくと,
上段も下段も白の碁石になるのは,3列目,9列目,15列目,・・・ となっており,
各列における白の碁石と黒の碁石の個数は,
3列目 \( (n=3) \) ・・・ 白の碁石が \( 3 \) 個(\( n \) 個),黒の碁石が \( 3 \) 個(\( n \) 個)
9列目 \( (n=9) \) ・・・ 白の碁石が \( 8 \) 個(\( n-1 \) 個),黒の碁石が \( 10 \) 個(\( n+1 \) 個)・・・ ➀
15列目 \( (n=15) \) ・・・ 白の碁石が \( 13 \) 個(\( n-2 \) 個),黒の碁石が \( 17 \) 個(\( n+2 \) 個)・・・ ➁
となっています。
3列目,9列目,15列目・・・ と3列目をスタートとして,6列ごとに出てくるので,
9\( (=3+6 \times 1) \) 列目 ・・・ \( 1=\dfrac{9-3}{6} \) ・・・ ➂
15\( (=3+6 \times 2) \) 列目 ・・・ \( 2=\dfrac{15-3}{6} \) ・・・ ➃
となり,
➀➂より,
9列目 \( (n=9) \) の白の碁石の数は \( 9-\dfrac{9-3}{6}=8 \) 個,黒の碁石の数は \( 9+\dfrac{9-3}{6}=10 \) 個
➁➃より,
15列目 \( (n=15) \) の白の碁石の数は \( 15-\dfrac{15-3}{6}=13 \) 個,黒の碁石の数は \( 15+\dfrac{15-3}{6}=17 \) 個
なので,
\( n \) 列目の白の碁石の数は \( n-\dfrac{n-3}{6} \) 個,黒の碁石の数は \( n+\dfrac{n-3}{6} \) 個と表すことができます。
白の碁石の個数と黒の碁石の個数の比が \( 8:11 \) のとき,
\( \left( n-\dfrac{n-3}{6} \right): \left( n+\dfrac{n-3}{6} \right)=8:11 \)
\( \left( \dfrac{5n+3}{6} \right): \left( \dfrac{7n-3}{6} \right)=8:11 \)
\( 5n+3:7n-3=8:11 \)
\( 11(5n+3)=8(7n-3) \)
\( 55n+33=56n-24 \)
\( n=57 \)
(2) 下の図1のような,1辺の長さが \( 4 \; cm \) の立方体がある。点 \( P \) は,点 \( A \) を出発して辺 \( AE,EF \) 上を通って毎秒 \( 1 \; cm \) の速さで点 \( F \) まで動く点であり,点 \( Q \) は,点 \( C \) を出発して辺 \( CB,BF \) 上を通って毎秒 \( 1 \; cm \) の速さで点 \( F \) まで動く点である。2点 \( P,Q \) は同時に出発する。下の図2は,2点 \( P,Q \) が同時に出発してから \( 5 \) 秒後の状態を示したものである。
これについて,あとのア~ウの問いに答えよ。

ア 2点 \( P,Q \) が同時に出発してから \( 4 \) 秒後にできる三角すい \( APQD \) の体積は何 \( cm^3 \) か。
【解答】
\( \dfrac{32}{3} \; cm^3 \)
【解説】
\( 4 \) 秒後には,
点 \( P \) は,頂点 \( E \),点 \( Q \) は,頂点 \( B \)
にいるので,
\( △AQD \) を底面,\( AE(AP) \) を高さとすると,
体積は,
\( \left( 4 \times 4 \times \dfrac{1}{2} \right) \times 4 \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{32}{3} \; (cm^3) \)
イ 2点 \( P,Q \) が同時に出発してから \( x \) 秒後にできる \( △APQ \) の面積は何 \( cm^2 \) か。\( 4<x<8 \) の場合について \( x \) を使った式で表せ。
【解答】
\( -\dfrac{1}{2}x^2+4x \)
【解説】
\( x \) 秒間に2点 \( P,Q \) が移動した距離は
どちらも \( x \; cm \) なので,
\( AE+EP=x \; (cm),CB+BQ=x \; (cm) \)
であり,\( AE=CB=4 \; cm \) より,
\( EP=BQ=x-4 \; (cm) \)
と表すことができます。
また,\( EF=BF=4 \; cm \) でもあるので,
\( PF=QF=4-(x-4)=-x+8 \; (cm) \)
と表すことができます。
以上より,
\( △ABQ,△AEP,△PQF \) の面積は,
\( △ABQ=4 \times (x-4) \times \dfrac{1}{2}=2(x-4) \)
\( △AEP=(x-4) \times 4 \times \dfrac{1}{2}=2(x-4) \)
\( △PQF=(-x+8) \times (-x+8) \times \dfrac{1}{2}=\dfrac{1}{2}(-x+8)^2 \)
と表すことができます。
よって,\( △APQ \) の面積は,
\( △APQ= \) 正方形 \( AEFB-(△ABQ+△AEP+△PQF) \)
\( =16- \left\{ 2(x-4)+2(x-4)+\dfrac{1}{2}(-x+8)^2 \right\} \)
\( =16- \left\{ 4x-16+\dfrac{1}{2}(x^2-16x+64) \right\} \)
\( =16- \left( \dfrac{1}{2}x^2-4x+16 \right) \)
\( =-\dfrac{1}{2}x^2+4x \; (cm^2) \)
ウ \( 4<x<8 \) とする。2点 \( P,Q \) が同時に出発してから \( x \) 秒後にできる三角すい \( APQD \) の体積が,2点 \( P,Q \) が同時に出発してから \( 1 \) 秒後にできる三角すい \( APQD \) の体積と等しくなるのは,\( x \) の値がいくらのときか。\( x \) の値を求める過程も,式と計算を含めて書け。
【解答】
\( x \) 秒後にできる三角すい \( APQD \) の体積は,
\( \left( -\dfrac{1}{2}x^2+4x \right) \times 4 \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{-2x^2+16x}{3} \; (cm^3) \)
出発から \( 1 \) 秒後にできる三角すい \( APQD \) の体積は,
\( \left( 4 \times 4 \times \dfrac{1}{2} \right) \times 1 \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{8}{3} \; (cm^3) \)
これらの体積が等しくなるので,
\( \dfrac{-2x^2+16x}{3}=\dfrac{8}{3} \)
\( -2x^2+16x=8 \)
\( x^2-8x+4=0 \)
\( x=\dfrac{-(-8)±\sqrt{(-8)^2-4 \times 1 \times 4}}{2 \times 1} \)
\( =\dfrac{8±\sqrt{48}}{2} \)
\( =4+2\sqrt{3} \; (x>0) \)
【解説】
辺 \( AD \) は面 \( AEFB \) に対して垂直なので,
辺 \( AD \) は \( △APQ \) に対しても
垂直になっています。
\( x \) 秒後にできる三角すい \( APQD \) を,
\( △APQ \) を底面,\( AD \) を高さとすると,
体積は,
\( \left( -\dfrac{1}{2}x^2+4x \right) \times 4 \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{-2x^2+16x}{3} \; (cm^3) \)
出発から \( 1 \) 秒後にできる三角すい \( APQD \) を,
\( △ADQ \) を底面,\( AP \) を高さとすると,
体積は,
\( \left( 4 \times 4 \times \dfrac{1}{2} \right) \times 1 \times \dfrac{1}{3}=\dfrac{8}{3} \; (cm^3) \)
これらの体積が等しくなるので,
\( \dfrac{-2x^2+16x}{3}=\dfrac{8}{3} \)
\( -2x^2+16x=8 \)
\( x^2-8x+4=0 \)
\( x=\dfrac{-(-8)±\sqrt{(-8)^2-4 \times 1 \times 4}}{2 \times 1} \)
\( =\dfrac{8±\sqrt{48}}{2} \)
\( =4+2\sqrt{3} \) \( (x>0) \)
大問5
右の図のような円があり,異なる3点 \( A,B,C \) は円周上の点で,\( △ABC \) は鋭角三角形である。点 \( A \) から辺 \( BC \) に垂線をひき,その交点を \( D \) とする。直線 \( AD \) と円との交点のうち,点 \( A \) と異なる点を \( E \) とし,点 \( C \) と点 \( E \) を結ぶ。線分 \( AD \) 上に \( CE=CF \) となる点 \( F \) をとる。直線 \( CF \) と円との交点のうち,点 \( C \) と異なる点を \( G \) とし,辺 \( AB \) と線分 \( CG \) との交点を \( H \) とする。また,点 \( B \) と点 \( G \) を結ぶ。
このとき,次の(1),(2)の問いに答えなさい。
(1) \( △ACH \) ∽ \( △GBH \) であることを証明せよ。
【解答】
\( △ACH \) と \( △GBH \) において,
対頂角は等しいので,
\( ∠AHC=∠GHB \) ・・・ ➀
\( \stackrel{\huge\frown}{ AG } \) に対する円周角なので,
\( ∠ACH=∠GBH \) ・・・ ➁
➀➁より,2組の角がそれぞれ等しいので,
\( △ACH \) ∽ \( △GBH \)
(2) 点 \( A \) と点 \( G \),点 \( B \) と点 \( F \) をそれぞれ結ぶとき,\( △ABF≡△ABG \) であることを証明せよ。
【解答】
\( △ABF \) と \( △ABG \) において,
線分 \( AB \) は共通 ・・・ ➀
仮定より,\( CE=CF \) なので,\( △CEF \) は二等辺三角形
底角は等しいので,\( ∠CEF=∠CFE \) ・・・ ➁
対頂角は等しいので,\( ∠AFG=∠CFE \) ・・・ ➂
\( \stackrel{\huge\frown}{ AC } \) に対する円周角なので,\( ∠AGF=∠CEF \) ・・・ ➃
➁➂➃より,\( ∠AFG=∠AGF \) なので,
\( △AGF \) は二等辺三角形であり,\( AF=AG \) ・・・ ➃
\( △CEF \) は二等辺三角形で,\( CD⊥EF \) なので,\( ∠ECD=∠FCD \) ・・・ ➄
\( \stackrel{\huge\frown}{ BE } \) に対する円周角なので,\( ∠FAB=∠ECD \) ・・・ ➅
\( \stackrel{\huge\frown}{ BG } \) に対する円周角なので,\( ∠GAB=∠FCD \) ・・・ ➆
➄➅➆より,\( ∠FAB=∠GAB \) ・・・ ⑧
➀➃⑧より,2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので,
\( △ABF≡△ABG \)
