大問1
(1)\( 7x-3x \) を計算しなさい。
(2)\( 4 \times (-7)+20 \) を計算しなさい。
【解説】
\( =-28+20 \)
\( =-8 \)
(3)\( 30xy^2 \div 5x \div 3y \) を計算しなさい。
【解説】
\( =\dfrac{30xy^2}{5x \times 3y} \)
\( =\dfrac{30xy^2}{15xy} \)
\( =2y \)
(4)方程式 \( 1.3x+0.6=0.5x+3 \) を解きなさい。
【解説】
\( 13x+6=5x+30 \)
\( 8x=24 \)
\( x=3 \)
(5)\( \dfrac{8}{\sqrt{2}}-3\sqrt{2} \) を計算しなさい。
【解説】
\( =\dfrac{8}{\sqrt{2}}-3\sqrt{2} \)
\( =\dfrac{8 \times \sqrt{2}}{\sqrt{2} \times \sqrt{2}}-3\sqrt{2} \)
\( =4\sqrt{2}-3\sqrt{2} \)
\( =\sqrt{2} \)
(6)\( x^2-11x+30 \) を因数分解しなさい。
(7) 連立方程式 \( \left\{ \begin{array}{}
3x+5y=2 \\
-2x+9y=11 \\
\end{array} \right. \) を解きなさい。
【解説】
\( \left\{ \begin{array}{}
3x+5y=2 \;\; ・・・ \;\; ➀ \\
-2x+9y=11 \;\; ・・・ \;\; ➁ \\
\end{array} \right. \)
➀\( \times 2 \)
\( 6x+10y=4 \) ・・・ ➀’
➁\( \times 2 \)
\( -6x+27y=33 \) ・・・ ➁’
➀’ \( + \) ➁’
\( 37y=37 \)
\( y=1 \)
➀に代入すると,
\( 3x+5 \times 1=2 \)
\( 3x=-3 \)
\( x=-1 \)
(8)2次方程式 \( 3x^2-5x-1=0 \) を解きなさい。
【解答】
\( x=\dfrac{5±\sqrt{37}}{6} \)
【解説】
この方程式を \( ax^2+bx+c=0 \) とすると,\( a=3,b=-5,c=-1 \) なので,
解の公式より,
\( x=\dfrac{-(-5)±\sqrt{(-5)^2-4 \times 3 \times (-1)}}{2 \times 3} \)
\( =\dfrac{5±\sqrt{37}}{6} \)
(9)次のア~エの調査は,全数調査と標本調査のどちらでおこなわれますか。標本調査でおこなわれるものを二つ選び,その記号を書きなさい。
ア ある河川の水質調査
イ ある学校でおこなう健康診断
ウ テレビ番組の視聴率調査
エ 日本の人口を調べる国勢調査
【解説】
全数調査では,対象となるものをもれなく「すべて」調査し,
標本調査では,対象となるものから「一部」を抜き出し調査します。
ア ある河川の水質調査 ・・・ 「一部」の水を取り出して調査するので,標本調査
イ ある学校でおこなう健康診断 ・・・ 全員が受けるので,全数検査
ウ テレビ番組の視聴率調査 ・・・ 一部の人だけを調査しているので,標本調査
エ 日本の人口を調べる国勢調査 ・・・ 全員が調査されるので,全数調査
(10)右の図において,曲線は関数 \( y=\dfrac{6}{x} \) のグラフで,曲線上の2点 \( A,B \) の \( x \) 座標はそれぞれ \( -6,2 \) です。
2点 \( A,B \) を通る直線の式を求めなさい。
【解答】
\( y=\dfrac{1}{2}x+2 \)
【解説】
点 \( A \) の \( x \) 座標は \( -6 \) なので,\( y \) 座標は,
\( y=\dfrac{6}{-6}=-1 \)
であり,点 \( A \) の座標は \( (-6,-1) \)
点 \( A \) の \( x \) 座標は \( 2 \) なので,\( y \) 座標は,
\( y=\dfrac{6}{2}=3 \)
であり,点 \( B \) の座標は \( (2,3) \)
求める直線の式を \( y=ax+b \) とすると,
\( a=\dfrac{3-(-1)}{2-(-6)}=\dfrac{1}{2} \)
\( y=\dfrac{1}{2}x+b \) に \( x=2,y=3 \) を代入すると,
\( 3=\dfrac{1}{2} \times 2+b \)
\( b=2 \)
よって,求める直線の式は \( y=\dfrac{1}{2}x+2 \)
(11)関数 \( y=2x^2 \) について, \( x \) の変域が \( a≦x≦1 \) のとき,\( y \) の変域は \( 0≦y≦18 \) となりました。このとき,\( a \) の値を求めなさい。
【解説】
二次関数 \( y=ax^2 \; (a>0) \) において,
\( y \) の最小値が \( 0 \) であるとき,\( x \) の変域は \( 0 \) を含むので,\( a≦0 \) とわかります。
\( x=1 \) のとき, \( y=2 \times 1^2=2 \) なので,
\( x=a \) のとき,\( y \) が最大値 \( 18 \) になるとわかります。
よって,
\( y=2x^2 \)
\( 18=2 \times a^2 \)
\( 2a^2=18 \)
\( a^2=9 \)
\( a=±3 \)
\( a≦0 \) より,あてはまるのは \( a=-3 \)
(12)右の図のような,\( AD=5 \; cm,BC=8 \; cm,AD//BC \) である台形 \( ABCD \) があります。辺 \( AB \) の中点を \( E \) とし,\( E \) から辺 \( BC \) に平行な直線をひき,辺 \( CD \) との交点を \( F \) とするとき,線分 \( EF \) の長さを求めなさい。
【解答】
\( \dfrac{13}{2} \; cm \)
【解説】
点 \( A \) を通り,辺 \( CD \) と平行な直線をひき,
線分 \( EF \),辺 \( BC \) との交点をそれぞれ点 \( G,H \) とすると,
\( AH//CD,AH=CD \) より,
四角形 \( AHCD \) は平行四辺形なので,
\( HC=GF=AD=5 \; cm \)
\( BC=8 \; cm \) より,\( BH=BC-HC=3 \; (cm) \)
\( EF//BC \) より,\( △AEG \) ∽ \( △ABH \)
点 \( E \) は辺 \( AB \) の中点なので,
相似比は,\( AE:AB=1:2 \)
よって,
\( EG:BH=AE:AB \)
\( EG:3=1:2 \)
\( EG=\dfrac{3}{2} \; (cm) \)
\( EF=EG+GF=\dfrac{3}{2}+5=\dfrac{13}{2} \; (cm) \)
(13)100円硬貨1枚と,50円硬貨2枚を同時に投げるとき,表が出た硬貨の合計金額が100円以上になる確率を求めなさい。
ただし,硬貨の表と裏の出かたは,同様に確からしいものとします。
【解説】
50円硬貨2枚に「50円A」,「50円B」と名前をつけ,
それぞれの表裏の組み合わせを樹形図で書き出すと,
表が出た硬貨の合計金額が100円以上になる組み合わせは5通り,
すべての組み合わせは8通りなので,
求める確率は \( \dfrac{5}{8} \)
(14)半径 \( 7 \; cm \) の球を,中心から \( 4 \; cm \) の距離にある平面で切ったとき,切り口の円の面積を求めなさい。
【解説】
できる立体をさらに中心を通り垂直な平面で切った図を考えると,
右の図のようになります。
線分 \( OA \) は球の半径なので,\( OA=7 \; cm \)
仮定より,\( OB=4 \; cm \)
\( △OAB \) において,三平方の定理より,
\( AB^2=OA^2-OB^2 \)
\( =7^2-4^2 \)
\( =33 \)
\( AB=\sqrt{33} \; (cm) \)
よって,切り口の円は半径 \( \sqrt{33} \; cm \) なので,その面積は,
\( \pi{} \times \sqrt{33}^2=33\pi{} \; (cm^2) \)
(15) 次のア~エは,関数 \( y=ax^2 \) のグラフと,一次関数 \( y=bx+c \) のグラフをコンピュータソフトを用いて表示したものです。ア~エのうち,\( a,b,c \) がすべて同符号であるものを一つ選び,その記号を書きなさい。

【解答】
\( 33\pi{} \; cm^2 \)
【解説】
ア~
エ について,
直線 \( y=bx+c \) の \( b \) は傾き,\( c \) は切片の値を表しているので,
それぞれの正負は
ア ・・・ \( b \)は正,\( c \)は負
イ ・・・ \( b \)は負,\( c \)は正
ウ ・・・ \( b \)は正,\( c \)は正
エ ・・・ \( b \)は負,\( c \)は負
なので,同符号になっているのは,
ウと
エ
ウとエ について,曲線は上に凸の形であることから,\( a \)は負なので,
すべてが同符号になるのは,エ
(16)次は,ある数学の【問題】について,AさんとBさんが会話している場面です。これを読んで,下の問に答えなさい。
【問題】
右の図は,18人の生徒の通学時間をヒストグラムに表したものです。 このヒストグラムでは,通学時間が \( 10 \) 分以上 \( 20 \) 分未満の生徒の人数は2人であることを表しています。ア~ウの箱ひげ図の中から,このヒストグラムに対応するものを一つ選びなさい。

Aさん 「ヒストグラムから読みとることができる第1四分位数は,\( 20 \) 分以上 \( 30 \) 分未満の階級に
含まれているけれど,ア の第1四分位数は \( 10 \) 分以上 \( 20 \) 分未満で,異なっているから,
ア は対応していないね。」
Bさん 「同じように,
Ⅰ
から,イ も対応していないよ」
Aさん 「ということは,ヒストグラムに対応しているものは ウ だね。」
問 会話中の Ⅰ にあてはまる,イ が対応していない理由を,ヒストグラムの階級にふれながら説明しなさい。
【解答】
ヒストグラムから読みとることができる第3四分位数は,\( 40 \) 分以上 \( 50 \) 分未満の階級に含まれているが,
イ の第3四分位数は \( 50 \) 分以上 \( 60 \) 分未満で,異なっている
【解説】
全体で18人なので,
第1四分位数になるのは通学時間が短い方から5番目の人の値
第3四分位数になるのは通学時間が長い方から5番目の人の値
になります。
大問2
(1) 右の図の点 \( A \) は,北の夜空にみえる,ある星の位置を表しています。\( 4 \) 時間後に観察すると,その星は点 \( B \) の位置にありました。北の夜空の星は北極星を回転の中心として \( 1 \) 時間に \( 15° \) だけ反時計回りに回転移動するものとしたときの北極星の位置を点 \( P \) とします。このとき,点 \( P \) をコンパスと定規を使って作図しなさい。
ただし,作図するためにかいた線は,消さないでおきなさい。
【解答】
手順1 点 \( A,B \) を中心に円弧を描く
(交点を点 \( C,D \) とします。)
手順2 点 \( C,D \) を通る直線を描く
手順3 点 \( A \) を中心に半径 \( AB \) となる円弧を描く
手順2の直線と手順3の円弧の交点が求める点 \( P \) になります。
【解説】
点 \( B \) は,点 \( P \) を中心に点 \( A \) が回転移動したものなので,
\( AP=BP \) になります。
また,\( 1 \) 時間に \( 15° \) だけ回転移動するということは,
\( 4 \) 時間では \( 60° \) 回転移動するので,\( ∠APB=60° \) になります。
ここから,\( △ABP \) は正三角形になっています。
よって,点 \( P \) は「線分 \( AB \) の垂直二等分線上の点」かつ「\( AP=AB \) となる点」になります。
(2) 2桁の自然数 \( X \) と,\( X \) の十の位の数と一の位の数を入れかえてできる数 \( Y \) について,\( X \) と \( Y \) の和は \( 11 \) の倍数になります。その理由を,文字式を使って説明しなさい。
【解答】
\( X \) の十の位の数を \( a \),一の位の数を \( b \) (\( a,b \) は整数)とすると,
\( X=10a+b,Y=10b+a \) と表すことができるので,
\( X+Y=(10a+b)+(10b+a) \)
\( =11a+11b \)
\( =11(a+b) \)
\( a,b \) は整数なので,\( a+b \) も整数である。
よって,\( X+Y \) は \( 11 \) の倍数である。
大問3
次は,先生とAさん,Bさんの会話です。これを読んで,あとの各問に答えなさい。
先生 「次の表は,\( 2 \) 以上の自然数 \( n \) について,その逆数 \( \dfrac{1}{n} \) の値を小数で表したものです。
これをみて,気づいたことを話し合ってみましょう。」

Aさん 「\( n \) の値によって,割り切れずに限りなく続く無限小数になるときと,割り切れて終わりのある
有限小数になるときがあるね。」
Bさん 「なにか法則はあるのかな。」
Aさん 「この表では,\( n \) が偶数のときは,有限小数になることが多いね。」
Bさん 「だけど,この表の中の偶数でも,\( n= \) ア のときは無限小数になっているよ。」
Aさん 「それでは,\( n \) が奇数のときは,無限小数になるのかな。」
Bさん 「\( n \) が \( 5 \) のときは,有限小数になっているね。\( n \) が2桁の奇数のときは,\( \dfrac{1}{n} \) は無限小数に
なるんじゃないかな。」
Aさん 「それにも,\( n= \) イ という反例があるよ。」
Bさん 「有限小数になるのは, \( 2,4,5,8,10,16,20 \), イ , \( 32 \),・・・ 」
Aさん 「それぞれ素因数分解してみると,なにか法則がみつかりそうだね。」
先生 「いいところに気づきましたね。他にも,有理数を小数で表すと,有限小数か循環小数になることを
学習しましたね。」
Bさん 「循環小数とは,同じ数字が繰り返しあらわれる無限小数のことですね。」
Aさん 「その性質を利用すれば,循環小数の小数第50位の数なども求めることができますね。」
(1) ア , イ にあてはまる数を求めなさい。
【解答】
ア ・・・ \( 6 \)
イ ・・・ \( 25 \)
(2) \( \dfrac{1}{7} \) の値を小数で表したときの小数第50位の数を求めなさい。
【解説】
表から,小数第1位以降,「\( 142857 \)」が順番に繰り返されているので,
小数第○位の ○ の値が \( 6 \) の倍数になるところの数字は \( 7 \) になります。
よって,小数第48位の数字が \( 7 \) になるので,
小数第50位は,その2つ後で \( 4 \) になります。
大問4
右の図のような,1辺の長さが \( 4 \; cm \) の正方形を底面とし,高さが \( 6 \; cm \) の直方体 \( ABCD-EFGH \) があり,辺 \( AE \) 上に \( AI=4 \; cm \) となる点 \( I \) をとります。
点 \( P \) が頂点 \( B \) を出発して毎秒 \( 1 \; cm \) の速さで辺 \( BF \) 上を頂点 \( F \) まで動くとき,次の各問に答えなさい。
(1) \( IP+PG \) の長さが最も短くなるのは,点 \( P \) が頂点 \( B \) を出発してから何秒後か求めなさい。
【解説】
面 \( ABFE \) と面 \( BCGF \) に注目し,展開すると,
\( IP+PG \) の長さが最も短くなるとき,
3点 \( I,P,G \) が一直線上に並びます。
このとき,\( △GPF \) ∽ \( △GIE \) で,
点 \( F \) は線分 \( GE \) の中点なので,
\( PF:IE=GF:GE \)
\( PF:2=1:2 \)
\( PF=1 \; (cm) \)
よって,\( BP=6-1=5 \; (cm) \) であり,
点 \( P \) は毎秒 \( 1 \; cm \) の速さで動くので,求める時間は \( 5 \) 秒後になります。
(2) 頂点 \( B \) を出発した後の点 \( P \) について,\( △APC \) は二等辺三角形になることを証明しなさい。
【解答】
\( △ABP \) と \( △CBP \) において,
線分 \( BP \) は共通 ・・・ ➀
仮定より,
\( AB=CB \) ・・・ ➁
\( ∠ABP=∠CBP \) ・・・ ➂
➀➁➂より,
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので,
\( △ABP≡△CBP \)
対応する辺の長さは等しいので,
\( AP=CP \) であり,
\( △APC \) は二等辺三角形である。
(3) 頂点 \( B \) を出発してから \( 4 \) 秒後の点 \( P \) について,3点 \( I,P,C \) を通る平面で直方体を切ったときにできる2つの立体のうち,体積が大きい方の立体の表面積を求めなさい。
【解答】
\( 80+16\sqrt{2} \; cm^2 \)
【解説】
立体をある平面で切ったとき,向かい合う面に表れる切り口となる線は平行になります。
面 \( ABFE \) における切り口の線は線分 \( IP \) なので,
面 \( CDHG \) における切り口の線は,
\( IP//AB//DC \) より線分 \( DC \) になります。
ここから,切り口は面 \( CDIP \) になります。
よって,直方体を面 \( CDIP \) で切ったときにできる
立体のうち,大きい方の表面積は,
面 \( CDIP=4 \times 4\sqrt{2}=16\sqrt{2} \; (cm^2) \)
面 \( CGFP=(2+6) \times 4 \times \dfrac{1}{2}=16 \; (cm^2) \)
(面 \( DHEI \) も同じ )
面 \( CDHG=6 \times 4=24 \; (cm^2) \)
面 \( EFGH=4 \times 4=16 \; (cm^2) \)
面 \( EFPI=2 \times 4=8 \; (cm^2) \)
の和で,
\( 16\sqrt{2}+16 \times 2+24+16+8=80+16\sqrt{2} \; (cm^2) \)